岩塩とは? いったいどんな塩?
長い年月の地殻変動により、かつて海のあった所の海水が閉じ込められ、海水が結晶化して採取できるようになったのが岩塩です。一般にゴツゴツとしていて、ガツンとした塩気があるのが特徴。岩塩の産地は「ヒマラヤ」や「アンデス」が有名で、採掘される場所によって味わいも変わります。
食用として使われるものと、バスソルトなどスキンケア用として使われるものがあるのも特徴のひとつです。
岩塩の選び方 使用方法や岩塩の種類などをチェック!
まずは、岩塩の選び方をおさえておきましょう! フードアナリストの平林玲美さんに聞いたポイントもあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
料理? 入浴剤? 使い方で選ぶ ポイント1
岩塩には、料理に使える「食用岩塩」とバスソルトなどとして使える「入浴用岩塩」と、使い方によって大きく2つに分けることができます。
それぞれの特徴を紹介していきます。
肉や魚料理などに使える「食用岩塩」
「塩」というと、料理に使う食塩を思い浮かべますよね。一般的に食塩として使われる塩と岩塩の違いは、ミネラルが多く含まれていることです。風味もほのかに甘さがあるものが多く、あらゆる料理に活用できるのが魅力。とくに魚介類や甲殻類、野菜などとの相性が抜群です。
見た目がおしゃれなものも多いので、ミルなどに入れてキッチンに収納しておくだけでも、インテリアとして使えます。
バスソルトやボディケアに使える「スキンケア用岩塩」
岩塩はミネラルが豊富なので、お風呂に入れてバスソルトとして使って温まることで、たっぷりの汗をかくことができます。とくに「ブラックソルト」は、硫黄やマグネシウムなどが含まれており、お湯に入れることで温泉のような香りを楽しむことができるのでおすすめです。
また、ボディスクラブとして使うこともできます。岩塩を適量のオリーブオイルなどキャリアオイルと混ぜるだけで完成するので、かんたんです。
岩塩の種類で選ぶ ポイント2
岩塩はさまざまな種類があります。ここでは、多く流通している4つの岩塩について紹介します。
食用・スキンケア用ともに使いやすい「ピンクソルト」
宝石のようなピンク色が美しいピンクソルトは、鉄分が豊富なのが特徴。岩塩のなかでも採掘量が多いので、料理用、スキンケア用ともに多く流通しています。
料理に使うと、まろやかでほんのり甘い味わいを楽しむことができ、バスソルトとして使う場合は肌にうるおいを与えてくれる効果が期待できますよ。
バスソルトとして使うのにおすすめの「ブラックソルト」
「ブラックソルト(ブラック岩塩)」と「ルビーソルト(ルビー岩塩)」は、風味の強い岩塩です。軽い硫黄(いおう)の香りが特徴的で、カルシウムやマグネシウムなどを多く含んでいます。
バスソルトとして使うと、温泉のような硫黄の香りを楽しむことができます。
料理として使う際は、香りが特徴的なのでラム肉や鴨肉などジビエの下味に使用するのがおすすめ。独特の臭みを消してマイルドな味わいへとランクアップさせてくれます。
料理の下味に使える「クリスタルソルト」
氷の結晶のようなクリスタルソルトは、その名のとおり不純物が少なく純度の高い岩塩。岩塩のなかでも貴重な種類です。
クセがなく食材そのもののうま味を引き出してくれるので、下味やサラダの調味料として人気です。
「パウダータイプ」か「粒状タイプ」で選ぶ ポイント3
岩塩にはあらかじめ粉末に挽かれている「パウダータイプ」と、ミルを使用して挽く「粒状タイプ」の2種類があります。
「パウダータイプ」はミル要らずで便利
ミルがなくてもそのまま使用できるため手軽で便利。目がとてもこまかいので、岩塩の旨みや甘みをすぐに引き出すことができます。料理の幅を広げたい方にぴったりです。
比較的さっぱりとした後味になるため、揚げ物や刺身などとの相性が抜群です。
「顆粒タイプ」は旨みをしっかり引き出したい方に
挽きたて特有の豊かな香りが楽しめるとともに、素材のうま味をしっかりと引き出してくれるので、肉や魚料理の下味として、またスパイスのように使えて便利です。
