歪み系エフェクターの選び方 音楽DTMライターがおすすめする
音楽ライターの田澤 仁さんに、歪み系エフェクターを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
歪み系エフェクターのタイプはおもに3種類
歪み系エフェクターは、歪む強さによって3種類にわかれます。
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
歪み系エフェクターには、「オーバードライブ」「ディストーション」「ファズ」などがありますが、実はそれぞれを分類する明確な定義はありません。一般的には歪む強さによっておおまかに分けられています。
electro harmonix『Big Muff Pi』
長きにわたって愛されてきた独特のドライブ感がたまらない、ファズの『ビックマフ』。歪み系エフェクターの代表としてぜひチェックしておきたい商品です。
>> Amazonで詳細を見る使うシーンを選ばない「オーバードライブ」
オーバードライブを使えば、アンサンブルをたもちながらも歪んだギターサウンドが楽しめます。セッティングによっては、ギターソロで予想外な歪みを演出することも可能です。
ソロだけではなくバッキングなどにも活用できるので、はじめて歪み系エフェクターを使うという方にも向いています。
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
もっとも軽くマイルドな歪みを作るのが「オーバードライブ」で、初心者にも扱いやすく、ジャンルを問わず使えます。
へヴィメタ・パンク・ロック系にピッタリの「ディストーション」
オーバードライブよりも深く強く歪ませたいというときには「ディストーション」を選んでみましょう。
パンクやロック系にもピッタリ合う荒っぽいサウンドを演出することもできます。「オーバードライブ」ではものたりないというときにも適しているでしょう。
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
より強く歪む「ディストーション」は、ハードロック、ヘヴィメタルなどに向いています。
クラシックロックを思わせる「ファズ」
アンプのゲインを上げて得ていた歪みサウンドを、手軽に再現できるようにしたエフェクターがファズです。今はシリコン製のトランジスタが基本ですが、60年代サウンドを狙ってゲルマニウム・トランジスタを使用しているタイプもあります。
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
「ファズ」は、もっとも強くつぶれたような歪みになり、クラシックロックなどのノイジーなサウンドを出すときに向いています。
ブースターとして使う方法もある
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
ブースターとして歪み系エフェクターを使っている人も多くいます。ゲインやドライブなどを上げずにレベルだけを上げれば、出力を増幅するブースターとして使えます。アンプとの組み合わせでより強く歪ませることもできますし、ソロのときだけブーストして、歪みの音色をあまり変えず、音をつぶさずに音量を上げる、といった使い方もできます。
ただし、機種によってはゲインを下げても歪むことがありますし、それぞれのエフェクターの持つ音の個性が強く出る機種もあります。必ずしも狙い通りのサウンドになるとは限らないので、可能なら店頭で自分のギターやアンプ、あるいはそれに近い構成で試奏して選びましょう。
迷ったときには定番商品を選ぼう
どれを選ぼうか迷ったときには、定番商品を購入してみてください。定番の歪み系エフェクターは利用している人も多いので、動画などで実際のセッティング例を見ることもできます。
エフェクターは希望のセッティングを見つけるまでがたいへんなので、定番の歪み系エフェクターを使いながら自分が求めるサウンドを探してみるのもいいでしょう。
歪み系でもデジタルを選んでいい
BOSS『Overdrive OD-1X』
BOSSの新しい定番でもあるオーバードライブです。デジタルならではのモダンなオーバードライブサウンドが得意ですが、ナチュラルドライブっぽさを表現することもできます。サウンドメイキングしやすい商品です。
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歪み系エフェクターはアナログに限る、という意見もよく耳にします。デジタルは音がやせる、デジタル特有のクセが出る、などがその理由ですが、それはひと昔前の話。最近のデジタルエフェクターは劇的に音質が向上しているので、歪み系だからアナログ、と決めて考える必要はありません。最新の技術によって著名な真空管アンプのサウンドをリアルに再現できるものもありますし、ノイズが少ないのもデジタルのメリットですから、デジタルのものを積極的に選んでもよいと思います。
ただしアナログのエフェクターと混在させる場合は、電源を別々にとらないとノイズを生じることがあるので注意してください。
歪み系エフェクターのおすすめ11選 エレキギター、エレキベースに!
うえで紹介した歪み系エフェクターの選び方のポイントをふまえて、音楽ライターの田澤 仁さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。

BOSS『Overdrive OD-1X』






出典:Amazon
種類 | オーバードライブ |
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電源 | ルカリ電池(9V形)またはマンガン電池(9V形)、ACアダプター |
サイズ | 73×129×59mm |
重量 | 450g |

BOSS『Blues Driver BD-2』




出典:Amazon
種類 | オーバードライブ |
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電源 | マンガン電池(9V形)またはアルカリ電池(9V形) ACアダプター |
サイズ | 73×129×59mm |
重量 | 360g |

