バッカンとは?
バッカンとは、合成樹脂(EVA)製の入れものを指します。釣り具を入れるタックルボックスとして、釣った魚を活かす場所、撒き餌(コマセ)作りなど、使い方は多種多様。ウェーダーやシューズ、シャツなど濡れたものを入れるものとしても便利です。
水濡れや汚れに強い合成樹脂製で、ハンドルやショルダーなどの持ち運びしやすい工夫もほどこされています。折りたためる、サイズが大きいなど機能も商品によって異なります。用途に応じたバッカンを選びましょう。
バッカンの選び方
まずは、バッカンの選び方をチェックしましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】バッカンの種類で選ぶ
【2】サイズで選ぶ
【3】機能性をチェック
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】バッカンの種類で選ぶ
バッカンには、スタンダードタイプやクールタイプなど、大きく分けて5種類に分かれます。その特徴についてご紹介します。
▼スタンダードバッカン|初心者に
フタが付いていて、四角い形状のものがスタンダードバッカンです。素材はやわらかい、または薄い樹脂でできています。シンプルな形状、かついろいろな使い方ができるのが魅力です。はじめてバッカンを手にする初心者にも向いています。
スタンダードバッカンは樹脂が薄いため、コマセが作りにくいなどのデメリットがあります。まずはスタンダードバッカンを手にして、使ううちに釣り場や使い方に合ったバッカンを選んでいくのもよいでしょう。
▼ハードバッカン|岩場の多い磯釣りに
ハードバッカンとは、一般的なバッカンよりも強度を高くしているのが特徴です。厚めの樹脂を使う、または2重シートを使うなどで補強されています。
耐久性が高く衝撃に強いため、岩場での磯釣りのお供にぴったりのアイテムです。バッカン自体が型崩れしにくいため、大量の釣り具を入れたいときや、コマセ作り用にも向いています。
▼クールバッカン|保冷機能付き
バッカンの内側に断熱材を使用し、簡易的な保冷機能を搭載しているのがクールバッカンです。クーラーボックスほどの保冷機能はありませんが、少しの間海水と魚を入れてキープしたいときにはぴったりです。
撒き餌が温度上昇で傷むのを防いだり、離れた場所にあるクーラーボックスまで中身を持ち運んだりなどの用途でも使用できます。
▼活かしバッカン|生き餌釣りに
エアーポンプを設置できるのが、活かしバッカンです。釣った魚や生餌を生きたまま入れられます。バッカンのサイズも豊富にあり、アジ活かしなど小型の魚を入れたいときはもちろん、大型の魚が入る大きめサイズのものまでそろっています。
メッシュのフタとローブがジッパーで付属しているものなら、バッカンのなかに魚を入れたまま水替えも可能です。
▼タックルケースバッカン|ランガンスタイルに
ロッドホルダーや収納ケースなどを搭載しているのが、タックルケースバッカンです。バッカンにロッドを立てたままでも持ち運びが可能。釣り場を移動しながら釣りをするランガンスタイルにも向いています。あとでホルダーをつけられるなど、使い勝手や自分好みに拡張できるものもあります。
デザインや樹脂の固さも豊富にあります。重視したいポイントや釣りシーンに合わせて選びましょう。
【2】サイズで選ぶ
サイズ選びも大事なポイントです。用途に合う大きさのものを選びましょう。
▼幅広く使いたいなら「30~40cm」
30~40cmのバッカンは、使い勝手がよいのが魅力です。釣り具を入れる、コマセを作る、釣った魚を活かしておくなどさまざまな用途で使用できます。
一方、40cm以上のバッカンは大きめサイズの魚も入れられる、収納力も高い一方、大きさや重さがあるため持ち運びしにくくなります。40cmまでのバッカンは釣り初心者にも向いています。
▼水汲み用や小魚を入れるなら「20~30cm」
20~30cmまでの小型サイズのバッカンは、軽くて持ち運びがしやすいのが魅力です。小型の魚をキープしておくときはもちろん、取り回しがしやすいため水汲み用としても使用できます。
小型のバッカンを水汲み用として使用するなら、ロープや紐など巻きあげできる機能が付いている商品を選びましょう。折りたたんでより持ち運びやすくなる小型のバッカンもあります。
【3】機能性をチェック
