折りたたみ自転車の魅力とは?
その名のとおり、コンパクトに折りたためるのが最大の魅力である折りたたみ自転車。まずは、そのメリットとデメリットをみていきましょう。
メリット
折りたたみ自転車のメリットは、車や電車など乗り物に載せて持ち運びできるという点です。旅行先でサイクリングしたいときにも、移動させやすいのが魅力。
また、駐輪場がない場合や盗難防止のために、自宅や屋内スペースに置けるのもメリット。コンパクトに折りたためるので、狭いスペースでも収納できます。なかには、コインロッカーにも入れられるミニマルサイズのモデルも。
操作しやすく漕ぎだしが軽やかで、街乗り用の自転車にぴったりです。
デメリット
もちろんメリットばかりではありません。コンパクト型ゆえのデメリットもあります。
たとえば、一般的な自転車よりも軽量なものが多いため、衝撃や振動を受けやすく、段差やガタついた道に弱いことがあげられます。また、細かいポジション調整ができないことや、タイヤのサイズが小さいぶん、長距離のサイクリングには向きません。
また、折りたたみ機構があるぶんメンテナンスの頻度も高くなります。気軽に乗れる自転車として購入することをおすすめします。
折りたたみ自転車の選び方
まずは、折りたたみ自転車の選び方からチェックしていきましょう!
ポイントは下記。
【1】折りたたみ方で選ぶ
【2】重量をチェック
【3】ギア数をチェック
【4】折りたたみ時のサイズをチェック
【5】タイヤのサイズもチェック
【6】電動アシスト機能付きが便利
【7】付属の装備品もチェック
【8】安全性もしっかりと確認を
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】折りたたみ方で選ぶ
折りたたみ自転車の選び方でまず重要な折りたたみ方を確認しましょう。大きく、2つ折り、縦型、後輪の下に折りたたむタイプがあります。
2つ折りタイプ
フレームの中央部分にヒンジが用意されており、それを折り曲げるタイプの2つ折りタイプ。トップチューブを2つに折り曲げるため、前後のタイヤが並んだ状態になり、構造がシンプルなので折りたたみ後の状態がコンパクトになります。折りたたみ自転車のなかでもっとも一般的なタイプです。
縦型タイプ
前後のタイヤを地面につけたまま、尺取り虫のように、フレームを上方向に折りたたむことでコンパクト化する縦型タイプ。メリットはタイヤ前後とも地面と接地するため、そのまま立てておけることです。ただ、収納サイズは大きいことが多いので実際にどのような場所に保管するのか、あらかじめサイズを確認しておくほうがいいでしょう。
後輪を下に折りたたむタイプ
後輪をフレームの下に折り畳み、ハンドル部分もたたむことで3つ折りし、非常に小さな収納が可能な折りたたみ方です。輪行や車に積む場合はもっともコンパクトになることから扱いやすい折りたたみ方です。ただ、折りたたむのにテクニックが必要で手間がかかるため、毎日の通勤で使用したいというような使い方では、展開・収納に手間がかかるかもしれません。
【2】重量をチェック
折りたたみ自転車は、折りたたんだ状態で持ち運ぶことができる重量なのかも重要なポイントです。重量を決める大きなポイントはフレームの材質。アルミフレームなどを採用している場合、10kg以下の軽量モデルのものが多いです。
ただし、軽量フレームになると価格が高くなる傾向があるので、予算とのバランスを考えて選ぶようにしましょう。
【3】ギア数をチェック
タイヤの径が小さい折りたたみ自転車で長距離や坂道などを快適に走行するには、ギアの数がポイントになります。漕ぎ出しのときや上り坂に入れば軽いギアで、平坦に道を高速に進みたいなら重いギアで、という風に切り替えながら体力に合わせたギアを選択できるようになります。
街乗りから短いツーリングであれば6段、ロングツーリングを考えているならそれ以上を検討してみるとよいでしょう。ギア数が増えると重量とコストが上がりますので、バランスを考えた選択をしましょう。
