介護歩行器とは|メリットも解説
自立歩行が困難な方が使用する「介護歩行器」。キャスターがついたタイプは「歩行車」とも呼ばれています。歩行器・歩行車は、筋力低下や足腰に強い痛みを感じる方が使う補助器具。
歩行にとくに問題がない方が、荷物を運びやすくするためや、座るために使う「シルバーカー」とは異なるので注意が必要です。
介護歩行器を使うメリット
歩行器を使うことで得られるメリットは大きくふたつあります。まず、足腰にかかる負担を軽減すること。足腰に痛みをかかえている方や、筋力が低下している方が、歩行器に軽く体を預けることにより体重が分散されます。その結果、身体の弱った部位にかかる負担をやわらげてくれるのです。
次に、体のバランスを整えることで安定した歩行をサポートすること。高齢者の方は運動能力や反射速度が低下しているため、歩行中ふらつきがちです。歩行器を使うと体重を支える面積が広がり、姿勢が安定します。姿勢が安定するとふらつきが減り、歩きやすくなるのです。
介護歩行器の選び方
それでは、介護歩行器の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】使う場所と目的に合わせた種類
【2】身長や姿勢に適した高さ
【3】負担なく使える重量か
上記の3つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】使う場所と目的に合わせて種類を確認
歩行器は、大きく分けて「交互式歩行器」「固定式歩行器」「前輪つき固定式歩行器」「屋内用四輪歩行器」「屋外用四輪歩行器(歩行車)」の5種類があります。
主に室内で使うのか、外出時に使うのかで選ぶ歩行器は変わり、それぞれの特徴を踏まえた上で選ぶことが重要になってきます。各種類の特徴を一つひとつ解説していきます。
▼交互式歩行器:左右のフレームを交互に動かして進む
左右のグリップを交互に動かして歩行する屋内用歩行器です。1歩ずつ歩行を確かめながら進む、室内でのリハビリに適しています。
「固定式歩行器」と違い、つねに歩行器の脚が床についた状態になるので、より姿勢が安定しやすいでしょう。体のバランス感覚が衰えていると、左右に腕を動かしながら足を出すタイミングをはかるのがむずかしい場合もあります。
▼固定式歩行器:腕の力で持ち上げて進む
左右の手でグリップを握り、本体を持ち上げながら前に進む屋内用歩行器です。ゆっくりと1歩ずつステップを確かめながら歩くことができるので、足腰の痛みで連続した歩行が困難な方に適しています。
固定式歩行器は本体を持ち上げる必要があるため、腕の力が必要。腕の筋力が弱っている高齢者には、使いこなすのがむずかしい場合もあります。歩行器を持ち上げる腕の力がない方は、この後ご紹介する「前輪つき固定式歩行器」を選ぶといいでしょう。
▼前輪つき固定式歩行器:腕の力が弱くても進める
前の2脚にキャスターがつき、「固定式歩行器」より軽い力で動かせる屋内用歩行器。
後ろの2脚を持ち上げながら、前のキャスターを動かして歩きます。歩行中、前のめりに倒れないように、グリップに体重がかかるとキャスターのストッパーが作動するしくみです。
▼屋内用四輪歩行器:前輪歩行器よりもさらに小さな力で動く
4脚すべてに車輪がついた屋内用歩行器。歩行器のなかに体を預けるようにして立って使います。
「前輪つき固定式歩行器」よりもさらに軽い力で動かすことができ、キャスターのおかげで方向転換もラク。ただし動かしやすい反面、前のめりになりやすいので、バランスを崩さないよう注意して歩く必要があります。
▼屋外用四輪歩行器(歩行車):外出での歩行を助けてくれる
足腰が弱い高齢者の外出をサポートする「屋外用四輪歩行器」。メーカーによっては「歩行車」と呼んでいる場合もあります。
屋内用に比べて大きな車輪が4輪すべてについており、グリップを握って体を支えながら歩きます。小まわりがきき、大きな車輪のおかげで多少の段差は乗りこえられるでしょう。グリップにはブレーキがついているので、坂道でもスピードを調整しながら歩くことができます。
【2】身長や姿勢に適した高さを確認
歩行器を選ぶうえで重要なのが、「高さ」が合っていること。ほとんどの歩行器はグリップの高さを調整できますが、とくに背が高い方や低い方、腰が曲がった円背の方は選び方に注意が必要です。
さらに、体重を支えるときに腕を伸ばすことができるのか、ひじを曲げた状態になるのかによっても、どのタイプの歩行器を選ぶのか、どの高さが使いやすいのかが変わります。不安な方は、購入前に専門家に相談してみましょう。
【3】負担なく使える重量か確認
歩行器は使いやすさを考えて軽量にできているものがほとんどで、多くは2~3kg程度です。しかし、体に強い痛みがあったり筋力低下があったりする高齢者が使う歩行器は、少し重量が重くなるだけでも操作性は大きく変わります。無理がない重さのものを選びましょう。
エキスパートのアドバイス
介護用歩行器を使う方の身体機能に合わせて選ぼう
介護歩行器や歩行車の多くは、リハビリに多く使われています。身体機能に合わせて器具を的確に選ぶ必要があり、器具を使ってリハビリをすることで身体機能を復活させることが可能。また住宅事情によっても、器具の選択肢が変わる場合がありますが、まずは使う方の身体機能に合わせて選ぶことが重要です。
