カメラグリップの選び方 三脚機能・撮影スタイル・グリップの素材・ネジ穴の大きさを確認
ここからは、フォトグラファー・瀬川陣市さんにお話をうかがい、カメラグリップの選び方についてご紹介していきます。ポイントは下記5点!
【1】カメラグリップの種類をチェック
【2】グリップ部分が三脚併用タイプのものが便利
【3】握りやすさ・疲れにくさで選ぶ
【4】グリップ部分の素材で選ぶ
【5】カメラ裏側のネジ穴サイズに合ったものを選ぶ
それぞれ解説しているので参考にしてみてください。
【1】カメラグリップの種類をチェック グリップストラップ、ハンドグリップ、スタビライザーほか
カメラグリップにはおおまかに次のような種類があります。まずは、カメラグリップの種類についてご紹介していきます。
ストラップタイプ
片手でカメラを持ちやすくするストラップタイプは、手に固定したように持てるのが特徴。一眼レフカメラなど重量のあるカメラの撮影時に利用すると疲れにくいです。常にカメラを持ち、シャッターチャンスを逃したくない撮影などに重宝します。
ハンドグリップタイプ
棒状のかたちをしていて、握るようにもつタイプ。カメラ裏のネジ穴に固定することで片手でもちやすくなり、自撮りなどに使えます。また、三脚になるタイプや棒状に伸ばせるものなどもあります。伸ばすタイプは、高いところから見下ろすような画角や低いアングルから狙うなど視点を変えて撮るときなどに重宝します。
スタビライザー
グリップというよりは、撮影補助の機材。U字型になっているものや、グリップタイプに近い形状などさまざまなタイプがあり、手ブレを防ぐ機能があります。U字型は動きのある撮影などカメラを持って被写体を追うような撮影に便利です。
【2】グリップ部分が三脚併用タイプのものが便利 集合写真撮影・動画撮影に活躍
脚をたためば手持ちグリップ、開けばミニ三脚として使える賢い製品。ステンレス製なので見た目よりもしっかりとカメラを支えてくれます。軽量のため、携帯しやすいのも魅力です。
カメラグリップのなかで、グリップ部分が三脚にも応用できる併用タイプのものがあります。
グリップにあるロックを解除すると脚が広がり、三脚としても使える仕様のものです。急に三脚が必要な撮影のときに、グリップと三脚をつけ替える必要がなく、とても便利で重宝します。
また、カメラを固定して動画撮影をしたいときにもおすすめです。
【3】握りやすさ・疲れにくさで選ぶ ハンドストラップ・ハンドグリップ・ハンドヘルドスタビライザーなど
カメラグリップは肉厚なものが握りやすく、長時間握っていても疲れないものが多いです。
形状もそれぞれ異なりますが、疲れにくいハンドストラップタイプならば、常にカメラを持ち、シャッターチャンスを狙うことができます。
ゴム、ラバー素材だと経年劣化による加水分解がおきやすく、べたつきが気になることがあります。そうした場合は、シリコン素材などがおすすめです。
【4】グリップ部分の素材で選ぶ ラバー系・プラスチック系
カメラグリップの握る部分の素材などは、商品によってさまざま。
握ったときに手から滑り落ちないよう突起物があるもの、アウトドアでの撮影などラフな現場でのカメラの落下防止になるラバー系のグリップなどがあります。反対に特別な滑り止めの工夫はなく、プラスチック素材のままのタイプも。
撮影スタイルに応じて、使いやすく握りやすいグリップから選んでみるのもおすすめです。
【5】カメラ裏側のネジ穴サイズに合ったものを選ぶ 1/4サイズか3/8サイズかをチェック
カメラには通常、裏側にネジ穴が付いていて、ここにグリップを取り付けて固定します。一般的なサイズは「1/4」、大型カメラや一眼レフなどは「3/8」というサイズもあるので、大きさに注意。
また、ネジ穴の位置によっては取付不可だったり、動きや機能が制限される場合もあるので、あわせて確認するようにしましょう。
カメラグリップのおすすめ12選 ハンドルグリップ・グリップストラップ/デジカメ・GoPro・iPhoneなどスマホ対応も
カメラグリップの選び方のポイントをふまえて、瀬川陣市さんと編集部が厳選したおすすめ商品をご紹介します。オーソドックスなカメラグリップだけでなく、照明やマイクまで一緒に固定して使用できるユニークな商品もあります。
アクティブかつクリエイティブな撮影ができる!
Bluetoothに対応し、高い機動力とホールド性を兼ね備えたシューティンググリップです。撮影環境に影響されることなくアクティブな撮影ができます。グリップには多彩なボタンが付いており、カメラに触れることなくいろんな操作が可能です。
アングル調整も自由自在で撮影の幅も広がりますね。対応機種専用商品のため、ご購入の際は対応機種をご確認ください。
手と一体化させて手ブレを防ぐ
カメラのストラップ取り付け部分に装着し、手を通してカメラを持つことで、手ブレを防げるグリップストラップです。
ネックストラップとの併用で取り付けることもできます。撮影をしないときはネックストラップ、撮影時にはグリップストラップで手を固定しながら持つと疲れにくいでしょう。

