ゼラチンと寒天の違いって?
ゼラチンと寒天の違いは原材料と凝固温度です。ゼラチンの材料は牛や豚の骨や皮から抽出されたコラーゲンを主成分とした動物性たんぱく質。一方、寒天は天草やオゴノリなどの海藻の粘液質を凍結・乾燥した植物性の食物繊維が主成分です。
また、ゼラチンの凝固温度が15℃~20℃なのに対して寒天は約65℃。ゼラチンで作ったゼリーは常温では固まりにくいですが、寒天で作ったゼリーは固まりやすいです。食感も違うのでどちらがいいか食べ比べてみるのもいいですね。
ゼラチンの選び方 フードコーディネーターに聞いた!
ゼラチンのタイプや原材料など選ぶときのポイントをご紹介していきます。販売されている商品はたくさんありますが、種類によって使い勝手のよさが大きく変わってきます。
3つのタイプから選ぼう 粉末・顆粒・リーフ
ゼラチンには、粉末タイプ・顆粒タイプ・リーフタイプの3つの種類があります。それぞれの特徴をご紹介するので、用途にあった種類を選びましょう。
粉末タイプ
粉末タイプのゼラチンは初心者でも使いやすいのが特徴。適量の水でふやかし、その後加熱して使用します。水の量が少なかったり、ふやかす時間が短かったりするとダマになってしまうので注意してください。
手軽に入手することができ、容量のバリエーションも豊富なのが特徴。比較的安価で手に入るので、手作りゼリーを作りたい人にもおすすめです。お菓子作りや料理だけではなく、飲みものに入れて手軽にコラーゲンを摂ることもできますよ。
顆粒タイプ
顆粒タイプはふやかす手間が不要なのが特徴です。使い方は温まった液体などにそのまま入れるだけ。
粉末タイプと比べると価格は高めですが、お菓子・料理・飲みものなどに幅広く使えます。多少価格は高くても便利なものがいいという人は顆粒タイプを選びましょう。
リーフタイプ
リーフタイプ(板ゼラチン)は1枚1枚が半透明のシートになっています。1枚の重量が統一されているので、計量の手間が省ける場合もありますが、逆にこまかい計量はしにくいこともあります。ゼラチンをたくさん使用する際に計量するのが面倒だという人におすすめです。
使い方は粉末タイプと同じです。水につけてふやかし、温めた液体で溶かしていきます。ふやかす際にぬるいお湯だと溶け始めてしまうので注意してください。
原料で選ぶ
ゼラチンの原料は天然由来のもので、たんぱく質の一種です。牛や豚の骨や皮から作られているものや、魚から作られているものもあります。
それぞれ特徴があるので、実際に使用する目的に合わせて原料を選びましょう。
ニオイの少ない牛由来
牛由来のゼラチンの特徴はニオイが少ないことです。ゼラチン以外の素材の風味を感じやすく、コーヒーゼリーなどに使用するのがおすすめ。ニオイが少ないのでドリンクに混ぜて飲むのにもぴったりです。
また、牛由来のゼラチンはゼリーにしたとき固めになるので、食感を楽しめるゼリーを作れますよ。
色合いにこだわるなら豚由来
色合いにこだわるときにおすすめなのが豚由来のゼラチンです。豚由来のゼラチンはできあがったときの色合いがよく、溶けやすいという特徴を持っています。フルーツゼリーなど、見た目にこだわるものを作るときにおすすめです。
牛由来と比べるとニオイはやや強めですが、ほかの素材と混ぜることでほとんど気にならなくなります。きれいな色合いを出したいものを作るときは、豚由来のゼラチンを選んでみてくださいね。
口溶けのよい魚由来
魚由来のゼラチンは口どけがよいのが特徴です。低い温度で溶けるので、加熱による風味の劣化が抑えられます。
ニオイや味を感じないので和風料理にもぴったりです。また、宗教上の理由で牛や豚の成分を摂ることができないという人でも使用できます。
内容量で選ぶ
ゼラチンはさまざまな内容量のものが販売されています。買いすぎて余らせてしまうことや、使いたいときに足りないなんて経験をしたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか?
適切な量を購入できるよう、内容量を選ぶときのポイントを紹介していきますね。
毎日使うなら大容量
毎日ドリンクに入れてコラーゲンを摂取したい人や、頻繁(ひんぱん)に料理やお菓子作りに使う人には大容量のゼラチンがおすすめです。一回に使用する量が少なくても、使用頻度が高いとあっという間になくなってしまいます。
ゼラチンの賞味期限は2年近くあるので、使う予定があるなら500g~1kgの大容量のものを選ぶといいでしょう。保管するときは品質が落ちないように密閉できる保存容器に袋ごと入れるのがおすすめです。
イベントでは100g前後のもの
イベントなどの特別なときにしか使用しないのであれば、使い切れる100g前後のものがおすすめです。ゼラチンの賞味期限は長いものの、使用頻度が低いと気付かないうちに期限が切れてしまったなんてことも。
必要以上に購入しても無駄になってしまうだけなので、日常的に使用しない人は使い切りサイズを選びましょう。
ご家庭でのおやつ作りには小分けの小容量タイプが便利
お家でデザートを作ってみたい方には、家庭用の小分けタイプがおすすめ。容量も50gほどで、使い切りやすいのもポイント。使う分だけ開封できるので、余らせてもしばらく保存することができます。また、分量も分かりやすいので、はじめてゼラチンを使ったデザート作りに挑戦する方にも使いやすいでしょう。
使い勝手からタイプを選ぼう フードコーディネーターによるアドバイス
フードコーディネーター
ゼラチンは使いやすさで選びましょう。誰にでもカンタンに扱えるのは顆粒タイプです。温めた液体や材料に、そのまま振り入れて溶かすだけなので便利ですね。ドリンクからお料理まで用途も広く、さまざまな使い方ができます。
粉末タイプは顆粒タイプより比較的安価ですが、水でふやかす手間がかかります。
リーフタイプは板状なので枚数単位で計量できるメリットがあり、大量に使用するプロの方などにおすすめです。
ゼラチンのおすすめ8選! フードコーディネーターと編集部が厳選
ゼラチンは利用頻度や作りたいものに合わせて選ぶことで、無駄なく有効に使うことができます。
ここからは、おすすめの8商品を紹介していきます。
フードコーディネーター
森永製菓『クックゼラチン』は、家庭で手軽にゼリーやババロアなどを作りたい方におすすめ。小分け包装され、1袋で250mlのゼリーを作ることができます。顆粒タイプで溶けやすいので、お子様とのおやつ作りにぴったり。

