スキー・スノーボード用ワックスの選び方 プロのスノボコーチに聞いた!
滑走する爽快感がたまらないスキーやスノーボードは、こまめなメンテナンスが不可欠です。なかでも「ワックス」の役割は大きいといえるでしょう。
ただしワックスの種類は多く、いろいろな説明書きはあるものの、結局どれを選べばいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか? ここではどんな場合にどんなことに注意して選ぶといいのか、スキー・スノーボード用ワックス選びのポイントを解説します。
ホットか簡易ワックスか、種類で選ぶ
スキー・スノボ用ワックスはおもに「簡易ワックス」と「ホットワックス」に分けられます。
簡易ワックスは塗るのがかんたんで滑る直前に仕上げられるものが一般的。一方でホットワックスはアイロンを使ってじっくりと手間をかけて塗布します。両者には効果にも大きな違いがあるため、事前におさえておきましょう。
レジャーにおすすめなのは「簡易ワックス」
思い立ってスキーに行くような「レジャー」で楽しむなら、簡易ワックスがおすすめです。簡易ワックスはかんたんに塗布できますが、効果はあまり長続きしません。そのため、スキー場でのレンタル板にさっと塗布することができ、短い間でも高い滑走性を得られます。
塗布の方法もさまざまで、簡易ワックスはエアーゾルタイプやスティックタイプといった、とにかく手軽に塗布できるものが多いので使用シーンで選んでもよいでしょう。
また、ワックス塗布前に滑走面をきれいにするクリーナーやブラシがセットになっているものもあります。ワックスの効果は同じですから、まずはこれでワックスの使い心地を感じてみるのもよいでしょう。
上級者向けの「ホットワックス」
毎年何回もスキーを楽しむ上級者は、スキー板やスノーボードにもこだわりがありシーズン前からきちんとメンテナンスすることでしょう。そんな上級者には「ホットワックス」がおすすめです。
ホットワックスの塗布は一般に多くの手間や時間がかかります。ただ、それだけ得られる効果は高く長続きするので、スキー板やボードをきちんと維持・保管するためには欠かせません。
雪質や雪温にあったものを選ぶ
スキー・スノボ用ワックスを選ぶときは、「よく使うか、どのように使うか」を考えることも大切。スキースノボ板をよく使うならその回数に耐えられるようしっかり滑走面を守らなくてはなりませんし、レンタル板を使うときもできるだけ滑りやすいようかんたんにかけられるワックスが必要です。
具体的にチェックすべき項目は次の3つです。
1)対応する雪質:ドライ〜ウェット・パウダーなど
2)対応する雪温:雪の温度
3)使用方法:アイロンを使う、スポンジで塗って拭きとるなど
雪質や雪温ごとに適したワックスを選ぶことが重要ですが、最近はどんな雪にも対応できるオールラウンドタイプを使う方も増えています。
使用頻度や滑るシーンに合わせて選びましょう プロスノーボードコーチのアドバイス
プロスノーボードコーチ
スキーやスノーボードを最適な状態で使うのに必要なワックス。使用頻度や滑る地域、滑走日数により簡易ワックスを選ぶのか、ホットワックスを選ぶのかを決めることが重要です。
簡易ワックスの場合は、携帯性や手軽さで選ぶのがひとつの基準。ホットワックスなら雪温にこだわるか、オールラウンドなどの汎用性で選ぶかです。それぞれのシーンに合わせて選びましょう。
スキー・スノーボード用【簡易ワックス】おすすめ5選 レジャー向けで手軽に塗布できる!
ワンシーズンに何度もスキーに行かない、思いついたら行くといった方には、手軽でかんたんに塗れる「簡易ワックス」が便利です。
ここからは、プロのスノーボードコーチ・出口 超さんと編集部で選ぶ、おすすめの簡易ワックス5選を紹介します!
プロスノーボードコーチ
DOMINATORの『HYPER ZOOM PASTE』は私も愛用している一品。高性能なのに価格も控えめ。持ち運びにも便利なコンパクト形状なのでおすすめです。

DOMINATOR(ドミネーター)『HYPER ZOOM PASTE』 プロのスノボコーチが推薦!

出典:Amazon
タイプ | 簡易ワックス |
---|---|
容量 | 60ml |
対応する雪質 | 全雪質 |
対応する雪温 | - |
Gallium(ガリウム)『GENERAL F220』

出典:Amazon
タイプ | 簡易ワックス |
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容量 | 220ml |
対応する雪質 | 全雪質 |
対応する雪温 | - |
SWIX(スウィックス)『スキー・スノーボード用ワックス フッ素エアゾール(XF0220J)』












出典:Amazon
タイプ | 簡易ワックス |
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容量 | 220ml |
対応する雪質 | - |
対応する雪温 | - |
TOKO(トコ)『express MAXI』

