豆板醤とコチュジャンの違い
豆板醤とは、中国発祥の発酵調味料です。辛味だけでなく、コクもプラスできる調味料として、中華料理では欠かせない存在。
作り方は、皮をむいたそらまめに水分をじゅうぶんに吸収させて蒸さずに麹にし、それらを塩漬けにして発酵させます。発酵後、胡麻油、唐辛子味噌、胡麻味噌、小麦味噌、香辛料、砂糖等をあわせて、熟成させたらできあがり。
コチュジャンと混同されがちですが、コチュジャンは韓国発祥の発酵調味料です。豆板醤よりも辛味がマイルドで、甘みが感じられるのが特徴。料理の代用として使うと少々違う味になる可能性があるので、気をつけましょう。
豆板醤の選び方
料理研究家の指宿さゆりさんに、豆板醤を選ぶときのポイントを教えてもらいました。ぜひチェックしてみましょう。
辛さのレベルから選ぶ
いくつかの豆板醤を比較すると、辛さや味が微妙に違うことに気づくのではないでしょうか。その中からご自身の好みに合った辛さや味のものを選ぶといいでしょう。
特に塩気などは、しっかりと確認してから調理に使うのが望ましいですね。塩気の強い豆板醤を使った料理を作る際には、味を調整するために使う塩の量を調整する必要があります。
唐辛子の粗さで選ぶ
豆板醤の辛さは、唐辛子の形状で変わってきます。唐辛子の挽き方が辛さに影響するといえるでしょう。たとえば粗挽きタイプであれば、口のなかで唐辛子の粒をより感じやすく、辛みもアップ。辛いものが好きな方に向きます。
一方で、唐辛子の挽き方が微粒タイプであれば、舌触りもよくて辛みも比較的まろやかです。このタイプのものは、スープなどの料理に使いやすいでしょう。
唐辛子が粗挽きか微粒かによって、好みも分かれます。見た目はもちろんのこと、挽き方が確認できればチェックしてみてください。
豆板醤の人気3大メーカーを比較!
ユウキ食品
化学調味料無添加で、コストパフォーマンスの高い豆板醤を探しているという方におすすめのメーカーです。数種類の唐辛子が使われ、鮮やかな赤の色合いが料理に華を添えてくれます。塩気もほどよく、辛みもしっかりと感じることができるはずです。
オーサワ
原材料となる大豆や味噌、唐辛子に至るまで国内産で、数ある豆板醤のなかでもめずらしい国産材料にこだわっており、化学調味料も無添加で安心の豆板醤です。
辛みはマイルドで、色味は薄く、料理に使いやすいのもポイントです。ただし保存料などの添加物を使用していないため賞味期限は早めなので注意しましょう。
李錦記
李錦記は香港のメーカーですが、日本のS&Bからもチューブサイズで販売されています。粗めに刻んだ唐辛子がよくきいており、にんにくのうま味も絶妙。使用量の目安として、チューブから約8センチ出した量が小さじ1杯分です。
使いやすさも重要!用途に合わせた容器を選ぶ
豆板醤には、ガラス瓶やプラスチック容器に入ったものをはじめ、液体タイプ・チューブタイプなどが販売されています。自分の用途に合った、容器のタイプをみつけましょう。
チューブタイプは使いやすさ抜群
チューブタイプは容量が少なめなので、どんな味が試してみたいときにぴったりです。押し出すだけで豆板醤が出てくるほか、少量であれば目分量でも計量でき、手軽に使いやすいのが魅力。テーブルスパイスとしても、活躍します。
また液体タイプは、サラッとしているため素材になじみやすいのがメリットです。豆板醤を使いなれていない初心者でも、利用しやすいでしょう。
たっぷり活用するならボトルタイプを
ガラス瓶やプラスチック容器に入ったボトルタイプは、チューブタイプより容量が多めになっています。なかには1kgたっぷり入ったものもあるため、辛い料理を頻繁に作る方も、存分に活用できるでしょう。
また、容量が多いぶん価格が抑えられているので、お気に入りの豆板醤を見つけたら、ボトルタイプを選ぶほうがコスパがいいです。
原材料にこだわっているものを選ぶ
豆板醤を購入する際、原材料表示を確認してみてください。豆板醤の原材料にはそら豆を使っているものが多いですが、なかには国内産の大豆を使用している商品もあります。
豆板醬に使用されている原材料は、できるだけ化学調味料が使用されていないものを選ぶとより安心です。
豆板醤のおすすめ13選
ここまでに紹介した豆板醤の選び方のポイントをふまえて、料理研究家の指宿さゆりさんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。

化学調味料・保存料無添加でありながらコスパよし!