【4】折りたたみ時のサイズをチェック
たとえば旅行先で自転車を持参して走りたいなど、持ち運びの機会が多いなら、折りたたんだときの収納サイズもどれくらいになるのかを確認しましょう。折りたたんだときにサドルやハンドルが飛び出さずに、できる限り小さなサイズになるといいでしょう。
同じタイヤ径であっても、折りたたみ方で収納サイズが大きく異なることがありますので、事前にチェックしましょう。
【5】タイヤのサイズもチェック
タイヤのサイズ(タイヤ径)も快適な走行を目指すのであれば重要なポイントになります。10インチぐらいから、20インチを超えるモデルまであります。
タイヤ径が小さいほどコンパクトに折りたたみできますが、段差に弱いうえにスピードが出にくいという欠点があります。街乗り重視でそれほどスピードも出さないなら20インチ以下のタイヤ径を、コンパクトに収納したいけれど、走行性能は落としたくないなら20インチ以上のタイヤ径のモデルを選択するようにしましょう。
【6】電動アシスト機能付きが便利
折りたたみ自転車はタイヤ径が小さいため高速での移動がしにくく、出足が重い傾向にあります。快適に走行したいのであれば、電動アシスト付きを選択するのもいいでしょう。
価格的には高くなりますが、とくに坂道発進する場合に威力を発揮します。バッテリー部分がかさばりやすいですが、フレーム内にバッテリーを組み込んだモデルもあるので思ったほど収納サイズが大きくならない場合もあります。
【7】付属の装備品もチェック
泥よけやカゴ、ライト、鍵などの装備品も選択するうえでの重要なポイントになります。
泥よけがあればタイヤの回転によって泥が服に付着することを防いでくれて、雨の日などの走行でも快適です。また、日常使いメインなら買い物に必要なカゴや、視認性確保するライト、盗難防止のための鍵も装着されていれば別途用意する必要がなくなります。
【8】安全性もしっかりと確認を
折りたたみ自転車は、普通の自転車と違い、折りたたむための機構が必要であるため、より頑丈で安全性を重視しなければなりません。
折りたたみの機構がしっかりしているか、ハンドルなどの接合部の強度がじゅうぶんにあるかなどをチェックし、価格だけで選ぶことは避けるようにしましょう。
そのため、一定の品質を担保する意味合いでも、厳しい自転車安全基準をクリアしたことを示すBAAマーク(一般社団法人自転車協会)や、JISマーク(工業標準化法によるJIS認証取得者)、SGマーク(一般社団法人製品安全協会)を取得しているかも選択のポイントになります。
折りたたみ自転車の人気メーカーを紹介
折りたたみ自転車で人気のメーカーをみてみましょう。折りたたみ自転車専業メーカーとして世界的に人気のある「ダホン」、オフロードに強い「ハマー」を紹介します。
ダホン(DAHON)
1982年に創業したアメリカに本社を置く折りたたみ自転車の専業メーカーです。
「Dahon Folding System(DFS)」という折りたたみ機構は、他社にも提供されるほど高い信頼性を誇っています。折りたたみ自転車の専業メーカーであるだけに導入しやすいエントリーモデルから、超軽量のハイスペックモデルまで幅広くラインナップしており、折りたたみ自転車に見えないクールな外見が特徴となっています。
ハマー(HUMMER)
アメリカ軍向けの自動車を開発してきたことでも知られているハマー。国内のメーカーによるライセンスで企画・製造・販売されている自転車のラインナップは、本家のハマーのオフロード仕様を再現しています。サスペンションやパンクしないタイヤなどの装備も人気の理由です。
無骨なデザインやカラーリングで、見た目のインパクトも強いモデルがラインナップされます。
折りたたみ自転車のおすすめ13選 ダホン・ルノー・ハマーなどの人気メーカーも!