出典:Amazon
タイプ | 簡易ワックス |
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容量 | 200ml |
対応する雪質 | 全雪質 |
対応する雪温 | - |
SWIX(スウィックス)『ユニバーサルF4ペースト(F4-75C)』
![[スウィックス]F4ペースト75mlF4-75C](/assets/loading-gif-831efa60fcaad8b543579bb1809cf3a0cded0accde7b020d68cf390d70415d6c.gif)
出典:Amazon
タイプ | 簡易ワックス |
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容量 | 75ml |
対応する雪質 | 全雪質 |
対応する雪温 | オールラウンド |
スキー・スノーボード用【ホットワックス】おすすめ5選 効果が高く長続き!
続いて、ワンシーズンに何度も滑りたい方や、上級者におすすめしたいホットワックス5選を紹介します!
プロスノーボードコーチ
TOKO『オールインワンワックス』はやや高価ですが、これひとつですべての雪質に対応できるならお買い得。雪温に応じてワックスを変えるのが面倒だという人におすすめのワックスです。

TOKO(トコ)『オールインワンワックス』 プロのスノボコーチが推薦!

出典:Amazon
タイプ | ホットワックス |
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容量 | 120g |
対応する雪質 | 全雪質 |
対応する雪温 | 0℃~-30℃ |
プロスノーボードコーチ
チームレスキュー『レスキュー無双』は、ワックスというよりは滑走面をコーティングします。毎回ワックスをするのが面倒だという人にはとくにおすすめ。汚れに強いため、春雪での滑走に高い滑走性を持続してくれます。

チームレスキュー『レスキュー無双』 プロのスノボコーチが推薦!

出典:Amazon
タイプ | ホットワックス |
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容量 | 60g |
対応する雪質 | 全雪質 |
対応する雪温 | - |
コンケスト『VOLAアベレージJ200(CWV20R)』

出典:Amazon
タイプ | ホットワックス |
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容量 | 200g |
対応する雪質 | 全雪質 |
対応する雪温 | -8度~3度 |
ホルメンコール『ホットワックス ハイドロカーボンミックスワックス』

出典:楽天市場
タイプ | ホットワックス |
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容量 | 35g×2 |
対応する雪質 | 全雪質 |
対応する雪温 | -14℃〜-20℃ |
IGNIO(イグニオ)『ホットワックス ベースワックス 新雪用(IG-5T0217H)』




出典:楽天市場
タイプ | ホットワックス |
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容量 | - |
対応する雪質 | パウダー(新雪) |
対応する雪温 | -10℃~-2℃ |
「スキー・スノーボード用ワックス」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする スキー ワックスの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのスキー ワックスの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
スキー・スノーボードワックスの塗り方&使い方
ここからは、簡易ワックス、ホットワックス別に塗り方の手順を紹介します。
簡易ワックスの塗り方
ペーストタイプの簡易ワックスの塗り方を紹介します。
手順1.ブラシで表面の汚れや前回塗ったワックスの残りを落とし、浮き出た汚れをキッチンぺーパーなどでふき取る
手順2.簡易ワックスを塗り、コルクやスポンジでのばし染み込ませる
手順3.表面に残ったワックスをブラシで磨き、余分なワックスを除去する
スプレータイプの簡易ワックスは、シューっと吹きかけるだけなので使い方もかんたん。ただし持続性がないので、より効果的に使うためにはほかの固形ワックスと併用するのがいいでしょう。
ホットワックスの使い方【アイロン使用】
続いて、ホットワックスの塗り方を紹介します。
手順1.専用の台に板を固定する(なければ新聞紙を敷き動かないよう固定する)
手順2.ブラシで表面の汚れや前回塗ったワックスの残りを落とし、浮き出た汚れをキッチンぺーパーなどでふき取る
手順3.ワクシングペーパーの上からアイロンをあて、ワックスを溶かしながら塗っていく
手順4.一旦冷まし、冷めたらスクレーパーで余分なワックスを削り落としていく
手順5.表面に残ったワックスをブラシで磨き、余分なワックスを除去する
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編集部より
この記事では、スキー・スノーボード用ワックスの選び方とおすすめ商品を紹介しました。
こだわりを持って選ぶならならホットワックス、手軽に楽しんだりメンテナンスしたいなら簡易ワックスがおすすめです。ただ、いずれの場合も使う場所の雪質や雪温に合わせることが大切です。使用シーンや雪質、天気などの状況に合ったワックスで快適な滑りを手に入れましょう。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/11/16 コンテンツ追加のため更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 桑野美帆子)
京都府舞鶴市生まれ。日本体育大学卒。SIA(日本プロスキー教師協会)教育部技術委員スノーボードデモコーチ。力学に基づいたスノーボード理論を2006年に構築。 著書に「もっとカッコ良く滑るスノーボード」(メイツ出版)、「はじめてでも絶対うまくなるスノーボード」(主婦の友社)、自費出版によるe-book「もっと優雅にカッコ良く滑るスノーボード」(Kindle)などがある。 人の骨格やバランスに応じたレッスン・バインディングのセッティング診断に定評あり。スノーシーズンは主に、神立スノーリゾート(新潟県)で自身のレッスンプログラム「超塾」を開催。夏場は地元舞鶴市にてスクーバダイビングとSUPのガイドをしている。