アウトドアガスストーブの選び方のポイント ヒーター&バーナー・安全機能で選ぶ
アウトドアガスストーブは、キャンプや登山などで暖をとったり、調理をするのに便利なアイテムです。ガスの種類はおもにCB缶とOD缶の2種類あり、それぞれの特長は異なるので使用目的に応じて選ぶといいでしょう。連続燃焼時間や安全面のチェックもお忘れなく。
使用目的が異なる2種のガスストーブ
アウトドア用のガスストーブには、暖をとるために使うヒータータイプと、調理をするときに使うバーナータイプがあります。それぞれの特長を解説します。
暖を取るためのヒータータイプ
寒い季節や肌寒い夜など、暖をとるのに活躍するのがヒータータイプのガスストーブです。ガス缶をセットするだけでかんたんにつかえるのが魅力。軽量でコンパクトなものから大きなサイズまで、いろいろな商品が展開されています。
コンパクトなタイプはスポットでの使用を、大きなサイズのものは広範囲に暖めるために、それぞれ目的に応じて自分に合ったものを選びましょう。
調理のためのバーナータイプ
調理を目的にしたバーナータイプは、コンパクトゆえにソロキャンプ、ツーリング、登山などに向いています。また、なかには大きめのゴトクを備えていて安定性を高めたタイプもあります。携帯性や安定性、火力など、求めるもののバランスがとれた商品を選んでいきましょう。
燃料となるガス缶は「CB缶」と「OD缶」
燃料となるガスの種類はいわゆるカセットボンベといわれる「CB缶」と、アウトドア用にハイパワーになっている「OD缶」の2種類があります。
手軽が特徴の「CB缶」
メーカーにもよりますが、比較的入手がしやすいCB缶。価格もリーズナブルなのが魅力です。寒い場所ではどうしてもパワーダウンしやすくはありますが、機器側に工夫で補っているものもあるので要チェックです。
※機器側の取扱説明書に従い専用のガス缶を使ってください。
より火力の安定度を求めるのなら「OD缶」
アウトドア向けのガスであるOD缶は、丸みのある幅広く丈夫なボディが特長。CB缶以上に火力の安定度が高く、強めの風でも火力を維持しやすい点も魅力です。
CB缶に比べるとやや値段が高くなりますが、強い火力が必要な場合に重宝するでしょう。なお、販売店は限られますが通販でも購入が可能です。
使用環境にあわせたガスの成分を選ぼう
CB缶、OD缶ともに大きく分けると「ノーマル缶」と「ハイパワー缶」の2種類があります。ガスボンベに詰められてるのはLPガスで、LPガスには「ノルマルブタン」「イソブタン」「プロパン」の3つの種類があります。
「ノーマル缶」の主成分は「ノルマルブタン」で、気温が10度以下くらいになると火力が弱まるため、10度以上のところで使うのに適しているでしょう。「ハイパワー缶」は「イソブタン」が主成分。こちらはマイナス11度程度まで使用できるので、寒いところでの使用なら「ハイパワー缶」を選択しましょう。
連続利用時間をチェック! 予備の缶も忘れずに
ガス缶の連続利用時間はひとつの目安で、季節や環境によっても変わってきます。購入する際には事前にチェックしておきましょう。
連測時間はあくまでも目安なので、予備としてのガス管を数本用意しておくことをおすすめします。
ヒータータイプは安全機能がついていれば安心
ヒータータイプのガスストーブは、安全機能がついているものを選ぶと安心です。万が一の転倒時に自動的に消化する装置や、カセットボンベが加熱されて内部圧力が異常に上昇したときにガスの供給が止まる装置など、さまざまな安全機能があります。
機能性や収納性、デザインなどに注目して選びましょう アウトドアライターからアドバイス
アウトドアライター、キャンプブロガー、星のソムリエ®
キャンプにおける燃焼器具を長年使い続け、最後にひとつに集約されたのは「ガス式」でした。機能性、収納性、ほかのアイテム(ランタンなど)との互換性など、メリットが豊富だからと言えるでしょう。それでいて機能一辺倒かというと、歴史ある名品、最新のデザインなどギアとしての魅力も充分に備えています。きっとみなさんにとっての「愛用品」が見つかりますよ。
アウトドアガスストーブ(ヒーター)おすすめ3選 編集部が選ぶ
ヒータータイプのアウトドアガスストーブのおすすめ商品をご紹介します。自分にあったものをみつけてくださいね。
おしゃれなストーブでキャンプのテンションもUP!
