ごま油とは?
一般的なごま油は、白ごまを焙煎して油分を搾ったものです。ごま独特の香ばしさがあり、琥珀色をしているのが特徴です。製法によっては香りや色が異なります。
ほかの食用油と比べると酸化しにくい特徴もあり、さまざまな料理に使っておいしいおかずを作ることができます。酸化しにくいとはいえ、高温多湿を避け光の当たらない冷暗所で保存するのがおすすめです。
ごま油で得られる健康の効果
ごま油の原材料の白ごまには、リノール酸やオレイン酸といった不飽和脂肪酸が多く含まれます。脂肪酸はコレステロール値を下げ、善玉コレスレロールを増やしてくれるとされます。また、ビタミンEやごまにしか存在しない成分のゴマリグナンなどの抗酸化物質が含まれています。
健康に気を使う方にごま油が好まれているのは、このような栄養素がごまにたっぷり含まれているからといえます。
また、健康に気を使われている方におすすめしたいのが、オメガ3脂肪酸の一種「α-リノレン酸」を豊富に含む【えごま油】と、オメガ9系脂肪酸の「オレイン酸」やオメガ6系脂肪酸の「リノール酸」といった脂肪酸を豊富に含んでいる【米油】もおすすめ。こちらもぜひチェックしてみてください。
ごま油の選び方
フードスタイリスト・料理家の江口恵子さんに、ごま油を選ぶときのポイントを教えてもらいました。
【1】種類で選ぶ
【2】製法で選ぶ|圧搾法と玉締め法に注目!
【3】純正か調合タイプか
【4】産地に注目
【5】容量・ボトルもチェック
それぞれ解説しているので参考にしてみてください。
【1】種類で選ぶ
焙煎ごま油|ごま油の定番!香りづけや調味料に
一般的にごま油というと「焙煎ごま油」。白ごまを煎って作るため、油は濃い茶褐色です。
文焙煎深めの、色も濃く香りも強めの濃いタイプは、塩とごま油だけでも味が決まります。サラダや冷や奴、ナムルなどの野菜の和え物をとてもおいしく作ることができます。
ただ、濃厚なタイプのごま油は、主張もそれなりに強いので、料理によっては香ばしい香りが味を邪魔することもあります。
低温焙煎ごま油|素材の味を生かす天ぷらなどに
白ごまを低温で煎って作ったごま油が「低温焙煎ごま油」。「焙煎ごま油」よりも淡い色とやわらかいごまの香りが特徴です。
素材の味を生かす料理、天ぷらやマリネ、サラダなど、和食にも洋食にも幅広く使えます。
ごま油好きには少しもの足りなく感じるマイルドタイプは、炒め物、和食、アジアンスイーツなどともマッチするので、幅広く使うことができます。
太白ごま油|お菓子作りやドレッシングにも
ごま油=香ばしい茶色いタイプというイメージがまだまだ強いかもしれませんが、「太白ごま油」という、生のごまを焙煎しないで作られる、透明で香りのしないタイプも最近では増えてきました。
ごまを焙煎せず、生のまま圧搾し抽出する製法で、すっきりとした味です。クセがなく香りもほとんどありません。
クセがなく、さらりと軽いので、お菓子作りやドレッシングなどに向いています。価格は高いのですが、コストを考えなければ、天ぷらなどの揚げ物もカラリと軽く揚がり、揚げ物もおいしく作ることができます。
【2】製法で選ぶ|圧搾法と玉締め法に注目!
スタンダードな融解法と手間のかかった圧搾法
太白ごま油には多いこのタイプ。化学的に融解してごまから油を抽出するのではなく、圧力をかけ搾ることで、ごま本来の味と香りを残し、後味もさっぱりでスッキリとした印象の油ができます。
特に表示がなければ、融解タイプのことがほとんどです。味だけではなく、酸化など、体へのダメージも考えるなら、圧搾法のごま油を選ぶことをおすすめします。
玉締め法は上品で雑味のない味に
圧搾法と同じく、薬材などの添加物を使って融解するのでなく、昔ながらの圧搾機で搾っていくタイプのごま油。
高い圧をかけて一気に搾るのではなく、時間をかけて和紙などを使って搾っていくので、ごま本来の風味を損なうことなく上品な風味で雑味のない味わいです。料理との馴染みもとても良いです。
抽出法は価格が安く気軽に使える
ごまから油を抽出するときに化学溶剤を使って油を搾り取る製法です。ごまの油を余すところなく絞り出すことができるため、価格が安いのがメリットですが、ごまの香りや味わいは、圧搾法や玉締め法より落ちるものが多くなります。
【3】純正か調合タイプか
ごま油には、ごまの油を100%使った「純正ごま油」と、ごま油を60%以上使い、なたね油などごま油以外の油を配合した「調合ごま油」があります。ごまの風味を楽しみたいなら、価格は高めながら栄養価も高い純正ごま油がおすすめ。逆にすっきりした味わいのごま油が好みなら、価格の安い調合ごま油でもよいでしょう。
【4】産地に注目
韓国産は少量でもしっかり味と香りがします!
日本のものに比べると色も香りも強めですが、ナムル、チジミ、焼肉のタレなど韓国料理には欠かせません。韓国産は、少量でもしっかり味と香りがするので油を控えたい人にもピッタリです。
最近は、韓国食材のお店などの専門店に行かなくても買えるようになり、より身近な存在となりました。若い女性から料理好きのベテラン主婦まで幅広く人気です。
【5】容量・ボトルもチェック
たくさんあるごま油の中から自分にあうごま油を探したり、日常の食卓にも取り入れたりするために、まずはボトルサイズを基準に選んでみるのもひとつの方法です。
▼風味を試してみるなら、ミニボトルタイプ
「どんな味なのかちょっと試してみたい」という人は、ミニボトルタイプのごま油を選びましょう。少量タイプなら料理に合うかどうか気軽に試すことができ、複数そろえて味を比べてみることも可能です。またごま油をより新鮮な状態でストックしておけるのもメリットといえます。
▼食事中にちょっとだけ使うなら、押し出しボトルタイプ
冷奴や卵かけごはんなど、食事中に「ちょっと味を足したい」と思うことはありませんか? そんなときは、一滴ずつごま油を出して使える、押し出しボトルタイプのごま油を選びましょう。ミニサイズのボトルなら、醤油や塩などと一緒に食卓専用の調味料として常備しておくことができます。
ごま油のおすすめ17選 定番のかどやのごま油やオーガニックの商品も!
上で紹介したごま油の選び方のポイントをふまえて、フードスタイリスト・料理家の江口恵子さんと編集部がおすすめするごま油を紹介します。それぞれ特徴がありますのでぜひ参考にしてくださいね。

