無洗米とは? 白米との違いは? 洗わないで美味しく炊ける!
無洗米は研ぎ洗いをしないで、水を加えて炊くだけでとても簡単にごはんが炊けます。
精米機で精米した白米には、とりきれないヌカ(糠)が残っているので、それを落とすためにお米を研ぐことが必要ですが、無洗米はそのヌカを工場であらかじめ取り除いているために研ぐ必要がないのです。
研ぐ必要がなく料理の時短になるのが無洗米のメリットです。ただ、ふつうの白米に比べてやや値段が高いことや、水の量など炊き方に工夫が必要な点は少しデメリットといえるかもしれません。
無洗米の選び方
米の銘柄や産地に注目して選ぶ
ふつうのお米を選ぶときのように、無洗米の場合も「銘柄」や「産地」は重要なポイントになります。ふだん決まった銘柄のお米を食べている方は、その銘柄の無洗米を選べば、違和感なく食べることができるでしょう。
人気ブランド米から選ぶ
有名なブランド米の銘柄に注目してみましょう。粘り気の強い食感や甘みのある味わいがお好みの方は「コシヒカリ」や「あきたこまち」、シャキッとした食感やあっさりとした旨味がお好みの方は「はえぬき」や「ヒノヒカリ」などがおすすめです。
コスパのいいブレンド米もチェック
無洗米は、ふつうのお米よりも割高になってしまいます。価格がネックになって無洗米の購入に踏み切れないという方は、ブレンド米の無洗米を選ぶのがおすすめです。
ブレンド米とは、銘柄や産地、収穫時期といった種類が違う複数のお米を混ぜたもの。品質、味、価格のほか、年間をとおして安定して供給することなどを考慮してブレンドされていて、単一の銘柄のお米とくらべてリーズナブルなものが多いので、購入しやすいでしょう。
銘柄がわからない人は、お米の美味しい産地から選ぶ
産地による違いもあります。一般的に、北海道や新潟など北の産地で栽培されるお米は、寒さに耐えられるよう強く改良された品種が多く、これらは水分も多く含むためやわらかく仕上がります。
反対に、九州など南の地方は日照りが強く温暖なため、水分が少なく歯ごたえのあるお米に仕上がります。
栄養を気にするなら玄米の無洗米を選ぶ
玄米は白米と比較してビタミンやミネラル、食物繊維を多く含んでいるため、同量のお米からより豊富な栄養を摂取することができます。ふだん白米を食べ慣れている方も、この機会に玄米タイプも視野に入れて検討してみてはいかがでしょうか。
食べきれる容量を選ぶ
お米に消費期限はありませんが、美味しく食べられる期間は精米日から1~2カ月程度、夏場は2~3週間とされています。その期間で消費できる量を購入するようにしましょう。
また、無洗米を保管する容器や場所に合った量を選ぶことも大切です。お米は高温・多湿・においを避けた保管が適しています。炊く前に洗わない無洗米は、ふつうのお米以上に虫やゴミの混入に注意が必要です。密閉容器に入れ、日の当たらない涼しい場所に保管しましょう。おすすめは冷蔵庫の野菜室です。
無洗米のおすすめ12選
無洗米の選び方のポイントをふまえて、フードアナリストの平林玲美さんと編集部がおすすめする銘柄・商品などを紹介します。全国各地で栽培しているお米のなかから、それぞれ特徴のある無洗米を厳選してもらいました。こちらを参考に、自分好みの無洗米をみつけてくださいね。
豊かな水と大地で育った胚芽米の無洗米
栄養のある胚芽を残して精米している胚芽米。白米よりもビタミンEやビタミンB1などの栄養が豊富で、玄米よりも扱いやすく食べやすいという特徴があります。
