刺繍枠とは?
刺繍枠とは刺繍をするときに、布をピンと張って刺繍をしやすくするための道具です。大抵のものは円形で7cmから25cmくらいのものが一般的で、作品の大きさや刺繍をする布のサイズに応じて使い分けます。
刺繍枠を使わずに刺繍をすることも可能ですが、枠を使うことによって、布のよれを防いでくれるのでスティッチの仕上がりも綺麗で、また指で布をピンと張る必要がないので余計な力が入らずに手元が疲れずに刺繍することができます。
手芸ショップやダイソーなどの100均や通販などで手軽に購入することができるので、本記事の情報をもとに、自分の方法に合った刺繍枠を探してみてくださいね。
刺繍枠の上手な選び方
それでは、刺繍枠の選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の4つ。
【1】素材
【2】サイズ
【3】セット方法
【4】ハンズフリー
上記ポイントを押えることで、より具体的に欲しい商品を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】素材で選ぶ 手の馴染みや扱いやすさを重視
刺繍する際の使い勝手を左右するのが素材です。それぞれの素材の特徴を把握して、自分の用途に合わせて選んでみましょう。
木製|布のホールド力が強く、刺繍しやすい
刺繍枠は、木製とプラスチック製のものがあります。ヒノキやケヤキ、竹などでできた木枠は、手になじみやすいのが特徴です。使えば使うほどなじむため、長期間使いたい刺繍枠を探しているときにも向いています。
しなるためプラスチックよりも摩擦力があり、布をしっかりホールドします。なお、価格重視で選びたいなら竹製が向いています。製品によってはささくれがついているため、使用前にチェックしてヤスリをかけるなどして使いましょう。
プラスチック製|扱いやすく軽い
プラスチック製の刺繍枠は、軽いため取り扱いがしやすいのが魅力です。また、木製の刺繍枠と異なり材質が湿気などの影響を受けません。保管する場所の環境に気を遣わずにすみます。
プラスチック製は木製の木枠のようにしならないため、伸縮性がありません。布地を無理に留めようとすると割れてしまうため、取り扱いに気を付けましょう。
【2】サイズで選ぶ 作品の大きさに合わせて
刺繍枠でもっとも多く使われるのは、8cm~15cmくらいの範囲のものです。そのなかでも、用途によって使いやすいサイズは変わってきますよ!
8~10cm|ワンポイント刺繍なら
初心者が最初に買うものを迷ったら、8cmの刺繍枠がおすすめです。刺繍枠のなかでは小さいサイズである一方、布を張りやすく、大きめの刺繍もしやすくなっています。いろいろな刺繍に使いやすい、8cmや10cmくらいのサイズを選びましょう。
ワンポイントの刺繍をしたいときにも、針を刺しやすい8~12cmの小さいサイズの刺繍枠が向いています。小さめのため持ち運びも便利です。
12~15cm|大きめの図案に挑戦したいなら
ワンポイント刺繍ではなく、少し大きめの図案に挑戦したいなら、12cm~15cmのサイズがおすすめ。どちらかというと、このサイズは初心者よりも中級者・上級者向けです。
2つめの刺繍枠を買いたいときにはこのくらいのサイズを選んでみてください。
四角形の枠|布いっぱいに刺繍するなら
刺繍枠いっぱいを使って大きめの作品を作りたい場合には、大きいサイズの刺繍枠が選択肢になります。そのなかでも、丸型ではなく四角形のものを選ぶようにしましょう。
四角形のものは、刺繍枠のなかで無理なく針を進められるのが魅力です。丸型の場合は、枠いっぱいに刺繍するときは枠を少しずつずらす必要があります。
【3】枠へのセット方法もチェック
枠へのセット方法は、刺繍枠の使いやすさを左右する大事なポイント。大きく分けて3つのタイプがあるので、詳しく見ていきましょう!