しっかりとした味と香りが病みつきになる味
素材のごまを強めの焙煎で仕上げたしっかりした香ばしい香りが特徴の濃口ごま油で、ごま油好きにはたまらない味と香りです。薬剤を使わない圧搾法で酸化しにくく、多めに使って調理しても胸やけをしない安心な油です。力強い味と香りで、このごま油と塩さえあれば、あらゆる素材がおいしく味が決まります。中華料理はもちろん、和食との相性もバッチリです。

一番搾りのごま油のみで作られた贅沢なごま油
昔ながらの圧搾法で作られたごま油。さらに、一番最初に搾ったごま油のみで作られているとても贅沢なごま油です。そのため、雑味がなくとてもクリアでスッキリした上品な味わいです。
雑味のないクリアな味を活かして、和食や野菜料理に使うとよりこのごま油のおいしさを感じることができます。一番搾りの油っぽくない上品な味わいはスイーツとの相性もバッチリです。お汁粉にひとたらし、あんまんやお饅頭の餡に混ぜてもとてもおいしいです。
※Amazonのリンク先は2本セットとなります。

味も香りもマイルドで和食におすすめ
可愛いラベルのデザインが特徴的な、京都の玉締め絞り方法で丁寧に作られている高級ごま油ブランドです。マイルドな香りと味は和食にもピッタリ。小さいボトルなので、酸化しやすい油を鮮度が落ちないうちに食べ切れます。おすすめの食べ方として、豆腐にかけたり、お味噌汁にもひとたらし。卵かけご飯や納豆にかけるとコクが出て、とてもおいしくなります。