「いいものだけを、世界から」をモットーにアウトドア用品を販売するカリフォルニアパティオのアウトドアガスストーブ。アメリカンなデザインはキャンプでも存在感を放ち、空間をおしゃれに演出するでしょう。
ブタンガスは、低温時はガスが最大限に気化できずバーナーの熱が最大限に放射しないことがあります。そこで、ガスを温めるジェネレーター機能、ガスボンベが冷たくなるのを防ぐためのヒートパネル機能がついて低温時の対策ができているのが特長です。
4つの安全機能で子連れキャンプにも安心!
1930年にイギリスで誕生し、長く人々の心とからだを暖めてきたアラジンのアウトドアガスストーブです。充分な酸素が供給された青い炎は暖かく、寒い季節のキャンプで活躍するでしょう。
圧力感知安全装置、不完全燃焼防止装置、転倒時消化装置、立消え安全装置の4つの安全機能が搭載されている点も特長。小さなお子さんと一緒のキャンプでもなどでもいいですね。
CB缶が3本入る収納ケース付きの屋外専用ストーブ
燃料メーカーとしてスタートし、さまざまなモノづくりをしてきたニチネンのアウトドアガスストーブです。屋外専用で軽量・コンパクトでありながら、連続燃焼時間が長いのが魅力。
付属のキャリーケースには予備のCB缶が3本収納できるので、2泊程度のキャンプなどにも安心です。CB缶の着脱を磁石でかんたんにできるのも特長です。
アウトドアガスストーブ(バーナー)おすすめ11選 アウトドアライターと編集部が選ぶ
バーナータイプのおすすすめ11選をご紹介します。携帯性重視のものからコスト重視のものまでさまざまあるので、お気に入りをみつけてくださいね。
アウトドアライター、キャンプブロガー、星のソムリエ®
私個人にとっても、SOTO(ソト)『レギュレーターストーブ(ST-310 )』はなくてはならない存在。ただ便利だというだけではなく、日本の工業製品としての様式美、そして信頼性も高く、大きな魅力を備えています。マイクロレギュレーターのありがたみは使ってみれば分かるでしょう!
PRIMUS(プリムス)『153ウルトラバーナー(P-153)』は私も頻繁に使います。あまりに小さいので、しまった場所を忘れるとあとで探すのが大変なほど。なんといってもデザインが美しい!
snow peak(スノーピーク)『HOME&CAMP バーナー(GS-600)』は、じつに考えられた設計と仕様であり、さすがスノーピークと思わざるを得ません。直立させてしまうことができるというのも慧眼。

大きめのゴトクと安定した火力の定番品
CB缶を使用するタイプの製品です。低温下で火力が落ちにくいマイクロレギュレーター構造を備えます。さらにゴトクは大きめで安定性が高いのも特徴です。
収納時の4本のゴトクは折りたたむことができコンパクトになります。リュックに入れてもほとんど邪魔にならないでしょう。キャンプの荷物をできるだけ小さくまとめたい場合にもおすすめです。

高火力でありながら携帯性も◎
長年の歴史を誇るスウェーデンのブランド、プリムスのバーナーです。コンパクトで軽量なので携帯性がよく、それでいて強い火力なので登山での強い味方です。
また、4本のゴトクがX型になっているのが特長。バーナーヘッドを4つに区切ることで、風が吹いてたときもすべての区画が消えることがないように設計されています。携帯性のよさとパワフルさを重視している方におすすめです。

インテリアになじみやすく家庭での使用にも◎
斬新なアイデアとデザインで登場した卓上タイプのガスコンロ。ゴトクが大きく、大きな鍋を置いても安定するのでさまざまな料理が作りやすくなります。
収納時はCB缶をセットする部分にゴトクをしまうことができるため、スッキリしたスタイルになります。家庭でも使用できるため、自宅用と兼用したいと考えている人にとくにおすすめです。
携帯性がよい! コンパクト&軽量で選ぶならコレ
イワタニのアウトドアガスバーナーです。折りたたむととてもコンパクトになるのでソロキャンプやツーリングでの携帯に向いています。
また、風をガードするゴトクが付いていたり、ワンプッシュで点火できる構造も魅力。専用のハードケースが付いているので持ち運びにもすぐれています。自宅で収納場所に困らないのも利点です。
点火装置つきで初心者にも着火がかんたん!
