メカニカルキーボードの特徴
メカニカルキーボードとは、キーの一つひとつの構造が独立しており、タイピングしやすいように設計されたキーボードのこと。
一般的なキーボードとメカニカルキーボードの大きな違いは、その打鍵感。メカニカルキーボードはタッチした感触がよく伝わるのでタイプミスを防ぎやすいのが特徴です。
打鍵音も心地よく響き、また、経年劣化も少ないため、長期間愛用できるのもメカニカルキーボードの魅力です。ここからはメカニカルキーボードを選ぶためのポイントを紹介します。
軸による打鍵性の違い
打鍵感は弱いものから強いものまであります。これは好みの要素が強く、大切なポイントです。向き不向きもあるため、はじめての使用でとくにわからなければ、万人受けする軸が無難です。
一般的には2~4mmのストロークの商品が多く、深いほど操作感があり、浅いほど楽かんたんにキー操作ができます。迷ったら3mm前後のストロークを選ぶのがよいでしょう。また、多少好みがあるなら、合いそうな軸をこれから紹介する情報をもとに選びましょう。
「赤軸」:ソフト&サイレンスな打ち心地
軽い打鍵感が赤軸の特徴です。静音性にすぐれていて、長い時間キーボードを打つ人やまわりの人への音の配慮が気になる人に向いています。
ファンも多く、ビギナー用のメカニカルキーボードの軸にふさわしいといえます。プロゲーマーでも多くの人が使っています。
「青軸」:ほどよい手応えが魅力
青軸は、メカニカルキーボード独特の打鍵感や音を楽しむのにいいでしょう。キータッチが重くて打鍵感は強め。カチャカチャと響く音を心地よく感じる人に向いています。
「茶軸」:しっかりしていて手応えがある
赤軸はソフトすぎる、青軸は重いなあという人に向いているのが茶軸。適度な打鍵感で軽快に打ち続けられます。
「黒軸」:速いタイピングに向いている
反発力が強く、押したあとの戻りが早いのが特徴のキーボードです。押すのに力が必要ですが、黒軸は底まで打たなくてもキーのタッチを認識してくれるので、慣れれば高速タイピングができるようになります。
「その他の色軸」
メカニカルキーボードの軸には、他にもシルバーやクリアなど、幅広い種類の色軸が存在します。例えば、シルバーは高速タイピング向けにストロークが浅目の設計だったり、クリア軸は茶軸よりも入力の感覚がしっかりしており、クリック感がより強く感じられます。
様々な色軸が存在するので、こちらもぜひ確認し、自分にピッタリのキーボードを選びましょう。
メカニカルキーボードの選び方
それでは、メカニカルキーボードの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の4つ。
・使用場所と静音性のバランス
・接続方法
・キー配列
・目的に見合った便利機能
上記の4つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】使用場所と静音性のバランスをチェック
メカニカルキーボードは打鍵性がある分、どうしてもタッチ音が大きくなってしまいます。そのため、オフィスで隣の席で電話をしている際、タイピング音が相手に聞こえてしまうこともあります。また、リモート勤務中、会議中などでマイクを使用している際も聞こえてしまう可能性は高いです。
使用する場所に合わせて、静音性などとのバランスを考えながら、商品を選びましょう。
【2】接続方法をチェック
接続方式は、「有線」と「無線」の2種類があります。
有線接続は、PCなどとケーブルで繋ぐタイプ。接続が安定しており、ゲーミングなどでも遅延などはほぼありません。また、電源もPC本体から供給するため、充電の必要もありません。
無線接続は、Bluetooth接続や2.4GHz無線などが一般的で、設定をするだけでケーブルなしで、PC本体と接続できます。ケーブルがない分、デスク周りがすっきりさせられるメリットがあります。
【3】キー配列をチェック
注意しておきたいのが、キーボードのキー配列です。「日本語配列」と「英語配列」が存在し、好みで使いやすさが変わってきます。