徹底した手作業による優しい風味が魅力
素材であるごま本来の風味や味を損なわない、昔ながらの圧搾製法にこだわったごま油。ごまの焙煎は薪で、御影石を使ってごまを搾り、和紙で濾すという全て手作業で行う徹底ぶりです。
その徹底したこだわりの効果で、ごま本来の味や香りをしっかり残しつつ、上品でくどくない優しい風味のごま油になっています。ドレッシングやナムルといった和え物に使うと、まろやかで甘みを感じ、厚みのある味わいに仕上がります。

濃厚で香り高い韓国ごま油の代表
香りが良いと評判の、本場韓国で人気のごま油です。焼肉などの韓国料理にぴったり合います。チャプチェやナムル、漬物に加えてみるのもおすすめ。本場のごま油を使って、韓国風の味つけに挑戦してみてはいかがでしょうか。

クセがなくさらりとした舌触りが特徴
焙煎していないごまを低温圧搾法でじっくりと搾ったごま油。ごま油の特徴でもある香ばしい香りは一切せず、味も香りも主張をしないので、あらゆる料理にはもちろん、パンやお菓子にも使えます。天ぷらなどの揚げ物に使うとカラリととても軽く揚がり、胸やけもしません。
また、生食にも向いており、サラダのドレッシングや和え物、冷やっこ、スープの仕上げにひとたらし、などといった使い方をすると、口当たりがよくマイルドに仕上がります。

軽い質感でヘルシーに仕上がる!製菓専門のごま油
さらりと軽い質感とほのかな甘味を感じる太白ごま油は、お菓子作りにもピッタリです。バターの代わりに使うととても軽いケーキが焼き上がります。
マルホンのこの「製菓用太白ごま油」を使うと、スポンジケーキやシフォンケーキ、パウンドケーキがふっくら軽く、滑らかな舌触りに焼き上がります。バターを使うよりカロリーも低く、ヘルシーなスイーツ作りが可能です。

老若男女に受ける味と香りのごま油
上品な香りとごま油らしい甘みのある味わいのバランスが良いごま油。加熱することで、さらに香ばしい香りが際立ちおいしくなります。しっかり香りがするのに、主張し過ぎずどんな料理でも味の邪魔をしない万能タイプ。
そのため、小さなお子さまから、お年を召した方まで、幅広い年齢層の方に満足してもらえる味です。クセのないおいしいごま油を普段使いに変えるだけで、いつもの野菜炒めや和え物の味が断然よくなりますよ。
黄色いラベルでおなじみ。ごま油の定番商品
「ごま油」といえば、黄色いラベルのこの商品を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ごま油の定番ともいえる、かどやのロングセラー商品です。良質のごまを香ばしく煎り上げていねいに搾って作られたごま油は、ふたを開けると豊かな香りが漂います。
炒め物はもちろん、中華料理、和食、揚げ物と、さまざまな料理に使える守備範囲の広さ。伝統的な製法で作り続けられる確かな味は、ごま油をあまり使ったことがない人にもおすすめです。