ミルがない場合は、あらかじめミル容器に入っているものがおすすめです。
採掘された地域を原材料表示でチェック! ポイント4
岩塩はヒマラヤとアンデスが有名な産地で、それぞれ味わいや風味が異なります。ヒマラヤの岩塩は、まろやかで甘みが強く、どんな料理にも合う初心者向けの岩塩です。
比較して、アンデスの岩塩は、ナトリウムが少なく少量でも塩辛さを強く感じることができます。ミネラル分が多いので、減塩したい人はアンデス産を選ぶとよいでしょう。
そのほか、イギリスやドイツの岩塩もありますが、大切なのは塩が採掘された場所。原産国の記載は加工過程の国の場合もありますので、どこで採掘された塩なのかを原材料表示で確認してください。
製法から選ぶ ポイント5
一般的に流通している岩塩の採掘方法は、「乾式採鉱」と「溶解採鉱」の2種類。採掘方法の違いによって味わいや塩分濃度が変わります。どちらの採掘方法であるかは、パッケージの原材料表示でチェックできるので、下記の内容を参考に確認してみてください。
より岩塩らしさを感じたいなら「乾式採鉱」
大粒の状態で販売され、かたく、水に溶けにくいのが最大の特徴。そのため煮物・炒め物・漬物など溶けてしまう調理には向きません。しかし、ステーキや焼き肉の振り塩として、塩粒の味を残したい場合は「乾式採鉱」されたものの方がよいでしょう。
使い勝手で選ぶなら「溶解採鉱」
欧米では一般家庭の食用塩として多く使われています。サラサラとしてどのような料理にも使いやすく、味も精製塩とあまり変わりません。
岩塩おすすめ10選【プロ厳選】 食用からバスソルトとして使えるものも!
ここからは、うえで紹介した岩塩の選び方のポイントをふまえて、フードアナリストの平林玲美さんと編集部が厳選した、おすすめの岩塩を紹介します! ぜひ参考にしてみてくださいね。



使いやすくて珍しい! フランス地方の岩塩
フランス北東部・ロレーヌ地方の、手触りがよくきめ細かいパウダータイプの岩塩です。まろやかな味わいで中華料理や温野菜・ドレッシング・パン作りと料理方法や種類を選びません。
ささっと一振りで、料理にうま味とボリューム感を演出してくれます。
洗浄と粉砕以外の加工はしていないミルタイプの岩塩
ヒマラヤ山脈にある、約2億5千万年前と推定される地層から採られた岩塩。岩塩の結晶を粉砕し、約3〜5mmの粒にしました。ミルで挽いて料理に使ったり、塩飴のようにそのままなめて塩分を補給したりできます。
水に溶かすと貝類のようなほのかなうまみが感じられるお塩です。角のないまろやかな味わいなので、白身魚や鶏肉などたんぱくな味の食材でもそのうまみをひきだします。


料理を選ばない使いやすい岩塩
ドイツ・アルプス山脈のふもとの岩塩層で作られた、マイルドな味わいの岩塩。この岩塩層は、なんと2億5千万年前に形成されたものだといわれています。
幅広い料理に使えますが、とくにおにぎり、ステーキ、サラダといったシンプルなメニューで使うと、素材をぐんと引き立ててくれて食事が楽しくなるでしょう。
さらに、『アルペンザルツ』はカルシウムが豊富。パスタを茹でるのに使うと、コシの強いアルデンテに茹であがり、よりおいしいパスタが味わえます。
GABANブランドのミルつき岩塩
原料や品質にこだわるメーカーらしく、イタリアのシチリア島産100%の岩塩から作られており、プロのシェフにも愛用者が多いといわれています。使う間際にさっと挽いて、新鮮な岩塩を手軽に楽しめるのが最大の魅力でしょう。
ヒマラヤ山脈から採れた使いやすいピンクソルト
『ヒマラヤピンクソルト』は、ヒマラヤ山脈の岩塩層から採れたピンク色をした岩塩です。小粒タイプなので、ミルに入れて使いやすく好きな大きさに挽いて使えます。
厳格な品質管理企画を満たしている食品に与えられる「BRC認証」や「コーシャ認証」など、世界各国の認証を取得しています。オーガニックの本場、オーストラリアや世界各国で注目の岩塩です。
「岩塩」のおすすめ商品の比較一覧表
岩塩おすすめ2選【バスソルト用】 料理以外にも活用!
