ポータブルラジオはあらゆるシーンで活躍する ランニングなどの趣味だけじゃない!
トーク番組などのバラエティや音楽番組、ニュース、スポーツ・競馬などの様々なラジオ番組を、外出先でも手軽に楽しめるポータブルラジオ。通勤時やランニング、登山時、さらには災害時・緊急時などでも活躍します。
また、電源の供給は乾電池、もしくは手回しで発電できる他、機種によっては衝撃に強く、防水機能もついているなど、丈夫さもウリです。ラジオ放送を楽しむだけでなく、災害時・緊急時の情報収集の役立つ、持っていて損はないアイテムです!
本記事では、「外出先でもラジオ番組が聞きたい」と考えている方に向け、ポータブルラジオの選び方やおすすめ商品をご紹介いたします。通勤時、登山、車内、ランニングなど、自分の用途に合わせて、しっかり商品を選ぶため、ぜひ参考にしてください!
なぜ繋がる?災害時・緊急時でも活躍できる「周波数の仕組み」
ポータブルラジオの一番のメリットは災害時・緊急時に安定して情報を得られる点です。それは、ラジオの電波の「周波数」によるものなんです。
少し専門的な話になってしまいますが、スマホに使用される電波の「周波数」は3GHzほど。FMラジオはそれより低い300MHzほどで、AMラジオはさらに低い3MHz。周波数は高ければ高いほどたくさんの情報量を運ぶ代わりに遠くまで電波が届きません。逆に周波数が低ければ低いほど、情報量は少なくなりますが、より遠くまで電波が届きます。

