なぜチャコペンが必要なの? 鉛筆などでの代用はNG!
チャコペンとは、裁縫や手芸などで生地にしるしをつけるときに使うアイテムです。しかし、チャコペンをわざわざ買わなくても鉛筆やボールペンなど家にあるものでも代用できないかと考える人もいるでしょう。しかし、チャコペンやチャコペーパーなど布地のしるしつけ以外の文房具での代用は向いていません。
鉛筆で書いたあとに消しゴムで消すと、生地を傷めることにもなります。書くと消えるフリクションペンは、布地にペンのインクがしみとして残ってしまう可能性が高いです。裁縫をする際には、裁縫目的で作られたチャコペンを使用しましょう。
チャコペンの選び方 落とし方の違いなどをチェック
それでは、チャコペンの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】チャコペンのタイプで選ぶ
【2】印の消し方で選ぶ
【3】白、ピンク……チャコペンは何色をそろえる?
上記の3つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】チャコペンのタイプで選ぶ
チャコペンは線の太さや適した生地が異なる、いろいろなタイプのものがあります。作るものや生地に合わせたチャコペンのタイプを選びましょう。
▼太い線が安定して書ける「チョークタイプ」
昔からなじみのある方が多いのが、チョークタイプのチャコペンではないでしょうか。いろいろな生地に使いやすく、安定して太い線が書けるのが特徴です。
一方で、細い線が書けないためこまかいしるしつけには不向きです。また衝撃に弱く落とすと折れてしまうのもデメリット。持ち運ぶときや、取りあつかうときには気をつけましょう。
▼細い線が書ける「シャープペンシルタイプ」
ノックすると芯になったチャコペンが出てくる、シャーペンタイプのチャコペンは細い線を書くときに向いています。細い線やこまかいしるしをつけたいときにぴったりです。
一方、芯が細いためウールなど起毛のある素材、フェルトなどの目が粗い素材には芯が引っかかってしまい、すぐに折れてしまうため書きにくいです。目の詰まったブロードなどには向いています。
▼いろいろな生地に使える「鉛筆タイプ」
いろいろな生地にバランスよく書けるのが鉛筆タイプです。鉛筆と同じく削って使用するため、書きたい線の太さ、細さに応じて削り方を変えればいろいろな太さの線も書けます。
一方で、芯がなくなったり折れたりすると、作業の手を止めて削らなければいけないため、やや手間がかかります。先端は衝撃で折れてしまうため、持ち運びや収納時には先端にキャップをするのがよいでしょう。
▼芯が折れない「パウダータイプ」
パウダータイプは、チャコペン本体にパウダー状のチャコペンが入っています。鉛筆やシャープペンシル、チョークのように折れないため、長時間安定してしるしつけができます。また、パウダー状のチャコペンがしるしをつけるため生地を傷めず、繊細な生地にも使用可能なのもポイントです。
一方で、パウダーはチャコペンのしるしが見えにくいのも特徴。色の濃い生地には白など、適切な色を選びましょう。
▼見やすい線が書ける「マーカータイプ」
インク状になったチャコペンでしるしをつけていくのが、マーカータイプです。チャコペンのなかで見ると、新しく誕生したアイテムといえます。
マーカーのように安定して見やすいしるしをつけられるのが特徴。その一方で、生地によってはインクがにじんで消えにくくなってしまうことがあります。使用する予定の生地に適しているか、確認してから選ぶようにしましょう。
【2】印の消し方で選ぶ
チャコペンは商品によって、どのように印を落とすかが異なります。消し方にも注目しましょう。
▼時間経過や水、熱で消えるタイプ
一般的なチャコペンは、時間が経つと消えるペンが多くなっています。ただし、しるしを間違えてつけてしまった場合にすぐに修正ができないのが難点です。
間違えたしるしをすぐに消したいときには、水で消えるタイプや、アイロンの熱で消えるタイプもあります。チャコペンをすぐに落としたいかどうかで選びましょう。いずれのタイプも弱め~普通程度の筆圧の人に向いています。
▼専用消しゴムで消すタイプ
時間の経過や水、熱で落とすタイプのチャコペンの場合、筆圧が高い人が使うとチャコペンのあとが消えずに残ってしまうことがあります。筆圧が高い人に向いているのが、専用の消しゴムで消せるチャコペンです。
専用の消しゴムは、ペンシルタイプや消しゴムタイプなどいろいろな形のものがあります。チャコペンによっては専用のものが必要になることがあるため、あわせて確認しましょう。
【3】白、ピンク……チャコペンは何色をそろえる?
