アコースティックベースを選ぶポイント 素材、種類をチェック
まずはアコースティックベースの選び方をチェックしていきましょう。自分の使い方にぴったりのアコースティックベースを選ぶために参考にしてみてくださいね。
アコースティックベースの種類を確認
アコースティックベースはおもに、3つの種類が存在します。
フルアコースティックベース
フルアコースティックベースはボディに大きく空洞(ホロウ)があるタイプを指します。弦の数は4本が基本ですが、5弦や6弦タイプのアコースティックベースも存在します。
ピックアップは搭載していますがエレキベースとは違い、アンプを使わなくてもある程度の音が出ることも特徴。アコースティックギターやパーカッションとの相性もいいです。
しかし、より大きな音を出そうとすると、ボディが共鳴しハウリングを起こすケースもあります。
セミアコースティックベース
セミアコースティックベースはフルアコースティックベースほどではないですが、内部に空洞(ホロウ)をつくったタイプです。内部にセンターブロック材を配置。中心がエレキベースのようなソリッドに、両サイドがホロウという構造になっています。セミアコースティックベースは、弦の音がボディに共鳴するため、エレキベースでは得られない音色が響きます。
一方、アンプにつなげるとハウリングするケースも。また、演奏中にヘッドが下がりやすいタイプになります。
小さくコンパクトなトラベル型ベース
小さくコンパクトなつくりのトラベル型ベースは、その名のとおり気軽に外に持ち出せることがメリットとなっています。ヘッドレスタイプの形状の場合が多く、移動のときも軽量でかさばりません。
音質も通常のアコースティックベースと変わらず、落ちついてプレイできます。コンパクトなアコースティックベースとして練習を積みたいビギナーの方にもぴったりです。
アコースティックベースの素材を確認
アコースティックベースの各パーツに使われる素材も確認しましょう。
トップ材
アコースティックベースのトップに使われる材質は、見た目だけではなく音色にも影響を与える素材です。トップ材はスプルース、マホガニー、ナトー、メイプルなどがあります。スプルースは、響振性にすぐれており、トップ材として広く採用。マホガニーやナトーはやわらかい音色が特徴です。メイプルはかたい木材のため、音色にもかたさが反映されます。
サイドやバック材
サイドやバック材としてよく使われているのがマホガニーとメイプルです。とくにマホガニーは採用しているブランドが多く、中音域で落ち着くサウンドを生み出してくれます。しかし、近年希少価値が上がっているため、マホガニーの代用としてサペリという材木が使用されることも。
トップ材としてメイプルを採用しているアイテムは、サイドやバック材もメイプルで仕上げていることが多く、実音が聞き取りやすい特徴があります。
指板やブリッジ材
指板やブリッジ材で採用されている素材はローズウッドやウォールナット、エボニーです。ローズウッドはサイドやバック材にマホガニーを採用したアイテムとよく組み合わされています。ローズウッドはサスティーンが少なめでやわらかな音色が印象的です。ウォールナットは全音域のバランスがいい素材。エボニーはかたい木材で、はっきりとしたサウンドを生み出します。
メーカーで選ぶ
自分の好きなメーカーで選ぶのも一つの選び方です。愛用しているメーカーなら良さを知っているからこそ使い続けると良いかもしれません。
または、初めての方は有名な、メーカーであるフェンダー、Ibanez・ARIAなどからチェックしてみると良いかもしれません。
アコースティックベースのそのほか選択肢
アコースティックベースの種類や素材の次に、ほかの選択肢を視野に入れてみましょう。
試奏や動画を探して音色を確認
気になるアコースティックベースを見つけたら、できれば試奏して音色をチェックしてみましょう。ただし、アコースティックベースはややマニアックな楽器のため、専門店や大型楽器店に足を運ぶ必要があります。
また、最近では特定の楽器の音色や使い勝手を紹介している動画も。動画で音色を正しく聞きわけるなら、ヘッドホンなどを使うのもおすすめです。
5弦ベースに挑戦
アコースティックベースは4弦が基本ですが、弦の本数を増やした多弦ベースも存在します。低音側に弦が増えるため音域を拡張でき、幅広いジャンルの音楽に対応できるタイプになります。
また、4弦ベースよりも運指がらくになります。4弦ベースと5弦ベースで同じ音域を弾いた場合、左手の位置を変えずに弦のわずかな移動だけで弾き終えることも可能です。
フレットレスベースを選ぶ
アコースティックベースのなかにもフレットレスタイプがあります。スローテンポの曲調によく合い、フレットがないため流れるようなラインやサスティーンを利かせやすいのも特徴です。右手のピッキングによって、ウッドベースのニュアンスも出すことができます。
ただし、ピッチがあいまいになりがちなので、バンドのなかで演奏するなら注意が必要です。
アコースティックベースは専門店で試奏を! 元大手楽器メーカー勤務がアドバイス
ひと昔前まではコントラバスをイメージしがちだったアコースティックベース。現在は楽器開発の技術的進歩によって、まるでウッドベースさながらの重厚かつ温かみのある音色が聴けるようになりました。エレキベースのように持ち歩けて、プラグありの演奏でも活躍します。