周波数による電波の距離の長さの一覧
例えば、スマホの場合、動画や曲のダウンロードやストリーミングはサクサク動きますが、基地局から離れると通信ができなくなります。逆にラジオの場合、動画や曲のダウンロードなどはできませんが、都心から地方のラジオ局の放送も通信できます。
つまり、災害時や緊急時に、少量でも必要な情報が必要な場合には、ストップしてしまう可能性のあるスマホより、遠くからでもしっかり通信ができ、情報収集ができるラジオがとても便利なんです!
より高感度で聞ける「ワイドFM」
最近発売されたラジオは、基本的に感度が良く、特に不自由なくラジオ番組を視聴できます。しかし、登山などで視聴しているときに、注意しなければいけないのが落雷です。
AMラジオの電波帯域は、落雷や雷雲といった雷が近くにある場合、大きな影響を受けてしまいます。そのため、強い周波数であるFM電波でラジオを聞ける「ワイドFM対応」だと電波が届きにくい場合や電波干渉を受けやすい場所でも高感度でラジオを聞くことができます。もちろん、このワイドFMは、ランニング中や通勤時などの屋外、災害時でも高感度でラジオを聞けるので、選んでみてはいかがでしょうか。
ポータブルラジオの選び方 防災用にも1台は備えておきたい!
家電量販店の元店員の花華さんへの取材のもと、ポータブルラジオを選ぶときのポイントをご紹介します。一つひとつのポイントを踏まえて選ぶことで、満足のいくポータブルラジオを購入できるようになりますので、ぜひ参考にしてみてください。
【1】使用シーンに合わせたサイズを確認
ひとくちにポータブルラジオといっても、商品によって大きさはさまざまです。室内だけの持ち歩きか、外での視聴を予定しているかで選ぶ製品はガラッと異なり、おすすめな商品が変わります。
外出中に使う場合
家電量販店&PCショップの元店員・編集者
通勤、通学時に使う方には、胸ポケットや鞄のサイドポケットに収まるくらいのコンパクトなサイズがおすすめ。アンテナは本体やイヤホンに内蔵されています。おすすめは100g以下のモデル(電池重量を含まず)。
屋内・屋外で置いて使う場合
家電量販店&PCショップの元店員・編集者
多少本体のサイズが大きくなってもよければ、伸縮アンテナが搭載された商品を選ぶこともできます。電波のよくない場所でもアンテナの方向を調節し、より綺麗な音でラジオを楽しめます。電池は単一か単二のものを使用するものは、やや重量が重くなりますが再生時間が非常に長いです。
【2】チューニング方式を確認
使い慣れたポータブルラジオがある方は、チューニング方式(ボタンを操作して周波数を変えるタイプ)がアナログかシンセか決めることで、使いやすさが変わります。ぜひ確認してみてください。
ダイヤルを回し、手動で周波数を調整する「アナログ式」
ダイヤルなどを回し、周波数を調整することで選局するタイプ。手間があるものの、微調整できるため、好きな聞こえ方のいいところで合わせられるのが魅力です。
【花華さんのココがポイント!】
家電量販店&PCショップの元店員・編集者
昔ながらのアナログ方式は、選局の手間があるものの、微調整がおこなえるため、聞こえのいいところで合わせられるのが魅力です。
ボタンひとつで自動的に選局してくれる「シンセ式」
シンセ式は、ボタンひとつで自動的に放送局を選局してくれるタイプのチューニング方式。複数の局の切り替えもワンタッチでできるため、選局がかなりラクなのが特徴です。
【花華さんのココがポイント!】
家電量販店&PCショップの元店員・編集者
シンセ方式は、デジタル式のチューニング方式で、ボタンひとつで自動的に選局してくれるメリットがあります。複数の局を聴く方には、選局がらくなシンセ方式がおすすめですよ。
【3】電源の種類(電池か充電)を確認
ポータブルラジオの電源の多くは電池式です。単3型、もしくは単4型の乾電池で動くタイプになります。電池式は残りの残量が見えにくいのと、電池を交換する手間がありますが、手軽に長く使用できるメリットがあります。
ほとんどは電池式ですが、中には、USBケーブルで充電できる機能がついたラジオもあります。USB充電ができると、電源があればいつでも充電でき、便利です。
【4】スピーカーの有無を確認
家電量販店&PCショップの元店員・編集者
ポータブルラジオは、ひとりイヤホンで聞くために使う人が多いかと思います。しかし野球中継を家族で聞くときなど、2人以上でラジオを使用するなら、スピーカーを備えた商品がおすすめ。ワクワクした気持ちを共有することができます。
また料理や庭いじりなどの作業中は、スピーカーを使えばケーブルが邪魔になることがありません。場面場面に合った商品を選ぶことで、使い道を広げることができますよ。
【5】その他の便利機能も確認
(a)防水機能の有無
防水、防滴機能があれば、キッチンやお風呂場といった水まわりから、屋外での使用にも重宝します。また、災害時や緊急時、屋外での雨などにも強いので、常に安心して情報収集ができます。
(b)レコーダー機能の有無
商品自体は少ないですが、レコーダー機能がついていると、ラジオ番組を録画したり、時には会議や音楽を録音することも可能です。基本的にはICレコーダーにラジオ機能が付いたような機種で、内蔵メモリに録画番組が保存されていく仕組みです。電池の消費、録画容量は機種により異なりますが、あると便利な機能です。
(c)手回し充電機能の有無
災害時や緊急時のために、電池以外で、手回しで充電ができるタイプも便利です。本体のハンドルを回すことで、ラジオへ電源の供給が手軽にできるため、重宝します。また、ハンドル以外にも、太陽光を当てることで発電できるソーラータイプもあります。
(d)スマホへの充電機能の有無
手回し式やソーラー式で付属して付いていることが多い機能が、スマホの充電機能です。屋外でスマホの電池が切れても、手動でラジオに電源を供給できれば、そのまま充電器として使えるタイプです。いざというときに重宝する機能です。
(※)花華さんのココがポイント!
家電量販店&PCショップの元店員・編集者
ポータブルラジオには、シンプルな機能が売りな商品があれば、便利な機能を売りにする商品もあります。ワンセグTV音声に対応した商品は、そのうちのひとつといえます。地上波アナログがあったころのように、テレビの音声を聴取したい方にぴったりの機能です。
防水、防滴機能があれば、キッチンやお風呂場といった水まわりから、屋外での使用にも重宝します。ワンタッチで選局できる機能があれば、いちいちチューニングを合わせる手間が省けて便利です。
【6】注意:Bluetoothイヤホン対応のラジオはありません
近年では、イヤホンやヘッドホンなどのワイヤレス化が進み、ポータブルラジオもBluetoothイヤホン対応のものをお探しの方もいらっしゃるでしょう。しかし、覚えておいていただきたいのは、Bluetoothイヤホンに対応しているポータブルラジオは販売されていない、もしくは、ほぼ見つからないということです。
これはポータブルラジオの設計上の理由に由来しますが、そもそも、ポータブルラジオはイヤホンジャックを取り付けることでの周波数を受信します。つまり、イヤホンがアンテナの代わりになります。そのため、ワイヤレスにすると、そもそもFMの電波を受信できないことになります。そのため、ポータブルラジオは有線のイヤホンを使用するようにしましょう。もし、どうしてもワイヤレスにしたいという方は、スマートフォンの無料ラジオアプリ「radiko(サイト内課金あり)」などの使用をおすすめします。
ポータブルラジオのおすすめ9選 人気のソニーやパナソニックなど!
ここまで紹介したポータブルラジオの上手な選び方のポイントをふまえて、花華さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。

