キーボードの選び方
ITライターの戸津弘貴さんに、キーボードを選ぶときのポイントを教えてもらいました。どのような用途に向いているか、選ぶ基準がわからないなど、キーボード選びに迷っている方は参考にしてください。ポイントは下記8点。
【1】接続方法で選ぶ(有線・無線)
【2】スイッチの方式で選ぶ
【3】「価格のみ」で選ばない
【4】テンキーやカーソルキーの有無
【5】キーピッチで選ぶ
【6】独自の機能をチェック
【7】好みのキー配列を選ぶ
【8】対応OSをチェック
それぞれ解説していくのでチェックしてみましょう。
【1】接続方法で選ぶ(有線・無線)
キーボードの接続方法には、有線タイプと無線タイプ(Bluetooth、USBトランシーバー)があります。キーボードによっては、有線と無線の両方に対応するものもあります。無線タイプはBluetoothとUSBトランシーバーにも分けられるのでご確認くださいね。
有線接続
有線接続は、基本的にパソコンとUSB接続で接続します。USB以外にもPS/2規格で接続することができるタイプもあります。有線接続のメリットとして、パソコンと直の接続になるので、通信の遅延が発生しません。
また、有線接続は定期的に充電することが必要となりますが、コードから電源を供給するので残量の電源を気にすることなく使うことができます。
無線接続(Bluetooth、USBトランシーバー)
無線接続には、配線がないのでデスク周りをスッキリできるほか、キーボードの位置を自由にできます。半面、電波の発する機器が多い環境だと接続が不安定だったりします。また、わずかですがキー入力の反応が遅れます。そうした点を気にする人はUSB接続の有線式を選びましょう。
無線接続では、Bluetoothは汎用性が高く、PCでもスマホやタブレットにも使えます。USBレシーバーを使用する方式は、反応速度は有線に近くなりますが、ドライバーソフトのインストールが必要になり、使える機種が限られることもあるので注意しましょう。
【2】キータッチに大きな差が出る、スイッチの方式をチェック!
キーボードは、入力機構によって操作感が異なります。
ノートパソコンに多いパンタグラフ式、安価なキーボードではメンブレン式が多く採用されていますが、ゲーミングキーボードや高級キーボードにはメカニカル式や静電容量式など複雑な機構を採用するものが多いです。押下圧やストロークを選べるなど好みに応じて選べるのも特徴です。
メンブレン式
メンブレン式は、キートップの下にラバードームがあるタイプのスイッチ方式になります。キーストロークが深めになるので、しっかりと押し込むように打つことができます。
シンプルな構造なので、手が出しやすい価格帯に設定されています。デスクトップのキーボードでよく見られるキーボードになります。
パンタグラフ式
パンタグラフ式は、キートップの下にひし形のスプリングがあるタイプのスイッチ方式になります。ソフトな軽いタッチで入力することができるので、長時間の作業でも疲れにくいです。
キーストロークが浅めで、キーボードが薄い構造になるのでノートパソコンなどのキーボードとして使われています。
メカニカル式
メカニカル式は、一つ一つのキーが独立しているので、もしもキーボードのキーに不具合が起きてしまっても故障している箇所だけ修理することで引き続き使えます。
耐久性にも優れているので長く愛用することができ、パソコンゲームやプログラミングなどの用途で心配することなく使えます。
【3】価格が安いだけで選ばない
キーボードの価格は、数百円から数万円まで幅があります。
高価格なキーボードは、キーのクリック感などがすぐれているだけでなく、耐久性が高かったり、キーごとに修理交換が可能だったり、長く使い続けるための性能を備えているものが多いです。
「どうせタイピングするのは同じだからなんでもいいや」と考えて「安い」だけを理由に選ぶのはおすすめしません。自分の好みに合って長く使いたいものを見つけましょう。
【4】コンパクトか利便性か、テンキーやカーソルキーは必要?
