介護マットレスの選び方 介護度に合わせて選ぶことが重要!
まずは介護マットレスの選び方をチェックしていきましょう。ポイントは下記の3つ。
・症状や介護度に合う素材
・介護側にも使いやすいもの
・機能やサイズ
上記の3つのポイントを抑えることで、より具体的に自分にぴったりの介護マットレスを知ることができます。住まいづくりナビゲーター・神村さゆりさんのアドバイスもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
症状や介護度に合う素材を選ぶ
介護用品は、症状や介護度によってなにが適しているかが変わってきます。介護マットレスに関しても、介護度に合わせてマットレスの素材を選ぶことが大切です。介護度によってどのマットレスが合っているのか詳しく説明していきます。
スプリング式:要支援1~2で自立した生活ができる人にも
要支援1~2の自立した生活が送れている人は、ベッドから自分で起きあがることができますので普通のマットレスのようなスプリング式でもよいでしょう。立ちあがりやすい高さや、体が沈み込まない適度なかたさかどうかを確認しましょう。
マットレスの端に座ったときの端座位が安定するかを確認し、座面が床に足をついたときに膝下の高さになるよう調整します。手すりを使って立ちあがるのであれば、手すりを持ったときに力が入りやすい位置に調整しましょう。
ウレタン素材:要介護1~2の介助を一部要する人に
要介護1~2の自分だけでベッドから起き上がれない、寝返りが自分だけではしにくい人には、ウレタン素材のマットレスが便利。適度なかたさで、体が沈み込むことがないのにほどよく圧力が分散するので寝返りがしやすくなります。
できるだけ身体を起こしてすごしやすく、移乗もしやすいよう端座位が安定するかを確認しましょう。かわらかいマットが好みという人は、サイドエッジにかたい素材を使ったマットレスを選んでみてください。
混合素材:要介護3の起き上がるのに介助が必要な人に
起き上がるのに介助が必要な要介護3の人は、混合素材の介護マットレスも選択肢に入れてみてください。寝たきりになるのを防ぐためには、反発力のあるスプリングと身体にかかる圧力を分散するウレタン素材を組み合わせたマットレスを使うとよいでしょう。要介護者のADL(日常生活動作)とQOL(生活の質)をよりよくするのに役立ち、寝ているときの快適さも叶えます。
起き上がるのに介助が必要な場合、電動式介護ベッドを利用する方もいらっしゃるでしょう。混合素材のマットレスなら、電動式ベッドにも対応できます。
エアマットやジェルタイプ:要介護4~5の寝たきりの人に
寝たきりになる要介護4~5の人にとっては、介護マットレスのうえでいかに快適に過ごせるかが大切になってきます。また、管理のしやすさも重視したい点のひとつです。
寝たきりの場合、床ずれが起きやすいおしりやかかと、上半身などへの圧力が分散できるかチェックしましょう。床ずれを防ぐためには、エアマットやジェルタイプの介護マットレスを選ぶとよいでしょう。ただし、蒸れやすい素材であるので、通気性のよいシーツを選ぶことも大切です。
介護する側にとっても使いやすいものを選ぶ
介護マットレスを選ぶうえで大切なのは、要介護者が快適に過ごせることだけではありません。介護する側にとっても使いやすいマットレスでなければいけません。使い勝手のよいマットレスは、介護の負担を軽減してくれます。
身体介護やおむつ交換がしやすい形状や生地にする