森永製菓『クックゼラチン』














出典:Amazon
内容量 | 30g(5g×6袋)、65g(5g×13袋) |
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タイプ | 顆粒タイプ(小分け包装) |
原料 | コラーゲン由来100% |
フードコーディネーター
ジェリフ『顆粒ゼラチン P-160』は60℃程度の液体や材料に直接振り入れることができる顆粒タイプのゼラチンです。溶けやすくスープやテリーヌなどのお料理などに幅広く使えます。介護用のムース食などにも利用できます。
JELEAF(ジェリフ)『顆粒ゼラチン P-160』














出典:Amazon
内容量 | 450g |
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タイプ | 顆粒タイプ |
原料 | 豚皮・豚骨(非遺伝子組み換え) |
フードコーディネーター
ゼライス「ゼラチンA-Uアルファ」は、熱湯に直接振り入れる顆粒タイプのゼラチンです。かきまぜるだけで容易に溶けるので、コラーゲン摂取のためにホットドリンクに溶かして飲むのに適しています。
ゼライス『ゼラチンA−Uアルファ』

出典:Amazon
内容量 | 500g |
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タイプ | 顆粒タイプ |
原料 | 牛骨、豚骨、豚皮 |
新田ゼラチン『顆粒ゼラチン ニューシルバー』

出典:楽天市場
内容量 | 100g |
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タイプ | 顆粒タイプ |
原料 | 牛骨、牛皮 |
JELEAF(ジェリフ)『ゼラチンパウダー緑』
















出典:Amazon
内容量 | 1,000g |
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タイプ | パウダータイプ |
原料 | 牛 |
新田ゼラチン『リーフゼラチン シルバー』

出典:Amazon
内容量 | 500g |
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タイプ | リーフタイプ |
原料 | - |
ゼライス『ゼラチンA−U』

出典:Amazon
内容量 | 1,000g |
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タイプ | 粉末タイプ |
原料 | 豚皮、牛骨 |
K and Son's『マリンゼラチン』

