アウトドア向けポータブルシャワーの選び方 キャンプライターに聞く
キャンプライターの中山一弘さんに、アウトドア向けポータブルシャワーを選ぶポイントを4つ教えていただきました。
どんな場面で使うのかを考える
電源を必要としないので、海でも山でも、さまざまなシーンで使うことができる。ショルダーストラップがついているので持ち運びも便利。
キャンプ/釣りライター
サーフィン後や野外・屋外など目的により商品を選ぶ
ポータブルシャワーにもいろいろなタイプがありますが、どんなシチュエーションで使いたいのかをしっかりイメージしておきましょう。
たとえばサーフィン後や車中泊など、水道もなにもないところでシャワーを使いたいのか、それともキャンプ場や海水浴場で子ども達に使わせたいのか、などといったイメージです。
このとき、全身にシャワーを浴びたいのか、それとも手足についた砂や泥が落せればいいかどうかなどで、必要なシャワーホースの長さなども変わってきます。
このあたりの目的をはっきりさせておくと、ポータブルシャワーが選びやすくなるでしょう。あまり全身を見られたくない方は、簡易シャワールームも一緒に購入しましょう。
給水に電源が必要か手動かで使い勝手が変わる
車のシガーソケットにつないで使えるほか、USBケーブルを使って内臓バッテリーに充電することもできる電動シャワー。フル充電で約70分の連続使用が可能。
キャンプ/釣りライター
電源式・手動ポンプ式・吊り下げ落下式がある
一般的なポータブルシャワーの給水方式には、電源を必要とするものと、手動ポンプを使って圧力をかけるもの、さらにはタンクの吊り下げによる落下方式などがあります。
それぞれメリット・デメリットがありますが、一番楽で水圧もかけやすいのは電源を使うタイプです。
アウトドアではAC電源が使えるところは少ないので、自動車のDC電源(シガーソケット)を使うか、電池などのバッテリーを使うのが一般的です。
車で行くオートキャンプなら、こういう電源を使うタイプを基本に考えるとよいでしょう。
水タンクは一体型か別に用意するのかを確認
水道から水を入れる際に蓄えられる圧力を利用する加圧式シャワー。タンクには約7.5Lの水が入り、放水量MAXで1分15秒ほどシャワーを出すことができる。
キャンプ/釣りライター
水をどのように確保するかタイプか事前に確認
実際にシャワーを使うためには、当たり前ですが水かお湯を供給し続けなければなりません。家庭では気にしないところですが、アウトドアではその水から準備しなければいけないのです。
ポータブルシャワーによって水タンクが付属しているものと、ヘッド・ホースと取水用ポンプなどだけがセットで、水タンクは別に用意するものがあります。
また、バケツなどから汲み上げるタイプもありますし、圧力式ではポリタンクなど密閉できるものを使うタイプもあります。ここも購入前にしっかり確認しておきましょう。
携帯性があって持ち運びしやすいか
King Camp(キングキャンプ)『ポータブルシャワー KA3658』
キャンプ/釣りライター
移動手段に合った大きさの商品を選ぶ
ツーリングや登山など、荷物を極力減らしたいときおすすめなのが吊り下げ落下タイプのポータブルシャワーです。柱や木、車内などにタンクを吊り下げ、落ちてくる水をシャワーとして利用することができます。また、タンクとシャワーが一体になっているため、コンパクトに折りたたんで持ち運ぶことができます。止水スイッチ付きのタイプであれば、自由に水を止めることもできますよ。
アウトドア向けポータブルシャワーおすすめ7選 キャンプライターが選ぶ
ここまで紹介した、アウトドア向けポータブルシャワーを選ぶときのポイントをふまえて、キャンプライターの中山一弘さんにおすすめの商品を選んでいただきました。

CAPTAIN STAG(リンスキット)『ポンピングシャワー(M-9537)』












出典:Amazon
タイプ | 手動 |
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本体サイズ | 外径180×高さ550mm |
重量 | 1400g |
ホースの長さ | 1.3m |
水タンク | あり |
水タンクの容量 | 7.5L |
材質 | 本体:ポリエチレン、ポンプ部:ポリプロピレン、ホース:塩化ビニル、シャワー部:ポリプロピレン |
あらゆる環境で適応!安心の手動ポンプ型ポリタンク
アウトドア用品を幅広く展開するCAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)の製品だけに、コスパよく、誰でもすぐ使えるセットになっています。
形はよくある農薬などの噴霧器と同じで、大きなハンドルを上下させてタンク内に圧力をため、コック付きのヘッドから水を吹きだす仕組みです。
満水で約7.5L入り、20回ポンピングすれば1分半くらい使えます。構造が単純なので故障の心配も少なく、どこでもすぐシャワーが使えます。
電源不要のポンプ式シャワーなので災害時にも活用でき、シャワーはもちろん家財などの泥を洗い流す作業にも応用できます。ホースの長さが1.3mと少し短めですが、ショルダーベルトがあるのでどこかに吊り下げて使えば問題ないでしょう。

innhom(インホム)『アウトドアシャワー』














出典:Amazon
タイプ | 電動 |
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本体サイズ | - |
重量 | 780g |
ホースの長さ | 1.83m |
水タンク | なし |
水タンクの容量 | - |
材質 | - |
どこでも使える充電式風呂ポンプ型モバイルシャワー
自動車のDC電源(シガーソケット)で使うタイプですが、最新モデルでは2200mAのバッテリーも内蔵していて、それだけで70分程度も使える仕様になっています。
フックや吸盤・ホルダーも付属しているので、車のボディにくっつけて使えば、立ったままシャワーを浴びやすくなります。
水タンクは付属しないので、手持ちのバケツや水タンクなどに取水ポンプを入れるだけOKです。このためバケツを複数用意したり、大容量の水タンクを使えば使用時間を長くできます。
取水ポンプとバッテリーは別になっているので、水ぬれによる故障の危険性も減少します。水圧も高めなので、使い勝手もよいモデルです。

CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)『シンプルシャワー TP-V11 M-1493』

出典:Amazon
タイプ | 電動 |
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本体サイズ | 65×50×全長570mm(本体のみ) |
重量 | 250g |
ホースの長さ | 本体用:0.57m、シャワー用ホース接続時:1.15m |
水タンク | なし |
水タンクの容量 | - |
材質 | 本体:塩化ビニル樹脂、乾電池ケース:ポリプロピレン、ホース:ポリエチレン |
アウトドアでの食器洗いなどにも使いやすいタイプ
見た目は電池式の灯油ポンプのようですが、ホースの先にシャワーヘッドが付いた感じのモデルで、このシャワーヘッドは、ストレートに吹き出すタイプになっています。
短いホースの状態ではアウトドアでの食器洗いや釣りで獲った魚を洗ったりなど、キャンプ用品としての使用に最適。また、シャワー用ホースを接続すると1.15mになり、部分的にシャワーを浴びれたりできます。全身にシャワーを浴びるには少し短いものの、給水タンクなどを置く場所で調整するとよいでしょう。
電源は単1乾電池を3個使って、約20分の連続使用となります。ユーザーのなかには、シャワーヘッドを市販の節水シャワーに交換・改造をしている人もいるようです。
もちろん、改造は自己責任ですが、水の勢いなどに不満があれば調べてみるとよいでしょう。

King Camp(キングキャンプ)『ポータブルシャワー KA3658』














出典:Amazon
タイプ | 手動 |
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本体サイズ | 幅400×高さ600mm |
重量 | 346.5g |
ホースの長さ | 約2m |
水タンク | あり |
水タンクの容量 | 20L |
材質 | エコPVC |
黒いシャワータンクで効率的に温水化
付属の20Lタンクを吊り下げて、自然落下によりシャワーを使うタイプのポータブル温水器。
特徴的な黒いシャワーバッグはエコPVC素材で作られていて柔らかく、収納時は小さくたたんでおけるのでコンパクトになります。
黒いのは太陽熱を効率的に吸収するためで、夏場などは温水でシャワーを使うことができます。そのときの日射量や季節・元の水温にもよりますので、さまざまな環境で試してみるとよいでしょう。
シャワーバッグのキャップが大き目なので水が入れやすく、水の流れもハイとローを切り替えることができます。電源もポンプも不要なので、非常時の備えとしても有用なモデルです。

RINSE KIT(リンスキット)『加圧式簡易シャワー』












出典:Amazon
タイプ | 手動 |
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本体サイズ | 幅410×奥行290×高さ360mm |
重量 | 3500g |
ホースの長さ | 1.6m |
水タンク | あり |
水タンクの容量 | 約7.5L |
材質 | プラスチック |

Laser beak(レーザービーク)『ポータブルシャワー』






出典:楽天市場
タイプ | 電動 |
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本体サイズ | 65×108mm |
重量 | 820g |
ホースの長さ | 約210cm |
水タンク | あり |
水タンクの容量 | 7L |
材質 | - |
「アウトドア向けポータブルシャワー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする アウトドア向けポータブルシャワーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのアウトドア向けポータブルシャワーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
流量は3L/分くらいあればシャワーとして使いやすい キャンプライターからのアドバイス
キャンプ/釣りライター
じゅうぶんな水圧があれば洗車も可能!
アウトドアでシャワーを使うときも、あまりに水圧が低くて弱い水流では砂なども落としにく、くストレスがたまります。電源を使うか手動かにかかわらず、一般的に流量でいえば3L/分以上くらいの能力があれば問題ないかと思います。
メーカーサイトなどに記載がない場合は、通販サイトのレビューも参考にしてみるとよいでしょう。
なお、じゅうぶんな水圧があれば、洗車などでも使いやすくなります。水圧をもっと出したい場合は、シャワーヘッドを変えるなどして対応しましょう。
ホームセンターにあるバスポンプでポータブルシャワーを自作可能 自作でポータブルシャワーを作っている方々も!
【自作のポータブルシャワーの作り方】
まず、ペットボトルとコーナンやカインズなどで家庭用の残り湯汲み上げバスポンプを用意しましょう。その際、購入時にAC-DCアダプターの出力電圧が12V程度であることを確認してください。
次に、シガーソケットのオスプラグを1つ、ヒューズ内臓型で防滴・防錆加工のものが安全です。そして、ポンプ本体の口径に合った適当な長さのホース、家庭用低水圧用シャワーヘッド、インシュロックをホームセンターで用意してください。
次に、熱収縮チューブやハンダゴテを使って、ポンプ本体の電源を車のシガーソケットから取れるように加工します。ON-OFFスイッチはポンプ付属のものを防水加工して流用すればOKです。
ポータブルシャワーに関するそのほかの商品 【関連記事】
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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※2020/12/28 コンテンツ追加・修正のため記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 名原広雄)
青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。 ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。 今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。 キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。