トイレ用手すりの種類
トイレの手すりを設置する方法として、置くだけで設置できるタイプと壁などに固定するタイプがあります。置くだけタイプは高さや幅が調整できるものがあり設置としては簡単ですが、よりしっかり取り付けるには壁に固定する方法が安心です。
ここでは、それぞれの手すりの種類について紹介していきます。
▼置くタイプ:賃貸OKで設置が簡単
組み立てて、ただ置くだけで設置できる「置くタイプ」のトイレ手すり。便座を囲むように設置して、両サイドに手すりがあるタイプがほとんどで、立ち上がりだけでなく排出の前傾姿勢もサポートしてくれます。
壁に穴を開けることができないご家庭や、移動して使いたい場合などは「置くタイプ」だと便利ですよ。
微調整が必要なら「調整可能タイプ」
次に見ていきたいのが調節機能です。まず「調節可能タイプ」から紹介します。壁などに直接固定する「取りつけタイプ」のほとんどは、サイズ調整ができないのがデメリット。
「置くだけタイプ」でも手すりの高さが調整できないものもあるので、サイズ選びに迷ったときには微調整できる「調整可能タイプ」を選びましょう。
使わないときは収納できる「可動式タイプ」
「取りつけるタイプ」は壁面に折りたたんで収納できるもの、「置くタイプ」は手すりを上に上げられるものなどが「可動式タイプ」に当てはまります。
つまり、手すりを収納できるタイプということです。家族で住んでいる場合、トイレをつねに高齢者が利用するわけではありません。使用する必要がない場合には、手すりを収納できる可動式タイプが便利ですよ。
▼取り付けタイプ:しっかりと固定でき、安定性が高い
つねに同じ場所に取り付けておきたい場合や、しっかり固定したい場合には「取り付けタイプ」を選びましょう。縦方向のみに手すりがある「I字型」と縦にも横にも手すりがある「L字型」や取りつけ部分から稼働するタイプがあるので、利用者のサポート状況に応じて選ぶことも可能です。
ただし、ネジなどで固定する必要があるので、壁に穴を開ける必要があります。また、一度取りつけたら簡単に場所を変えることはできないので注意してくださいね。取り付け時は必ず下地チェックをおこない、安全に使える状態に設置できるか確認してください。
トイレ用手すりの選び方
それでは、トイレ用手すりの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の2つ。
【1】トイレスペースに合うサイズ
【2】色やデザイン性
上記の2つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】トイレスペースに合うサイズをチェック
トイレ用手すりを購入したけど、トイレに入らない……なんていうことがないよう事前にサイズを確認しておくことが大切です。取りつけるタイプでは手すりの長さや幅、置くタイプはトイレの寸法や手すりのサイズを確認しておくと困らないでしょう。車椅子の方が使用する場合も、手すりが邪魔にならないか注意が必要です。
ただし入口が狭い場合もあるので、まずはトイレの入り口に入るかも見ておきましょう。
【2】色やデザイン性をチェック
手すりに使用されている素材や幅などは販売しているメーカーによって異なります。手を痛めやすい利用者には、木製ではなくクッション性の高い素材の手すりを選ぶなど、利用者に合った手すりのデザインを考慮したほうがいいでしょう。
また、視力が弱っている利用者の場合、トイレの背景と同色では手すりが見えづらく転倒してしまう場合もあるので、目立つカラーのものを選ぶなど工夫が必要です。
エキスパートのアドバイス
トイレの手すりは場所や利用者に合わせて選ぼう
家庭用トイレを手すりや補助具を使って介護者用トイレにするには、当事者の身体状況に応じて決めることが大切。次に、トイレの広さや場所に合わせて選びます。とくに小柄な方・大柄な方は、手すりの太さや高さなども考慮します。
場合によっては、はっきりわかりやすいように色なども考慮しなければなりません。決めるときは、できるだけ実際に使用する本人にも同席してもらい、作動を確認して決めるのがいいです。
トイレ用手すりのおすすめ商品
それでは、おすすめのトイレ用手すりをご紹介いたします。
▼おすすめ6選|置くタイプ
▼おすすめ4選|取り付けタイプ
▼番外編|トイレ以外にも使えるコンパクトタイプ
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ商品の比較一覧表
▼おすすめ6選|置くタイプ
