こたつヒーターユニットとは|自分で交換できる?
こたつのヒーターユニットとは、こたつ内を暖かくするための熱源のこと。こたつが壊れてしまった、いまひとつ暖かさが感じられないというときは、ヒーターユニットの交換を検討してみましょう。ヒーターユニットは、ビスで机に取りつけられているだけなので、自分でかんたんに交換できます。
ヒーターユニットを自分で交換することで、低コストでこたつを新しくできるので、ぜひ試してみてください。
こたつヒーターユニットの選び方
それでは、こたつヒーターユニットの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の6つ。
【1】耐熱ボードの状態をチェック
【2】発熱体の種類をチェック
【3】温度制御方式をチェック
【4】サイズ・価格で選ぶ
【5】ファンやタイマー機能の有無をチェック
【6】ヒーターユニットの機能をチェック
上記の6つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】耐熱ボードの状態をチェック
耐熱ボードは、こたつの中央部に取りつけられている板で、ヒーターユニットの熱から天板を守り、火災を防ぐためのものです。ヒーターユニットを交換するときはこたつ机の耐熱ボードが破損していないかどうかを忘れずに確認しましょう。
耐熱ボードが破損している場合は、そのまま新しいヒーターユニットを取りつけると、思わぬ事故につながる恐れがあります。破損している場合は、残念ですがこたつ机そのものを買い替えましょう。
【2】発熱体の種類をチェック
こたつのヒーターユニットを選ぶときは、発熱体の種類をチェックしましょう。
▼コストを抑えたいなら石英管ヒーター(クォーツヒーター)
石英管ヒーターは、石英管内にコイル状に加工した鉄クロム線を設置した発熱体です。製造コストが低いため商品の価格も抑えめで、コストを掛けずにヒーターユニットを交換したい人に適しています。
暖まるまでに時間がかかり、消費電力も大きめなので、即暖性や省エネ性を求める人には向きません。
耐熱性にすぐれている一方で、衝撃に弱く割れやすい性質があります。
▼遠赤外線を発するカーボンヒーター
体を芯からあたためたい人にぴったりなのが、遠赤外線の放出量が多いカーボンヒーターです。カーボンヒーターは、炭素(カーボン)の化合物を暖めて熱源にするヒーターで、少ない消費電力で効率よく体をあたためられます。
ワット数が大きなカーボンヒーターを使った場合、暑すぎると感じられることがあるので、こたつ机の大きさに見合ったサイズのヒーターユニットを選びましょう。価格は高めのものが多いです。
▼短時間で暖まるコルチェヒーター
コルチェヒーターは、タングステンフィラメントを不活性ガスとともに石英管に閉じ込めたヒーターです。即暖性にすぐれ、寿命も長い一方で価格が高めなので、できるだけコストを掛けずにヒーターユニットを交換したい人には向きません。
コルチェヒーターは、電源を入れると黄色に発光するのが特徴です。設計自由度が高く、フィラメントの温度を高温に設定できるので、より効率的にこたつ内を暖められます。
▼即暖性が高いハロゲンヒーター
タングステンフィラメントを花巻状のコイルに加工し、ハロゲンガスとともに石英管に閉じ込めたヒーターが、ハロゲンヒーターです。近~中赤外線放射にすぐれており、電源を入れるとすぐにあたたまる即暖性も兼ね備えています。
寿命と価格のバランスはよいですが、消費電力は大きめなので省電力性やランニングコストを気にする人には向きません。とくに、長時間使用する人は忘れずに消費電力をチェックしましょう。
【3】温度制御方式をチェック
こたつヒーターユニットを選ぶときは、温度制御方式もチェックしましょう。よく使われている温度制御方式は次のふたつです。
●温度を一定にたもつサーモスタット方式
サーモスタット方式は、電気接点のオン・オフを物理的に切り替える温度制御方式です。2種類の金属を張り合わせたものを使用する「バイメタル方式」と、熱膨張率の大きな液体を使用してベローズ・ダイアフラム・ブルドン管などを作動させてオン・オフを切り替える「液体膨張方式」があります。