化学調味料無添加で、コストパフォーマンスの高い豆板醤を探しているという方におすすめです。数種類の唐辛子が使われ、鮮やかな赤の色合いが料理に華を添えます。塩気もほどよく、辛みもしっかりと感じることができるはず。
唐辛子を使うような料理を作る場合に、唐辛子の代替品として使うのもいいでしょう。料理に活用すれば、彩りもよくなります。

本格的な豆板醤を求めるならこの商品!
料理の隠し味に活用できる本格的な豆板醤を探している方におすすめ。他の豆板醤と比較すると、辛みだけではなく味噌のコクがしっかりと感じられる豆板醤です。
料理の隠し味に使えば、深みのある味わいに仕上げることができます。塩気もそれほど強くないのがポイント。中華料理にはもちろんのこと、シンプルな炒め物などに加えてもいいでしょう。
チューブ入りで使いやすさが魅力的!
チューブタイプの豆板醤で、容量は85gと使い切りやすいのがポイント。比較的手軽に購入できるので、はじめて豆板醤を使った料理にチャレンジしたい方にとっても、気負いなく使える商品です。
粗めに刻んだ唐辛子がよくきいており、にんにくのうま味も絶妙。使用量の目安として、チューブから約8センチ出した量が小さじ1杯分です。とてもわかりやすいので、感覚的に調整しながらお好みの味に仕上げることができるでしょう。
※Amazon・Yahoo!ショッピングは3個、楽天市場は6個の価格です。

ポイントは「3年以上熟成」させた大容量の豆板醤!
料理にたっぷりと豆板醤を使いたいと考えている方におすすめ。3年以上熟成させたこだわりの豆板醤で、鮮やかな色目で味の深みとコクが感じられます。塩気は比較的マイルドで、辛みもしっかりとあるのが特徴。
四川料理にはもちろんのこと、幅広い料理の隠し味に使うのもいいでしょう。なにより大容量で購入すれば、気兼ねなく豆板醤を使うことができるのもうれしいポイントです。
熟成された豆板麹で仕上げられたうま味がポイント
さまざまな調味料がラインナップされている「Cook Do」の豆板醤。ポイントは、特製の豆板麹を使って発酵させている点です。熟成したうま味、コクと辛みに仕上がっています。
マイルドな辛さなので、家庭料理で気軽に使うことができます。100gの瓶入りタイプで、ひとり暮らしからファミリー世帯まで幅広く使いやすく購入しやすい商品です。
※Amazon・Yahoo!ショッピングは1個、楽天市場は5個の価格です。

国内産の丸大豆、酒は「蔵の素」を使用した豆板醤
こちらは原材料にこだわった豆板醤を探しているという方におすすめです。原材料となる大豆や味噌、唐辛子に至るまで国内産で、数ある豆板醤のなかでもめずらしい商品だといえます。もちろん、化学調味料も無添加。
辛みはマイルドで、色味は薄く、料理に使いやすいのもポイントです。ただし保存料などの添加物を使用していないため、保存や管理には気をつけてください。また、使用する際水分が入ってしまわないように気をつけるといいでしょう。
※Amazonは6個、Yahoo!ショッピングは1個の価格です。
液状タイプの豆板醤で素材にまんべんなくなじむ
キッコーマンから発売されている液状タイプの豆板醤です。液体なので比較的素材になじみやすく、はじめて豆板醤を使って料理する方でも簡単に使いやすいでしょう。液状タイプとはいえ、発酵させたそら豆と香辛料が使われた本格的な味わいを楽しめるのが魅力的な商品。
エビのチリソースや麻婆豆腐などにも使いやすい豆板醤です。
加熱しなくてもおつまみ感覚で食べられる!
その名の通り、おつまみとしてそのまま食べることができる豆板醤です。ニンニクがたっぷりきいていて、ピリ辛でありながら甘めなのが特徴的。加熱しなくても食べることができるので、料理の幅も広がります。
冷菜・和え物などにも使うことができ、時短で味にひと工夫加えたい場合にもぴったり。餃子や春巻きなどのつけだれにも使えます。うま味は濃厚で、ちょっとご飯にのせて食べるのもおいしいですよ。
激辛豆板醤をお求めなら一度お試しを!