ノートパソコンに慣れている人、デスクが狭い場合には、テンキーやカーソルキーがないモデルのほうがコンパクトでいいかもしれませんが、効率を重視する人はテンキーやカーソルキーがあったほうがよいでしょう。最近はテンキーレスでボディが最小限に抑えられている製品も多いです。
また、キーの大きさやキーピッチ(間隔)などが小さすぎない、狭すぎないもののほうがタイプしやすいです。コンパクトさを重視する場合にはこの点も妥協ポイントとなります。
【5】キーピッチで選ぶ
キーピッチとは、キーの中央から、隣のキーの中央までの距離のことです。通常は、18.5mm~19mmが標準になります。
キーピッチが広いと打ちやすいですが、自分の普段から使っているキーボードと同じサイズのものを選んだほうが作業が快適に。キーピッチが狭いとキーボードが小さくなり持ち運びしやすくなります。
【6】独自の機能をチェック
別売りのキーボードを購入する理由として、そのキーボードが持っている固有の機能を使いたいということがあります。
ゲーミングキーボードには、ゲームでよく使う機能を割り当てたり、キートップがLEDで光るなどの機能がありますし、グラフィックや動画の編集に適したダイヤルやショートカットキーを用意したものもあります。また、MMOやFPSなどプレイするゲームに応じて適した機能が異なるので、確認して選んでください。
うっかり飲み物をこぼしてしまっても、防水機能を持ったキーボードだと故障しにくくて安心です。
【7】好みのキー配列を選ぶ(日本語配列?英語配列?)
一般的にはJIS配列のキーボードが多いですが、プログラマーやデザイナーなど一部の人にはUS配列のキーボードを愛用する人がいます。また、親指シフトなど独自の配列を好む人もいます。
かな入力なのかローマ字入力なのか、文字の入力方式によっても適したキー配列は異なりますので、自分の使い方にあったキー配列を選びましょう。
【8】対応OSをチェック
対応OSをチェックしておくのも重要なポイント。WindowsやMacなど、使用しているOSに合わせて選びましょう。
複数のデバイスやOSで使用したい方は、WindowsとMacの両方に対応しているキーボードがおすすめです。そのほか、AndroidやiOS、iPadOSなどに対応したモデルもあるので、併せてチェックしてくださいね。
キーボードのおすすめ21選
ご紹介したハイエンド向けキーボードの選び方のポイントをふまえて、ITライターの戸津さんに厳選してもらったおすすめ商品を紹介します。それぞれの機種の機能の違いを見比べて自分の用途に合うものを選んでください。

異なるデバイス間で統一した操作感を実現
Mac、Windows、スマホやタブレットなど、異なるデバイスで使えるワイヤレスキーボードです。
パンタグラフ式ですがタイプ感は非常に良好。ノートパソコンなど浅い打鍵感に慣れている人には適しているでしょう。
キーボード本体の左上にあるクリエイティブ入力ダイヤルは、Adobe CCやMicrosoft Office など対応アプリに応じて拡大縮小や設定値の変更などさまざまな機能が用意されています。
静音キーボードを探している人はこれ!
シンプルなデザインのフルサイズキーボード。ワイヤレス接続にも関わらず、価格も手頃なため、まず1代目という人にもおすすめ。
最大の魅力は、ロジクール独自のテクノロジーで従来モデルに比べ、操作音を90%削減した点。とても静かなので、会社で使用したい人や、テレワークで家族に負担をかけたくない、という人にはピッタリです。
ショートカット機能を重視するなら!