一般的なタイプは「日本語配列」でアルファベットだけでなく、ひらがなも表記されており、一番馴染み深いキー配列になります。
逆に、「英語配列」は、アルファベットのみの表記で、また、全角/半角キーや、カタカナ/ひらがなといった便利キーがありません。誤変換などを防げる一方、馴染みがないと使いにくいかもしれません。また、Enterキーの大きさの違いなど、違いがかなりあります。
特にこだわりがない方は、日本語配列を選べば間違いはないでしょう。
【4】目的に見合った便利機能をチェック
目的に見合う機能があるかないかを、買う前にチェックしましょう。ゲームに必要な「アンチゴースト」「ロールオーバー」「マクロ」などの機能をくらべて、商品を選ぶのもいいでしょう。
(a)アンチゴースト機能:誤入力を防いでくれる機能
複数のキーを同時に押したとき、誤入力を防いでくれるのが「アンチゴースト機能」です。高速タイピングやゲームプレイをするなら、この機能があるかないかは大きなポイントです。
押したはずが反応しないといった現象で作業の効率が落ちると、ゲームでは形勢が不利になりますが、アンチゴースト機能はそれを防いでくれます。
(b)キーロールオーバー:同時押しができる機能
同時押しを多用したいゲームには「キーロールオーバー」対応が向いています。同時にキーを押しても認識してくれる便利な機能です。
例えば、「5キーロールオーバー」と表記されていたら「5つまでのキーが同時に押せる」という意味です。FPSなどでは複数キーの同時押しが勝負のカギになるため、こちらもしっかりチェックしておきたい機能です。
(c)テンキー:数字を電卓のように打ち込める
テンキーがあるかどうかも確認しましょう。テンキーは、キーボードの右側についている、数字を電卓のように打てるモデルのことです。
テンキー有りの場合、設置スペースが広くなってしまいますが、入力作業がスピーディーになるというメリットがあります。逆にテンキーなしの場合、コンパクトにデスクが収まり、マウスを動かしながらタイピングをするのも、やりやすくなります。
用途や目的、好みによって、テンキーの魅力が変わるので、ここもしっかり把握しておきましょう。
(d)マクロ機能:操作をショートカットできる機能
マクロ機能は、特定のキーを押すことで、予め設定しておいた操作機能を発動させられるショートカット機能のこと。
このマクロ機能に対応していることで、例えば、コマンド入力が多いゲーミングなどでは、スピーディーに入力ができます。仕事でもゲーミングでも使用できる幅が広いため、作業効率のためにもぜひ見てみてください。
有名メーカー・ブランドの特徴
本項では、メカニカルキーボードの有名メーカーの特徴や違いについて解説いたします。ぜひ参考にしてくださいね。
ロジクール(Logicool)
ロジクールは、スイスに本社を置く、パソコン周辺機器の製造・販売を行う有名メーカー。メカニカルキーボードにおいては、エントリー向けの安価な製品から、ハイモデルの高価格帯まで、幅広い商品を取り扱っています。
特に、ゲーミングキーボードとしても人気で、マクロ機能やアンチゴースト機能など、機能面もしっかりしているため、数多くのゲーマーに愛用者がいます。
オウルテック(Owltech)
オウルテックは、神奈川県に本社を置く、PC・スマホなどの周辺機器の製造・販売を行うメーカー。
多種多様な機能性というより、むしろシンプルなメカニカルキーボードが多く、また、価格も安価で手を出しやすいモデルが揃っています。スタンダードモデルを中心に展開しており、クセのない操作感が魅力のため、趣味だけでなく、ビジネスでも幅広く活躍しますよ。
メカニカルキーボードおすすめ1選|赤軸
それでは早速、メカニカルキーボードのおすすめ商品をご紹介します。まずは赤軸の商品です。ぜひ参考にしてください。
Ducky(ダッキー)『Shine 7(DKSH1808ST)』


















