そろばんのおもちゃの選び方 おもちゃコンサルタントマスターに取材
おもちゃコンサルタントマスターの加藤理香さんに、そろばんのおもちゃを選ぶときのポイントを4つ教えてもらいました。
【1】玉の大きさや形から選ぶ
「そろばん」とひと口に言っても、おもちゃならではの玉の大きさにバリエーションがあります。実際に使うそろばんと同じ玉を使っているものもあれば、小さなお子様でも動かしやすいように、大きくしてあるものなどさまざまです。
形も、丸いものから、指でとらえやすい輪切りのような形のものもあります。月齢や年齢、好奇心に応じてサイズを考えるとよいでしょう。
【2】そろばんのサイズから選ぶ
小さなお子様の手で持てる、ラトル(がらがら)のようなものから、大人が使うようなサイズ、100玉あって数の概念の理解につながるようなものなど、さまざまです。
ラトルは小さいですが、100玉は玉を動かして遊ぶものなので、土台がしっかりしており、結構なサイズ感と重量感があります。遊ぶ環境や、使うシーンに応じて選ぶとよいでしょう。
【3】玉の動かしやすさで選ぶ
そろばんおもちゃの玉は、ほとんどの素材が木です。スムーズに動けるような玉であれば、遊んでいてもストレスがありません。
また、お子様の月齢・年齢によって、手指や腕の動きが変わってきます。握ることがじゅうぶんな遊びになる小さなお子様は、指先を動かすトレーニングとして、玉は大きく、全体はそれほど重たくないものを選びましょう。
机に向かってワークができるお子様は、ぱっと、そろばん全体を見ることができるので、玉は小さく枠の大きいサイズ。今できることの、ちょっとだけ先の動きを見越して選ぶと長く遊べるでしょう。
【4】動かした玉でできる美しさ=構成する楽しさで選ぶ
玉が動けば、自分の好きなように動かしてみたくなります。ラトル(ガラガラ)のように、手で振って動かして偶然の動きや音を遊ぶ時期から、今度は、動かした後のそろばんの上での美しさを考えられるようになっていきます。
玉の色合いや、玉同士の間隔などから、思い描く図を再現しようとする時期があるでしょう。幾何学的なセンスは数学の理解にもつながっていくので、できたものが美しいというのは大事なポイントになります。
そろばんのおもちゃおすすめ14選 おしゃれでプレゼントにもおすすめな知育玩具
うえで紹介したそろばんのおもちゃにおける選び方のポイントをふまえて、おもちゃコンサルタントマスターの加藤理香さんと編集部がそれぞれ選んだおすすめ商品を紹介します。
紹介するそろばんの中には、ピースをはめたりはずしたりできるタイプなどさまざまなタイプがありますので、ぜひ参考にしてください。

縦に動かすそろばんのおもちゃ
そろばんといえば、玉を横に動かすものと思いがち。
しかし、日本の外に行けば、縦に動かす場合もあるのです。
手首を横に動かす動きと縦に動かす動きは、どちらも大事。
このおもちゃを使って、手首をやわらかくほぐしましょう。
真ん中の仕切り板の向こう側に玉を送ることで、目の前に見えている玉に集中できるので、よりシンプルに数の概念が習得可能です。
仕切りの向こうから聞こえてくる玉と玉がぶつかる音、こちら側に送ったときの音の違いも感じられるおもちゃです。

数を学べる! 数で遊べる!
教育と遊びをテーマにおもちゃを作っているメーカーのそろばんです。そのため、学びの要素はもちろんですが、お子様の好奇心やアートへの興味を引き出すおもちゃとしての要素も、しっかり入っています。
発色のよいカラフルさ、小さなお子様でも動かしやすい大きさです。なにより、このおもちゃの特徴は、横に倒しても遊びやすいこと。立てて使うそろばんは、何人かで使うと安定感に不安が生じますが、横置きにしておくと安心して遊びを広げられます。
兄弟同士やお友だちとも一緒に楽しめるおもちゃです。

指先を使って玉ならべ。バックイントイに!
小さな玉を移動させて遊ぶおもちゃ。カラフルな色を列に合わせてもよし、斜めにそろえてもよし。単純に玉の移動をするだけから、思い通りのデザインにするためにどう動かしたらよいかを考えたり、お友だち同士で完成までのタイムを競ったり、と幅広い年齢で遊ぶことができます。
「指先をしっかり使う」「全体を見渡す」というそろばん遊びの特色を、小さなボードで堪能可能です。バッグの中に入れて持ち歩いて、ちょっとしたすき間時間に遊ぶこともできるでしょう。
このおもちゃは、ドイツの「子供の遊びと玩具審議会」シュピルグートにも認定されています。