出典:Amazon
内容量 | 40g |
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タイプ | 顆粒タイプ |
原料 | 魚 |
「ゼラチン」のおすすめ商品の比較一覧表
ゼラチンをどうやって活用する? ゼリーやプリンだけじゃない!
ゼラチンは、おもにゼリーやプリン、レアチーズケーキなどお菓子を作るときに使う人が多いのではないでしょうか? じつはゼラチンは、お料理や飲み物に加えても便利! 手軽にコラーゲンを摂取できます。そんなゼラチンのお菓子以外の活用方法をいくつか紹介していきます!
ホットドリンクに混ぜる コーヒー・紅茶など!
あたたかいコーヒーや紅茶、お茶にゼラチンを入れて混ぜて溶かすだけで、コラーゲンドリンクを買わなくても手軽にコラーゲンを摂取できます。
飲み物の味を邪魔することもないので、毎日のドリンクにぜひ加えてみてください。顆粒タイプが溶けやすくておすすめです!
ご飯と一緒に炊く
ご飯を炊くときにコラーゲンを入れるのもおすすめです! 炊飯器にといだお米をセットしたら、お米2~3合につき3gほどの顆粒タイプコラーゲンをふりかけて軽く混ぜてから炊飯スイッチをON。
味が変わることもなく、おいしいご飯が炊けて家族みんなでコラーゲンを摂取できます。
スープ・お鍋・カレーに混ぜる!
いつも作るスープやカレー、シチューにもコラーゲンを入れてみましょう。加える量の目安は、一人分につき約3g。冬はあつあつのお鍋に入れてもいいですね。
お料理にコラーゲンを入れるとコクが出て美味しくしあがりますよ。
ゼライス『ゼラチンA−Uアルファ』
お料理や飲み物の味を邪魔せず溶かしやすいおすすめのゼラチンはこちら!
>> Amazonで詳細を見るゼラチンを使った絶品レシピをご紹介! プリンやサラダに
ゼラチンは、お菓子・お料理・飲み物などいろいろなレシピで使える万能アイテム。ここからは、ゼラチンを使った絶品レシピをふたつご紹介していきます。アレンジの幅を広げましょう!
おしゃれなジュレドレッシング カフェサラダでおもてなし!
ゼラチン1gに対し、お水は30㏄、お好みのドレッシングを60㏄(お水の倍量)用意します。
お水を沸騰しない程度に温め、ゼラチンと一緒にボウルに入れてゼラチンを溶かします。ゼラチンが溶けたら、ドレッシングもボウルに加えて冷蔵庫に入れて1時間程度冷やすだけ! 固まったらフォークでゼリーをくずしてジェル状にします。これを、いつものサラダのうえにトッピングして完成です。
イタリアンドレッシングで、和風ドレッシングでもおいしく仕上がりますよ! 見た目も華やかになるので、パーティーメニューにぴったり。おもてなしにもおすすめです。
濃厚ミルクティープリン カンタン3ステップ!
まず、お鍋に牛乳300mlとお砂糖を大さじ4杯入れて火にかけます。砂糖が溶けたら火を止めて、ティーバッグを2つ入れて10分ほど置きます。
つぎに、ゼラチン5gを大さじ3杯の水に入れて電子レンジで溶かし、先ほどのお鍋にいれます。あとは、生クリーム200mlとお好みでバニラエッセンスを加えたら準備OK!
型に流して冷蔵庫で冷やし固めて完成です。濃厚で甘すぎない紅茶プリンは、子どもから大人まで楽しめますよ!
森永製菓『クックゼラチン』
濃厚ミルクティープリンに使ったゼラチンはこちら! 1袋5gで軽量いらず。お菓子作りにぴったり!
>> Amazonで詳細を見る通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ゼラチンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのゼラチンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ゼリー作りに便利なグッズをチェック!
ゼラチンはデザート・ドリンク・お料理にと万能!
おすすめのゼラチンをご紹介しました。ゼラチンの種類によって仕上がり具合も変わってくるので、使い道に合わせて選ぶことが重要です。また、タイプによって使い勝手が変わるので、用途に合わせて選んでみましょう。
選び方を参考にあなたのほしいゼラチンを探してみてくださいね。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/06/15 一部コンテンツを追加・修正しました(マイナビおすすめナビ編集部 松林麻衣)
※2020/07/15 一部商品情報を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 渡辺裕美)
日本フードコーディネーター協会理事。2000年よりフードコーディネーターとしての仕事をスタート。現在、1級フードコーディネーターとして、商品開発、レシピ開発、スタイリング・撮影、食イベントの企画運営、講演会講師、料理教室講師など、食に関する業務に広く携わり、「食の楽しさと大切さ」を伝えています。新しいもの、便利なものを取り入れながら、古き良きもの、伝統的な食文化も重んじるのが私のスタイル。ここでは、豊かなフードライフスタイルの実現に向けて提案を行っていきたいと考えています。 【資格等】 フードコーディネーター1級、香蘭女子短期大学非常勤講師、だしソムリエ協会認定講師、ジャパンテーブルアーチストアカデミー認定講師、博多阪急百貨店料理教室講師、食生活アドバイザー、食空間コーディネーター、ティーコーディネーター、卓育インストラクター、味わい教育インストラクター等 <a href="https://www.fcaj.or.jp/" target="_blank" rel="nofollow">日本フードコーディネーター協会HP</a>