芳醇な香りとごまの旨みが魅力の万能タイプ
強すぎず、優しすぎない品のある芳醇な香りと、ごま油らしいごまの旨みをしっかり感じる丸い味わいのごま油。クセがなく和え物、炒め物、揚げ物と何にでも使える万能タイプです。薬剤融解ではなく昔ながらの圧搾製法なので、小さなお子さまからお年寄りまで安心して食べることができます。揚げ物に使う場合は、太白ごま油や菜種油と半々で併せて使うとカラリと軽く、おいしい揚げ物を作ることができます。
どんな料理にも合う金ごまの一番搾り
ごまのなかでも香りとうま味が強いといわれる、金ごまを原料に使用しています。選別された金ごまをていねいに焙煎し、昔ながらの圧搾製法で抽出された一番搾りの油は、香りも味も実に豊か。1滴加えるだけで料理に深みを与えてくれます。
ほどよい甘みを持ち合わせ、炒め物や香りづけ、さらにはドレッシングに使ったり、ナムルとして和えたりと、どんな料理にも絶妙にマッチ。添加物を使用していないのもポイントです。
有機JASに認証されたオーガニックごま油
有機栽培された原料のみで作られたごま油です。ごまは、きれいな雨水が得られるメキシコの高地で有機栽培されたものだけを使用。焙煎してからじっくり低温で圧搾し、しっかりした香りで雑味のない油に仕上がっています。
有機JAS(日本農林規格)に認証されており、食の安全に関心を持つ方に選んでほしい1本。焙煎していない生のごまを搾った「有機バージンごま油」も販売されています。
浅煎りごまが生み出すおだやかな香りと風味
精選したごまをほんのりと浅煎りにしてから搾ったごま油。澄んだ琥珀色とおだやかで上品な香りが特徴です。従来品のガラス瓶からペットボトルにリニューアルされ、より使いやすくなりました。
ほのかに香り、料理にうま味を添えてくれる風味は、和食の繊細な味を引き立てるのにぴったり。卵かけごはんやみそ汁、漬物、きんぴらなどによく合います。変わったところではバニラアイスに少量かけるとコクが出ておいしくなるとか。興味がある方はぜひ、試してみてください。
料理に幅広く使えるごま油。ギフトセットもあり
ごまを使ったさまざまな食品を精力的に開発・製造している九鬼産業。数ある同社の製品のなかでも屋号の「ヤマシチ」を冠した看板商品が、こちらの「九鬼ヤマシチ純正胡麻油」です。
厳選されたごまをほどよく煎り上げて圧搾した油は、まろやかな香りと味わいに。煮物や炒め物、和え物といった和食の風味づけやコクを出すのに使っても、素材の風味を損なうことがありません。日々の料理に幅広く使えるでしょう。すりごまなどと組み合わせたギフトセットも用意されています。
料理の仕上げに! まろやかでクセのない味わい
ごま油を低温焙煎し、圧搾製法で搾って作ったごま油です。一番搾りのごま油だけを使用しており、まろやかでコクのある味わいが特徴です。苦みを抑え、ごま油の旨みと甘みを引き出しているので、料理の仕上げとして生のまま味わうことができます。
ごま油特有のクセがなくあっさりしているので、オリーブオイルのようにカルパッチョにも使用できます。また、お茶づけや雑炊に加えると、食欲をそそるごま油の風味を楽しむことができます。
生搾りで製造した奥深い味わい
圧搾製法で安心して使える、品質の高いごま油。ごまを煎るのではなく生のまま絞っているため、油特有の色や香りがほとんどないのが特徴です。サラダ油のような感覚で、中華だけでなく和食や洋食など、幅広い料理に使うことができます。
※Amazonのリンク先は4本セットとなります。
J-オイルミルズ『AJINOMOTO ごま好きのごま油』
どんな料理にも合う香り立ちの良さとコクが特徴
スーパーやドラッグストアで入手しやすいごま油。焙煎ごま油と生搾りごま油をブレンドしています。炒め物などの加熱調理だけでなく、料理の仕上げに風味付けとしても使うことができます。
「ごま油」のおすすめ商品の比較一覧表
炒め物、生でひとかけ、ドレッシングなど用途が多い! 料理家・江口恵子さんからのアドバイス
ごま油選びに迷っている人へ
焙煎していない透明で香りのしない太白ごま油から、「濃口」とうたう香ばしく強めの香りが特徴のものまで、ごま油と言っても幅広いタイプがあります。
自分の好みとどんな料理に使うかでセレクトしてもらえば良いのですが、味の違いよりも香りの強弱の方がわかりやすいので、まずは香りを嗅いで自分の好きなものを探すと良いと思います。おいしいごま油があれば、あとは塩と醤油くらいで味もピタリと決まります。炒め物から生でそのままひとかけ、ドレッシングと、実は出番の多い調味料です。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ごま油の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのごま油の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
料理をもっとおいしく仕上げよう!
ごま油は和食や中華などの料理だけでなく、お菓子やドレッシングとしてなど、さまざまな用途で使うことができます。ごま油を選ぶときは、圧搾法や玉締め法などの製法や香り、焙煎の有無をチェックしてみましょう。お気に入りのごま油で、いつもの料理をさらにおいしく仕上げましょう。
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