防振手袋を使用するメリットとは
防振手袋は、電動ドリルやチェーンソーなどの電動工具で作業する際に発生する振動から手を守ってくれるものです。電動工具を長時間使用していると、手がしびれたり痛くなることがあります。これを年単位で繰り返していると、症状が慢性化する振動障害を発症する可能性もあります。
防振手袋は振動障害の予防にもなるので、とくに仕事などで頻繁に作業をする人は着用するようにしましょう。
防振手袋の選び方 タイプ別に解説!
防振手袋の選び方について紹介します。おさえておきたいポイントをいくつかに分けて解説しますので、チェックしてみてください。
工業規格取得の有無で防振性能の高さを確認
防振手袋を選ぶ際に、JISもしくはISOという工業規格に適合しているかをチェックすると安心です。JISは防振効果について日本が定める一定の基準をクリアした製品に与えられ、ISOはその国際版といったところです。
どちらかが優勢ということはありませんので、どちらか一方が記載されていれば問題ありません。
自分の手にしっかりと合ったサイズを選ぶ
服や靴と同様、自分の手に合ったサイズのものを選ぶことが重要です。大きすぎてぶかぶかだと作業がしにくく、防振効果も得られません。また、伸縮性のあるアイテムだと、多少手が大きくても着用可能で手にフィットするので、自分用のサイズがないというときには重宝しますよ。
使用目的に合った素材を選ぶ
自分がどのような作業をするか耐久性を考慮しながら選ぶのも重要です。素材によってどの作業に向いているかも異なるので、必ずチェックするようにしましょう。
シンプルに防振性能だけを求めるなら「クロロプレンゴム」
機械から発生する振動をしっかり吸収してくれるのがクロロプレンゴム製の防振手袋です。一般的な電動工具を使うだけなら、これで充分かもしれません。
通気性がよく、やわらかい生地なので長時間作業する人も問題なく使い続けることができますよ。
火花からも手を守りたいなら「天然皮革」
グラインダーのような、火花が飛ぶ電動工具を使用する際は、天然皮革製の防振手袋を着用するといいでしょう。火や熱に強いので火を扱う鉄工作業に向いています。
また、耐久性が高く長持ちするのもポイント。やわらかい素材で使い込むほど、少しずつ手になじんでくるタイプの手袋ですよ。
水や油も扱いたいなら「ニトリルコート」
水や油を伴う作業をするなら、ニトリルコートの防振手袋がイチオシです。ニトリルは水や油が染み込むことがなく、防水性・耐油性にすぐれています。
さらに、高い防振効果がある素材も使われており、厚みがあるので衝撃からもしっかり手を保護してくれます。
作業を想定して、タイプで選ぶ
素材選びも重要ですが、作業内容に適した機能の防振手袋を選択することも大切です。タイプ別に解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。なお、安全性重視の観点から半指タイプは除いています。
刃物から手指を守る「網み手袋」
チェーンソーなどの刃物がついている電動工具を使用する際は、網み手袋タイプの防振手袋がぴったり。
刃物類を扱うときは注意して作業をしないと事故につながります。アラミド繊維が組み込まれたものは耐切創性にすぐれているので、万が一のときは、手をしっかり保護してくれますよ。
汗を逃してくれるから快適「メッシュタイプ」
夏の暑い時期にも作業する人は、メッシュ生地の防振手袋がいいでしょう。
夏に手袋をするとどうしても短時間で蒸れて、作業もしにくくなります。手の甲部分がメッシュ素材のものは、通気性がよく汗をかいてもすぐに乾くので、長時間でも快適に作業ができますよ。
チェーンソーなどの電気工具は、振動防止と切断防止を確保して安全に ガーデニング研究家からのアドバイス
ガーデニング研究家
振動のあるチェーンソーや草刈り機を長時間使う時は、作業手袋より防振手袋を活用するようにしましょう。防振手袋は振動を吸収してくれるので、安全に作業できるだけでなく、作業が楽になるので疲れが軽減します。
とくにチェーンソーは振動が大きいうえに指を切断する危険性があるので、防振機能はもちろん、切断防止の繊維入りを選ぶようにしてください。数千円で安全確保と疲労軽減が獲得できるなら安いと考えましょう。
防振手袋のおすすめ11選 素材・サイズ・タイプをチェック!
さまざまな種類がある防振手袋のなかから厳選した11商品を紹介します。
ガーデニング研究家
工機ホールディングス『HiKOKI 振動軽減手袋(0060-0024)』は、夏場の作業などでは必須の通気性も確保。また、手首部分がマジックテープで締めつけられるようになっており、手にフィットしやすくなります。工具メーカーが作った防振手袋なので安心です。
アトム『しんげんくんプロ(1122)』は、低コストで振動と衝撃の両方をしっかり吸収したい時におすすめです。手のひらから指先まで防振加工されています。ただし、黒色なので夏場の屋外作業では暑くなるので、おすすめできません。
マックス『MAC GREEN 森の定番 防振 耐切創手袋(MT850DX)』は、林業などでチェーンソーを使うことを想定して作られた手袋です。振動吸収はもちろん、繊維と補強板で指の切断防止機能をもたせています。価格は少し高めですが、チェーンソーを使う方には是非使っていただきたいです。