サーモスタット方式は、オン・オフの切り替えの際に「カチッ」と音がするのが特徴です。サーモスタットによってオン・オフを切り替えて温度調節を行ないます。
●こまかく温度が設定できる電子制御方式
搭載されている温度センサーを利用してこたつ内の温度を一定にたもつのが「電子制御方式」です。温度センサーで電力を細かく調整できる無段階調整が可能で、自分に合った温度設定が行えます。コードに温度コントローラーがついていると、手元で操作できて便利です。
こたつ内の温度を一定にたもつので温度ムラがなく、好みに合わせて温度を微調整できるのが魅力です。ただし、常に電源がオンの状態なので、消費電力は大きくなります。
【4】サイズ・価格で選ぶ
こたつのヒーターユニットは、大きさが29×29cmのものが多いです。しかし、標準規格が定められる2000年以前につくられた製品は、大きさが異なることがあります。ヒーターユニットを選ぶときは、こたつ机に合う大きさのものを選びましょう。
価格も大切なチェックポイントです。選ぶ商品によっては、こたつ机ごと買い替えたほうがよい場合もあります。ヒーターユニットの価格には幅があるので、あらかじめ決めておいた予算内に納まる商品を選ぶとよいでしょう。
製品によってはこたつを買い替えたほうがよいことも
こたつヒーターユニットの取り替え作業はとてもかんたんです。こたつ裏のビスを外し、元のヒーターユニットと新しいヒーターユニットを入れ替え、ビスでしっかり固定すれば完了。
ヒーターユニットは最大ワット数によってあたためる力が決まるので、大きなこたつにパワーの小さいユニットをつけてもなかなかあたたまらず、逆に小さいこたつに大出力モデルをつけてもエネルギーの無駄使いになります。スペックに表記されている対応こたつのサイズに合わせて選びましょう。
ヒーターユニットは先ほどの熱源の方式やコントローラーの有無などによっても価格が変わります。製品によっては新品こたつを購入した方が安い場合もありますので、トータルに考えましょう。
【5】ファンやタイマー機能の有無をチェック
こたつは、どうしてもなかのあたたまり方にムラができます。それを解消してくれるのが、ファンです。ファンつきのヒーターユニットを使うとこたつ内が均一にあたたまるので、温度調整もしやすくなります。
こたつでうたた寝してしまうことが多い人は、タイマーつきのヒーターユニットを選ぶとよいでしょう。設定した時間で電源が切れるので、ヒーターユニットの熱が同じ部分に長時間当たることで起こる低温やけどが防げます。
【6】ヒーターユニットの機能をチェック
交換用こたつヒーターユニットを選ぶ際は、ヒーターユニットの機能にも注目してみましょう。
(a)消費電力
消費電力も大切なチェックポイントです。消費電力は、ヒーターユニットの最大ワット数でチェックできます。ワット数が大きいものほど、消費電力が大きいです。
ワット数が大きいものほど、こたつのなかが素早くあたたまります。だからといって、小さなこたつにワット数の大きなものを取りつけると、あたたまり過ぎてしまうことがあるので、こたつの大きさに見合ったワット数のヒーターユニットを選んでください。
(b)コントローラーの有無
コントローラーの有無も大事なポイントです。こたつ内の温度を微調整したい、手元で温度を調整したいという人は、コントローラーつきのヒーターユニットを選びましょう。
コントローラーがついていないヒーターユニットの場合、温度を調整するにはこたつのなかをのぞいて、本体の温度調節つまみをいじる必要があります。手元に温度調整用のコントローラーがあるものは、なかをのぞかなくても温度調節ができ、手元でかんたんにオン・オフが切り替えられるので便利です。
こたつヒーターユニットおすすめ6選|石英管ヒーター(クォーツヒーター)
先ほど紹介したこたつヒーターユニットの選び方のポイントをふまえて、こたつヒーターユニットのおすすめ商品を紹介します。まずは、石英管ヒーター(クォーツヒーター)です。ぜひ参考にしてください。
小さめのコタツにおすすめのお手軽モデル
こたつ用取替ヒーターの中でも、MS-303H(K)はW60×D60×H34㎝~W105×H75×H34㎝までの幅広いサイズのこたつに使える手軽なモデル。