介護歩行器おすすめ14選
それでは、介護歩行器のおすすめ商品をご紹介いたします。
▼「交互式歩行器」はこちら
▼「固定式歩行器」はこちら
▼「交互式・固定式 2wayタイプ」はこちら
▼「前輪つき固定式歩行器」はこちら
▼「屋内用四輪歩行器」はこちら
▼「屋外用四輪歩行器(歩行車)」はこちら
▼おすすめ商品の比較一覧表
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼交互式歩行器
まずは、「交互式」タイプの介護歩行器のおすすめ商品をご紹介。ぜひ、参考にしてくださいね。
迷ったらスタンダートなこれ! 高さ5段階調整OK
シンプルで使いやすい交互式歩行器です。価格も標準的で、プッシュボタンで5段階に高さ調整ができるので、はじめて交互式歩行器を使う方にもぴったりですね。
逆U字型の補強パイプと25ミリ径の太パイプを使用した頑丈さも魅力。ワンタッチで薄く折りたたみでき、持ち運びや収納にも便利です。握りやすい合成ゴムグリップが採用されていて、汗をかいても滑りにくくなっています。
日本の介護用品のパイオニアが手がけた安心の1台
交互式と固定式の2種類の使い方ができる2wayタイプの歩行器。高さ調整は8段階可能で、幅広い身長の方にも対応します。
折りたたみ式で、収納時の厚みは約18cmととてもコンパクト。収納場所を取らず、持ち歩きにも便利です。歩行器らしからぬ、おしゃれなブロンズカラーも魅力。アルミ製フレーム採用で軽量なのもポイントです。
▼固定式歩行器
続いては「固定式」タイプの介護歩行器のおすすめ商品をご紹介いたします。こちらも、ぜひ参考にしてくださいね。
リーズナブルな価格が魅力! シンプルな固定式なら
シンプルでリーズナブルな歩行器を多く扱う、マキテック製の固定式歩行器です。日本の介護製品メーカーが作っているので、機能も見た目もミニマムな歩行器ながら、品質や安全性が高く安心感があります。
高さは5段階調整で、折りたたみ式。小さめのサイズ感で、狭い廊下でも使いやすいでしょう。
▼交互式・固定式 2wayタイプ
続いては、「交互式」と「固定式」どちらのタイプにも対応している2wayの介護歩行器のおすすめをご紹介いたします。ぜひ参考にしてくださいね。
1台で交互式・固定式の2way、高さ調整も自在
交互式と固定式の2種類の使い方ができる2wayタイプの歩行器。高さ調整は8段階可能で、幅広い身長の方に対応します。
折りたたみ式で、収納時の厚みは約18cmととてもコンパクト。収納場所をとらず、持ち歩きにも便利です。歩行器らしからぬ、おしゃれなブロンズカラーも魅力。アルミ製フレーム採用で軽量なのもポイントです。
2wayで立ち上がり補助も! 大柄な方にも
1台で交互式と固定式で使える2wayタイプの歩行器です。イスやベッドからの立ち上がりをサポートしてくれる2段グリップが特長。横幅をコンパクトに調整できるので、トイレの補助手すりとしても使えます。安全荷重158kgの頑丈さで、大柄な方でも安心して使えますよ。
高さは8段階に調節可能。ワンタッチ折りたたみ式です。
▼前輪つき固定式歩行器
続いては、前輪つき固定式歩行器のおすすめ商品をご紹介いたします。こちらもぜひ参考にしてくださいね。
小柄な方や腰が曲がった円背の方に
低身長な方や、腰が曲がった円背の方にとって、歩行器選びはむずかしいですね。こちらは、そんな方たちが快適に使えるように設計された、前輪つき固定式歩行器です。軽い力で動かせるよう、1.8kgととても軽量に作られています。
コンパクトに折りたためるので、車に乗せるときもラクなのがうれしいところ。最大使用者体重は60kgと、小柄な方向けです。
軽い力で歩ける! 自由自在に動くキャスターつき
マキテック製の歩行器「ウォーカーシリーズ」のキャスターつきタイプです。腕の力が弱い方はこちらを選びましょう。キャスターは360度回転する「自在キャスター」を採用。軽い力でスイスイ動き、小まわりが利きやすく、狭い家のなかでもラクに動けます。
前輪つき固定式歩行器としてはお手ごろな価格なのも魅力です。
サイズ調整自在! 狭い廊下やトイレもOK
幅、高さともに広範囲で調整可能な前輪つき固定式歩行器です。狭い廊下やトイレにも持ち込める、コンパクトサイズの歩行器をお探しの方におすすめ。
使う方の体格やお家の通路幅に合わせて幅を4段階、高さを5段階で調整できるので、これ1台でS~Lサイズまで対応できるのもうれしいポイント。日本製ということで品質や安全性にも信頼がおけますね。
▼屋内用四輪歩行器
続いては、屋内用四輪歩行器のおすすめ商品をご紹介いたします。こちらも、ぜひ参考にしてくださいね。
室内での歩行訓練・リハビリに
医療器専門メーカー「日進医療器」の室内用四輪歩行器。身体を預ける馬てい部分が幅広に作られていて、安定感があります。室内で歩行訓練をしたり、リハビリをしたりするのにぴったりですね。
ベース部分がベッド下に入るため、ベッドからの立ち上がりもラクになります。歩行器にはめずらしい赤色が使われていて、気分を高めてくれそうです。ワンタッチ折りたたみ式で、コンパクトに収納できます。
▼屋外用四輪歩行器(歩行車)
最後は、屋外用四輪歩行器(歩行車)のおすすめ商品をご紹介いたします。こちらも、ぜひ参考にしてくださいね。
スポーティーなデザインで男性におすすめ!