出典:Amazon
軸 | 赤軸 |
---|---|
接続方法 | 有線 |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | ○ |
マクロ機能 | - |
キーストローク | - |
メカニカルキーボードおすすめ7選|青軸
続いては、青軸のメカニカルキーボードです。こちらもぜひ参考にしてください。

SAC(エスエーシー)『GameSir(GK300)』

出典:楽天市場
軸 | 青軸 |
---|---|
接続方法 | 無線(Bluetooth) |
アンチゴースト機能 | ○ |
ロールオーバー機能 | ○ |
マクロ機能 | - |
キーストローク | 4.0±0.4mm |
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
SAC(エスエーシー)『GameSir(GK300)』は、コストパフォーマンスの高いゲーミングキーボードの入門機としておなじみの機種です。US配置のキーボードは最初は戸惑うかもしれませんが、ゲーム使用の打鍵感が心地よいためすぐに気にならなくなるでしょう。

SHARKOON(シャークーン)『PureWriter』






出典:楽天市場
軸 | 青軸 |
---|---|
接続方法 | 有線 |
アンチゴースト機能 | ○ |
ロールオーバー機能 | ○ |
マクロ機能 | - |
キーストローク | - |
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
SHARKOON(シャークーン)『PureWriter』はデスクワーク、ゲーミングなど多彩なニーズに応えられる癖のないフォルムが特徴です。キーストロークも非常に軽快なので、押し心地によるストレスもまったく感じず作業を行なうことができますよ。
Vinpok(ビンポック)『Taptek』












出典:Amazon
軸 | 青軸 |
---|---|
接続方法 | 有線、無線(Bluetooth) |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | ○ |
マクロ機能 | - |
キーストローク | - |
AZIO(エイジオ)『Retro Classic Compact(MKRCKW02JP)』






出典:楽天市場
軸 | Typelit Switch、Tactile & Clickyメカニカルキー(青軸相当) |
---|---|
接続方法 | 有線、無線(Bluetooth) |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | ○ |
マクロ機能 | - |
キーストローク | - |
AZIO(エイジオ)『Retro Classic BT(MKRETROBTL03JP)』






出典:楽天市場
軸 | Typelit Switch、Tactile & Clickyメカニカルキー(青軸相当) |
---|---|
接続方法 | 有線、無線(Bluetooth) |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | ○ |
マクロ機能 | - |
キーストローク | - |
FILCO(フィルコ)『Majestouch Convertible2(FKBC108MC/JB2)』
















出典:Amazon
軸 | 青軸 |
---|---|
接続方法 | 有線、無線(Bluetooth) |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | - |
マクロ機能 | - |
キーストローク | 4.0±0.5mm |
Owltech(オウルテック)『Cherry 109(OWL-KB109CBL)』
















出典:Amazon
軸 | 青軸 |
---|---|
接続方法 | 有線 |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | 〇(PS/2接続時のみ) |
マクロ機能 | - |
キーストローク | 4mm |
メカニカルキーボードおすすめ3選|茶軸
続いては、茶軸のメカニカルキーボードです。こちらもぜひ参考にしてください。
DIATEC(ダイヤテック)『Majestouch 2 HAKUA Tenkeyless(FKBN91M/JMW2)』

出典:楽天市場
軸 | 茶軸 |
---|---|
接続方法 | 有線 |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | ○ |
マクロ機能 | - |
キーストローク | 4.0±0.5mm |
DIATEC(ダイヤテック)『Majestouch 2 HAKUA Tenkeyless 茶軸・テンキーレス・US ASCII・マットホワイト(FKBN87M/EMW2)』

出典:Amazon
軸 | 茶軸 |
---|---|
接続方法 | 有線 |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | ○ |
マクロ機能 | - |
キーストローク | 4.0±0.5mm |
DIATEC(ダイヤテック)『Majestouch 2 Camouflage-R 茶軸・テンキーレス・かななし(FKBN91M/NMR2)』










出典:Amazon
軸 | 茶軸 |
---|---|
接続方法 | 有線 |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | ○ |
マクロ機能 | - |
キーストローク | 4.0±0.5mm |
メカニカルキーボードおすすめ3選|その他の色軸
続いては、その他の色軸のメカニカルキーボードです。こちらもぜひ参考にしてください。
Logicool(ロジクール)『メカニカル バックライト ゲーミング キーボード(G413)』

出典:Amazon
軸 | ROMER-Gタクタイル |
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接続方法 | 有線 |
アンチゴースト機能 | ○ |
ロールオーバー機能 | ○ |
マクロ機能 | ○ |
キーストローク | 3.2mm |
CENTURY(センチュリー)『BLACK PAWN CHERRYクリア軸キーボード(CK-67CMB-CLJP1)』






