アジングラインの選び方 ラインの素材、号数・ポンド、使うフィールドを考慮
釣りライターの中山一弘さんに、アジングラインの選び方のポイントを教えていただきました。
4種類のラインから特徴を把握して選ぶ メリット・デメリット
アジングのラインにはナイロンライン、PEライン、フロロカーボンラインのほか、エステルラインも使われます。それぞれどのような特徴があるのか解説していきます。
ナイロンライン:扱いやすく価格が安い
ナイロンラインは引張強度がフロロカーボンラインより高く、伸縮性が一番あるのが特徴です。扱いやすいため初心者にはおすすめのラインです。
なお、吸水性が高いため膨張してしまうのと、劣化が早くなってしまうといったデメリットがあります。製品によって異なりますが、水と同程度の比重のものが多く販売されています。
また、フロロカーボンやエステル素材に比べると根ズレには弱くなりますが、PEよりは強くなります。一番の魅力は手ごろな価格で安く購入できることでしょう。
PEライン:感度がよくルアーやワームに最適
PEラインはポリエチレンを素材としてつくれています。この糸状のポリエチレンを数本編み込んで作られているため、引張強度がナイロンに比べて3〜4倍ほど強いのが特徴です。
また、細いラインなので飛距離が向上しナイロンのように伸縮はほとんどしませんので、ルアーやワームを利用した感度を求める釣りに向いてます。吸水性もなく劣化しにくい点や、比重が軽いので水に浮きやすいのもポイントです。
なお、摩擦や熱に弱いため根ずれには若干弱く、急な引張にも弱いのでショックリーダーが必要です。伸縮性のあるナイロンラインや根ズレに強いフロロカーボンラインをショックリーダーとして利用するとよいでしょう。
値段はナイロンラインと比べるとかなり高くなります。
フロロカーボンライン:メインラインでもショックリーダーでも活躍
フロロカーボンラインは、ポリフッ化ビニリデンというフッ素系樹脂繊維でつくられたラインです。水に対しての比重が高いため水に沈みやすいのが特徴です。
また、伸縮性があり根ズレに強く、吸水性がないためナイロンより劣化しにくいというのもポイントです。
そのため、風が強い日にラインを沈めたい場合や、根が多い場所で利用するのに適しています。メインラインとして利用するのもよいですが、PEラインやエステルラインのショックリーダーとして利用するのもおすすめです。
なお、値段はナイロンラインより高くPEラインより安いのが一般的です。
エステルライン:コスパがよくライトゲームなら効果抜群
エステルラインは、ポリエステルからできているラインです。アジングをはじめとしたライトゲームに利用する人が増えてきました。PEラインのように伸縮性は少ないので感度が高いのも特徴です。
また、比重も高く水に沈むため、風の影響を受けやすいPEラインより使い勝手がよく、フロロカーボンラインより硬さとコシがないため扱いやすいというのがポイント。
ただ、4種類のなかでは引張強度が弱いといわれていますが、値段も安めなのでコスパはよいでしょう。
号数・ポンドの表記をチェック 扱える細さを見極めよう
アジングの場合、引きが強い魚ではないので、ラインは細ければ細いほど有利にゲームが進められます。
とはいえ、あまりに細いと扱いが難しくなり、ちょっとした風でも対応しにくくなるケースもあります。この辺は個人のスキルにもよるので一概にはいえませんが、フロロカーボンの3lbぐらいからはじめて、少しずつ細くしていき、1lbクラスが扱えるようになったら、PEやエステルにいくと無理なく上達できると思います。
まずは無理をせず、自分が扱える範囲の細さのラインを選んでください。
※ラインの太さは「号数」で表記、アジングでは0.3号前後が一般的
※ラインの強度は「ポンド(lb)」で表記、1ポンドは約454g
フィールドに合ったライン選びも必要 水深の浅い場所か、岩場で釣るのか
たとえば、急深のポイントに軽量ジグヘッドを落とし込んでいくのに浮きやすいPEラインを使ったり、水面付近でざわついているアジを狙うのに沈みやすいフロロカーボンで重めのジグヘッドを使ったりすると、よい釣果は望めません。
よく行く釣り場のシチュエーションを考えて、どのように攻めるのか、それにはどんなラインが必要かを推測することも大切です。じっくり考えて、適切なラインを選んでください。
もし、複数の回答が出てきたら、替えスプールを買っていくつかの種類のラインを持っていくのもいい方法ですよ。
夜間の場合は視認性もチェック 見えやすく、水中でカモフラージュする色を
夜にアジングをする人は、ラインの色や視認性をチェックしておきましょう。ピンクやホワイトなどが人には見やすい色になります。ライトグリーンなどは、光が反射してうまく水中にとけこむ色なのでおすすめです。
釣りライターからのアドバイス バックラッシュには気をつけて
アジングは引き抵抗の少ない軽量ジグヘッドを使うことが多い釣りです。
そのため、リールでラインを巻き取る際のテンションが不足し、キャストを続けているとラインが一度に放出されてしまう「バックラッシュ」というトラブルが起こりやすくなります。
これを避けるにはいくつかコツがありますが、巻きはじめはラインを指で軽く引っ張りながらリールを1、2回転させる、何投かおきにジグヘッドを遠投して早巻きして回収する(テンションを掛けながら回収する)、といった工夫をするとよいです。
面倒ですが、一度バックラッシュすると数十m分のラインを失うこともあるので、トラブルを避けるためにもおまじないと思ってやってみてください。
アジングラインのおすすめ1選|ナイロン
うえで紹介したアジングラインの選び方のポイントをふまえて、釣りライターの中山一弘さんと編集部がおすすめする商品を種類別に紹介します。
超敏感設計でアジングをもっと楽しく
