急速USBカーチャージャーの選び方 QC規格への対応、ポート数、サイズ、対応電圧ほか
自動車生活ジャーナリストの加藤久美子さんに、急速USBカーチャージャーを選ぶときのポイントを教えてもらいました。どれも重要なポイントばかりですので、商品選びの参考にするとよいでしょう。
急速充電に対応している規格かチェック QC対応、出力の数値を確認
急速充電にはいくつかの規格があります。カーチャージャー自体が急速充電に対応しているのか、購入前に規格をチェックしておきましょう。
また端末側が規格に対応している必要もあるため、急速充電を行うためにご自身が使用する端末の規格も確認しましょう。
最速クラスの「QC」かどうか確認

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QCに対応していれば素早く充電が可能です。
急速USBカーチャージャーを選ぶときは、急速充電が可能な「クイックチャージ」という規格が採用されているか、チェックしましょう。
クイックチャージはアメリカのクアルコム社が手掛けた、スマートフォンやタブレットを急速充電できる規格。対応商品の多くがクイックチャージ3.0に対応しており、USB充電と比較して約4倍も速く充電が可能です。そのため商品に「QC3」という表記を確認しましょう。
また、上位規格のQC4やQC+に対応した商品も販売されています。こちらは下位であるQC3やQ2との互換もあるため、予算によっては上位規格の購入も選択肢に入るでしょう。
QC非対応端末の充電をする際は出力に着目
QCに非対応の端末を充電する際は、カーチャージャー自体の出力を確認しましょう。スマートフォンに関しては1~1.5A以上、タブレット端末ならば2A以上が望ましいです。
QC3対応のカーチャージャーなら1.5A以上あるため、スマートフォンであれば問題ありません。もしカーチャージャーでタブレット端末などを充電するのであれば、2A以上あるのか出力にも着目して選びましょう。
ポート数は使用する端末数や人数に合わせる
端末1台や自分ひとりだけで利用する場合は、USBポート数は1つでも足ります。もしスマートフォンだけでなくタブレット端末を利用していたり、スマートフォンを複数持っていたりする方は、充電したい端末の数に合ったポート数の急速USBカーチャージャーを選ぶようにしましょう。
友人や家族などを乗せる方は、ポート数は少し多めのものを選ぶと便利です。ただし、複数ポート数がある急速USBカーチャージャーは、QCに対応しているポートは1つ、その他のポートは非対応というものがあります。すべてのポートに急速充電が対応しているほうが良いか、一部で十分なのか前もって考えておきましょう。
運転の邪魔にならないサイズを選ぶ
大きいサイズの急速USBカーチャージャーはシガーソケットの場所にもよりますが、他のアイテムを使ううえで邪魔になる可能性があるだけでなく、運転自体に影響を及ぼすかもしれません。
急速USBカーチャージャーを選ぶ際は必要な機能やスペックを満たしているだけでなく、できる限り運転の邪魔にならない小さなサイズのものを選びましょう。
対応電圧は12Vか24Vか確認
急速USBカーチャージャーは、ほとんどが12Vと24Vに対応しています。なかには12Vでしか使えない商品もあるので気を付けましょう。ちなみに一般的な乗用車は12Vで、トラックなどの大型車両は24Vとなっています。
トラックなどの大型車両で使う場合は、急速USBカーチャージャーも24Vに対応してなければならないため、購入する前に対応電圧も確認しましょう。
自動車生活ジャーナリスト
乗用車のシガーソケットは12Vですが、トラックは24Vとなります。基本的にほとんどのUSB充電器は乗用車用の12Vであることを前提に設計されているので、24Vのトラックなどでは使うことができません。ところが、ECサイトで扱われるUSB充電器の世界では12Vおよび24Vの車種に対応した充電器が主流となっています。
なお、20年ほど前のランドクルーザー(ディーゼル車)など、トラックじゃなくても24Vという車もあるので注意が必要。古い4×4車にのっているひとは購入前に確認しておけば安心です。
