サーマレストのマットの選び方
それでは、サーマレストのマットの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】使いやすいのは自動膨張式
【2】収納性と軽さは移動手段にあわせて選ぶ
【3】女性専用モデルなど、自分の体格にあったモデルを選ぶ
上記の3つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】使いやすいのは自動膨張式
サーマレストには多彩な製品ラインアップがありますが、初心者にもおすすめなのは自動膨張式のものです。
このタイプは、内蔵するウレタンフォームの復元力を利用するので、バルブを開いてあげるだけで、ぐんぐん空気を吸い込んで膨らんでくれます。最後にひと息かふた息だけ空気を足して、バルブを閉めれば準備完了です。
自動膨張式にもさまざまなモデルがありますが、自分が必要な断熱性と収納性をポイントに選択するとよいでしょう。
【2】収納性と軽さは移動手段にあわせて選ぶ
サーマレストマットには登山などにも使いやすい、軽量・コンパクトで敷くだけのクローズドセルから、ファミリーキャンプ向けのエアを注入する快適性重視のモデルまで、幅広い製品が用意されています。自分に合うマットを選ぶには、まず最も多く使いそうなシチュエーションを想像してみるとよいでしょう。
たとえばファミリーキャンプでいつも自動車に積んでいくのであれば、収納性・軽さはそれほど重視しなくてもいいかもしれません。一方、1gでも削りたいテント泊での登山であれば、クローズドセルやエアマットなどのモデルも有力な候補になります。
【3】女性専用モデルなど、自分の体格にあったモデルを選ぶ
マットには断熱性を示す「R値」があります。一般的には冬季は3.5以上、3シーズンはそれ以下でも大丈夫と言われることが多いですが、気候や標高による違いはもちろん、暑さ寒さの感じ方は個人差が大きく、一概にそれだけで決めることができません。
とくに女性の場合は、男性より寒さを感じやすい方も多いので、女性向けのサイズで断熱性を重視したモデルを選ぶのもよいでしょう。
サーマレストの場合は、同じモデルでも長さと幅の異なるレギュラー・ラージなどサイズの違う展開があります。男性も女性も適切なサイズのモデルを購入することで、無駄な重量増なども抑えることができます。
サーマレストのマットおすすめ12選
上記で紹介したサーマレストマットの選び方のポイントをふまえて、おすすめ商品を紹介します。

自動膨張式で高断熱性と収納性を高次元でバランス
登山などのテント泊では、できるだけマットの重量と収納時のサイズは小さくしたいものですが、一方で快適性とのトレード・オフでもあります。『プロライトエイペックス』は、その点で高次元にバランスを取った「ファスト&ライトシリーズ」のモデルです。
自動膨張式なので、登山などで一日の行動後に疲れた状態で設営をしても、手軽に準備することができます。従来のプロライトプラスなどより断熱性も高く、その分だけスリーピング・バッグを軽いものにするなど、トータルでの重量減に役立てることもできるでしょう。

女性が寒さを感じやすい部分を手厚くカバー
「ファスト&ライトシリーズ」の定番である『プロライト』の女性用モデルです。
全体的には『プロライト』と同様の肉抜き処理で軽量化を図りつつ、女性が寒さを感じやすい背中や足下の肉抜きは減らして、暖かさをキープするようになっています。
寒さが予想されるキャンプなどの場合は、こういうマットとじゅうぶんな暖かさを持つスリーピング・バッグ(寝袋)との組み合わせを考えておくのも一つの方法です。

超軽量でミニマリストにも最適
快適さを追求するオートキャンプなどに対して、最小限の装備でトレイルに入っていくウルトラライトハイキングや、山野をかけめぐるトレイルランニングなども人気です。
全体的に軽量化できるエアマットはそういった場面で使いたい方にも人気でしたが、最新モデルではパンクの危険を減らしつつ、レギュラーサイズでもたった250gにまで抑えることに成功しています。
といっても、効果的な断熱と厚みによって、じゅうぶんな快適性を兼ねそなえるモデルでもあります。車中泊などのために、常備しておくのにもコンパクトでよいでしょう。
場所を選ばずに快適に使用できるマットレス
Zライトは、アルミ蒸着が施されていないコンパクトで軽いマットレスです。Zライトソル同様に場所を選ばずに快適に使用できます。
上面は柔らかく、下面は固い素材で耐久性アップしています。
アコーディオンのように折りたたんで場所を取ることなく収納することができます。