初めてのそろばんはオリジナルで!
そろばんの老舗メーカーが作る本格的なキットです。サイズや規格は本物のそろばんとまったく同じなので、できあがったらそのまま大人になるまで使うことができます。
カラフルな玉の並べ方で、オリジナリティが出てくるのが特徴です。算数が好きなお子様だけでなく、手作りが好きなお子様にとっても、そろばんに興味をもってもらう入り口となるでしょう。
完成させた後は、付属の使い方のテキストとドリルで、そろばんあそびができます。

木目が美しいそろばんおもちゃ
森林大国・高知県の豊かな森のめぐみを使った、そろばんおもちゃです。小さなお子様の指でも動かしやすい大きな玉は、ていねいに仕上げられ、肌になじむので、いつまでも触れていたい感触です。
ハートや星の形もあり、上下に動かすだけでなく、指先でくるくると回しても楽しいでしょう。しっかりとした重みがあるため、玉を動かしても安定し、小さなお子様が遊んでいても安心です。

指先と手首をしっかり使えるおもちゃ
ルービングといわれる種類のおもちゃです。お座りができるお子様から遊べます。ワイヤーに通ったビーズの玉を動かして遊ぶものですが、ワイヤーが複雑な形なので、それに合わせて自然と指や手首を使うことができます。
いったん握ったものを離すことを習得し始めるころから、「手放す」からだの動きを習得可能です。底にミラーがついているので、物の立体視につながる視点を獲得することができるでしょう。