ネジ式タイプ|布の厚みに対応しやすい
下枠のうえに布を置き、上枠のネジをゆるめて布のうえからはめます。最後に、ネジをしめて布をピンと張れば完成です。
少し手間はかかりますが、好みの張り具合に調整できるので、初心者さんにもおすすめです。また、厚みのある布でもネジで調整することでしっかりと張ることができます。そういった意味では、いろいろな種類の布に対応できる万能タイプです。
ワンタッチタイプ|簡単で使いやすい
このタイプは、下枠のうえに布を置いて、上枠をはめるだけで装着が完了します。カチッとはめ込むだけなので、初心者でも使いやすいタイプです。
ただし、このタイプは布に厚みがある場合、しっかりと張ることができないこともあります。
ロールタイプ|慣れてきたら便利な上級者向け
ロール式タイプは、上下の棒に布を巻きつけてピンとはっていき、テープや糸を使って棒に固定する方法。慣れてしまえば使いやすく、どんな厚さの布にも対応できるので便利です。
しかし、布をはるためには少しコツが必要。どちらかというと、初心者よりは上級者向けのタイプです。
【4】ハンズフリーのスタンド型もチェック 長時間の作業なら
刺繍枠には机に取りつけて使う刺繍枠や、椅子や床に座って脚にはさんで使うもの、両手が空くスタンドタイプの刺繍枠などがあります。長時間の作業の場合、糸の絡みを防ぐためにずっと刺繍枠を持っていると手や肩に負担がかかります。そこで、ハンズフリーで作業できるものも選択肢に入れてみましょう。
ハンズフリーの刺繍枠なら、表地だけでなく裏地の確認もしやすいです。裏地の確認をしながら刺繍をしたいときにも、両手が空くものを選んでみましょう。
刺繍枠のおすすめ10選
ここからは、選び方のポイントをふまえた、刺繍枠のおすすめ商品を紹介します。

木製枠とネジ式固定でしっかり布を張れる
刺繍をはじめる初心者さんや、今まで刺繍枠なしで刺繍をしていた人には、刺繍枠の定番、Clover(クロバー)の刺繍枠をおすすめします。素材は天然木を使用した丈夫な特殊強化合板。外枠にはネジがついていて、さまざまな布の厚さでもしっかり張って固定することができます。刺繍枠を使うと、刺繍のしやすさも仕上がりも驚くほど違いますよ。
使用サイズは刺繍のデザインの大きさや、布の大きさ、持ちやすさなど、さまざまな条件で異なりますが、サイズ展開も豊富でうれしいですね。まずひとつ購入するなら、10〜15cmのサイズを選んでみてはいかがでしょう。
用途に応じて選べるサイズ
3サイズの大きさがそろった、木製の刺繍枠です。初心者で使いやすいサイズを求めるなら10cm、大きめの作品に使いたいなら15cmなど、用途に合わせてサイズを選べます。
素材には欅を使用し、長期間使えば使うほどしっかりと手になじみます。布を張りやすいたわみがあるのも魅力です。サイズ違いで購入すると、木枠同士を重ねて収納できます。
糸が絡まないカバー付き!
クロバーの専用ニードルを使用した「フリーステッチング」に使いやすい刺繍枠。もちろん普通の刺繍にも使えます。生地の張り方も付いているので、使い方が分からない方も安心です。
ネジ部分を完全にカバーで覆っている糸が絡まりにくい構造で扱いやすい商品です。50年以上続く手芸メーカー製で信頼感もあり、初心者におすすめ。
ハンズフリーで作業がはかどる
最大40cmまでの刺繍枠が固定できる刺繍スタンドです。天然木を材料としているため、たわみでしっかりと固定できます。木の表面には加工がほどこされているため、ささくれなどもありません。
ハンズフリーで作業ができるため、長時間刺繍をしたいときにも向いています。固定した枠は360度回転するため、裏地も簡単にチェックしながら針を進められます。
省スペースでハンズフリーに
刺繍枠にスタンドが付いている商品です。スタンドを机などに固定して使うと、ハンズフリーで刺繍ができます。刺繍スタンドのように場所を取らないため、限られたスペースで長時間作業できる刺繍枠を探しているときに向いています。
枠が360度回転するため裏地の確認がしやすいです。布もしっかり張れるなど、使いやすい工夫もほどこされています。
見やすく刺しやすい、大きな作品を仕上げる人に
刺繍の腕が上がり、大きな作品や全体的にデザインをみて作りたい人におすすめなのがこの刺繍枠です。横30×縦25cmと大きな四角い面で布を張るので、小さな刺繍枠のように刺繍する場所に合わせてその都度つけ替える必要がありません。また全体的にデザインをみることができるので、スムーズに作業ができます。
大きい作品は時間がかかるので、首や肩の負担も大きく、肩こりなども悩みのたねになりがちですよね。この刺繍枠は自立タイプなので、そんな体への負担も軽減できそうです。制作後はコンパクトにしまえる組み立てタイプなのもうれしいポイントです。
飾り枠にも使える可愛いカラー!