グリップと三脚の2WAY仕様
イタリアの三脚メーカー、マンフロット社製のミニ三脚です。
折りたたんだ状態の三脚部分をカメラグリップとして使うことができます。コンパクトデジタルカメラはもちろん、小型の一眼ミラーレス機も取りつけて使用可能。三脚になるカメラグリップがあることで、想定外の撮影シーンで三脚としても使用ができ便利です。
旅行など持ち歩ける荷物に限りがあるけれど、カメラグリップとミニ三脚どちらも持ち歩きたい、というユーザーにおすすめです。
充電しながら撮影できる!
こちらの商品の最大の魅力は、バッテリーを内蔵していること! 付属のUSBケーブルでビデオカメラやデジカメ、アクションカメラなどを充電しながら撮影することができます。
グリップの底にもネジ穴が付いており、三脚に固定して撮影することも可能。バッテリー交換の手間を省いて、長時間撮影したいならぜひチェックしてみてくださいね!
3WAY仕様の便利なカメラグリップ
ゴープロの定番アイテムともいえる存在で、カメラグリップ、延長アーム、三脚の機能がひとつになったマウントです。最長50.8cmまで伸ばすことができ、自撮りや固定撮影などいろんな撮影シーンに重宝します。
最短19cmまで小さくなるのでバッグにも入れやすいのも嬉しいポイント。
キヤノン純正のグリップ
一眼レフやミラーレスなど、性能のいい名品と呼ばれるようなカメラを数多く生み出しているキヤノンによるカメラグリップ。こちらは、360度回転し、前傾45度、後傾90度に調整できるカメラ台座と、ワイヤレスリモコンのセットです。
グリップはホールドしやすい形状で長い間持っていても疲れにくく、オートフォーカス、シャッター操作もラクラク。
スマホ用ホルダーとGoProマウントがセット
脚をたたむことでグリップとしても使えるミニ三脚タイプのカメラグリップです。撮影状況にあわせて角度調整ができるので、とても使いやすいです。
またスマホ用のモバイルホルダーとアクションカメラマウントがセットになっています。モバイルホルダーには、横幅が約59~87mmまでのサイズのスマホを取り付けることができます。
軽量で長時間の撮影でも疲れにくく使いやすい
スケートボード、ローラーブレード、モーターレーシング、サイクリング、サーフィン、ハンティング、スノーボード、スキーといったエクストリームスポーツでの撮影に耐えうるだけの安定性能を保持。加えて、金属製ではないので軽量設計で持ちやすいですよ。
グリップ部分はラバーで握りやすく、クッション性のあるNBRパッド付きハンドルにより、長時間の撮影でもストレスが軽減されるでしょう。

曲げ伸ばしができる自由度の高いカメラグリップ
3とおりの使い方ができるカメラグリップです。
折りたたみの本体を伸ばして自撮り棒として使うのが基本。グリップ部分に収納されている脚を広げればミニ三脚として、本体をCの字に曲げて使うとスタビライザーとしても活用できます。
ひとつのカメラグリップで多様な撮影シーンに対応したいというユーザーには、使い勝手のいい製品と言えるでしょう。