パンク知らずでいつまでも壊れない
サーマレストのクローズドセルマットレスといえば『リッジレスト』が長い間定番でしたが、最近では蛇腹式で収納がかんたんな「Zライトシリーズ」が人気です。
1990年代に発売されたとき、パタパタとかんたんにしまえるその便利さに誰もが驚いたものです。また、同時に収納性にも貢献する凸凹形状が、背中の部分に空気を蓄えやすくしてくれて、想像以上に快適で暖かいのも特徴です。
クローズドセルマットレスは構造上、ちぎれたりしない限り壊れる部分がありません。吸水性もないため、もし雨に濡れたとしてもすぐ使えるメリットもあります。

リーズナブルな価格と断熱性の高さが魅力
厚さがわずか2.5cmなのですが4シーズン用で、断熱性も良好で寝やすいとの評価が高いモデルです。なにより、リーズナブルな価格設定であるためサーマレストマットの入門用としても最適。家族みんなでのファミリーキャンプでも、この価格なら試してみやすいでしょう。
また、このモデルにはSサイズも用意されていて、51×119cmと子どもさんにも最適なサイズがあります。表面もウレタンで滑りにくいので、寝相の悪い子どもさんにもうってつけです。

肉抜きによる軽量化とずり落ち防止がポイント
4シーズン用の自動膨張式マットとしては、平均的な5cmの厚みを持つモデルですが、効果的な肉抜きによって軽量化も同時に実現しています。長く使っていると、どうしても自動膨張式では復元力が低下してくるものですが、このモデルは耐久性が高く安心して使えるでしょう。
また、普段は寝相のいい人でも、テント泊では地面が水平とは限らないため、ずり落ちたりすることもよくあります。そんなときも、マットの周囲のエアチューブで影響を最小限に抑えてくれます。
アルミ蒸着処理をしていないスタンダードタイプ
お手頃価格で防災時の備えのほか、登山やキャンプなどで優れたパフォーマンスを発揮します。アルミ蒸着がないスタンダードモデルで、コンパクトに収納できます。
独自のデコボコした構造になっており、一般的な平たいマットレスと比較しても快適かつ保温性が高く、寝心地がとても良いです。
3シーズン使用できる厚さ5cmのマットレス
マットレス内部には波状に区切るウェーブコアテクノロジーを採用しています。熱の放出を抑え、断熱性を維持する効果があります。
厚さが5cmあり3シーズン使用できるマットレスです。付属品としてスタッフサック、ポンプサック、リペアキットがあります。
ネオエアー史上もっとも寝心地の良いマットレス
三角形のチューブを互い違いに重ねてコールドスポットをなくすトライアンギュラーコアマトリックスを採用しています。
安定した暖かさを保つことができ、これまでになかった10cmの厚さを備え、ネオエアー史上もっとも寝心地の良いマットレスです。
ツインロックバルブを採用しているため、準備も片付けも簡単です。

もはや自宅のベッドのような快適さ
最近のキャンプの傾向として、大型のドームテントやベルテントなどのように、広いフロアをゆったり使うという方が増えているようです。そんなとき、『モンドキング3D』を使えばまるで自宅のベッドのように、ゆったりくつろぐことができるでしょう。
厚みが10cmもあるうえ、複数のマットを並べたときにピッタリになるようにできているので、テント内に敷きつめてしまえばどこでもゴロゴロしていられます。小さな子どもさんがいる場合も、テント内ではしゃいで跳び回ってもケガの心配などを減らせます。断熱性もサーマレストマットでトップクラスなので、寒い時期でも安心です。
プレッシャーマッピングを使用した4シーズン用
圧力がかかる箇所のフォーム密度を高めて身体をしっかりサポートしてくれます。プレッシャーマッピングを使用した4シーズン使用できるマットレスです。
表面には肌触りのよいストレッチニットを採用しているため寝心地も抜群です。
標準装備としてスタッフサックがついています。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする サーマレストマットの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのサーマレストマットの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
マットと一緒にチェックしたいアイテム
エキスパートからのアドバイス コスパを重視する場合は合わせ技も考えよう
サーマレストマットにはここまで紹介したモデル以外にも、さまざまな商品があります。それぞれ魅力的な特徴がありますが、用途別にそろえるのも予算的に厳しい場合が多いでしょう。
たとえばファミリーキャンプで使うのであれば、まず地面との断熱用に安い銀マットやフロアシートを敷き、その上にサーマレストを敷くという合わせ技もあります。マットの断熱性を示すR値というのは、実は単純な足し算なのです。こういったことも考えながら、商品選びをしてみてはいかがでしょうか。
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青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。 ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。 今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。 キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。