出典:楽天市場
軸 | クリア軸 |
---|---|
接続方法 | 有線 |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | - |
マクロ機能 | - |
キーストローク | 4.0±0.5mm |
Vinpok(ビンポック)『RYMEK-2B(RYMEK2B)』






出典:楽天市場
軸 | - |
---|---|
接続方法 | 有線、無線(Bluetooth) |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | - |
マクロ機能 | - |
キーストローク | - |
メカニカルキーボードおすすめ6選|選べる色軸
最後は、好きな色軸を選べるタイプのメカニカルキーボードです。こちらもぜひ参考にしてください。

Logicool(ロジクール)『PRO Xキーボード(G-PKB-002)』




















出典:Amazon
軸 | 赤軸、青軸、茶軸 |
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接続方法 | 有線 |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | - |
マクロ機能 | ○ |
キーストローク | 赤軸:4.0mm、青軸:3.7mm、茶軸:3.7mm |
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
Logicool(ロジクール)『PRO Xキーボード(G-PKB-002)』は、数多くのプロゲーマーが使用しているテンキーレスキーボードです。国内でも「DetonatioN Gaming」などの大手ゲーミングチームが使用しており、その操作感や打鍵感の心地よさ、レスポンスのよさなどは折り紙つきです。
FUGU INNOVATIONS(フーグイノベーションズ)『ikbc F112(FG-KB112R)』












出典:Amazon
軸 | 赤軸、青軸、茶軸 |
---|---|
接続方法 | 有線 |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | ○ |
マクロ機能 | - |
キーストローク | - |
VORTEX(ヴォーテックス)『CORE(VTG47)』














出典:Amazon
軸 | 赤軸、青軸、茶軸、クリア軸、静音赤軸、スピードシルバー軸 |
---|---|
接続方法 | 有線 |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | - |
マクロ機能 | ○ |
キーストローク | - |
GAMDIAS(ガンディアス)『Hermes M1A』














出典:Amazon
軸 | 赤軸、青軸 |
---|---|
接続方法 | 有線 |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | ○ |
マクロ機能 | - |
キーストローク | - |
Mistel(ミステル)『Barocco(MD770)』






出典:楽天市場
軸 | 赤軸、青軸、茶軸、クリア軸、静音赤軸 |
---|---|
接続方法 | 有線 |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | ○ |
マクロ機能 | ○ |
キーストローク | - |
Varmilo(アミロ)『113 Panda JIS Keyboard(vm-113-llpandj)』


















出典:Amazon
軸 | Varmilo Sakura軸、Varmilo Rose軸、Varmilo Green軸 |
---|---|
接続方法 | 有線 |
アンチゴースト機能 | - |
ロールオーバー機能 | ○ |
マクロ機能 | - |
キーストローク | - |
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする メカニカルキーボードの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのメカニカルキーボードの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
まとめ
本記事では、メカニカルキーボードの軸の違いや選び方、そしておすすめ商品を軸別に紹介しましたがいかがでしたか?
商品を選ぶ際は、青軸や赤軸といった、軸ごとの特徴を掴んだ上で、使用場所と静音性のバランス、接続方法、キー配列、そしてゲーミングなど、目的に合わせた便利機能をチェックすることで、用途に合う商品を選ぶことができますよ。
メカニカルキーボードは、タイピングしやすく設計されていますが、反対に軸ごとの特徴があるため、好みも別れる可能性があります。できれば実際にタイピングしてみて、好みだと思った商品を選んでくださいね。
【関連記事】メカニカルキーボードに関連するほかの商品情報
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2021/03/18 コンテンツ追加のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 加藤佑一)
家電量販店、家電情報ブログ「家電損をしない買い方をプロの販売員が教えます」を運営するプロの現役家電販売員。 学生時代から家電に対する並々ならぬ興味を持ち、アルバイトを経てそのまま家電量販店の道へと進んで15年弱。 個人で年間2億円を売り上げ、数々の法人内コンテスト等で表彰された経験を持っています。 家電アドバイザーの資格を有し、家電と名の付く物全てに精通しています。家電で分からないことはありません。 現在は家電ライターの業務も通して「全ての人が平等に良い家電に巡り会える機会の提供」に尽力しています。