工機ホールディングス『HiKOKI 振動軽減手袋(0060-0024)』

出典:Amazon
工業規格 | - |
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サイズ | M、L |
素材 | クロロプレンゴム |
タイプ | メッシュタイプ |

アトム『しんげんくんプロ(1122)』










出典:Amazon
工業規格 | - |
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サイズ | フリー |
素材 | 綿、ナイロン、クロロプレンゴム |
タイプ | 網み手袋 |

マックス『MAC GREEN 森の定番 防振 耐切創手袋(MT850DX)』

出典:楽天市場
工業規格 | - |
---|---|
サイズ | M、L、LL |
素材 | アラミド繊維、PBO繊維、超延伸樹脂、人工皮革、振動吸収材 |
タイプ | 網み手袋 |
丸五『防振万年(850)』












出典:Amazon
工業規格 | - |
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サイズ | フリー |
素材 | 天然ゴム、綿、ポリエステル |
タイプ | 軍手タイプ |
高儀『斬丸振動軽減グローブ』








出典:Amazon
工業規格 | - |
---|---|
サイズ | レギュラー、ビック |
素材 | 人口皮革、ポリエステル |
タイプ | メッシュタイプ |
Intra-FIT『防振手袋』














出典:Amazon
工業規格 | ISO10819 |
---|---|
サイズ | S、M、L、XL、XXL |
素材 | ポリウレタン、フォームラバー、ポリエステル、ネオプレン |
タイプ | メッシュタイプ |
LABORSING『Vgo 牛表革 作業皮手袋(CA7136)』
















出典:Amazon
工業規格 | - |
---|---|
サイズ | M、L、LL |
素材 | 牛表革 |
タイプ | 皮手袋タイプ |
カミキ『防振手袋(ST-1)』

出典:Amazon
工業規格 | ISO10819、JIS-T8114 |
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サイズ | フリー |
素材 | ニトリルラテックス、綿メリヤス、スポンジ |
タイプ | ゴム手袋タイプ |
カミキ『防振手袋(T-1)』

出典:Amazon
工業規格 | ISO10819、JIS-T8114 |
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サイズ | フリー |
素材 | 天然牛表革、スポンジ(ゴム・ウレタン) |
タイプ | 皮手袋タイプ |
マックス『MAC GREEN 快振くん 振動軽減手袋(MT887)』

出典:Amazon
工業規格 | - |
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サイズ | M、L、LL |
素材 | ポリエステル、人工皮革、振動吸収材 |
タイプ | - |
柏田製作所『SUPER GLOVE(103-08)』




出典:楽天市場
工業規格 | ISO10819、JIS-T8114 |
---|---|
サイズ | M、L |
素材 | 牛表革、牛床革、衝撃吸収特殊発砲ゴム、竹炭繊維 |
タイプ | 皮手袋タイプ |
「防振手袋」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 防振手袋の売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでの防振手袋の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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ポイントのおさらい
ここまで防振手袋を11商品ご紹介してきました。意外にもさまざまな素材のものと機能性を兼ね備えたものが販売されていると思った人も多いのではないでしょうか。
安全に効率よく作業するには防振手袋は必須アイテムです。今回紹介した記事をもとに、自分に合うタイプのものを見つけてくださいね。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
1967年生。兵庫県西宮市出身。1991年に大手住宅メーカーに入社し、研究所(造園研究室)、マンション事業、本社設計部などを経験。現在は独立し、人と人、人と自然の繋がりを大切にし、毎日丁寧に暮らすことを提案する『庭暮らし研究所』を設立。 奈良市で草屋根の家に暮らしながら、家族5人分のお米と野菜をつくり、自給生活を送る。NHK総合テレビ「ぐるっと関西おひるまえ」では、野菜づくり講師として8年間毎月出演。NHK出版WEBサイト「みんなの趣味の園芸」でブログ担当。 著書に「コップひとつからはじめる自給自足の野菜づくり百科」(内外出版社)、「現役サラリーマンの自給自足大作戦~菜園力で暮らしが変わる~」(家の光協会)が翻訳され台湾で発刊される。