木材よりABS樹脂製で、長時間持っても疲れにくい刺繍枠。やさしい色合いが可愛らしく、枠に付けたまま飾ることもできます。カラーラインナップも全9種類と豊富で、作品に合わせて選べるのもうれしいポイントですね。
ネジは大きめで回しやすく、カバー付きで糸が引っかかりにくいなど使い勝手も考慮されています。

作業性も仕上がりもアップする便利なスタンドタイプ
たくさん刺繍をする人や、肩こりや腕の張りなど、体の負担を軽減したい人におすすめなのがこのスタンドタイプの刺繍枠。フランスの刺繍糸メーカーDMC社製のもので、刺繍をする人の作業性や機能性を考えたつくりになっています。
刺繍スタンドは上下に高さが変えられるので、椅子に座っての作業や床に座っての作業でも便利。刺繍枠を片手で持つ必要がないので、両手を自由に使うことができ、刺繍糸に手を添えながら絡みを防止することができます。
類似品が多く、多少値段も高めですが、商品の仕上がりや機能のよさから、多くの高評価を獲得している刺繍枠です。

刺繍をしてそのまま飾れるおしゃれ枠
刺繍を楽しんだのはいいけれど、作品をどうしていいのかわからない……。そんな人には、刺繍をするときに使えるだけでなく、そのまま刺繍枠を作品の額縁として飾れる、実用性とインテリア性を兼ね備えたこんな商品がおすすめです。
刺繍枠の外枠は耐久性のあるプラスチック、内枠にはゴムを使用しているので実用性もバッチリ。木目調のデザインと楕円のフォルム、そしてアンティーク調の壁掛け用金具のテイストが統一されていておしゃれです。
サイズはS、M、L、XLと4種類あるので、作品に合わせて大きさも選べます。
布の位置を微調整できるスクロールフレーム
スタンド付きのスクロールフレームです。フレームを取り付ける位置を変えることで自分の作業しやすい高さにできます。スクロールフレームなので布を上下に送ることができ、刺したい部分の位置を調整することも可能です。
サイドには小物用のポケットが付いており、糸切狭などをいれることができます。より快適に刺繍を楽しみたい方におすすめのアイテムです。
「刺繍枠」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 刺繍枠の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの刺繍枠の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【Q&A】初心者はどんなタイプの刺繍枠を購入すればいいの?
刺繍初心者なら、木製のネジ式刺繍枠を選びましょう。木製は布が張りやすい、手になじみやすく持ちやすいためです。ほかの材質のものよりも耐久性が高いため、長い間使える刺繍枠としても向いています。
ネジ式のものは、はさむ布の厚みに合わせて枠を調節できます。どんな厚みのものでもぴんと張った状態で枠にセットできるため、初心者でも針が進めやすいです。
■刺繍をはじめたいと思っている方に読んでほしい記事をまとめてみたので他の記事も参考にしてみてください
作品や作業時間に合った刺繍枠を選ぼう
刺繍枠を選ぶポイントと、おすすめ商品を紹介しました。刺繍枠は商品によって材質やサイズが異なります。刺繍でどんな作品を作りたいか、作業時間はどのくらいかに加えて、自分の刺繍に合った刺繍枠を選びましょう。長時間作業をする場合には、手持ちだけでなくハンズフリーで作業できるものを選ぶのも重要です。
作業しやすい刺繍枠を選べば、納得の作品作りにもつながります。使いやすい刺繍枠を選んで、もっと刺繍を楽しみましょう。
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