Panasonic(パナソニック)『ワンセグTV音声-FM-AM 3バンドレシーバー(RF-ND50TV)』
















出典:Amazon
サイズ | 幅55.4×高さ103.0×奥行15.0mm |
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受信バンド | AM/FM/ワイドFM/ワンセグ |
電源 | 単4型乾電池×2本 |
チューニング方式 | シンセ |
乾電池持続時間 | AM:約25時間/FM:21時間/ワンセグ:約15時間(イヤホン使用時) |
重さ | 65g |
付属品 | 単4形アルカリ電池×2本(お試用)/ステレオインサイドホン |

オーム電機『AudioComm ライターサイズラジオ イヤホン専用 ブラック(RAD-P3331S)』

出典:Amazon
サイズ | 幅42×高さ81×奥行17mm |
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受信バンド | AM/FM/ワイドFM |
電源 | 単4形乾電池×1本 |
チューニング方式 | アナログ |
乾電池持続時間 | AM:約60時間/FM:約60時間 |
重さ | 約37g |
付属品 | ステレオイヤホン |

Yazawa(ヤザワ)『巻取AM・FMハンディラジオシルバー(RD24SV)』

出典:Amazon
サイズ | 幅62×高さ104×奥行22mm |
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受信バンド | AM/FM/ワイドFM |
電源 | 単4形乾電池×3本 |
チューニング方式 | シンセ |
乾電池持続時間 | AM:約30時間/FM:約30時間(イヤホン使用時) |
重さ | 約78g |
付属品 | モノラルイヤホン |

オーム電機『AudioComm AM/FM スタミナハンディラジオ(RAD-H245N)』

出典:Amazon
サイズ | 幅122.3×高さ69.6×奥行34.8mm |
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受信バンド | AM/FM/ワイドFM |
電源 | 単3形乾電池×2本 |
チューニング方式 | アナログ |
乾電池持続時間 | AM:約480時間/FM:約460時間(イヤホン使用時) |
重さ | 約155g |
付属品 | ハンドストラップ |

SONY(ソニー)『ポータブルラジオレコーダー(ICZ-R260TV)』






















出典:Amazon
サイズ | 幅215.4×高さ124.5×奥行57.2mm |
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受信バンド | AM/FM/ワイドFM/ワンセグ |
電源 | 充電池/単3形アルカリ乾電池×4本(併用可能) |
チューニング方式 | シンセ |
乾電池持続時間 | AM:95時間/FM:95時間/ワンセグ:50時間/音声再生:約150時間(イヤホン使用時) |
重さ | 約890g |
付属品 | ACアダプター/USBケーブル/AMラジオ用ループアンテナ/FMラジオ/ワンセグTV用外部アンテナ接続ケーブル |

YAMAZEN(ヤマゼン)『長期保管型 手回し充電ラジオ(YTM-R100)』














出典:Amazon
サイズ | 約幅130×高さ76×奥行40mm |
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受信バンド | AM/FM/ワイドFM |
電源 | 単3形乾電池×2本/充電池(手回し)/モバイルバッテリー |
チューニング方式 | アナログ |
乾電池持続時間 | AM:約350時間/FM:約220時間(イヤホン使用時) |
重さ | 約220g |
付属品 | USBケーブル/携帯電話機接続プラグ/ストラップ |