バッカンには釣りがより快適、便利になる機能がついています。どんな機能があるかもチェックして商品を選びましょう。
▼折りたたみできるか
バッカンのなかには、やわらかい素材を使用して折りたたみができるものもあります。バッカンを使う頻度が低いときでも、コンパクトにまとめて収納できるので便利です。水汲みにも使える小型バッカンにも、折りたたみできる商品が豊富にあります。
一方、素材がやわらかいためバッカン自体の強度は弱めになっています。使用頻度が高いならワイヤーなどで補強しているものを選ぶか、補助的な用途にとどめておくのがよいでしょう。
▼ロッドホルダー付きなら竿立てに
ロッドホルダーが付いているバッカンは、バッカンにロッドを立てたままにできるのが特徴です。ロッドをさせる本数は2~4本と、商品によって異なります。
釣り場を移動するランガンスタイルにも便利な機能です。なお、バッカンの重量が軽い場合、立てたロッドが安定しないことがあります。バッカンのなかにものや水を入れるなど、ある程度の重量を確保したうえで使用するとよいでしょう。
▼ショルダー付きは移動に便利
バッカンにはハンドルが付いていますが、ハンドル以外にショルダーベルトが付属しているタイプもあります。肩からかけられるため、両手が空いている状態でバッカンを持ち運べて便利です。足場の悪いところでの使用にも向いています。
一方、移動距離が短いときはショルダーが逆にわずらわしくなってしまうこともあります。シーンに応じてショルダーを取り外しできるものが便利です。
▼収納性もチェック
ルアーや小物などを多く使用する釣りシーンで使う場合は、バッカンの収納力にも注目してみましょう。バッカンには、メインの収納スペース以外に、小物入れやルアーケース、サブポケットなどが付いているものがあります。
収納力の高いバッカンは、エリアトラウトなど多くのアイテムを使用する釣りシーンにぴったりです。
バッカンの人気メーカーを紹介!
ここでは、バッカンや釣り具で人気のメーカーをご紹介します。
シマノ(SHIMANO)
自転車メーカーでもあり、釣り具メーカーでもあるシマノは、初心者から上級者までレベルに合わせて選べるバッカンを展開しています。大きく分けるとスタンダードなバッカン、フィッシュバッカン、水汲みバッカンが発売されています。
閉めやすく密閉しやすいハンドルやフタなど、使いやすい機能も豊富にそろっています。
ダイワ(Daiwa)
釣り具メーカーであるダイワは、幅広いアイテムを展開しているのが特徴です。ダイワのバッカンも豊富な種類があり、用途に応じて選べます。
ダイワのバッカンは大きく分けてソフトタイプのバッカンとハードバッカンがあり、さらにタックルバッカン、各釣り場専用のバッカン、クールバッカン、活かしバッカン、エサ用、水汲み用などに分かれています。
ドレス(DRESS)
ライラクスが展開するバッカンのブランドが、「ドレス」です。実際の釣りをする人の目線から見た、便利かつ使いやすい機能が搭載されています。
一般的なバッカンよりも高さがあり、収納力の高いバッカンプラス、小物釣りにぴったりなバッカンミニなど、釣りシーンや重視したいポイントに合わせて選びやすいバッカンがそろっています。
バッカンおすすめ19選 釣りライターが厳選
ここからは、釣りライターの中山一弘さんと編集部おすすめのバッカンをご紹介します。ぜひ参考にしてください。

シンプルイズベスト!使いやすさNo1のバッカン
とっさのときでも持ちやすい「ガチットハンドル」がとても便利なシンプルなバッカンです。釣り場の移動や船からの積み下ろしなど、バッカンを動かすことが多い人には、すぐ手に取りやすいこの機能がありがたく感じられるはずです。
機能としては蓋(ふた)を止めるボタンとタオルホルダーぐらいしかありませんが、これで充分という人は多いと思います。使う目的がはっきりしている釣り人におすすめです。
耐久性と使い勝手を両立
しっかりとした樹脂を使用した、耐久性の高いハードタイプのバッカンです。自立性がよいため足場の悪い釣り場でも使いやすくなっています。型崩れもしにくく、たくさんの釣り具を入れたいときにも便利です。
さっと持ち運べるガチットハンドルや、バタつきしにくい形状のフタ、塩ガミしにくい太手番のファスナーと、風の強い釣り場や磯釣りなどにも使いやすい機能も豊富です。
水替えやリリースにも便利
