ナメクジ駆除製品を選ぶポイント 害虫防除専門家に聞く
害虫防除技術研究所所長・有限会社モストップ取締役の白井良和さんに、ナメクジ駆除製品を選ぶときのポイントを教えてもらいました。
【1】リン酸鉄(III)(リン酸第二鉄)配合タイプ
【2】メタアルデヒド配合タイプ
【3】酢やアルコールなどの配合タイプ
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】リン酸鉄(III)(リン酸第二鉄)配合タイプ 子供やペットがいても安心
ナメクジに食べさせて駆除する毒エサ剤のうち、自然に存在する無機化合物であるリン酸鉄(III)(リン酸第二鉄)を有効成分とする商品は、ナメクジやカタツムリ駆除に適しているだけでなく、子どもやペットの動物、家畜に安全性が高いです。
これらの商品は、誘引成分を一緒に入れることでナメクジを誘引して毒エサ剤を食べさせ、駆除します。
【2】メタアルデヒド配合タイプ 子供やペットがいる場合、使用には細心の注意を
メタアルデヒドはナメクジ駆除剤に長年使われている定番の成分ですが、子どもやペットが食べてしまうと危険なもの。したがって、メタアルデヒドを配合した商品は、子どもやペットの近くでは使用しないほうが望ましいです。
このことに配慮して、ナメクジが入る隙間だけ空けた容器内にこの成分を入れ、子どもやペットが誤って食べてしまうことがないようにしたものもあります。
【3】酢やアルコールなどの配合タイプ アルコール配合は、使用に際して火気に注意
酢やアルコールを含む商品は直接かけると退治でき、来てほしくない場所に散布するとナメクジ避け(忌避)になるという、ふたつの効果があります。
直接かける場合は多めにかけ、一度時間をおいてから再度かけると効果的です。芝生やほかの植物にはなるべく忌避剤がかからないようにしましょう。
雨や水やりで忌避剤は効果がなくなりますので、再度散布してください。
ナメクジ駆除製品おすすめ6選 害虫防除専門家が厳選
ここまで紹介した、ナメクジ駆除製品の選び方のポイントをふまえて、害虫防除技術研究所所長・有限会社モストップ取締役の白井良和さんに選んでもらったおすすめ商品をご紹介します。

ナメクジ駆除だけでなく、ナメクジ避けもできる
『ナメ退治シャワー』は、天然系置換フェノール・黒酢・アルコールを配合した商品で、速効性が高いです。直接ナメクジにかけて退治する方法、ナメクジに来てほしくない場所に散布する方法の両方に使えます。
この商品はフタを開け、逆さにして、本体を押して散布する方法で、カンタンにじゅうぶんな量を散布することができます。水がかからない条件で、1週間効果が持続。雨が降った、水やりをしたという場合は再度散布するといいでしょう。
『ナメ退治シャワー』は、直接ナメクジを駆除するだけでなく、ナメクジ避けをしたい方におすすめです。

天然成分を使っているので、子どもやペットにも安心
『ナメクジがいなくなるつぶつぶ』は、リン酸鉄(III)(リン酸第二鉄)を有効成分とし、天然成分のみでできている安全性が高い商品です。この商品はつぶに誘引成分をコーティングすることで、ナメクジに対して効果的に毒エサ剤を食べさせることができます。
また雨に強く、湿気が多い場所でもつぶが崩れずに効果が持続します。効果持続期間が2週間と長持ちなうえ、10個入りで、数個ずつ使用できる使いやすい商品。
『ナメクジがいなくなるつぶつぶ』は、子どもやペットのいる家庭で、安心して使いたい方におすすめです。

広範囲のナメクジをまとめて駆除できる
『ナメクジかじりん棒』は、有効成分がついた棒を鉢の土に挿すだけでナメクジ退治ができ、扱いがカンタンです。この商品は12本の棒入りで、少しずつ使ったり、一度にたくさんの場所に挿して広範囲に退治したりと、使い方を選ぶことができます。
耐水性で雨に強く、効果は約1カ月持続します。この商品は子どもや動物、魚に有害なメタアルデヒドを有効成分としていますので、誤って口にしたりするおそれのない場所で使用しましょう。
『ナメクジかじりん棒』は、広い範囲のナメクジをまとめて駆除したい方におすすめです。

人目につかないところでナメクジを駆除
『ナメトール』は、リン酸鉄(III)(リン酸第二鉄)を有効成分とする安全性が高い商品です。雨や湿気にも強い粒剤ですので、湿気が多い場所でも効果が持続。この商品はナメクジを誘引する成分も入っており、効果的にナメクジを誘引して食べさせて駆除します。
『ナメトール』は人目につかない場所でナメクジが死ぬことが多く、ナメクジの死骸を見たくない方におすすめです。この商品は120gのほかにも300g、1kgの商品もあり、必要量に応じて選べます。