産地である富山県のとなみ野は、北アルプスの雪解け水と広大で肥沃な平野で、自然に恵まれた地域。そんなとなみ野で育ったコシヒカリは、もっちりとした食感としっかりとした甘みやうまみが感じられます。
LOHACO(ロハコ)『あきたこまち ろはこ米』
精米したてのあきたこまちをすぐにお届け
通販サイトのLOHACOが手がけるオリジナル商品の「ろはこ米」。注文を受けてから精米するので、精米したての新鮮なお米が届けられます。
お米は人気のブランド米、秋田県産のあきたこまちの無洗米。ツヤのある炊き上がりで香りもよく、食感は粘りがあり、うまみと甘みのバランスがいいお米です。冷めても美味しく、お弁当のご飯にもおすすめです。
たんぱく質摂取制限が必要な方用の無洗米
腎疾患などでたんぱく質の摂取制限が必要な方のための、低たんぱく質食品の無洗米です。「ゆめ1/5」のたんぱく質は、ふつうのお米の約5分の1の量、100gあたり1.1gです。お米のおいしさはそのままに、たんぱく質、リン、カリウムを低くおさえています。
研いだり吸水させたりする必要がなく、かんたんに炊くことができます。
※Amazonは5kg×1袋、楽天市場・Yahoo!ショッピングは5kg×2袋の価格です。
玄米初心者におすすめの五分づき無洗米
玄米は栄養豊富ですが、食べにくさを感じる方も多いため、まずは分づき米からスタートするのがおすすめです。分づき米とは、ヌカや胚芽を残して精米したお米のこと。五分づきは、ヌカは50%程度除かれて胚芽はほとんど残っている状態です。
富山県のとなみ野でつくられたコシヒカリは、粘りが強くて甘み・うまみのバランスがいい、おいしいお米です。
会津盆地の風土が育てたおいしいコシヒカリ
産地は福島県の会津盆地。昼夜の寒暖差が大きく、只見川や阿賀野川が流れる水に恵まれた地域で、米づくりに適した土地です。
会津産のコシヒカリは、日本穀物検定協会が実施している米の食味ランキングで何度も特Aに認められています。甘みやうまみが強く感じられ、濃い味つけの料理にもおすすめです。内容量は2kg、5kg、10kgがあるので、使い方に合わせて選べます。
しっかりとした粘り気と食べごたえで幅広い層に人気
山形県産のあきたこまちです。しっかりとした粘り気と歯ごたえを感じられ、食べごたえも抜群。お子さまから大人まで幅広い年齢層に好まれる味わいなので、はじめて無洗米を購入する方におすすめです。
冷めてもおいしく食べられるので、お弁当用や冷凍用にも大活躍。容量も2kgからのラインナップなので、家族構成や使用頻度によって最適な量を選べるのもおすすめのポイントです。
コシヒカリ特有の粘り気と旨みを堪能できる無洗米
コシヒカリがお好きな方におすすめの無洗米です。コシヒカリ特有の粘り気はもちろんのこと、お米の旨みが強く、濃い味つけのお料理との相性が抜群。愛知県は1級河川として豊富な水量を誇る矢作川(やはぎがわ)と、その周辺に肥えた土で有数の米産地として知られています。
かつて天皇献上米が作られていたこの地のお米は、水分量のバランスがよくふっくらと炊き上がるのです。お米の味わいをしっかりと堪能できるよう、おにぎりや卵かけご飯などシンプルなお米料理にぜひ使用してほしいお米です。
ほどよい歯ごたえとコシヒカリ譲りの旨みを堪能
ほどよい歯ごたえのお米が好みの方におすすめなのが、福岡県産のヒノヒカリ。コシヒカリとの掛け合わせ品種ながら、粘り気のなかにシャキッとした歯ごたえを堪能することができます。
甘さも控えめで、噛(か)むほどに米の旨みを感じられるタイプ。小粒なので少しかために炊き上げるほうが、よりヒノヒカリの特徴を楽しむことができると思います。