ロジクールの人気MXシリーズの薄型キーボードがアップデート。マクロ機能を搭載し、複雑なマウス・キー操作をワンクリックで完結することもできます。
ボタンは指先の形状に合うように、くぼんでおり滑らかなタイピングが可能に。操作するときには自動でバックライトが点灯するシステムも搭載。
カーソル操作もできるキーボード
タッチパッドを内蔵しており、デスク以外でも操作しやすいワイヤレスキーボード。静音性が高くカチカチ音が気になることも少ないでしょう。
10m先からのワイヤレス操作ができるのもポイントで、ソファなどでリラックスしながらキー操作ができます。
操作性が高いフルサイズ
テンキーや拡張Fキー、矢印キーなどが付いたフルサイズながら、わかりやすいインターフェイスで快適に操作できるキーボードです。
8つのホットキーが備わり、メールをチェックしたり、音楽を再生・一時停止したり、ボリュームを調整したりするのもラクラク。耐水仕様でうっかり水をこぼした時も安心。
タイピング音が気にならない
タイピングのノイズを自社製品比で90%も軽減したワイヤレスキーボード。8つのホットキーとテンキーを搭載し、仕事効率もアップするでしょう。
キーボードスタンドの傾斜をつけることもでき、フィット感も良好です。電池式で最大24ヶ月のロングバッテリーなのも嬉しいポイント。
安定した通信でタイピングのしやすさが魅力
安定した通信性で、快適な使い心地の2.4GHzワイヤレスキーボードです。キーピッチが19mmで108キーの日本語配列レイアウトを採用しており、タイピングのしやすさが人気です。傾斜を2段階に調整できるので疲れにくく、長時間のタイピングにもおすすめ。
キーボードとマウスはひとつのレシーバーを共有しているので接続も簡単です。レシーバーはマウスに収納が可能で、移動の際に紛失するのを防げます。マウスは電池式でIR LEDを使用し、省エネで最長1年5ヶ月交換なしで使用できます。
キー操作が充実していて使い勝手がよい
日本語配列で数字入力に便利なテンキー付きです。エクセルなどの表計算にもおすすめ。12種類のファンクションキーで作業効率が上がります。キーストロークが2.5mmで、軽いうち心地を実現。薄型なので早打ちにも適しています。
マウス付きでカーソル操作しやすく、BlueLEDを使用しているので場所を選ばず使えます。キーボード・マウスは共通レシーバーを差すだけで使用でき、面倒な作業がいりません。最薄部が12.7mmと見た目もスタイリッシュ。機能とデザインに満足できるキーボードです。
トラックボール搭載でマウス操作できる
トラックボール搭載で、マウス操作もできる同時にできるキーボードです。ワイヤレスなので、狭いデスクや外出先でも場所を気にせず使用できます。傾斜のある作りで疲れを軽減、耐久性にも優れています。キーの上部にくぼみを作ることで指にフィットし、無駄な力をかけず確実に入力できます。
2.5mmの大型のトラックボールを使用することで、手垢やゴミの付着を軽減、掃除の頻度も少なく済みます。専用ドライバにソフトを登録すればワンクリックで切り替えが可能になり、作業効率が上がるでしょう。
コストNo.1!コンパクトさも◎
フルキーボードながら、幅が435mmのコンパクト設計で、デスク周りのスペースを有効に活用できます。また、メンプレン方式を採用しており、キーストロークも2.8mmとしっかりとしたタッチ感があるので、押し心地も快適。
最大の魅力は、値段の安さ。この性能で1000円以下は中々ありません。まず1台目という人にもおすすめです。
抗菌仕様で清潔に使える!
抗菌加工されたワイヤレスキーボードで、スマホやタブレット、PCなど3台の端末に同時接続できます。キーを押す重さが従来比で18%軽くなったメンブレン方式を採用。
リーズナブルに購入できる価格で、Windows、macOS、android、iOSなどに対応しています。
よりスリムになったMacのためのキーボード
スタイリッシュなデザインのMac専用キーボードです。薄型のボディは見た目だけでなく指のピッチがスムーズで、打鍵がとても快適です。Bluetooth搭載ワイヤレスで、デスクの上を広々使えます。充電式のバッテリーを内蔵していているので、持ち運びに非常に便利。
シザー式のキー構造は安定性が高く、タイピングも素早く正確になります。Macに自動的に接続するので、購入後すぐに作業ができるのが嬉しいですね。バッテリーのパワーも強く、一度の充電で1か月ほど長持ちします。
シンプル、軽量でコンパクトなのに快適な使い心地
従来のキーボードの3分の2ほどのコンパクトなサイズで、重さも約200gと軽く持ち運ぶのに便利です。iOS、Windows、Android、Macに対応しています。ワイヤレスなので、オフィスのデスクやカフェなどの狭い場所でも無理なく使えます。
キー1つずつが独立しているので打ちやすく、コンパクトサイズでも快適な使い心地です。電源は単4電池を使用しています。約3か月連続使用が可能というパワーも魅力です。
薄型、軽量でビジネスにも
PC、スマホ、タブレットなどの端末を同時に3台まで接続できるキーボード。ボタン一つで機器の切り替えが簡単にできるのも嬉しいですね。