電気代は強で約4.3円、弱で約2.2円とお得です(1時間あたり目安)。取りつけ方法はビスで4カ所を止めるだけと実にかんたんなので、交換にかかる時間はわずかです。
ワイドな暖かさのU字型石英管ヒーターを搭載し、本体に付いた温調ツマミで、無段階に温度調節できます。さらに二重の安全装置(本体に温度ヒューズ、電源コードに電流ヒューズ)も内蔵されていて安心です。
遠赤外線クォーツで暖める強力ヒーターユニット
1946年から大阪で電気を熱源とする器具類の製造を手がけている小泉産業ですが、創業はなんと1716年。その家具調こたつにラインナップされている強力ヒーターユニットが、KHH-6180です。W120×D80cm~W180×90cmまでのこたつで使用できます。
ヒーターには遠赤外線クォーツを2本装備し、600Wのパワフル暖房。ファンもついているので、こたつ内部を隅々まで温めます。消臭加工が施されているのもうれしいポイントです。温度調節は手元の電子コントローラーで手軽に行えます。
小〜中型のこたつをパワーアップする交換ユニット
大阪の配線器具・電熱器具メーカー、小泉産業のコタツ用ヒーターユニットKHH-5180。W75×D75cm~W90×D90cm、またはW90×D60cm~W105×D75cm以下のコタツで利用できます。
交換作業は、取りつけ金具やヒーター取りつけビス、木ネジが付属しており、こたつの木枠に固定すれば完了です。ヒーターは遠赤外線クォーツ2本で、遠赤消臭加工が施されています。
中央に設置されたファンによって、こたつ内部を素早くムラなく暖房。電子リモコンで温度調節を手元で行えるのが便利です。
ドライバー1本あれば女性でも簡単に交換できる
Yamazenのこたつ用ヒーターユニット『YH-303』は、ドライバーでビスを4箇所留めるだけの簡単作業で交換ができます。こたつテーブルのサイズさえ適応すれば難しい作業もないので、女性が交換することも可能ですよ。
発熱体は、こたつの中を広く暖かくできるU字型石英管ヒーターを搭載。温度制御にサーモスタット式を取り入れているので、こたつの中の温度をほぼ一定に保ってくれます。また、電源コードには中間入切スイッチがついているので、電源を切りたいときも簡単に操作できて安心です。
薄型ヒーターだから足元も楽にできる
現在使用しているこたつ用ヒーターユニットが厚みのあるタイプだと、足がぶつかることも多々あったでしょう。高さ4.1cmのスリムタイプだと、でっぱりが気にならず、足元も楽に過ごせますよ。
発熱体はベーシックなU字形石英管ヒーターで、身体の芯まで暖かくしてくれるでしょう。また、ファン式で全体をスピーディーに暖かくしてくれることもポイント。こたつの電源を入れてすぐポカポカになると、身体も心も嬉しいですね。安全装置には温度ヒューズと電流ヒューズを内蔵し、安心の二重設計になっています。
ファンつき石英管ヒーターユニットで暖か快適に
ファンつきの石英管ヒーターで、本体の両端に250Wのヒーター管が2灯あります。ファンがあることで、暖かい空気をこたつの中に十分に行き渡らせるので、ぽかぽか快適に過ごせますよ。また、取り付けが簡単にできることもおすすめポイントの1つ。こたつが60×60cm~105×75cm以下のものまでなら、ネジ4か所固定で簡単に取り付けできます。
温度調整は、ヒーター本体についているツマミ部分でコントロール可能。手元にリモコンが欲しい場合は、手元リモコン型もラインナップされていますので、お好みの型を選択しましょう。
こたつヒーターユニットおすすめ3選|カーボンヒーター
続いて、カーボンヒーターのこたつヒーターユニットです。こちらもぜひ参考にしてください。
速暖ボタンやECOボタンで細かくコントロール
「愛知ブランド企業」に認定されている光源・熱源製造の老舗、メトロ電気工業のMCU-501EC(K)は、U字型に曲げて発光長を長くしたカーボンヒーターや空気を撹拌するファンモーターによって、こたつ内を効率的に素早くあたためます。
「強」の状態で5分間運転する速暖ボタン、消費電力を約15%節電するECOボタンを装備。温度調整は手元電子コントロール式(連続電力自動制御)で、消し忘れ防止の5時間切タイマーや二重の安全装置(本体に温度ヒューズ、電源コードに電流ヒューズ)も内蔵されています。