粒が大きく香りが良好でつややかな炊き上がり
佐賀県産で人気を誇るさがびよりの無洗米です。粒が大きく香りがいいので、育ち盛りでモリモリ白米を食べたいお子さまのいるご家庭におすすめ。
ふっくらつややかに炊き上がりますが、歯ごたえもシャキッと残るので食べごたえも楽しめます。一度食べるとクセになるという方が多く、リピーター率も高いので、お米好きの方はぜひご賞味ください。
冷めてもおいしい! おにぎりやお弁当向きのお米
心地のいい歯ごたえがお好みの方には、こちらの商品。山形県産の「はえぬき」は味や香りがあっさりしており、噛むほどにコクを感じるバランスのいい品種です。
後味にくせがないので、和洋中どんな料理にも使いやすいところが魅力のひとつ。しゃっきりとした歯ごたえは冷めても持続するので、おにぎりやお弁当などにもおすすめです。
繊維質、ミネラル豊富な玄米を浸水不要で炊ける
発芽玄米の無洗米をお探しの方に、ぜひおすすめしたいのがこちら。玄米ながら、炊飯器の白米(無洗米)モードで炊くことのできる無洗米です。通常、玄米は炊く前に一定時間の浸水が必要ですが、この無洗米は浸水不要。
玄米は手間や時間がかかると敬遠されている方も、これなら手軽に使うことができるのではないでしょうか。農薬や化学肥料不使用なので、健康志向の高い方にもおすすめです。
※通販サイトのリンク先の商品はすべて1.5kg×3袋となっています。
お米のうまみ、栄養がしっかり残った無洗米
「ゆめぴりか」は、コシヒカリ、あきたこまち、きらら397、ほしのゆめおぼろづきなどの数多くの品種をかけ合わせて誕生したお米です。ほどよい粘りと甘み、やわらかさ、つややかで美しい炊きあがりが特徴。
BG精米製法という、水で洗わずにヌカでヌカを取り除く製法を採用しているので、お米のうまみ、栄養がしっかり残った無洗米です。
※Amazon・Yahoo!ショッピングは5kg×1袋、楽天市場は5kg×2袋の価格です。
「無洗米」のおすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトの人気ランキング 無洗米の売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでの無洗米の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
無洗米の美味しい炊き方 「水の量がポイント!」
「無洗米はパサパサでおいしくない」「ベチャベチャな炊きあがりになる」そんな方は、炊き方に問題があるのかもしれません。ここでは、無洗米のおいしい炊き方についてご紹介します。
土鍋で炊くとさらにおいしく&時短に!
ふっくらとおいしいご飯を炊けることで人気の土鍋炊き。無洗米の炊きあがりに不満がある方は、土鍋炊きにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
無洗米は研ぎ洗いせずに、そのまま土鍋に入れます。水の分量はお米2合で400ml~450ml、3合で600ml~650mlを目安に。中火にかけて沸騰させて、沸騰したら弱火にして約15分加熱を続けます。その後、ふたをとって水の残り具合を確認しましょう。
ご飯の上から泡が出ていたら、また蓋をして弱火で1分~2分ほどさらに炊きます。水けが残っていなければOK。おこげを作りたい場合は蓋をしたまま中火で約10秒加熱。
火からおろしてから、蓋をしたまま約10分蒸らして完成です。高級なお米のようにふっくらおいしく炊きあがりますよ!