チャコペンはいろいろな色のものがあります。実際に使用する生地にしるしをつけたときに、見やすい色のものを選びましょう。濃い色の生地には白や水色などのうすい色のチャコペン、薄い色の生地にはピンクなどの濃いめの色のチャコペンを選びましょう。
また、メーカーによってはチャコペンの色によって落とし方が異なる場合があります。こちらも合わせて確認しておきましょう。
チャコペンおすすめ16選 使い方にあわせて
ここからは、おすすめのチャコペンをご紹介します。生地や作るものに合わせたチャコペン選びにぜひ役立ててください。
2色を使い分けられるツインマーカータイプ
ピンク色は時間が経てば自然に消えるペン、青色は水で消えるペンという2色が使えるマーカータイプのチャコペンです。見えない部分を縫うときはピンク色にしたり、ボタンやポケット位置などの印つけには青色にしたりするなど用途に合わせて使い分けることができます。
ペン先は細めなので、刺繍やパッチワークなどのこまかい印つけにも便利。工程数が多い衣類などの製作に最適な商品です。
いろいろな落とし方が可能なマーカータイプ
マーカータイプのチャコペンをおもに展開している、アドガー工業製のチャコペンです。チャコペンの色ごとにシリーズが分かれていて、特徴が異なる商品がそろっています。
ピンクシリーズは時間の経過だけでなく水や、専用のイレーサーでも落とせるのが特徴。筆圧の高さやすぐに修正したい場合など条件によっていろいろな落とし方ができます。
作業性にすぐれた極細タイプのマーカー
こまかい印つけに便利なマーカータイプのチャコペンです。細い芯先が劣化しにくいため、長く使うことができます。自然に消えないインクのため、作業を終えるまで印が消えてほしくない場合に重宝します。見える位置に印つけをする場合は、完成後に水で洗ったり、水をなじませたりして消してください。
また、クリップつきで胸ポケットに挿しておけるのも魅力。作業中にサッと取りだして、印をつけられるので便利です。
芯を変えずに回転だけで色を変えられる
ソーラインのシャープペンシルタイプのチャコペンで、本体を回転させると色が変えられるのが特徴。白、黒、ピンクの3色のチャコペンが回転だけで入れ替わり、使いたい色ごとにチャコペンの替え芯を変える必要がありません。
色の濃さが違う複数の布地にしるしをつけたいときに役立ちます。シャープペンの芯としてもやや太めの0.9mmのため、いろいろな生地に使用できます。
シャープペンと鉛筆のいいところ取り
手芸用品を数多くリリースしている、クロバーのシャープペンシルタイプのチャコペンです。繰り出して使うチャコペンはじゅうぶんな太さがあり、シャープペンシルタイプながら太めの線も書けます。さらに、鉛筆削りで削れるため、好みの太さにもカスタマイズ可能です。
赤、白、青の3色がそろっているため、生地の色味の濃さに応じて入れ替えて使えるのが便利ですね。
なめらかな書き心地のローラータイプ
ローラータイプのチャコペンで、ボールペンやフリクションペンのようななめらかな書き心地が特徴の商品です。一定の線やしるしを続けて書きたいときにも向いています。
つけたしるしは時間経過で自然と消えます。消えるスピードも1~2日と早いのが特徴。こちらは紫色で、同ラインの青は水で消えるタイプのため、落とし方によっても選べます。
そろえておきたい3色セット
手芸用品をはじめ幅広い商品を展開している、カワグチの鉛筆タイプのチャコペンです。青、赤、白の3色がセットになっているため、生地の色の濃さによって使い分けができます。鉛筆削りもセットに含まれているのもうれしいポイント。
チャコペンの先端につけるキャップは、しるしをぼかすのに便利なハケとして使える形状になっています。
パウダータイプで生地を傷めない
本体を押すとパウダーが出て、細い線が書けるパウダータイプのチャコペンです。色が濃いめの生地に向いている黄と白、色が薄めの生地に向いている赤、青の4色展開になっています。
チャコペンそのものが折れないため、安定した線を書けるのが特徴。パウダーは詰め替え式のため、一度本体を購入すれば何度も使用できて経済的です。生地も傷めず、用途に応じて色も変えられます。
5色が選べるシャープペンシルタイプ
細い線を安定して書きたいときに選択肢となる、ソーラインのシャープペンシルタイプのチャコペンです。替え芯は5色のうち好きなものがひとつ付属しています。替え芯は別売りもあるため、布地の色に合わせて好きな色が都度変えられるのが特徴。
チャコペンの落とし方は水、またはシャープペンシルの先端についている専用消しゴムを使用します。
消しゴムとセットになったマーカータイプ
紫、青、ピンクのカラー展開のある、マーカータイプのチャコペンです。紫とピンクは時間経過で、青は水で消せるタイプのため、落とし方でも選べます。間違えたときなど、すぐに消したいときに便利な専用消しゴムが反対側についているのも特徴です。
色だけでなく、マーカーの太さも複数そろっているため書き心地や書きたい線の太さでも選べます。
※リンク先は「ピンク」です。
持ちやすい形状のチョーク型
三角形になっているため手になじみやすく、書きやすいチョークタイプのチャコペンです。三角形のとがった部分でしるしをつけられ、チョークを書く筆圧によって線の太さ、細さが調節できます。