簡易断熱材を搭載した、クールバッカンです。エアポンプポケットにはふたつのエアポンプを収納可能、使用しないときには収納スペースとしても活用できます。
水替えやリリースのときに便利な、メッシュセパレーターを搭載しています。メッシュの中フタを搭載しているため、魚の様子を見たり、撒き餌を分けて収納したりするときにも便利です。
合体ハンドルで持ち運びも楽々
持ちやすさに特化したダイワ(Daiwa)の「イソバッカン」。持ち手のハンドルは掴みやすいように合体させることができます。合体状態を外すことも可能なので、自分に合ったハンドルの形状にすることができます。
釣り中は、ハンドルを簡易ストッパーで側面にセットでき、糸がハンドルに引っ掛かるなどのトラブル回避にもつながります。またサイドにあるタオルハンガーには、タオルやエサバッカンなどの小物を設置できます。使い勝手の良さにこだわったバッカンです。
魚が泳ぎやすい丸型バッカン
魚が壁にぶつかることなく優雅に泳ぐことができる丸型のバッカンです。魚がストレスなく泳げるため、魚の活きを保ち、新鮮な状態で魚を家に持ち帰ってることができます。
フレーム周りをしっかりと補強しており、ステンレス製のフレームを使用しているため、サビに強く耐久性があります。上フタと水ハネ防止機構付きメッシュ内フタで、移動時に水が溢れにくいのも嬉しいポイント。
シンプルですっきりとした構造で使いやすいバッカンです。
釣りしながらも動きやすいバッカン
アクティブに扱いやすいDRESSの「タックルクーラーバッカン」。ランガンとは、RUN(走る)とGUN(銃)という意味で、移動しながらスムーズに釣りができる仕様になっています。
内側に断熱材を使用しているので、保冷バッグとしての効能もあり、魚の鮮度も長時間保ちます。
魚をたくさん釣りたい方、アクティブに動きたい方におすすめのバッカンです。
ミニでも大容量のバッカン
DRESSの『バッカンミニ PLUS』はミニサイズながら約17リットルと大容量のバッカンです。バッカントレーやマルチホルダーショートの装着ができるので、収納がしやすいことも特徴です。
ショルダーベルト付きでロッドホルダーが両サイドにあるので、加重差が出にくく、均衡を保った状態で持ち運びできます。滑り止め防止用のラバーが底にあるので、足場が不安定な船上でも使いやすいですよ。
使い勝手の良い商品なので、釣り初心者の方にもおすすめです。
洗練されたデザインと高い機能性
機能性とデザイン性を両立したマルキューのパワーバッカンです。カゴは、取付、取り外しが自由にできるインナーメッシュタイプのものとなっており、魚の出し入れをスムーズに行うことが可能!
蓋の裏側にもマルキューのロゴがプリントされているため、蓋を開けた状態でも、白地に赤のクールなデザインが損なわれることが無いのが嬉しいポイントです。
遠くから見ても目立つ
数量限定販売の、デザイン性も優れたバッカンです。黒地に金の見た目のため、遠くから見ても目立つこと間違いなし!内部のロッドホルダーは4本で、ハードインナーディープトレイは取り外し可能になっています。ショルダーベルトが防水仕様となっているのも嬉しいポイントです。
"おかっぱり"にぴったりのバッカン
様々な機能を盛り込んだ、陸地釣りにぴったりのバッカンです。フィッシュグリップやプライヤー、ラインカッターなどを格納可能なポケットを搭載。蓋は樹脂製となっており、ドリンクホルダー付きのため、水分補給をしながら釣りをしたい時にも適しています。水が染み込みにくいハンドルも付いており、持ち運びのしやすさも抜群です。
大容量バッカンが欲しいならこれ!
「とにかく容量が大きなバッカンが欲しい!」という方にもおすすめの商品です。メインの空間には、デプス3043NDDとデプス3020NDDMをそれぞれ3つずつ格納可能!インナートレーも搭載しており、釣りの際に必要となる小物類を入れておくことができます。カバーの裏側に、ロングワームを収納できるスペースがあるのも嬉しいポイントです。
収納力の高さが魅力
ロッドホルダーやショルダーベルトなど、移動や持ち運びに便利な機能が搭載されたタックルバッカンです。サイドの収納ポケット、ルアーなどを直置きできるフタ、バッカンを二層に分けられる上部のインナーケースなど、収納が豊富にそろっています。
内部は鏡面仕上げになっていて、水濡れや汚れに強いのが魅力。さっと拭くだけでお手入れもかんたんにできます。
耐久性抜群のEVA素材!