容器入りなので、子どもやペットが口にしにくい
『ナメクジカダン誘引殺虫剤』はメタアルデヒドを有効成分とする商品で、誘引成分配合で効果的にナメクジを誘引して食べさせ、駆除します。子どもやペットに有害なメタアルデヒドですが、これは手で触れたり口にしないよう容器に入っていて、安全性を追求した商品です。
『ナメクジカダン誘引殺虫剤』は容器入りで雨にも強いので、粒剤をばらまけない場所に使いたい方におすすめです。この商品は8個入りのほか16個入りの商品もあり、必要量に応じて選べます。

リンゴ酸とエタノールでナメクジを寄せつけない
『ナメクジカダンスプレー』はリンゴ酸とエタノールという、食品にも使用される成分配合で安全性が高い商品です。この商品はナメクジそのものに吹きつける方法と、ナメクジに来てほしくない場所に吹きつける方法の両方で使うことができます。
効果は約1週間持続します。雨が降った場合は再度、吹きつけるといいでしょう。リンゴ酸は子どもやペットに安全性が高い成分ですが、エタノールを配合しているので火気に注意する必要があります。スプレーが植物にかからないようにしましょう。
『ナメクジカダンスプレー』はスプレータイプですので、手軽にナメクジ駆除やナメクジ避けをしたい方におすすめです。
「ナメクジ駆除製品」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ナメクジ駆除製品の売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのナメクジ駆除製品の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ナメクジ駆除を手作りする方法
ここからはナメクジに効果的な駆除方法をいくつか紹介します。手作りしてできる方法なので、いざというときにこちらの方法を参考にしてみてください!
塩をかけて駆除する
ナメクジに塩をかけて駆除する方法は、耳にしたことがある方も多いと思います。 ナメクジは塩をかけると、が身体の水分を吸い取り、脱水症状を起こして小さく縮みます。この状態が続くとやがて死んでしまいます。しかし、水分を与えると復活してしまうので、雨の後や湿気の多い場所だといい効果が得られませんので注意してください。
熱湯をかけて駆除する
ナメクジは熱湯をかけると身体にあるタンパク質が凝固し、死滅します。とても簡単な方法です。ただ、自分に熱湯がかかって火傷しないように注意して行いましょう。
また、側に子どもやペットがいる場合も、十分注意して行ってください。
コーヒーがらを撒いて駆除する
コーヒーに含まれるカフェインは、ナメクジにとっては嫌な物質(有害物質)といわれています。ナメクジが発生しやすい場所にコーヒーがらを撒いておくと効果的ですよ。
ビールを使って駆除する
ナメクジはビールのニオイを好みます。ビールを入れた容器などをナメクジが発生しやすい場所に置いておくと、ビールの匂いにつられて中に入ったナメクジがそのまま除去できるという方法です。
中には逃げてしまうナメクジもいるので、中に殺虫剤を混ぜておくと効果的ですよ。
商品選びの際は、散布場所を考慮しましょう 子どもやペット、植物などに配慮する
ナメクジを駆除する商品は、子どもやペットが商品を口にするおそれがあれば、メタアルデヒド以外の商品を選ぶか、メタアルデヒドでも容器に入っていて安全性を追求した商品を選びましょう。
植物に有害な成分を含む商品を使う場合は、植物に接しない地面に粒剤をまいたり、棒状の商品を使うなどして植物に影響のないようにしてください。粒剤をばらまくと掃除がたいへんになる場所であれば、容器型の商品が便利です。
広い面積を持つ広大な土地でナメクジを退治したい場合は、大容量の商品を使って、雨の後にも再度散布するなどして効果を持続させましょう。
その他の駆除製品をチェック
ナメクジ駆除製品で被害を防ごう
ナメクジ駆除製品の選び方とおすすめ商品を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ガーデニングや家庭菜園の天敵であるナメクジは、きっちり駆除しておかないと大きな被害をくらってしまいます。駆除製品のタイプに注意しながら、自分にあったものを見つけてくださいね。
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京都大学農学部卒業、京都大学大学院農学研究科修了。 京都大学農学部昆虫学研究室で農業害虫コナガを研究、殺虫剤メーカーでゴキブリベイト剤の開発に携わった後、富山医科薬科大学大学院医学系研究科に在籍し、蚊の誘引に関する研究で医学博士号を取得。 害虫防除技術研究所を2001年に設立。害虫駆除会社にて、ゴキブリ、ネズミ、ハチ、蚊などの害虫・害獣駆除に従事し、有限会社モストップを2003年に設立。 蚊をはじめとする害虫忌避剤、蚊捕獲器の評価試験や、出版、各メディアへの情報提供を行っている。著書に「蚊の対策がわかる 蚊の教科書」「蚊のチェックポイント71」、共著に「蚊のはなし」などがある。