LEDライト付きだと夜間に便利
夜に運転する際、暗い車内のなかでは小さなものを使うと上手にハマらず、手間がかかるものです。急速USBカーチャージャーのデザインは車に馴染む色合いや形状となっているものが多く、ライトが付いていないと車内で見失ってしまうこともあるかもしれません。
暗い時間にも使用する可能性がある場合は、本体やポート内部などにLEDライトが付いているものを選ぶと便利です。暗がりのなかでも見失うことなく、スムーズに急速USBカーチャージャーを利用できます。
iPhoneなどアップル製品を充電したい場合
Foxsun『カーチャージャー【Apple MFI 認証済み】3 in 1 usb ケーブル付き』
MFi認証を受けている商品なら安心して使えます。本製品は2ポート合計で4.8A(MAX)まで出力可能なハイパワータイプです。1ポートだけの利用なら最大3.0Aまで出力できます。
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iPhoneやiPad、iPodなどApple製品を充電したい人は、MFi認証の取れているチャージャーを選びましょう。MFiとはApple社が認証した製品のことで、ライトニングケーブルからUSBチャージャー、モバイルバッテリーなどがあります。パッケージなどにMFi認証と表示された製品を選んでください。MFi認証を示すシールが貼られているものもあります。
なお、粗悪な製品のなかにはMFi認証を偽っているものも。本当に認証を得ているかはAppleの公式サイト(Search for Accessories)からかんたんに調べることが可能です。メーカー名や型番から本当にMFi認証を受けたものかどうかを確認できます。
超急速充電したい人は?
自動車生活ジャーナリスト
かつては、急速充電器といえば2.1Aなど2A以上の出力を持つものが主流でした。しかし、現在では2.1Aを超えて、2.4A、3.0A、さらにはスマホ、ノートパソコンやタブレットなど機種専用で5.0Aの出力を持つ充電器もでてきていて、出力が大きければ大きいほど充電時間が短くなります。また、「USB Type-C」と呼ばれる専用の充電ケーブルを使って充電するものもあります。対応していない機種では充電ができないので注意して選びましょう。
輸入車のシガーソケットを使ってUSB充電したい人の選び方
Anker『PowerDrive 2』
こちらの商品はトラックでも使えるなど、幅広い車種に対応している商品です。モバイルバッテリーなどを扱うアンカーの商品です。
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シガーソケットは日本で流通している輸入車にも装備されていますが、世界共通の規格化は厳密には行なわれていません。少し古い輸入車のなかにはシガーソケットのサイズが合わず、接触不良で使えないケースもあります。輸入車で使いたい人は、欧米の幅広い車種で使えるタイプを選ぶと安心です。
どうしてもサイズが合わない場合は、ディーラーや整備工場でスペーサーなどで調整できる場合もあります。
ちょっと古い車に乗っている人の選び方
自動車生活ジャーナリスト
シガーソケットがタバコに火をつけるためのライターとして使われていた時代(2000年代初頭位まで)の国産車は、ほぼどの車も灰皿のなかや灰皿の近くにシガーソケットが配置されています。この場合、サイズや形状によってはUSB充電器が使いにくいことも。また、シフトレバーなどに干渉して運転操作がしにくい場合もあります。
シガーソケットのまわりにスペースがあまりない場合は、できるだけ全長が短く、コンパクトなものを選ぶことがおすすめです。
急速USBカーチャージャーのおすすめ11選 人気のアンカー、エレコム、バッファローほか
うえで紹介した急速USBカーチャージャーの選び方のポイントをふまえて、自動車生活ジャーナリストの加藤久美子さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。