日持ちは、精米日から1~2ヶ月くらい
無洗米の保存方法はふつうのお米と同じく、日が当たらない場所で保存をするのが基本です。高温、多湿な場所での保存を避けて、早めに食べきりましょう。
精米日から美味しく食べられる期間は一般のお米と同じです。夏場は精米日から2~3週間、冬場は1カ月から長くても2カ月以内で食べきるのが、美味しいご飯を食べるポイントになります。
真空パックで小分けにされている無洗米だと日持ちがしやすいですよ。
無洗米を使ったレシピ
白ご飯以外にも、いろいろなご飯で使っていきたいかんたん便利な無洗米。ふつうのお米で調理する場合とは、違うところもあります。上手に作るにはどうすればいいのか、調理のポイントなどを知っておきましょう。
無洗米の炊き込みご飯
いろいろな具材を入れて楽しめる炊き込みご飯。ゴボウやニンジンなどの定番や、春のタケノコやそら豆、秋の栗やキノコというように季節を感じられるものなど、具材のバリエーションは豊富です。もちろん無洗米でも炊き込みご飯は作れます。
無洗米は洗わなくてもいいので、そのまま炊飯器の内釜に入れ、しょうゆやみりんなどの調味料を入れてから、内釜の目盛りに合わせて水を入れて軽く混ぜます。このとき、ふつうのお米の水の量よりも少しだけ(無洗米1合あたり大さじ1杯程度)多く入れるのが、無洗米を美味しく炊くポイントです。
無洗米は肌ヌカが除かれている分、同じ計量カップに入る量がふつうのお米より多くなるため、水分量も増やす必要があるのです。無洗米用計量カップや無洗米用の目盛りがある内釜がある場合は、それを利用しましょう。
30分ほど置いて具材を乗せたら、炊飯器で炊きます。炊き上がったら、ご飯と具材が混ざるように全体を混ぜれば完成です。
無洗米のパエリア
パエリアやリゾットは、スープなどのうまみをお米にしっかり吸わせるために、お米を洗わずにそのまま使うのが基本。そのため、ふつうのお米ではなく無洗米を使うのがおすすめです。
まず、無洗米を炊くためのスープを作りと、材料の下処理を行ないます。スープにサフランを使うことでパエリアの黄色い色が出せるのですが、入手が難しい場合はカレー粉で代用しましょう。
フライパンにオリーブオイルを入れ、エビやイカ、アサリ、鶏肉、パプリカなどの具材を炒めて、一旦取り出します。次にニンニクとタマネギを炒め、無洗米を投入して軽く炒めたら、スープを入れて少し煮詰めます。取り出しておいた具材を乗せ、蓋をして弱火で15~20分ほど炊きます。レモンやパセリなど、後乗せの具材を乗せたら完成です。
様々なお米を食べ比べて自分好みの味わいを見つけて フードアナリストからのメッセージ
無洗米に限らず、お米は種類や品種、産地によって粒の大きさや味わい、食感などが異なります。購入の際には、まずは自分が好むテイストに合ったものを選びましょう。慣れてきたら買い替えごとに違った品種を試してみるのも楽しいですね。ネット通販ではさまざまなブランド米の無洗米が販売されています。
また、新しいお米の方がふっくらとおいしく炊きあがりますので、生産年度や精米月をチェックすることも、忘れずに行なってください。
無洗米に関するQ&A
無洗米は洗うとどうなるの?

無洗米を洗うと白く濁った水がでます。これはお米表面のでんぷん質が溶け出している証拠です。無洗米を研ぎすぎると、炊きあがりがボソボソとしたお米になります。無洗米を洗う場合は軽くすすぐ程度にしましょう。
無洗米のデメリットはありますか?

無洗米はヌカが取り除かれているので水の吸収率が悪く、炊きあがりの米がボソボソとなることがあります。また、吸水力がないため、炊き込みご飯やおかゆなどには向きません。
そのほかの関連商品もチェック! 【関連記事】
研ぐ手間いらずの無洗米で時短調理を
研ぎ洗い不要でそのまま炊ける無洗米は、文調理の時短になり、栄養が流出するのを防げ、水の使用量を削減できるといったメリットがあります。洗うための水がいらないから、文水不足のときや、災害などの非常時、キャンプなどでも、無洗米は便利に使えます。
さまざまな銘柄の無洗米があるので、まずは文ふだん食べている銘柄のお米の無洗米で試してみるのがおすすめです。栄養豊富なお米がいいという方は、胚芽米や分づき米なども検討してみましょう。手間いらずの無洗米で、かんたんで美味しいご飯を楽しんでください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
個々の体質を根本から改善し、内側から美しくなれる食事法を普及すべく「日本体質改善協会(JPCIA)」を設立。 オンラインによる個別指導の他、パーソナルジムやエステサロンと提携し、体質改善を目的とする食事指導を行う。 また、各種メディアにて食にまつわる美容・健康情報や今日から取り入れられる簡単ダイエット・体質改善メソッドを発信している。 フードアナリスト協会主催・食の親善大使「第4回食のなでしこ」グランプリ受賞。