シンプルゆえのロング&ベストセラー
縦に玉を動かすそろばんおもちゃと同じような動きですが、玉を棒から取り出すことができます。お子様の目をとらえる美しい発色の玉なので、棒から外して、おままごとやお絵かきのための道具にすることも可能です。
棒からの出し入れが楽しい時期もあれば、5本の棒と5色の玉を使って構成遊び(お絵描きのような図形遊び)をすることもできます。親指、人差し指、中指の動きがやわらかくなって、3本の指でものをつかめるようになったら、どんどん遊んでもらいたいおもちゃです。
「数学的なセンス」「美しさへのセンス」「今をどう楽しむかのセンス」が育まれるおもちゃでしょう。
楽しみながら自然に親しめる知育玩具
カラフルな赤い玉や青い玉がかわいい縦型の玉のそろばんです。背面に書かれた数字にしたがって並べられるので、自然に数の規則が理解しやすいでしょう。
一般的な玉そろばんは100までが多い傾向ですが、こちらの商品は120まで数えられます。子どもによっては立てたり横にしたりして遊ぶことができ、最初は玉が動くおもちゃとして興味をもつことができるでしょう。親子で一緒に数えて遊ぶうちに、成長に合わせてひとりで楽しめそうなそろばんです。
くねくねワイヤーが赤ちゃんの手と目と頭をきたえる
そろばんのイメージからはかなり離れていますが、丸い玉を自在に動かしていくうちにさまざまな器官が自然にきたえられます。
オブジェのような形状は、大人が見ていても楽しいですが、子どもたちには強い魅力があるようです。対象年齢は1歳からとなっており、かなり大きくなっても飽きずに楽しめるおもちゃとなるでしょう。
最初は動かすことに夢中になり、その後は色とりどりの玉の数を集めるのに興味が移っていく傾向です。遊び方が決められているおもちゃとは違い、その子どもなりの発想が育てられるビーズコースターです。
数の概念が目で見える
10段の棒に10個ずつ、同じ色の玉が並んでいる立体的なそろばんです。A4サイズの縦型とサイズも手ごろで、どこにでも片づけられるのが便利な商品。木製のスタンドはしっかりと本体を受け止めて、かんたんに倒れることはありません。
小さなうちから視覚的に数の概念をとらえておくことで、足し算や引き算を習ったときに理解しやすくなります。
カラフルなイラストが子どもの遊びを誘う
難しくなりがちな数の勉強も、カラフルな玉とイラストで楽しみながら自然に身につけることが期待できるしょう。
子どもに無理をさせずに興味を引き出し、学習へとつなげられれば自主的に考える人間へと成長していきます。10個の玉を左右に移動させて遊んでいるうちに、数の規則性に気づき、そのおもしろさを理解していける商品です。
輪っかと棒のシンプルさが飽きない秘密
手にやさしいぬくもりのある木材と、美しい色彩が小さなお子様の健やかな発育をうながします。丸い棒や輪っかは、小さなお子様の手にもしっくりとなじみます。
穴にうまく棒を入れられるか、その棒にどれだけ輪を通せるかといったシンプルな遊びが、逆に小さなお子様を飽きさせません。カラフルなのにやわらかさのある色合いで、色の名前をおぼえていく小さなお子様も多いようです。
輪を紐に通したり車のタイヤに見立てたりと、子どもの発想は無限大。大きめのサイズなので、1歳前後の赤ちゃんでも誤飲する心配が少ない縦そろばんです。
王さまや魔法使いと積み木遊び
見るからにユーモラスで思わず笑顔になりそうなメンバーたちと、楽しく積み木遊びができます。積み上げたり棒にとおしたりするだけではなく、ごっこ遊びやひもとおし、おはじきなど、遊び方は無限に広がります。
積み上げてはくずすのが大好きな子どもの特性をよくとらえ、遊びのバリエーションが広げられる工夫が光ります。
パーツは大きめでパステルカラーのやさしい色合い。防水加工の遊び方ガイドがついているなど、小さなお子様に配慮された縦そろばんです。
ふたつ入りでお得感あり
ビーズを動かせるルーピングがふたつ入っています。小さなお子様の手にちょうどよいサイズなので、ビーズ遊びができなくても、ガラガラ代わりに使えます。
カラフルなビーズが動くのは、小さなお子様にとってとても不思議で楽しいこと。指先を使いながら、自然に工夫を重ねていきます。持ち歩くにも手ごろな大きさ。土台がドーナツ型になっているので持ちやすいうえ、飾っておいてもおしゃれなビーズコースターです。
「そろばんのおもちゃ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする そろばんのおもちゃの売れ筋をチェック
Yahoo!ショッピングでのそろばんのおもちゃの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
どんどん、そろばんのおもちゃで遊んでみよう! おもちゃコンサルタントマスターから一言
そろばんおもちゃは、ついつい「教材」として考えがち。ひとりで遊んで、ひとりで学ぶ、そんな道具。しかし、どんなおもちゃもそうですが、遊びたい楽しみたい気持ちを満足させてもらえないと、長く遊んでくれません。
じっくり子どもが遊び込めるよう、まずは大人の方も一緒に遊んでみましょう。視野が広く、先が読める大人が一緒に遊んでいくうちに、子ども自身が遊びのペースをつかんでいくかもしれません。
遊んでいるうちに、「数学的な展開の理解ができた」「数の概念が習得できた」という結果になるといいですね。まずは、どんどん遊んでみることが大切。そのために、大人もワクワクするようなそろばんを選びましょう。
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親子で楽しく玉を動かして数がわかる子どもに 編集部から一言
算数を習いはじめてから数について理解をしようとしても、なかなか追いついていけないこともあります。小さなうちから遊びのなかにそろばんを取り入れていけば、自然と数に親しめるでしょう。
そろばん、というと大人の頭には一定の形しか浮かびませんが、子どもが楽しめるそろばんのおもちゃの種類はたくさんあります。玉のサイズや構造など、子どもの年齢や月齢に合わせて選べば遊びやすいですね。親も一緒に遊べる商品を選べば、子どもはきっと無理なく数になじんでいけるのではないでしょうか。
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あそびとおもちゃ、ヨガを通して、をこころとからだを伸びやかに育むお手伝いをしています。 おもちゃコンサルタントとして、音あそびおはなしあそびのパフォーマーとして、全国各地に出向いて活動しています。おもちゃだけでなく、わらべうたあそびや手作りおもちゃなど、さまざまなあそびのコンテンツを展開中。 ヨガインストラクターとして、健やかなからだづくりや、親と子のふれあい、抱っことおんぶ、からだ遊びなどの講座も開催。 赤ちゃんから高齢者までを対象にして、「たのしい」「ここち良い」「だいすき」をテーマに活動しています。 おもちゃコンサルタントマスター、ベビーヨガインストラクター、マタニティヨガインストラクター、骨盤調整ヨガインストラクター、日本産精油アドバイザー、木育インストラクター、アクティビティインストラクター、プロジェクトワイルドエデュケーター、ネイチャーゲームリーダー、ぎふ木育指導員