静音性が高く、職場や図書館などで作業しても周囲に迷惑をかける心配もありません。
長時間プレイしても快適
わずか2.6cmと超薄型仕様のゲーミングキーボード。本シリーズの特性といえば、圧倒的なレスポンスの速さでゲームを有利に運びます。
業界最高水準の2.4GHz接続性能で遅延を限りなく少なくしており、ストレスなくゲームプレイに集中できるはずです。
優れた耐久性で1000万回の打鍵テストをクリア
1000万回の打鍵テストをクリアし、耐久性に優れたワイヤレスキーボードです。マウスとセットになっていて、共有のUSBレシーバを差し込むだけで簡単に使用できます。メンブレン方式を採用しているので、しっかりしたキータッチです。
下部にカーブをつけることでスペースキーに幅を持たせ、親指の動きを軽くしてくれます。マウスは好感度のBlueLEDで、使う場所を選びません。シンメトリーなデザインなので、右手・左手どちらでも使えます。
コスパ抜群Macユーザーにおすすめ
commandキーなどMac用キー配列を採用しているため、Macユーザーにおすすめです。テンキーやファンクションキーを装備しておりExcelでの表計算や音量調整、輝度調整なども便利です。
薄型でパンタグラフ方式採用ながらキー底面にメタルシートを採用しており、キータッチは適度な重量感があります。3,000円を下回るお手頃価格も魅力。
無駄を省いたキー配列と抜群の押し心地
A4ハーフサイズ強のコンパクトサイズで且つ比較的軽く、有線でも無線でも使用できるので、携帯性が抜群。また、無駄を削ぎ落としたキー配列で、指の動きも最小限になります。
静電容量無接点方式を採用しており、深いストロークと程よいキータッチを実現したのも魅力。押し心地の良いキー入力で、持ち運べるものを探している人におすすめのキーボードです。
マウス機能搭載で作業効率抜群
USB有線タイプのキーボード。機能性には定評があり、一度使うとその便利さにリピート買いする人が多い人気商品です。通信に誤差がなく、他のUSBポートに接続する心配がありません。キーボードの真ん中にはトラックポイントを搭載しているので、マウスがなくても自在にカーソルを操れます。
コンパクトなデザインで、シザー式のキーを採用。軽いキータッチで、長時間のタイピングにもおすすめです。キーピッチも人間工学にもとづいて作られています。
デザイン性と耐久性に優れたキーボード
3.95mmという薄型のボディでとてもスタイリッシュなキーボードです。裏には亜鉛メッキ剛版を使っているので、デザイン性と耐久性に優れています。高速充電に対応し、一度の充電で90時間も使用可能。USBレシーバーはキーボードとマウス共用なので、差し込むだけで使えます。
パンタグラフ方式を採用しているので軽い力で打鍵でき、1.9mmのキーピッチで指もスムーズに動かせストレスなくタイピングできます。静音性に優れているので、外出先での使用や打鍵音が気になる方におすすめです。
快適なタイピングと持ち運びのしやすさを両立
コンパクト、ワイヤレスに特化したEwinらしく、幅295mm、重さ290gとバッグに入れてどこにでも持ち運びラクラクなキーボード。それでいて、キーピッチは19mmと快適なタイピングが可能です。
Bluetoothに対応したパソコンやタブレットであれば、レシーバ無しで接続可能、最大3台までのデバイスをペアリングでき、ワンタッチで使用機器を切り替えることができるのも便利です。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする キーボードの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのキーボードの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
キーボードが反応しない時は??
パソコンで文字を入力するためには必要不可欠なキーボードですが、何かの不具合や誤作動で正常に反応しないことがあります。そんなときは、むやみに作業せず原因を調べて対処法を確認しましょう。
主な原因としては、以下のようなことが挙げられます。
・かな入力に切り替わっている
・NumLockが無効または有効になっている
・上書きモードになっている
・Caps Lockが有効になっている
・キーボードがトラブルを起こしている
原因はさまざまで、機種やモデルによっても異なるので購入時に同梱されていた取扱説明書のよくある質問などを読み直してみましょう。
そのほかのキーボードのおすすめ商品はこちらから 【関連記事】
購入の際には種類を間違えないように!
ゲーマーや熟練のパソコンユーザーに限らず、あらゆる人とってキーボードは、操作の正確さや作業の効率に直結する重要なデバイスです。
そんなことを意識せずに普段パソコンを使っているという人も、ぜひ一度、上で挙げたようなキーボードを試してみてください。これまでのタイピングとはまったく異なる快適な入力環境が見つかるかもしれません!
最後に、購入の際には同じ商品シリーズでも、キー配列などの種類違いが多いので間違えないようによく注意しましょう!
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