品質至上主義を掲げ、最先端の高分子化学技術を活用した商品をリリースしているブランド、「サンライン」のバッカンです。非常に厚いEVA素材が、テーパー形状にされており、耐久性は抜群!ボディが変形しづらいのが大きな魅力となっています。白地に金で獅子があしらわれており、デザイン性の面でも優れているのが嬉しいポイントです。
エアーポンプを搭載可能
エンブレムMushaバッカン410も格納可能な、大ぶりの商品です。内部には1.2EVA素材の直立式のインナーバッカンが搭載されており、水抜き穴つきのため、使い勝手の良さも抜群!エアーポンプを2個つけることもできるので、釣った魚や生餌を生きたまま入れたい方にもぴったりです。ロッドホルダーには角度がつけられているため、穂先絡みをしっかり軽減してくれます。

必要な機能がバッチリなコストパフォーマンス製品
固定できるハンドル、蓋のバタつきを抑えるホックなど、バッカンとしての基本性能はすべて整っていながらお安く買える良心的な製品です。
これで充分という人も多いのではないでしょうか。シンプルかつコストバリューの良い製品を探しているひとにはおすすめですよ。

極厚2mmEVAを採用した使いやすいバッカン
極厚のEVAで型崩れしにくいセミハードなバッカンです。両脇にあるロッドホルダーに竿を掛けていてもへたったりしないので、使いやすいです。そしてハンドル、ショルダー両方が使えるのはとても便利です。
ちょっとしたポイント移動はハンドルで、長距離の移動はショルダーできっちり肩に掛けるなど、使い方もいろいろです。こちらもインナーケースがついているので小物の収納もばっちりです。カラーも豊富なので、好みに合わせて選べますね。
小型の魚の活かしや水汲みに
メッシュのフタとロープが付属した小型のバッカンです。やわらかい樹脂素材を使用していて、使わないときは折りたたんで収納できます。折れない部分には三角の補強用ガードをつけ、本体の耐久性を上げています。
メッシュのため活かしている魚の様子が見やすいのも魅力。人間工学にもとづくプラスチックホルダー付きロープで、水汲みにも便利です。
フィッシンググリップ付きのバッカン
Tansoulの折りたたみ式バッカン。魚を掴む際に用いるフィッシンググリップがセットになっているので、釣りをより楽しめる商品となっています。
バッカンは三層のEVA素材で防水と速乾に優れています。壁は肉厚なので、耐久性もしっかりしていますよ。また、斜めがけでも手持ちでも使用できるタイプなので持ち運びしやすいです。手持ちタイプで使用する際は、ハンドルを一体化できるので手の負担もありません。
シンプルな設計なので、初めて釣りを行う方にも使いやすいバッカンです。
魚の活きをそのまま持ち帰れる
釣った魚を新鮮なまま自宅に持ち帰ることができるmikanuoのバッカン。酸素補給ポンプが付いているので、バッカン内の空気を常に新鮮な状態にします。上部の透気網によって通気性が良いので、魚の活きが良いまま持ち帰ることができますよ。
扱いやすいジッパータイプ。ジッパーは防腐効果がある合金なので、繰り返し使用しても劣化しにくいです。不使用時は折りたたんで収納ができるので、車のトランクに常備していても邪魔になりません。
頻繁に釣りに出かける方におすすめのバッカンです。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする バッカンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのバッカンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
バッカンと一緒にみたいアイテム
バッカンに寿命はある? 釣りライターが回答
バッカンはシンプルな作りのものが多いですから、丈夫で壊れにくいのも魅力です。釣りから帰ったら水拭きして汚れを落としてあげる、海釣りをする人でチャック部分があるバッカンを使っている人は定期的に真水で洗って塩噛みを防止するなどの手入れをしていれば、数年以上の単位で使えるはずです。
ただし、磯釣りなどハードな環境で使っていると底面などがどうしても痛んできますので、ほかの釣りよりは買い替え頻度は高くなります。なるべく大切に使ってあげてくださいね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。 ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。 今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。 キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。