一般的なチョークタイプにチャコペンと異なり、三角形のため折れにくいのも魅力。先が丸まってきたら削れるチャコ削りも付属しています。
落とし方で使い分けられるツインマーカー
上下で違う色のチャコペンがついている、ツインマーカータイプの商品です。片方は青、片方は紫になっていて、使う布地の色の濃さによって色を分けられます。
紫は時間経過、水、専用イレーサーで消せます。一方、青は水では落とせますが、専用イレーサーと時間経過では落ちません。しるしをできるだけ長く残したいときには青など、落とし方によっても使い分けできます。
お得な2本セット! 使い分けできる
自然に消える赤色のチャコペンと、水で消える青色のチャコペンが2本セットになった、コスパのいいアイテムです。水に濡らしたくない作品には赤、濡らしても大丈夫な作品には青、とシーンによって使い分けができて便利です。
しっかりしたペン先で、細い線も太い線もきれいに書くことができますよ。青色だけ、赤色だけのセットも展開しています。
ペンのように書けるパウダータイプ
ペン型なので、持ちやすく書きやすいのが特徴のパウダータイプのチャコペンです。長時間しりしつけをするなどの理由で、使いやすいパウダータイプを探している方におすすめ。
ペン先が小さいので、こまかな部分のしるしもつけやすく、軽い力でもきれいにしるしがつけられます。また、本体が透明で粉の残量が分かりやすいのもポイント。残量がなくなったら、カートリッジを付け替えて使用できます。
アイロンの熱で消える!
濃いめの色の生地でも見やすい、白インクのチャコペンです。インクの色ははじめは薄いですが、だんだんと濃くなっていきます。100度以上のアイロン、もしくは水で消すことができるので、すぐにしるしを消したいときに便利でしょう。
また、こちらは詰替用インクがついています。経済的にもうれしいですね。
定番の白色チャコペン
黒や紺など色味の濃い生地にしるしをつけるときに活躍する、白色のマーカータイプのチャコペンです。濃いめのいろいろな布地に安定してしるしがつけられます。
チャコペンをすぐに落としたいときには、水やアイロンの熱で落とせるため失敗したときにもすぐに修正できます。また、1~4日くらいの時間経過で自然と消えます。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする チャコペンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのチャコペンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
エキスパートからのアドバイス
チャコペンは、作品を作るための下書き線や印をつけるための道具です。最終的に作品が出来上がったときに、線が残ってしまったり、印をつける際に手が汚れて作品も汚れてしまったりしないように気をつけなければいけません。そのためには、手が汚れにくいペンや、印を消しやすいペンを選ぶことが大切。重要な役割とはいえ、あくまでも裏方であることを忘れずに選びましょう。
印が消えないときは消しペンが活躍
水で消えるペンに対応した「消しペン」もあります。水でうまく消せないときや、一部分だけ印を消したいときにぴったりです。
消しゴムとして1本持っておくと便利
クロバーの『水性チャコペン』でつけた印を消すためのチャコペンです。水性チャコペンは水以外に時間経過でも印が消えますが、こちらの消しペンを使えばすぐに消せるため作業がスムーズにはかどります。
ペン先はブラシのような形状をしており、広範囲を消すときは側面を使用。こまかい部分は先端を使うとうまく消せます。
タイプ | 消しペン |
---|
チャコペーパー&ルレットで印付けも!
チャコペンを使う以外に、チャコペーパーとルレットを使って生地に印を付ける方法もあります。
木柄のルレットつき! ペーパータイプ
片面タイプのチャコピーの5色セットです。図案写しや印つけにぴったり。生地の色に合わせて、見やすい色で印をつけられます。
複写に便利なルレットつきで、購入後すぐに作業できるので便利です。ルレットは歯先がまるいため、生地を傷めずに型紙を写すことができます。生地のうえにチャコピーと型紙を重ねたら、ルレットでコロコロとなぞるようにして写してください。印は水洗いで簡単に落とせます。
タイプ | ペーパー、ルレット |
---|
おすすめ商品の比較一覧表
チャコペンを上手に選べば作業もしやすい
レザークラフト作家のHARUさんへの取材をもとに、チャコペンの選び方とおすすめ商品を紹介しました。チャコペンはいろいろなタイプや落とし方があります。実際に作るものの大きさや使う生地、色によって、ぴったりの商品を選びましょう。
チャコペンを上手に選ぶと、手芸やミシンの作業もはかどり、仕上がりもきれいになります。これから手芸やミシンをはじめたい人から上級者まで、使いやすいチャコペンを選んでもっと手芸やミシンを楽しみましょう。
【関連記事】ほかの裁縫道具もチェック
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。