革ペンケースの選び方
整理収納コンサルタント・瀬尾さちこさんの取材をもとに、革ペンケースを選ぶときのポイントをご紹介します。用途に応じた商品を選ぶために、プロならではの選び方を参考にしてみましょう。
革の種類から選ぶ
革ペンケースの革は、いくつかの種類に分けられます。ここでは牛革・豚革・合成皮革の特徴などについて、それぞれご紹介していきます。どれが自分好みなのか、使いやすいのかなどをチェックしてみてくださいね。
加工の仕方で質感が異なる「牛革」「ヌメ革」
牛革はまたの名をヌメ革と呼ばれることもあります。これは植物タンニンを使ってなめし加工をした皮革のことを呼びます。
植物タンニンなめし加工による製品は、水分と油分を補給するお手入れが必要。使い続けることでやわらかくなり、経年変化も楽しめます。一方、化学薬品を使うクロムなめしを施された製品は、薄くて軽く革もやわらかめですが、植物タンニンなめしと比べて変色・変化が控えめ。経年変化はあまりありませんが、メンテナンスを頻繁に行なう必要はないので扱いやすいです。
耐久性のある「豚革」
豚革は、薄くても耐久性があります。その特徴から、牛革ペンケースの裏地に採用されていることも多いタイプ。また豚革のなかでも、とても柔らかいピッグスエードや透明感のあるアメ色のアメ豚などの分別に分かれています。
コスパで考えるなら「合成皮革」
合成皮革ペンケースはお求めやすい価格が多く、気軽に購入しやすいです。しかし牛革が使えば使うほど味が出てくるのに対し、合成皮革は色味が悪くなったりひび割れたり、劣化するのがはやい傾向にあります。
合成皮革は経年劣化しますが、もちろんすぐに使えなくなってしまうわけではありません。定期的にペンケースを新調したい場合などは、低価格な合成皮革を利用するのもいいでしょう。
デザインから選ぶ
革ペンケースは、中身を入れすぎずにスマートに持つのが粋(いき)。なかに入れる筆記用具の種類や数などを想定して選びましょう。
ビジネスで使うならコンパクトに収まる「ファスナーペンケース」
ビジネスでは、手軽にペンを出したり閉まったりできる革ペンケースが便利です。入れるものの自由度がいちばん高いのはファスナータイプ。L字に大きくファスナーを開けられるものだと、なかのものを出し入れしやすいでしょう。
フタがフラップタイプのものは開け閉めしやすく、コンパクトなものを選べばビジネスシーンでも活躍してくれます。
大容量でおしゃれな「ロールペンケース」
ひもで巻くロールタイプのデザインは、開閉が少し手間だと感じるかもしれません。しかし間仕切りがあるタイプのペンケースならなかに入れた筆記用具が整頓されている状態なので、使いたいものを探しやすくすぐ取り出せます。ペン以外にもハサミやのりなど収納できるタイプもありますので目的に合わせて選んでみましょう。
メーカーにも注目!
革ペンケースは、大きく「鞄メーカーが作っているもの」と「文具メーカーが作っているもの」に分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
職人技術を感じる「鞄メーカー」
ポーカーなど鞄メーカーの製品は鞄作りで培われた技術がペンケースに活かされているため、一つ一つが手作りのことが多く職人さんの想いが感じられるでしょう。使い手のことを深く考えて作られているので、使うごとに手に馴染み経年劣化も楽しんでいけるようになるでしょう。
収納のしやすさなら「文具メーカー」
パイロットやレイメイ藤井など文具メーカーのペンケースは、文具のことをわかっているだけあって、文具をうまく収納するための規格をよく考えて作られているものが多いです。ペンケースとペンを同じメーカーで揃えるとより取り出しやすさや収納のしやすさも変わってくるでしょう。
革ペンケースのおすすめ21選
革ペンケースの選び方のポイントをふまえて、整理収納コンサルタント・瀬尾さちこさんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。はじめて革ペンケースを手に取ってみたい人も、プロが厳選したおすすめ商品をぜひ参考にしてくださいね。




お手入れも楽で豊富なカラー展開も魅力
1999年に革製品の老舗クイーポが新しいブランドとしてスタートさせたgentenのペンケース。「環境に配慮すること」「限りある資源を大切にすること」「長く愛されるモノづくりを目指すこと」を基本理念としたブランドです。
この製品は、材料に美しいシボが特徴であるイタリア製のミネルバボックスという革を使っています。この革はオイルを多く含んでいるので、クリームを塗るなどといった、定期的なメンテナンスの手間がいりません。そのため、めんどくさがりの方におすすめです。
カラー展開も豊富なので、きっとお気に入りのカラーが見つかるはずです。ただし、水に濡れたときは色移りをすることもあるので注意。

経年変化で独特の風合いが楽しめる
システム手帳やビジネスツールなど幅広く文具製造販売を行うレイメイ藤井が、楽しみながらライフスタイルを充実させるツールとして展開したステーショナリーグッズ「A.G.SPALDING & BROS」のペンケース。
植物タンニンでなめしたヌメ革を使用しているので、使い続けることで味わい深くなるという経年変化を楽しめます。ペンケース本体にはゴムバンドがついていて、デザインのアクセントになっているだけでなく、手帳などにゴムをかけてセットにすることも可能。
持ち歩く筆記具は最小限にしたい方やペンホルダーのない手帳に不便を感じていらっしゃる方にうれしい一品ですね。
「革ペンケース」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 革ペンケースの売れ筋をチェック
Amazonでの革ペンケースの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
革ペンケースのお手入れ方法
本革ペンケースは定期的なお手入れにより、長く愛用することが可能です。普段のお手入れは乾いた布で乾拭きするくらいで大丈夫。革にしみ込んだオイルが表面に浮き出てきて、表面を保護してくれます。見た目にもツヤがでるので習慣にしておくといいでしょう。
水に濡れたときはすぐに乾拭きをして陰干しが必須。早く乾かすためにドライヤーなど高温にさらしてはいけません。また、汚れ落としに薬品を使用するとシミになることもあります。市販の革用クリーナーも相性があるので、目立たない場所に試してから使うようにしてください。
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お気に入りのペンケースを見つけよう!
革ペンケースは毎日使うことが多いアイテムだからこそ、こまめなお手入れが大切。少し面倒だなと思ってもしっかりお手入れをすれば美しい経年変化を楽しめます。使っていくうちに増えていくキズも愛おしくなってくることでしょう。
ともに成長を感じられるアイテムだからこそ、新生活をスタートする方への贈りものにも喜ばれるアイテムです。この記事でご紹介した革ペンケースの選び方やおすすめ商品も参考にして、お気に入りの革ペンケースを探してみてください。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
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整理収納を出発点に、防犯、防災、住まいづくりなど、日常をより快適に安全な環境で 過ごしていただけるために、一般家庭から企業までのコンサルティング業務やメディアでの 慣習などを行なっています。 愛知県東海市と岐阜県多治見市のコミュニティエフエムで、ラジオパーソナリティとしても活動。