それでは、トイレ用手すりのおすすめ商品をご紹介いたします。まずは置くタイプのトイレ用手すりを紹介します。壁に穴を開けることができない賃貸の場合や、掃除などで動かすことが多い場合などに便利なので、ぜひ参考にしてみてください。

置き方タイプとしてはこちらが便利です。ただ使い方を間違えると事故のもとになります。必ず、壁面と床面のアジャスターで調節しておきましょう。また、うえからの加重に対しての手すりです。
置き型だけど、壁面にカンタン固定できる
置くタイプなのに壁に固定できるタイプのトイレ用手すり。工事はできないけどしっかり固定したい、というご家庭にピッタリのアイテムです。
片側手すりの置くだけタイプ。側面に固定するアジャスターは、まわして壁につけるだけだから設置もカンタン。工具がいらないのに、しっかり固定できて安定感も抜群ですよ。重さは約2kgという軽さ。持ち運びラクラクなので、お掃除もしやすいですね。
高さは6段階! ピッチでカンタン調節
置くだけでカンタンに設置できるトイレ用手すり。便器に合わせて、高さと幅が調節できるので、トイレが狭いご家庭でも利用できます。
高さは6段階に調節可能。25cm間隔で調節できてボタンを押しながら操作するだけなので、女性でもカンタンに高さを変えられますよ。握る部分はクッションつきなので、トイレ以外の場所でも使用できます。
組み立てカンタン! 丈夫なスチール製
部品を組み立てるだけで設置できるトイレ用手すり。使うのは付属の工具だけなので、面倒な作業が苦手な方に向いています。
丈夫なスチール製を採用しているため、体の重心をかけても安心です。本体の脚部分は皿状になっており、置くタイプでも安定性抜群。取りつけ工事ができないご家庭で、安定感のあるタイプを求めているならピッタリです。

手すり部分のサイドにネットポケットがついた置くタイプのトイレ用手すりです。幅が狭いトイレや、収納スペースが少ないトイレでの使用が便利。トイレで使用するときはしっかり便器までつけて使用してくださいね。
新聞を収納できる便利なネットポケットつき
手すり部分のサイドに、ネットポケットがついた置くタイプのトイレ用手すり。幅が狭いトイレや、収納スペースが少ないトイレで使用する際に便利です。
利用者が両手で使用できる左右に手すりがあるタイプ。しっかり体を支えられるので、立ち座りだけでなく、ひじ掛け代わりや前傾姿勢の手助けにもなります。シンプルなデザインなので、洋式トイレにもなじみますよ。
軽量だからお掃除もラクラク! 移動しやすいタイプ
トイレに設置するのも、サイズを調節するのもカンタンなトイレ用手すり。移動しやすいタイプで調節もしやすいので、トイレ以外にもマルチに活用させたいご家庭に向いています。
高さは6段階、幅は2段階で調節可能。ストッパーを押しながらの高さ調節、ピンの抜き差しだけでできる幅調節なのでカンタンにサイズを変えられます。重さは4.7kgとトイレ用手すりのなかでは軽量なので、女性でも持ち運びがラクにできますよ。
跳ね上げ式のアームレストつき
手すり部分はアームレストとしても使えます。トイレをする際にアームレストがあると姿勢を保ちやすくて安定。さらにアームレストは跳ね上げ式なので、使用者を介助して体を抱えるときの邪魔になりません。
床に固定するため、大規模な工事は不要です。
▼おすすめ4選|取り付けタイプ
続いては、取り付けタイプのトイレ用手すりを紹介します。しっかりと安定して固定できるので、足腰が弱い利用者がいるご家庭でも安心でしょう。長さが調整できるタイプもあるので、ぜひ参考にしてくださいね。

こちらは介護用手すりで一般的によく使われているタイプです。ただし、取りつけ方法が専門的になりますのでよく説明書を確認して取りつけてください。下地が弱いところでの取りつけには補助材や取りつけ金具が必要です。
握る場所が多い安心のL型タイプ
横方向も縦方向もサポートしてくれる、L字型のトイレ用手すり。足腰が弱い高齢者や、障害のある利用者がいるご家庭に向いています。
アルミパイプを採用しているため、水まわりでも使えるのが特徴。トイレだけでなく、お風呂場でも活用することができます。ビス・プラグつきなので、業者に頼まず自分で取りつけられるタイプがよいという方でも大丈夫です。購入前は、使用する場所の幅などをチェックをしましょう。
ネジで固定するだけのカンタンな取りつけ
自然木の製品を制作しているメーカーが手掛けた、トイレ用手すり。見た目にもやさしい印象で、インテリアにこだわっているご家庭でも合わせやすいのではないでしょうか。
縦横兼用なので、利用者に合わせて取りつけることが可能。取りつけタイプでは珍しく長さ調節も可能なので、ご家庭のトイレの広さに合わせて設置することができますよ。木製で、ほかの素材よりも温かみが感じられます。