SONY(ソニー)『FM/AMシャワーラジオ(ICF-S80)』

出典:Amazon
サイズ | 約幅145×高さ128.4×奥行62.1mm |
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受信バンド | AM/FM/ワイドFM |
電源 | 単2形電池×3本 |
チューニング方式 | シンセ |
乾電池持続時間 | AM:約100時間/FM:約100時間 |
重さ | 約575g |
付属品 | FMアンテナコード壁固定用吸着盤×1/お試し用単2形乾電池×3本 |
SONY(ソニー)『ポータブルラジオ ICF-B99』














出典:Amazon
サイズ | 13.2 x 5.8 x 7.9 cm |
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受信バンド | FM/AM/ワイドFM |
電源 | 内蔵充電池/アルカリ乾電池(単3×2) |
チューニング方式 | アナログ |
乾電池持続時間 | - |
重さ | 385g |
付属品 | マイクロUSBケーブル、充電プラグアダプター、ハンドストラップ、笛、ポーチ、 |
SONY(ソニー)『クロックラジオ ICF-C1 』








出典:Amazon
サイズ | 10.1 x 10.1 x 10.2 cm |
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受信バンド | FM/AM/ワイドFM |
電源 | 内蔵充電池/アルカリ乾電池(単3×2) |
チューニング方式 | シンセ |
乾電池持続時間 | - |
重さ | 480g |
付属品 | - |
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトのポータブルラジオランキングを参考にする
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのポータブルラジオの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ポータブルラジオの感度がよくないときの対処法 高感度に!?
ポータブル端末含め、ラジオを聞いていると、どうしても電波が途切れたり、うまく受信ができないなど、感度が悪くなってしまうことがあります。これには周波数、電波の混線、機種の老朽化など様々な理由があります。
単純に「感度の良さ」をウリにしている商品を購入するのも一つの手ですが、意外とラジオの調整をすれば解決することもあります。本項では、そんな感度をよくする方法をご紹介します。商品を購入する前に試してみてください!
屋内でラジオを聞いている場合の対処法
基本的に電波は、屋内になればなるほど悪くなっていきます。そのため、屋内でも一番電波がいい「窓際」にラジオを置いてみると、外からの電波が受信しやすくなり、感度が上がることがあります。また、ラジオが向いている方角を変えることでも、感度が改善することもあるため、ぜひ試してみてください!
また、外付けアンテナを別途購入し、設置するのも一つの手。ラジオの受信をより強固にするため、屋内のラジオの位置を変えたくない場合は、外付けアンテナの購入を検討してみるのもよいでしょう。
よく雑音が入るという場合の対処法
ラジオの電波は、屋外だと周りの方のスマホの電波、屋内の家電から発せられる電波にも影響を受けてしまいがちです。電車内などで聞いている場合は周波数の変更を、屋内の場合は家電の電源を一度切ってみると、電波の干渉がリセットされるため、感度が良くなる場合があります。
ポータブルラジオの保管方法について 家電量販店の元店員がアドバイス
家電量販店&PCショップの元店員・編集者
ポータブルラジオの保管方法は、簡単。電池を抜いて保管です。電池を入れたまま保管してしまうと、液漏れや錆が発生し、もしもの時に使用できないことがあります。
とくに防災バックなど密閉された空間に入れておくと、思わぬ事態を招くことも。動作確認をした後に乾電池と一緒に保管しておきましょう。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/11/26 コンテンツの追加、リンク・価格の修正のため、更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 大熊武士)
家電量販店とPCショップ店員の経験を経て、編集者に。 普段は真面目なビジネス書や社長インタビューを行う傍ら、給与の半分近くを新作家電に投じる。 特に美容家電や調理家電、オフィス用品、1万円以下で購入できるガジェットにはついつい食指が伸びてしまう。 趣味に近い家電愛を、読者のみなさまの商品選びに生かせましたら幸いです。