Ibanez『Tube Screamer TS MINI』










出典:Amazon
種類 | オーバードライブ |
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電源 | ACアダプター |
サイズ | 50.9×55.1×92.6mm |
重量 | 292g |

Marshall『GUV’NOR PLUS』






出典:Amazon
種類 | ディストーション |
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電源 | 9V乾電池、ACアダプター |
サイズ | 120×65×55mm |
重量 | 510g |

electro harmonix『Big Muff Pi』






出典:Amazon
種類 | ファズ |
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電源 | 9V乾電池、ACアダプター |
サイズ | 139×173×73mm |
重量 | 700g |

BOSS『JB-2 Angry Driver』










出典:Amazon
種類 | オーバードライブ |
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電源 | アルカリ電池(9V形)または、マンガン電池(9V形) ACアダプター |
サイズ | 73×129×59mm |
重量 | 440g |
Fulltone『OCD V2.0 オーバードライブ エフェクター』

出典:Amazon
種類 | オーバードライブ |
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電源 | アルカリ電池(9V形)またはマンガン電池(9V形) 、ACアダプター |
サイズ | 61×112×50mm |
重量 | 408g |
ナチュラルな音質でアンプを選ばず使える
Fulltoneの『OCD(OBSESSIVE COMPULSIVE DRIVE)』は、多くのギタリストが愛用する定番のオーバードライブペダル。特にソリッドステートアンプとの相性が抜群ですが、自分のアンプが使えない場面でも、ピッキングに対する反応性が失われず、理想のサウンドメイクを叶えます。迫力のある低音域が特徴のため、基本的にはアンプで低音を上げる必要がありません。
またストラトキャスターなどのシングルコイル・ピックアップのエレキギターの音圧を上げたい方に、特におすすめのエフェクターです。低音に比べ中域の膨らみが少ないので、ソロ弾きよりリフ向きといえます。
BOSS『Distortion DS-1』






出典:Amazon
種類 | ディストーション |
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電源 | マンガン電池(9V形)またはアルカリ電池(9V形)、 ACアダプター |
サイズ | 73×129×59mm |
重量 | 400g |
あらゆるジャンルに対応し理想の音づくりを叶える
1978年に発売されて以来、プロ・アマ問わず、さまざまなギタリストから支持され続けているBOSSの定番ディストーション。コントロールつまみは3つとシンプルながら、マイルドなオーバードライブからエッジのきいたディストーションまで、幅広いサウンドメイクが可能です。
DS-2とともに、NIRVANAのカート・コバーンが使用していたことでも有名なエフェクター。クセが少なく、扱いやすい安定したサウンドのうえ、比較的安価で手に入るのも魅力。強い歪みサウンドではない分、音が潰れすぎないため、アンプのGAINをマックスに回しても、ピッキング・ニュアンスへの反応がしっかり得られます。
Effects Bakery『Sandwich Fuzz』






出典:Amazon
種類 | ファズ |
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電源 | DC9Vセンターマイナスアダプター |
サイズ | - |
重量 | - |
JHS Pedals『Angry Charlie V3』






出典:Amazon
種類 | オーバードライブ・ディストーション |
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電源 | DC9Vセンターマイナスアダプター |
サイズ | 55.9×109.3×38.1mm |
重量 | - |
JIM DUNLOP『FFM3 FUZZ FACE MINI TUQ JIMI』

出典:Amazon
種類 | ファズ |
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電源 | アルカリ電池(9V形)またはマンガン電池(9V形) 、DC9Vセンターマイナスアダプター |
サイズ | 直径89×高さ52mm |
重量 | 240g |
「歪み系エフェクター」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 歪み系エフェクターの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの歪み系エフェクターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
歪み系エフェクター選びは有名ギタリストの足元に注目 音楽DTMライターからのアドバイス
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
憧れのギタリストと同じ音を出すには、同じエフェクターを使うのが近道です。そのためには、ライブに行ったとき、あるいはTV番組やDVDでライブ映像を見るときに、ギタリストの足元にも注目してみましょう。
ビッグネームになってからも、コンパクトエフェクターを使い続けているアーティストは多いもので、スタックアンプを並べているギタリストでも、コンパクトのオーバードライブが足元に置いてあったりします。どのエフェクターを使っているのかをよく見て、音作りの参考にしましょう。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/17 コンテンツ修正のため記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 大熊武士)
90年代にプロドラマーとして活動、その後、音楽ライターとして書籍、雑誌などの執筆を行なっている。 DTM、PCオーディオ関連の著書、DTMソフト、シンセサイザーの日本語マニュアル制作など多数。 Webでは2007年~2009年までサイトAll Aboutで「ロック」のガイドを務めたほか、音楽情報サイトBARKSでは国内外の数多くの有名アーティストのインタビュー、ライブ取材などを行なっている。 得意分野はAOR、ハードロック、フュージョン、80年代。