ここからは、おすすめの折りたたみ自転車をご紹介します。
安定感と走行性の両方を実現したアクティブバイク
フレームデザインや自転車全体のシルエットだけをみても、たくさんある折りたたみ自転車とは一線を画す雰囲気を持つおしゃれな一台です。上級グレードにも採用される耐久性のあるフレーム、安定感のある太いタイヤ、高い制動力を発揮するディスクブレーキなど、あらゆるシーンで高い走行性能を発揮できる仕様。アクティブに乗り回したい方におすすめのバイクです。
坂道にも強いギア比のアルミフレームモデル
タイヤのサイズは20インチで、ギアは7段変則に対応し、前ギアが52Tがセットされているため高い走行性を誇ります。軽量のアルミフレームで、20インチモデルとしては軽量といえる約10kgの重量も魅力です。
54×70センチ&8.3kgでコンパクト収納
14インチという小さなサイズのタイヤを装備しているところに、アルミ素材のフレームや各種パーツで軽量化し、ラクラク運べる8.3kgという軽さが魅力の1台です。
超軽量のアルミフレームと9段変速で快適ライド
パイプの中央部を薄くして両端を厚くし、強度をたもちながら軽量化を図った特殊なフレームを採用している約8.9kgとなる超軽量の折りたたみ自転車です。変速機もSHIMANO製の9段を搭載し、街乗りからロングライドまで幅広く対応します。
ノーパンクタイヤと前後Wサスペンションを搭載
定期的な空気の充填が不要で、路面との摩擦が少なく、構造的にリムとタイヤが外れにくいという20インチのノーパンクタイヤを装備した折りたたみ自転車。前後に搭載しているサスペンションは路面の凹凸をしっかり吸収し身体への負担を軽減してくれます。
アルミフレームとパーツで軽量&高ギア比でラクラク
フレームはもちろん、ハンドルステム、ハンドルバー、シートポストの素材にアルミを採用し、10kgを切る軽量化を図ったモデルです。高いギア比によって、ひとこぎで4.4m進む設定となっており、一般的な20インチ同等以上の推進力を備えます。
カゴやパイプキャリアで買い物もラクラク
JISの荷重試験に合格したオリジナルの折りたたみハンドルステムを装備し、スチール製の丈夫なフレームと相まって高い強度が特徴です。フロントにカゴ、リアにはパイプキャリアが装備され、大荷物の買い物にも対応可能です。
快適を支えるパーツがフル装備
買い物に便利なカゴ、盗難の防止をうながすホルダーつきのワイヤーロック、LEDのフロントライトに加えて、LEDのテールライトが標準装備された折りたたみ自転車です。SHIMANO製のグリップシフトの6段変速や、クッション性の高いオリジナルのサドルも装備しています。
700×28Cのクロスバイク規格で折りたたみ可能
こちらは径が700(約28インチ)、太さが28(約1.2インチ)という一般的なクロスバイクと同じタイヤが装備されていることが特徴で、長距離を運行したい方やスピード重視の方におすすめのバイク。折りたたみなので、タイヤを外すことなく輪行できるのも魅力です。
WACHSEN(ヴァクセン)『Angriff(BA-100)』
マットなブラックに鮮やかな色彩のパーツが光る
軽量のアルミフレームを採用し、高次元の乗り心地を実現しています。ズボンの裾の巻き込みを防止するダブルチェーンガードが装備されたチェーンリングは、52Tの大径サイズを採用し、走行性の高さも魅力です。おしゃれなデザインなので、街中で走行すれば周囲からの視線を集めること間違いなしです。
オフロードに強いブランドのワイルドな1台
Jeepといえば、アメリカを象徴するオフロードに強いブランドの代表格。そのJeepの力強い印象をそのままに、角形パイプフレームや太めのタイヤを採用した折りたたみ自転車です。
カゴやワイヤーロック、バッテリーライトを標準装備
カゴやワイヤーロック、バッテリーライト、スプリングつきのサドルなど、快適にサイクリングするための装備が標準でセットされています。スチール製のしっかりとしたフレームで丈夫な作りが特徴です。
カゴ付きなので、買い物や通勤にも便利
買い物のときに便利な前カゴがついたタイプの折りたたみ自転車。ギアはシマノ社製のサムシフト6段変速ギアを搭載しており、多少のアップダウンがあっても快適に走れます。
「折りたたみ自転車」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 折りたたみ自転車の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの折りたたみ自転車の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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家族兼用で使えるのも魅力です 自転車ジャーナリストからのアドバイス
折りたたみ自転車は、1台あれば家族兼用で使えて便利な小径車ですが、身長の高い人にとっては厳しいジャンル。また、ホイール径が小さく、自転車を自立させようとする力が弱いので、低速での安定性に欠けます。
ある程度、キビキビと走ったときに気持ちいいバイクだということを念頭に置いておきましょう。
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80年代から国内外のレースやサイクルショーを取材するベテランジャーナリスト。分かりやすいハードウエアの評論は定評が高く、近年はロードバイクのみならず、クロスバイクのインプレッションも数多く手掛けている。グランフォンドやセンチュリーライドなど海外ライドイベントにも出場経験を持つ。単行本の他、自転車産業振興協会でプロ向け教本の監修も手掛ける。