ぜひベースセンターなどの専門店に出向き、メーカー各社自慢のアコースティックベースを試奏してみてください。
アコースティックベースおすすめ10選 お洒落なデザインから持ち運び可能なものまで
アコースティックベースのおすすめ14商品を紹介します。
旅先に持ち出しやすい軽量トラベル型ベース
全長711mm、重量2kg未満のコンパクトボディが特徴。ネック一体型のスリムなトラベル型ベースです。しかし、スケールは24 3/4インチ、22フレットで設計しているので、ミニギターよりも違和感なく持てます。
なお、取り外し可能なラップレストが同梱されているので、座った状態でも安定して演奏可能。旅先や外出先にも気兼ねなく持ち運びできるアイテムです。
木目調のフレットレスタイプ
ボディにウッドバインディングを施したフルアコースティックベース。木目調がおしゃれなアイテムです。サイドにはチューナーつきのプリアンプを搭載しています。素材はトップ材やサイド材にナトーを採用し、指板材にはウォールナットを使用しています。
温かく豊かなサウンドが出せるアコースティックベースで、アンプの使用・生音どちらでも楽しく演奏できます。
ベースチューニングが可能なトラベルサイズ
Cordobaが発売するトラベルサイズギター『Mini II』シリーズのベースです。ギターよりやや大きめに設計したフルアコースティックベースで、スケールが580mmなので標準のベースチューニングで演奏可能。
弦の素材がナイロンコアなので一般的なサイズのベースのように豊かな音質が出せます。フレットありの4弦タイプで、トップやサイド材としてマホガニーを採用。
Epiphone『Jack Casady Bass EB』
「アコースティックベース」のおすすめ商品の比較一覧表
アコースティックベースと一緒に使いたいアイテム
ここまでアコースティックベースの選び方やおすすめ商品、弾き方をご紹介しました。ここからは一緒に使いたい周辺アイテムをご紹介します。
ギタースタンドおすすめ2選
ギターを保管するためにもギタースタンドはマストで必要になります。折りたたみ式など便利なものまであるので使用用途に合わせて選んでくださいね。
ギター・ベース用チューナーおすすめ2選
ギターを演奏するためには音があっていないことにははじまりませんよね。チューナーを使うことでチューニングができるので持っておきたいアイテムの一つです。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする アコースティックベースの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのアコースティックベースの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
アコースティックベースの弾き方
ギターの弾き方では、「ピック奏法」が一般的ですが、ベースに用いられる奏法は3種類あります。それは、「ピック奏法」、「ツーフィンガー奏法」、「スラップ奏法」です。同じベースでも奏法によって奏でる音色はそれぞれで弾きたい音楽に合わせて奏法を考えてみましょう。
初心者向けの『ピック法』
はじめての方や初心者向けの奏法がピック奏法です。ピックをはじいて演奏する方法でアタック感があるので、弦をはじいていることを体で感じることができます。
ピックのはじき方次第で音色も変化することも楽しみの一つです。力まないように人差し指で持って音を出すことを意識しましょう。
少し慣れてきたら『ツーフィンガー奏法』
ツーフィンガー奏法も一般的なスタンダードな奏法になります。弦に親指をのせて、人差し指と中指の2本で弦を鳴らします。薬指も加えた3本でスリーフィンガー奏法という高難度の弾き方をする人もいます。
ジャズ、ロックからバラードまで幅広い演奏ができます。まずは2本でツーフィンガー奏法を習得しましょう。
上級者向けの『スラップ奏法』
よく皆さんも目にするプロのギタリストの方など早く弦を引っ張って豪快に弾いている奏法です。日本では、チョッパーという用語もあります。
叩きつけたり、はじいたりすることで独特なアタック音を生み出すことができる、ベースの花形的なものになります。
その他のギターに関する記事はこちら
アコースティックベースを楽しもう
アコースティックベースはおもに、フル・セミの2つにわけられるため、種類を選んだうえで素材に注目してください。できれば、試奏したり、演奏動画を探したりして音色を確かめましょう。
また、フレットレスや5弦、トラベル型など変わったタイプもあるので、今回紹介したおすすめ商品も参考にして、自分の希望に合うアコースティックベースを見つけてください。
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武蔵野音楽大学出身。卒業後某大手楽器メーカーの法人部に入社。 音楽教室の運営や講師指導のサポート、店舗接客、楽器セッティングなどを担当するイベントクルーとして全国を飛び回る。また、出版部に在勤中は楽譜校正、楽譜情報誌編集の経験も。 現在はピアノ講師のかたわらフリーランスライター、校正者として活動中。プライベートでは3児の母。