屋内・屋外両用タイプの四輪歩行器。ホワイトにオレンジがアクセントになったスポーティーで若々しいデザインは、とくに男性におすすめです。
室内でも外出でも使いやすいコンパクト設計。大きな車輪で段差を乗りこえやすいのもポイントです。大容量の収納バッグはお買いものにも便利でしょう。もちろん、長時間の外出で疲れたら座ることもできます。
買い物の不便を解消! 買い物カゴを乗せられる
お買いものに不便を感じている方には、こちらはいかがでしょうか。買いものカゴを乗せられるようになっているので、歩行器のままお買いものができてしまいます。バスケットホルダーが買いものカゴを固定してくれるので、カゴを乗せてもバランスがくずれず安心です。
カゴを乗せる位置を高めに設計しており、カゴに商品を入れたり、カゴをレジへ移動させる動作もラクです。高さを調整すれば、背が高い方もOK。折りたたみもできます。
着座もOK! 長時間でも安心の外出をサポート
着座ポジションでも使える四輪歩行器です。介助者の方と一緒に、屋外での歩行訓練をしたい方におすすめ。着座でも取り回しがしやすいホイールになっており、介助者にとっても使いやすい設計です。
歩行車ポジションと着座ポジションの変換はワンタッチで可能。ただし、着座ポジションはあくまで歩行訓練の補助的な機能です。車イスのようにメインで長時間使うようには作られていないので注意しましょう。折りたたみ式です。
おしゃれな女性に! 狭い路地も室内もスイスイ
使うたびにハッピーになりそうなメタリックパープルの四輪歩行器。おしゃれな女性にぴったりですね。便利な屋内・屋外両用タイプ。横幅50cmとコンパクトな車体なので、狭い路地や室内でも扱いやすいでしょう。女性でも使いやすい軽さも魅力です。
少量ですが、荷物を積めるバスケットつきもうれしいですね。折りたたみも可能です。別カラーで「ミルクティーベージュ」もあり、ナチュラルなおしゃれを楽しみたい方はそちらもいいでしょう。
坂道もラクに歩ける電動アシスト! 屋内・屋外両用
こちらの特長は、なんといっても電動アシスト機能がついていること! シンプル操作の3段階電動アシストで、長時間の外出も、坂道の上り下りもサポートしてくれます。さらに音声案内機能までついていて、急加速や急斜面を検知したら音声で注意をうながしてくれますよ。
車体は軽量で、段差もラクに進める大きな車輪も頼もしいですね。最小回転幅80cmと小まわりがきくので、室内用に使っても快適。長持ちしやすい、パック式充電式バッテリーを採用しています。
▼おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトのランキングを見る 介護歩行器の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの介護歩行器の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】介護を手助けするお役立ち商品もチェック
介護歩行器で散歩に出かけよう!
この記事では高齢者や足腰に不安をかかえる方の歩行を助ける介護歩行器を14商品ご紹介しました。
室内専用で使うのか外出用に使うのか、それとも両方で使える歩行車を選ぶのか、そしてなにより使う方の体の状態に合っているのかを考えることが重要です。
用途と体の状態にぴったり合った、使いやすい介護歩行器を選んでみてくださいね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
DIYアドバイザーを取得後、NHK「住まい自分流」の番組講師出演。 JAPAN DIY HOMECENTER SHOW:10回、日本ホビーショー:2回、イベントDIY講師:公民館・ホームセンター・小学校・生涯学習などで、DIY講師を行いDIY普及に貢献しています。 また、「快適住まい」をモットーに高齢者やお子様にやさしい住まいを提案しています。 最近特に注目の女性も取り組みやすいDIYも提案しています。 地域の防災アドバイザーをしています。