アウトドア業界をリードしてきたコールマンのアウトドアガスバーナーです。OD缶にゴトクを取り付けるタイプで、LPガス燃料はプロパンとイソブタンが混合されています。
点火装置がついているので初心者でも操作がかんたんです。また小型でありながら連続燃焼時間は1~2時間と調理をするにはじゅうぶん。1泊のソロキャンプやツーリングなどにおすすめです。
バーナーヘッドに新素材を採用し高火力を実現!
イギリスのストックポートではじまり、1994年から日本での製造をおこなうEPIの製品。バーナーヘッドの素材にこだわり、コンパクトなボディでありながら高火力を実現しています。
また、火力を極小のとろ火まで調整できるのも魅力。EPIの技術がつまったこのフラッグシップモデルは、登山やソロキャンプでの調理を快適にしてくれるでしょう。
画期的なデザインで安定性◎
高品質なアウトドアギアを展開する、スノーピークのアウトドアガスバーナーです。正立式と同様の一体型でありながら、分離式並みの低重心を実現し安定性を高めています。コンパクトに収納できて携帯性もいいので、登山やソロキャンプにおすすめです。
別売ギガパワーガス110缶と250缶に対応。脚の高さも缶に応じて変えることができます。
耐久性のよさと組み立て不要のかんたんさが魅力!
シンプルで使い勝手のいい商品を多く提供しているユニフレームの製品。三角のゴトクは安定性が高く、ボディはステンレス製で耐久性が高いのが特長です。コンパクトなのでツーリングや登山の携帯に向いています。
また、CB缶の取り付けは溝に引っかけて押しこみ、回すだけのかんたんな構造。アウトドア初心者の方でも難しくないでしょう。
OD缶が収納できるクッカー付きでリーズナブル!
キャプテンスタッグのガスバーナー。OD缶が収納できるクッカーがついている、ユニークな製品です。
着火装置も付いており、広げてワイドになるゴトクも便利。比較的リーズナブルな価格なので、予算を重視している方やアウトドア初心者におすすめです。ソロキャンプやツーリングなどでも重宝するでしょう。
※バーナー本体は付属ケースに収納します。
X字ゴトクが特長の20年のロングランストーブ
X型のバーナーヘッドは4つに区切られていて、風でひとつの区画の火が消えてもほかの区画で火が保てるようになっているのが特長のひとつ。さらに、鍋をX字ゴトクに置くと風が吹き抜けるのを防ぐため、調理の効率が上がるのもポイントです。
コンパクトかつ高火力で炎の安定感も高いため、ツーリングや登山での調理におすすめ。
大型ゴトクに3本のCB缶付きで準備バッチリ!
工業用バーナーで知られる新富士バーナーのアウトドアブランド、SOTOのバーナーです。ストーブには大型のゴトクがついていており、直径25cmの鍋も置けるのでキャンプでの大鍋調理に向いています。
シンプル構造で扱いやすいので、アウトドア初心者にも向いているでしょう。CB缶タイプなので経済的なのもうれしいですね。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする アウトドアガスストーブの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのアウトドアガスストーブの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】アウトドア用ストーブに関するほかの商品情報
ポイントのおさらい
アウトドアガスストーブの14商品をご紹介しました。
暖をとるヒーターと調理に使うバーナーがあり、それぞれガスの種類によってコストや機能が変わってきます。どんなシーンで使用するかなどを考えて、あなたがほしいアウトドアガスストーブをぜひ選んでくださいね。
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キャンプブロガー、アウトドアライター、一般社団法人日本オートキャンプ協会公認インストラクター・講師、星のソムリエ®(星空案内人®)JAXA宇宙教育リーダー、光学機器メーカーマーケティングディレクター。 アウトドア誌、WEBマガジン、企業広報誌、新聞などへの取材協力・執筆活動、CMコーディネートを行っている傍ら、キャンプ体験・キャンプ料理レシピをまとめた自身のWEBサイト「 Sam-Home Sam-Camp / キャンプの宝物を探そう!」(2001年開設)並びにブログ「SAMのLIFEキャンプブログ Doors , In & Out !」(2004年開設)を運営。 サイトは通算700万人以上に利用され、ブログ投稿数は5000記事を超える。 同時に、星のソムリエ®として全国のキャンプ場や観光施設等にて夜の魅力と星空の楽しみを広めている。