しっかりとした棒状で安定感あるカメラグリップ
棒状の、片手で握るタイプのカメラグリップです。カメラ本体の三脚をつけるネジ穴に取りつけて、グリップを握って撮影します。常にカメラにグリップをつけた状態で撮影したいユーザーに適した製品です。
本体は変形することがほとんどない棒状のグリップで、しっかりとカメラを支えてくれるので、安定感を保って撮影ができます。またラバーグリップで滑り止め効果があるので、フィット感が抜群です。

照明などをつけられる動画撮影向きのスタビライザー
カーブ形状になっている、スタビライザーとして使うカメラグリップです。カメラを持ち歩きながら、動画撮影をしたいというユーザーにおすすめの製品です。
スマホクリップと自由雲台、クイックリリースベースがアタッチメントとして付属します。グリップ上部にも取りつけできるシューがあるので、カメラと照明、マイクなどを同時に使用し撮影することも可能。組み合わせ次第で幅広い撮影に使える、便利なカメラグリップです。

持ち下げる形状で被写体を追いやすいカメラグリップ
一眼レフカメラのフラッシュ取り付けシュー部分につけて使うカメラグリップです。このグリップを取り付けると、カメラを持ち下げる形になります。
カメラを持って、動きながら被写体を追って動画撮影をするときにおすすめのカメラグリップです。グリップにはたくさんのアタッチメントをつけることができる仕様になっていて、マイクや照明などをこのグリップに取りつけて撮影することもできます。
【比較一覧表】価格などを比べる
【ランキング】通販サイトの最新人気! カメラグリップの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのカメラグリップの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【Q&A】よくある質問
グリップのベタつきを元のサラサラの状態にすることは可能ですか?

メーカーにラバーの張替えを依頼するか買い換えるのが一番です。ベタつきの原因は加水分解。空気の循環が悪いと空気中の湿気や埃が付着します。ネットで検索すると除去方法などが見つかりますが、一時的に直ってもまた再発します。長期間使用がない場合は、必ず防湿庫のなかで保管するようにしてください。
GoProのハウジングにストラップを取り付ける方法を教えてください。

バックドアの蝶番部分に隙間のないGoPro用ハウジングの場合(HERO4付属ハウジング、ブラックアウトハウジングなど)、ストラップをカメラハウジングのマウントフィンガー部分に輪留めして取り付けます。
【豆知識】ネックストラップで代用する方法!
一眼レフやミラーレスカメラ本体に付属していることが多いネックストラップをハンドストラップ代わりにして使う方法があります。
(1)手首にストラップを引っかけます。
(2)左側のストラップを下から1周回して二重で右手首に巻き付いている状態にし、左右のストラップの長さを均等の長さにします。
(3)この状態で右寄せにして、親指がちょうどシャッターの上にくるところまで手首にまきつけていきます。このとき、ストラップがねじれないように注意しましょう。
(4)ストラップがたるまないようしっかり固定できたら完成です。
【関連記事】ほかのカメラグッズを確認!
【まとめ】アタッチメント製品との相性も考慮 フォトグラファーからのアドバイス
カメラグリップは撮影のスタイルに合わせて選ぶ
カメラグリップは、撮影を補助するための道具です。撮影するスタイルに合わせて、便利に使えるカメラグリップを選ぶことがポイントになります。
また、マイクや照明機材などの撮影機材を同時に取りつけることができるカメラグリップもあるので、アタッチメント製品との相性も考慮して選ぶといいでしょう。
カメラグリップがひとつあるだけで、これまでは撮りにくかったシーンでもかんたんに撮影できるようになります。それぞれの撮影シーンに使えそうなカメラグリップを選んでみましょう。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
米国ウィスコンシン州立大学などで写真を学び、帰国後に独立。 1995年からプロカメラマンとして人物、ウェディング、料理、建築、海外取材など広い分野の撮影をする傍ら、写真講座やメディア出演、執筆などを通じて撮影テクニックやフォトライフの楽しみ方を伝えている。 さらに動画撮影、ドローン撮影にも着手。画像や動画を未来につなげる活動を提案している。2018年には、長崎県五島市アンバサダーに就任。 写真と映像で行う地域貢献や海外に向けた日本文化の映像発信にも積極的に取り組んでいる。