横浜中華街のなかでも四川料理の名店として知られる「京華樓」の豆板醤。なかでも激辛の豆板醤として販売されているのがこちらの商品です。
普段から辛いものが好きで、辛い豆板醤を試したいという方に向いています。 四川料理のシェフが作り上げたこだわりの辛さを、炒め物や餃子のつけだれなど、幅広く堪能できます。
独自の製法で仕上げたこだわりの一品
テーオーの四川豆板醤は、テーオー独自の製法で作られており、色んな箇所に商品へのこだわりや熱意を感じることができます。豆板醤らしい辛味の部分はもちろんなのですが、そら豆を原材料にしていることから生まれる繊細な味わいなど豆板醤に必要な要素を漏れなく兼ね備えている商品となっています。ぜひ、お試しください。
本場発祥の本格的な豆板醤
ピーケンは豆板醤が発祥の地として有名です。そんなピーケンで生まれたこの豆板醤は非常に本格的で深みのある味わいをしており、麻婆豆腐や麻婆春雨、エビチリなど幅広い料理で活用できます。中華のプロでも指名して購入するくらいの商品であり、その品質は確かに保証されています。本格的な中華料理を味わいたいという方におすすめの一品です。
そら豆をベースにした本格派の豆板醤
この商品もピーケンが発祥となっており、非常に本格的です。そら豆をベースにして作られているという特徴があり、豆板醤特有の豆らしさも味わうことができます。それでいて辛味もしっかりと残っており、中華料理の土台となる重要な役割を担っています。まさに、中華料理を作るなら絶対に欠かせない商品だといえるでしょう。
完熟した唐辛子と丸いそら豆が原料
ピーシェン豆板醤は、完熟した唐辛子と丸いそら豆が原料になっています。そら豆は丸いまま使用することによって、風味を強く豆板醤に残しています。そして、完熟した唐辛子特有の辛さは、中華料理を別の次元へと押し上げてくれます。家庭的な中華料理はもちろんですが、本格的な中華料理を作りたいとお考えの方におすすめできる一品です。
「豆板醤」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 豆板醤の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの豆板醤の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
豆板醬の作り方
豆板醬の材料はたった4つだけでOK!
【材料】
そら豆・・・800グラム
塩こうじ(加熱処理されていない)・・・100グラム
赤トウガラシの粉末・・・60グラム
味噌(合わせ)・・・60グラム
【作り方】
そら豆をさやから取り出して、やわらかくなるまで茹でます。熱いうちに薄皮をむいて、潰します。潰しにくい場合はフードプロセッサーでもOK。次に、塩こうじ、赤トウガラシ、味噌を入れて混ぜます。手にビニール袋をつけて揉みこむように混ぜると早く混ざります。
空気に触れないような密閉容器に入れて、長くて半年放置、短くても1~2か月置いて発酵させます。ときおり、底からかきまぜて空気をいれてあげましょう。
放置期間は人それぞれなので、試食してみて美味しいなと思ったら調味料として使ってよいと思います。
豆板醬を使ったレシピを紹介
麻婆豆腐
【作り方】
木綿豆腐を適当な大きさに切ります。別で麻婆豆腐の素を作ります。生姜、ニンニクチューブを適量、豆板醬、テンメンジャンを小さじ2程度、水100cc、鶏がらスープ、お酒、醤油を大さじ1程度混ぜ合わせておきます。
ごま油を引いたフライパンに、豚ひき肉を炒め、麻婆豆腐の素を入れます。火が通ったら、豆腐を加えてしばらく煮ます。水溶き片栗粉を適量加えてとろみがついたら完成です。
お好みでネギや、山椒をあわせるとおいしくなります。
あくまでも編集部員のレシピなので、それぞれ味の好みに合わせて作ってみてくださいね。
チャーハン
【材料】
・冷めたご飯・・・お茶碗2杯分
・卵・・・2個
・ネギ
・チャーシュー
・豆板醤
・鶏ガラスープの素
【作り方】
油をひいたフライパンに、卵を炒めます。次に冷めたご飯を入れて更に炒めます。チャーシューとネギを入れて、塩コショウをします。最後に、鶏ガラスープの素と豆板醤を回し入れて、炒めたら完成。
ほかの中華調味料も見てみよう! 【関連記事】
料理研究家からアドバイス
まずは少量から試してリピートできる豆板醤を
中華料理の定番ともいえる豆板醤ですが、実はさまざまな種類があります。商品によって違うのは価格やパッケージだけではなく、辛みや塩気、原材料です。辛みの強い豆板醤もあるため、辛いものがあまり得意ではない方は注意してください。
まずは少量で味を確かめ、少しずつ自分の好みに合った豆板醤を見つけてみてはいかがでしょうか。気に入った豆板醤は業務用サイズで購入することをおすすめします。豆板醤は発酵調味料なので、長期間保存できますが、水分が飛んで塩気が強くなってしまいます。調理に使う際は味見をしながら調整してみてくださいね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
神戸出身。アメリカなどでパーティ料理やオーガニックを学び、2002年に「菜々食CookingClass」を主宰。卒業生による教室開設やカフェ開業実績も多数。 企業向けのオリジナルレシピ開発を行う「レシピ制作専門スタジオ」では料理部門の代表として、料理動画のメニュー監修、タイアップ企画レシピ、連載レシピコンテンツ、飲食店のメニュー開発などに従事。また、大の蕎麦好きでもあり、蕎麦に関するグループも運営中。