エコマーク認定商品の安心感! 滑り防止加工つき
名前からもわかるように、ちょっとした手すりとして利用できるトイレ用手すり。オシャレな木製でトイレにも馴染みやすいです。そこまでサポートは必要ないけど、手すりがあったら安心という利用者に使いやすいアイテムです。
手の指にフィットするよう持ち手部分が波状に加工されており、手すりに重心をかけても滑りにくくなるよう配慮がされています。こうした小さな点が事故を未然に防いでくれます。エコマーク認定商品で、人だけでなく環境にも心を配った商品です。
ネジ接続で安全! 耐久性にすぐれたデザイン
さまざまな加工が施されたL字型のトイレ用手すり。高齢者や障害者、妊婦がいるご家庭で活躍してくれますよ。
スチールとナイロンで加工されたデザインが特徴。安定性、耐久性にすぐれているのでしっかりと利用者をサポートしてくれます。滑り止め加工や耐摩耗性、静電気の排除など高スペック。トイレだけでなくお風呂でも安心して利用できます。
▼番外編|トイレ以外にも使えるコンパクトタイプ
トイレ専用の手すりだけでなく、浴室でも使用できるタイプもあります。ふだんはトイレに取りつけておいて、お風呂の時間だけ手すりを移動できるものであれば、介護にかかる費用の負担軽減にもなります。
さまざまなタイプが販売されていますが、トイレでも浴室でも使える取り付け簡単なタイプを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
工具いらず! 強力吸盤で取りつけカンタン
トイレだけでなく、お風呂場でも使える手すり。つけ外しがカンタンなので、手すりをいくつも買う余裕がない場合でも、これひとつで大丈夫です。
強力吸盤で取りつけられる、ちょっと変わったタイプ。吸盤でも、30kg、100℃の水温で耐久試験をクリアしているので安心の強度です。取りつけ方法も、接地面に吸盤を当てて両側のレバーを下げるだけ。女性でもカンタンに設置ができます。
トイレにもお風呂にも使える! バスルーム用手すり
壁などにネジでしっかり固定できるトイレ用手すり。バスタブにも取りつけ可能なので、トイレと同じタイプの手すりをつけたい方に向いています。
耐摩耗性や耐久性にすぐれているステンレスとナイロンを採用。さびにくい性質や滑り止め加工も施されているので、水まわりでも安心して利用できますね。耐荷重は226kg! 通常の使用方法であれば、長く使用できるでしょう。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする トイレの手すりの売れ筋をチェック
Amazonでのトイレの手すりの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
コストを抑えられる介護保険制度
じつは要介護の認定を受けている方は、介護保険で利用できる住宅改修制度によって住宅工事の費用を抑えることができるのをご存知でしょうか。
申請をおこなえば費用の9割が介護保険から支給されます(限度額20万)。要介護の認定には要支援1~2から要介護1~5までとランクがありますが、これはそのランクに関係なく支給されるものですので、興味のある方は地域包括支援センターや在宅介護支援センター、または市役所などへ相談してみてくださいね。
トイレ用手すりの取り付け位置
トイレ用の手すりは使いやすい位置に設置してこそ、利用価値が高まります。逆に使いづらい位置に固定してしまうと、役に立たないですし、転倒などの恐れもあります。
使いやすい手すりの高さや取り付け位置は、使う方の身長や体格、動かしにくい身体の部位でベストな位置が決まります。トイレの便器の周りのスペースや、便座に座って立ち上がるとき、腰かけるときに握って力を入れやすい位置を事前に確認しておきましょう。
【関連記事】そのほかの手すり・介護用品のおすすめはこちら
まとめ
足腰が弱くなってきた高齢者がいるご家庭に必要な「トイレ用手すり」。利用者のサポートレベルや、設置方法によって選び方が異なります。トイレに入るかはもちろんですが、利用者の姿勢に合わせてサイズを調整できるものが便利です。
工事不要のものならば、工事費をおさえて安い値段で設置できます。一時的に使用したい場合は、レンタルという選択肢も。そのほかふだん使わないときは収納できるタイプもあるので、利用者だけでなく家族の負担にもならないものを選ぶこともできます。ご家庭や利用者に合わせてぴったりのトイレ用手すりを選んでくださいね。
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