カーボンヒーターは長寿命でおすすめ
速暖性の高いカーボンヒーターとこたつ内の空気を撹拌するファンによって、効率的に暖めてくれるこたつヒーターユニットです。寒い外から帰ってきたときに、効率よく暖めてくれるのでストレスがありませんよ。こたつの対応サイズの目安は60×60×34cm〜90×150×71cmまでで、幅広いサイズに対応しています。
また、温度調節が手元でできる電子コントローラーがついているので、楽に操作できることもポイント。長寿命カーボンヒーターで、冬シーズンを快適に過ごしましょう。
便利な2WAYタイプで体の芯から温まる
カーボンヒーターなので体の芯まであたたまることができるテーブルヒーターです。脚をつければパネルヒーターとしても使用可能なので1台で2つの使い方ができます。
また、マグネットで机の下に簡単に設置できるのも嬉しいポイント。人感センサーを搭載しているので電気代を節約しながら使用できます。
こたつヒーターユニットおすすめ3選|ハロゲンヒーター
最後は、ハロゲンヒーターのこたつヒーターユニットです。こちらもぜひ参考にしてください。
設置も簡単!長寿命であたたかい
41㎜の薄型設計ででっぱりが気にならないハロゲンヒーターです。ヒーター管単体の寿命は、約8000時間なので、すぐに交換する必要もなく長期的に使うことができます。
温度は手元の電子コントローラーで無段階に調整が可能。ヒーターの設置もビスを4個所止めるだけなので簡単に設置することができます。
今までのこたつが格段にパワーアップ!
YAMAZEN(山善)の取り替え用こたつヒーターユニットYHF-HDN603は、取り付けが共用ドライバー1本で4カ所のビスを留めるだけなので、とてもかんたん。出力600WのU字形ハロゲンヒーターを搭載。さらにファンもついているのでスピーディーにあたたまります。
ファン式とはいえ薄型なので、足元はスッキリ。電子コントローラー(KE21)が付属しており、手元で温度調節ができるのも便利です。強度が向上した電源コードプラグには電流ヒューズも入った安心設計です。
無人になれば自動OFFになる人感センサーつき
こたつを使用した際、電源の消し忘れをした経験がある人もいるのではないでしょうか。こちらのこたつヒーターユニットなら、30分こたつ内の動きがなければ自動OFFになる人感センサーつきなので、消し忘れの心配がありません。さらには、5時間自動切りタイマー/センサーもついており、安全に使用できますよ。
発熱体は、速暖・速熱のU字型ハロゲンヒーターを搭載。ファン式ヒーターがこたつ全体を暖めてくれます。温度調整は、手元コントローラーのダイヤルで無段階に調節が可能です。
おすすめ商品の比較一覧表
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Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのこたつヒーターユニットの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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交換前にはサイズと耐熱ボードを必ず確認
こたつヒーターユニットを交換するには、こたつの枠のサイズに合った大きさのヒーターユニットを選ぶことが重要です。サイズが違うものを無理やり設置すると、火災や破損の原因になります。
もう1つ、交換前に必ず確認しなければならないのが、こたつ本体の「耐熱ボード」です。こたつの天板を外したとき、本体中央にボードがはまっているはずですが、ヒーターユニットの熱がこたつ布団に伝わるのを防ぐ重要なもので、耐熱ボードがないものや破損している場合は、火災の恐れがあるため使用できません。
壊れた耐熱ボードの交換とヒーターユニットの取りつけを考えると、新品のこたつを買ったほうが経済的かもしれません。
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