Foxsun『カーチャージャー【Apple MFI 認証済み】3 in 1 usb ケーブル付き』
















出典:Amazon
本体サイズ | 54.0x25.5mm |
---|---|
対応電圧 | 【DC入力】12/24V |
対応規格 | - |
最大出力 | 合計4.8A |

Anker『PowerDrive 2』
















出典:Amazon
本体サイズ | 65.0x28.0x28.0mm |
---|---|
対応電圧 | 【DC入力】12/24V |
対応規格 | PowerIQ、VoltageBoost(メーカー独自規格) |
最大出力 | 合計4.8A |

AUKEY『カーチャージャー(CC-S1)』














出典:Amazon
本体サイズ | 39.0×25.0mm |
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対応電圧 | 【DC入力】12/24V |
対応規格 | AiPower(メーカー独自規格) |
最大出力 | 合計4.8A |

RAVPower『RAVPower 24W 2ポート カーチャージャー ブラック(RP-VC006)』


















出典:Amazon
本体サイズ | 59.0x25.0x25.0mm |
---|---|
対応電圧 | 【DC入力】12/24V |
対応規格 | iSmart(メーカー独自規格) |
最大出力 | 合計4.8A |

BUFFALO『BSMPS2401P2BK』














出典:Amazon
本体サイズ | 28.0x28.0x39.6mm |
---|---|
対応電圧 | 【DC入力】12/24V |
対応規格 | AUTO POWER SELECT(メーカー独自規格) |
最大出力 | 合計4.8A |

Anker『Anker Roav Transmitter F2』


















出典:Amazon
本体サイズ | 48.0x38.0x66.0mm |
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対応電圧 | 【DC入力】12/24V |
対応規格 | PowerIQ、VoltageBoost(メーカー独自規格) |
最大出力 | 合計3.9A |
Anker『PowerDrive Speed 2(A2228011 )』
















出典:Amazon
本体サイズ | 約71.0×48.0×34.0mm |
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対応電圧 | 【DC】12V/24V |
対応規格 | PowerIQ、VoltageBoost(メーカー独自規格)、QuickCharge3.0 |
最大出力 | - |
JOOMFEEN『シガーソケットチャージャー』














出典:Amazon
本体サイズ | 66.0×24.0×24.0mm |
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対応電圧 | 【DC】12V/24V |
対応規格 | QuickCharge3.0 |
最大出力 | 6.6A |
AINOPE『シガーソケットUSB』












出典:Amazon
本体サイズ | 45.0×26.0mm |
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対応電圧 | 12V/24V |
対応規格 | QuickCharge3.0 |
最大出力 | - |
エレコム『シガーチャージャー(MPA-CCC05BK)』














出典:Amazon
本体サイズ | 32.0×111.0×57.0mm |
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対応電圧 | 【DC】12V/24V |
対応規格 | - |
最大出力 | 5.4A |
LUFT『カーチャージャー』


















出典:Amazon
本体サイズ | 約65.0×28.0×23.0mm |
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対応電圧 | 12V/24V |
対応規格 | QuickCharge3.0 |
最大出力 | 6A |
「急速USBカーチャージャー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 急速USBカーチャージャーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの急速USBカーチャージャーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
複数同時充電では、バッテリー上がりに注意
自動車生活ジャーナリスト
急速USBカーチャージャーのなかには、複数のUSBポートを使って合計5A以上の出力を持つタイプも珍しくなくなってきました。同時に多くの出力を望む場合はバッテリー上がりに注意が必要です。また、ケーブルはつねにすっきりと整理してシフトレバーやサイドブレーキにケーブルが絡まないよう注意して使いましょう。
一度絡んでしまうとケーブルはかんたんに切れるものではないので、運転操作に支障をきたすだけではなく、重大事故を引き起こす原因になることもあります。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/11/26 一部コンテンツ修正のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 横尾忠徳)
下関市出身 大学在学中に車に目覚め、大学時代は神奈川県内のトヨタディーラーで納車引き取りのアルバイトを経験。大学卒業後、日刊自動車新聞社に編集記者として入社。 1989年FIA 公認のクロスカントリーラリー「オーストラリアン・サファリ」に出場。 1995年会社を辞めてフリーランスの道へ。 1999-2000日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。 2000年に第一子出産後、妊婦のシートベルト着用を推進する会を立ち上げ、チャイルドシートと共に胎児と赤ちゃんの命を守る啓発活動を展開している。 月刊誌『MONOQLO』(晋遊舎)、All About、citrus、オートックワン、乗りものニュース、くるまのニュース、JAFMATEなどに自動車生活関連(運転マナー、車の税金、維持費、メンテナンス、カスタム、海外車事情など)の記事を年間300本以上寄稿している。 また、(一財)日本交通安全教育普及協会公認チャイルドシート指導員としてチャイルドシートの正しい装着や子連れドライブの楽しみ方と危険回避に関する講演、啓発活動なども積極的に行っている。