岩塩は料理だけでなく、リラックスすることにも使えます。たとえば、岩塩をハーブやエッセンシャルオイルに混ぜるとバスソルトが作れます。
バスソルトの原料として使う岩塩は、粒が細かいほうがオイルが混ざりやすく、お風呂にも溶けやすいです。ここでは、バスソルトとして使う岩塩を2つご紹介します。
手軽にお風呂に使えるピンクのバスソルト
『ロイヤルバスソルト ヒマラヤ岩塩ピンクグレイン』は、パキスタンでとれた岩塩を使用したバスソルトです。岩塩は約2〜5mmの小粒サイズなので、10分くらいかけてお湯に溶けていきます。半身浴などでゆっくりお風呂に入るひとにちょうどいいでしょう。
バスソルトにはお好みでハーブやアロマオイルを加えると、香りが浴室に広がりよりリラックスタイムを楽しめます。
有機ゲルマニウム粉末が配合されているバスソルト
『ノーブルバスソルト』は、100%ヒマラヤの岩塩を使用したバスソルトです。ピンクとホワイトのバスソルトの詰め合わせで、さらに詰替え用までセットになっているのでよく湯船にお湯をためてお風呂に入る人にピッタリ。有機ゲルマニウム粉末を配合しているのもポイントです。
塩の成分だけでなく、パッケージや入れ物にもこだわっているので自分へのご褒美や、日頃お世話になっている人への贈り物としても使えるバスソルトセットです。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 岩塩の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの岩塩の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
フードアナリストからアドバイス 岩塩は産地が重要。ミルの有無の確認も忘れずに!
日本体質改善協会 代表、フードアナリスト
産地による風味の違いを楽しみましょう
岩塩は産地や色によって栄養成分や風味・味わいが異なるため、料理の仕上がりを大きく左右する存在です。
購入の際は、キャッチコピーだけに捉われず、しっかりと成分や原産国をチェックして用途や好みの味わいに合わせてお気に入りを見つけてください。
また、粒状のものを買うときは、合わせて使いやすいミルを購入しましょう。
岩塩におすすめのミル3選! 岩塩を楽しむなら必須!
さまざまな岩塩を楽しむなら、あると便利なのが「ミル」。電動で挽けたり粗さ調整ができたりするミルを買えば、岩塩を料理に使うときにとても便利です。
また、岩塩が見える透明のミルや木製のミルなど、おしゃれなデザインのミルも多いので、自分好みのものを探してみましょう。
お手入れしやすく便利!
挽きたいものを入れるところが透明なので、ビジュアルも楽しめるミルです。刃はセラミック製で分解できるのでお手入れがしやすく、水洗いしてもサビないのがポイント。
つまみで粗さが調節できるので、好みの粗さで使えます。
電動タイプのミル!
料理をしながらでも、ワンタッチでかんたんにお塩が挽けるミルです。お塩を引いている間はミルについているライトが点灯するので、どれくらい挽いているのか感覚的にわかりやすいのも特徴。
透明容器なので、お塩の残量もひと目でわかります。
おしゃれなフォルム!
天然木でできたボディは、キッチンやリビングに置いてもすっきりとおさまるシンプルなデザイン。粗さの調整もでき、しっかりとお塩を挽くことができます。
クリスタルソルトや岩塩など湿り気のない塩にお使いください。
【番外編】岩塩プレートはキャンプやBBQに便利!
ロゴス『岩塩プレート』
岩塩プレートとは、岩塩が板状になった調理器具のこと。プレートに肉などの食材を置くだけで、遠赤外線効果で焦げ付くことなく美味しく食べられます。
キャンプやBBQなどであるととても便利なので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ほかの塩のおすすめ情報はこちら! 【関連記事】
自分にぴったりな岩塩をみつけよう!
岩塩を選ぶ際は、よく作る料理や好きなレシピを念頭に、それに適したものを選びましょう。なぜなら、原産国によって「色・まろやかさ・辛さ・粒の大きさ」などさまざまな特徴があり、よく合う料理も異なってくるからです。
また、毎日使うからこそ、使いやすいかどうかも重要です。ミル付きは挽きやすい形状か、袋入りは湿気が入らないようにチャックつきになっているかといった点にも注目して、ぜひお気に入りを見つけてください。
好きな岩塩がみつかったら、ミルも合わせてそろえてみましょう。透明容器のものは岩塩を見ながら挽くことができ、また電動のものは料理のときや食事中にかんたんにお塩を挽くことができます。使いやすいミルを探してぜひ岩塩で料理を楽しんでください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
個々の体質を根本から改善し、内側から美しくなれる食事法を普及すべく「日本体質改善協会(JPCIA)」を設立。 オンラインによる個別指導の他、パーソナルジムやエステサロンと提携し、体質改善を目的とする食事指導を行う。 また、各種メディアにて食にまつわる美容・健康情報や今日から取り入れられる簡単ダイエット・体質改善メソッドを発信している。 フードアナリスト協会主催・食の親善大使「第4回食のなでしこ」グランプリ受賞。