PEよりも思いハイテク素材を食い見上げることによって、一般的なラインよりも遙かに早く沈み込んでくれます。同時に超高感度設計なので小さなバイトも決して逃すことはありません。まさにアジングゲームをより楽しむために作られたラインと言えるでしょう。比重の高さは沈み込みが早いだけでなく、風の影響を受けにくいというメリットもあります。
アジングラインのおすすめ3選|フロロカーボン

アジングにマッチしたフロロカーボンライン
フロロカーボンらしくラインが潮によくなじむので、フォール中のアタリも取りやすいラインです。
軽量ジグ単でのゲームに有利な1lb、1.5lbがあるのもうれしいですね。アタリがとても明確に取れるので、アジング専用ロッドとの組み合わせは抜群です。
一年中このラインでいけるので、極細ラインと軽量ジグヘッドの釣りをこれから覚えるビギナーにはとくにおすすめできる製品です。
使いやすいフロロカーボンライン
アジングのラインの素材にはさまざまなものがありますが、こちらのフロロカーボンラインも定番のひとつです。とてもしなやかですが、それほど伸びませんのでしっかりとアジの小さな反応もキャッチしてくれます。耐久性もとても高い上に、コストパフォーマンスにもすぐれていますので、どんどん攻めたアジングを楽しみたいという方にもおすすめです。
アジングラインのおすすめ2選|エステル
「鯵の糸」は私も定期的に購入する商品のひとつです。アジングはデイゲームでもナイトゲームで楽しめる初心者でも入りやすい釣りですが、私は主に視認性を気にしてナイトゲームで使用しています。
240mにしてはリーズナブルなので、普段ナイロンやフロロを使用している方で、エステルを試してみたい方にはおすすめできる商品です。
小さなバイトもしっかりキャッチするエステルライン
エステルラインはナイロンのように伸びませんので小さなバイトもしっかりとキャッチできます。そのため、アジングゲームにはぴったりなラインといえます。一方でエステルは切れやすいと言われていますが、こちらのラインは少しだけ伸びる余裕を持たせることによって、少し無茶に扱っても切れることがなく安心して使用できます。

しなやかなエステルで釣果を伸ばせ!
慣れないとトラブルが多くなりがちなエステルですが、この『VARIVAS(バリバス) アジングマスター エステル(レッドアイ) 0.3号』はしなやかさを追求しただけあって、扱いやすいラインに仕上がっています。リーダーとの結束強度も高いので、アジングを有利に進められそうです。
ちなみに「レッドアイ」というカラーは白色のヘッドライトで照らしたときに見やすい設定となっています。ガイドへの糸通しがらくなので、現場での準備やリグの交換がやりやすいのも魅力です。
アジングラインのおすすめ6選|PE
コシがあるから「ルアー操作が簡単」なPEライン
ウルトラPEをマイクロピッチブレイデッド加工(4本組)した、 強くコシがあって扱いやすいPEラインです。PEならではの低伸度に優れ、運動伝達率がよく、 細かなロッドワークやリーリング操作で効率よくルアーを動かすことができます。
内部までしっかり樹脂加工で強い!
PEラインは引っ張りには強いですが、摩擦には弱いという特徴があります。そんな欠点をカバーするために、しっかりと内部まで樹脂加工されています。そのため、PEラインながら通常のラインと同じような感覚で使用できるようになっています。飛距離と感度もフロロカーボン以上ですので、初心者から上級者まで使いやすいラインとなっています。
シリーズ最高クラスの耐久性と極細ライン
アジング専用というわけではありませんが、高感度なのでしっかりアジングにも対応することのできる高品質ラインです。こちらの特徴はシリーズ最高クラスの耐久性です。従来のPEラインと比較すると2倍の耐摩擦性能ですので、ガイドなどに擦れていても安心して使用することができます。滑りもいいので取り回しも抜群でさまざまなフィールドで使えます。
使い勝手のいいライトゲーム用ライン
リーズナブルな価格でありながらとても品質の高いフィッシングアイテムで知られているメジャークラフトのライトゲーム用ラインです。アジング専用というわけではありませんが、敏感にバイトをキャッチしてくれますので、しっかりとアジングゲームを楽しむことができます。潮馴染みが良く、風にも強いのでさまざまなフィールドにマッチします。
「アジングライン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする アジングラインの売れ筋をチェック
Yahoo!ショッピングでのアジングラインの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
アジングラインに関するおすすめ記事はこちら リーダー、ルアー、ロッドもチェック
まとめ
こここまでアジングラインの選び方とおすすめの商品を紹介してきました。アジングは手軽に楽しめる反面、こだわり出すと奥が深い釣りです。
ラインだけでなく、ルアーやワーム、ロッド、リールなど、タックル全体での組み合わせで釣果は大きく変わってきます。フィールドや天候といった状況にあわせてアイテムを選び、自分ならではのアジングを楽しんでください。
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青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。 ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。 今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。 キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。