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マットレスの素材はチェックしておきたいもの。実際に触ることができるとよいですね
介護度によっては、おむつ交換や身体をふく清拭などが必要になってきます。それらがスムーズに行えるかどうかも介護マットレスを選ぶうえでチェックしておきたいポイント。背中の清拭やおむつ交換のときに腰を浮かすなどの動作ができない要介護者のために、スムーズに手が入りやすい形状と生地であることを確認しましょう。
おむつ交換などの下の世話は、要介護者にとっても早く終わらせたいと感じるもの。素早く終わらせられるようなマットレスを選びましょう。
撥水加工済みなら掃除がしやすい
おむつをしていても、どうしても漏れてしまうことはあります。そのため、おむつ交換が必要な場合や、排せつのコントロールが難しい要介護者には撥水加工済みの介護マットレスを選びましょう。もしものときにも掃除がしやすく、なかに染みこんでしまうのを防ぎます。
尿漏れ用のシーツを敷くだけでなく、マットレス自体も定期的に手入れして清潔に保ちましょう。
厚み調整可能なタイプなら長く使える
はじめは介助の必要がなく、自力で多くのことができていた人も徐々に介助の機会が増えてくることもあるでしょう。自力で起き上がっていたときは、ベッドからおりやすいよう低く設定します。しかし寝たきりの人の介護には、介護者が腰をあまり曲げなくてもすむようにベッドの面を高く設定するようにしましょう。
介護度が変わっていくのに対応できるよう、厚みの調整可能なマットレスだと長く使うことができます。
機能やサイズをチェックしよう
寝心地のよい、介護度に合った介護マットレスであってもベッドに合わなければ意味がありません。使用するベッドに合うサイズか、必要な機能を有しているかなどもチェックしておきましょう。
使用しているベッドのサイズに合わせよう
まず介護マットレスが使用するベッドに合うサイズかどうか確認しましょう。合わないサイズのマットレスが原因でベッドから転倒してしまったり、床ずれになったりすることも。間違いがないのは、ベッドと介護マットレスを同じメーカーの専用のものでそろえることです。
別のメーカーを選ぶときは、ベッドとマットレスのサイズを確認するようにしてください。
電動式ベッドに使うなら曲がりやすさもチェック
電動式ベッドは介護の負担を軽減するだけでなく、要介護者の自立をうながすことにもつながります。昔は背中部分が起き上がるだけでしたが、現在は膝裏が持ち上がるタイプのベッドも登場しています。当然のように、曲がらないかたいマットレスは電動式ベッドには使えません。
ベッドと同じメーカーの専用マットレスを選ぶか、ベッドの動きに合わせてスムーズに動くものを選びましょう。
介護する方もされる方もラクになるマットレスを 住まいづくりナビゲーターがアドバイス
介護ベッドを使用するときはマットレスにも目を向けましょう。寝返りしやすく疲れないかたさが好ましいです。床ずれができないよう通気がよいものがよいですね。介護する側でも、シーツの交換など、あまり重くない方が移動も容易になります。
また、うっかり汚してしまったときのため、撥水加工されているものがよいでしょう。丸洗いできるものもありますが、乾燥するのに時間がかかるので、あまり現実的ではないです。
介護マットレスのおすすめ10選 フランスベッドやパラマウントベッドなど!
介護マットレスのおすすめ商品ご紹介します。要介護者の状態にあった使いやすい介護マットレスを見つけてください。
フランスベット『薄型高密度連続スプリングマットレス』はややかための高密度スプリングで寝返りもしやすく、通気性もよいので重宝します。
パシフィックウエーブ ジェルトロン『スーパーエクシード』はオーダーメイドで体形に合わせてかたさを設定できます。汚れた場合は洗うこともできます。
CAPE『エアドクター840』は体圧分散式のエアマットレスが床ずれを防止します。専用カバーは、お手入れの簡単な清拭タイプです。
電動式ベッドに対応するマットレス
ポリエステル繊維製シートを波状にたたんだマットレスです。のびながら曲がる電動式ベッドの動きにもしっかり対応。ほどよい柔軟性と剛性があり、体を支えて不自然な沈み込みはありません。抗菌・防カビ加工されたポリエステル生地を採用。
ファスナーでとりはずすことができ、洗濯も可能です。万が一汚れてしまった場合は、マットレスごと洗うことも可能。

圧力管理で床ずれを防ぐエアマットレス
要介護者の体重のダイヤルに合わせるだけで、適した体圧分散環境にととのえ床ずれを防いでくれるエアマットレスです。薄型ポンプはベッドのフットボードにかけやすいフックつき。防水機能と伸縮性のある生地を採用しており、清拭などの生活介護に便利です。
万が一のときにも、エアセルなどの各部品は交換可能。ポンプも3年保証つきです。

「介護マットレス」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 介護マットレスの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでの介護マットレスの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
介護マットレスに関するQ&A
介護マットレスはレンタルできますか?

レンタルすることもできます。
いきなり購入するのは不安だな。。。という人は、介護用品の専門レンタルショップなどで、実際に試してみたいマットレスをレンタルすることもできます。レンタル日数に応じてレンタル料が変わります。信頼のあるレンタル業者を探すことも必要です。アルコール消毒や殺菌がきちんとされているか、サイト内に記載があるレンタル業者にしましょう。
失禁のある要介護人におすすめの防水シートはありますか?

あります。介護用防水シーツおすすめ11選 をご覧ください。
排せつの介助が必要な場合は、防水シーツを介護マットレスに敷いておくと便利です。失禁の可能性のある人なら、お手入れの手間を減らすことができます。防水シーツにはベッド全体を覆うものや下半身部分に敷くもの、洗濯してくりかえす使うものや使い捨てなどさまざまなタイプがあります。状況に合う防水シーツを取り入れて、介護の負担を軽減させましょう。
【役立つ】介護用品グッズを紹介します! 家族みんながラクになる
最適な介護マットレスに出会えますように! 床ずれ防止など
介護マットレスの選び方や便利に使える商品11選をご紹介しました。介護度に合ったマットレスを上手に選ぶことで、要介護者が快適に過ごせるだけでなく介護者の負担も軽くなります。介護度がそれほど高くない人でも、今後高くなっていく可能性があります。
それも見越して、快適な長く使えるマットレスを選んでください。
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住宅メーカー、ゼネコン設計部、設計事務所等で約300棟の新築設計実績と現場代理人女性としては希少な現場監督経験を生かしリフォーム物件も約70棟手がける。 住宅や暮らし方、環境整備をテーマに、これまで一般企業研修・公的機関・学校等にて講師としてこれまで述べ5000人以上を指導。 整理収納アドバイザー、ルームスタイリスト資格認定講師として800名余の資格者を認定。また資格試験対策として二級建築士やインテリアコーディネーターの受験指導も行っている。手描き図面やイラストでのプレゼンにも定評があり、多くの文具を試してきた。 多趣味が高じて醗酵教室や手抜き家事教室を開催し好評を得ている。 子ども3人。A型・獅子座