革ペンケースの選び方
整理収納コンサルタント・瀬尾さちこさんの取材をもとに、革ペンケースを選ぶときのポイントをご紹介します。用途に応じた商品を選ぶために、プロならではの選び方を参考にしてみましょう。
【1】革の種類
【2】デザイン
【3】大切なペンを入れるならループ、ホルダー付きを
【4】メーカー
これらを抑えて、自分好みの革ペンケースを探してみてください。一つずつ解説していきます。
【1】革の種類から選ぶ
革ペンケースの革は、いくつかの種類に分けられます。ここでは牛革・豚革・合成皮革の特徴などについて、それぞれご紹介していきます。どれが自分好みなのか、使いやすいのかなどをチェックしてみてくださいね。
加工の仕方で質感が異なる「牛革」
カバンや洋服などに広く使われる牛革。生後6カ月以内の仔牛の革は「カーフ」と呼ばれ、繊維のきめが細かくきれいなので需要が高く高級品とされています。
また、植物タンニンを使ってなめし加工をするとヌメ革と呼ばれるようになります。植物タンニンなめし加工による製品は、水分と油分を補給するお手入れが必要。使い続けることでやわらかくなり、経年変化も楽しめます。
一方、化学薬品を使うクロムなめしを施された製品は、薄くて軽く革もやわらかめですが、植物タンニンなめしと比べて変色・変化が控えめ。経年変化はあまりありませんが、メンテナンスを頻繁に行なう必要はないので扱いやすいです。
耐久性のある「豚革」
豚革は、薄くても耐久性があります。その特徴から、牛革ペンケースの裏地に採用されていることも多いタイプ。また豚革のなかでも、とても柔らかいピッグスエードや透明感のあるアメ色のアメ豚などの分別に分かれています。
コスパで考えるなら「合成皮革」
合成皮革ペンケースはお求めやすい価格が多く、気軽に購入しやすいです。しかし牛革が使えば使うほど味が出てくるのに対し、合成皮革は色味が悪くなったりひび割れたり、劣化するのがはやい傾向にあります。
合成皮革は経年劣化しますが、もちろんすぐに使えなくなってしまうわけではありません。定期的にペンケースを新調したい場合などは、低価格な合成皮革を利用するのもいいでしょう。
【2】デザインから選ぶ
革ペンケースは、中身を入れすぎずにスマートに持つのが粋(いき)。なかに入れる筆記用具の種類や数などを想定して選びましょう。
ビジネスで使うならコンパクトに収まる「ファスナーペンケース」
ビジネスでは、手軽にペンを出したり閉まったりできる革ペンケースが便利です。入れるものの自由度がいちばん高いのはファスナータイプ。L字に大きくファスナーを開けられるものだと、なかのものを出し入れしやすいでしょう。
フタがフラップタイプのものは開け閉めしやすく、コンパクトなものを選べばビジネスシーンでも活躍してくれます。
大容量でおしゃれな「ロールペンケース」
ひもで巻くロールタイプのデザインは、開閉が少し手間だと感じるかもしれません。しかし間仕切りがあるタイプのペンケースならなかに入れた筆記用具が整頓されている状態なので、使いたいものを探しやすくすぐ取り出せます。ペン以外にもハサミやのりなど収納できるタイプもありますので目的に合わせて選んでみましょう。
【3】大切なペンを入れるならループ、ホルダー付きを
ペンケースの内側に、1本のペンを収納するループやホルダーが付いているタイプがあります。こちらは、バッグの中に入れて持ち運ぶ際、他のペンとぶつかることがなく傷がつきにくいので大切なペンを入れるならチェックしてみましょう。
また、ペンケースの中がガサゴソ探さなくても一発で見つけられることができます。使用頻度の高いペンを収納しておくという手もありますよ。
【4】メーカーにも注目!
革ペンケースは、大きく「鞄メーカーが作っているもの」と「文具メーカーが作っているもの」に分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
職人技術を感じる「鞄メーカー」
ポーカーなど鞄メーカーの製品は鞄作りで培われた技術がペンケースに活かされているため、一つ一つが手作りのことが多く職人さんの想いが感じられるでしょう。使い手のことを深く考えて作られているので、使うごとに手に馴染み経年劣化も楽しんでいけるようになるでしょう。
収納のしやすさなら「文具メーカー」
パイロットやレイメイ藤井など文具メーカーのペンケースは、文具のことをわかっているだけあって、文具をうまく収納するための規格をよく考えて作られているものが多いです。ペンケースとペンを同じメーカーで揃えるとより取り出しやすさや収納のしやすさも変わってくるでしょう。
革ペンケースのおすすめ21選
革ペンケースの選び方のポイントをふまえて、整理収納コンサルタント・瀬尾さちこさんに選んでもらったおすすめ商品を価格別にご紹介します。はじめて革ペンケースを手に取ってみたい人も、プロが厳選したおすすめ商品をぜひ参考にしてくださいね。
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▼~5,000円
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▼おすすめ10選【~5,000円】
まずは、手に入れやすいコスパに優れた5000円未満の商品をピックアップ。低価格ながらも本革を使用しているものも多いのでおすすめです。
クリエイティブな職業の方々におすすめのデザイン
ドイツの文具メーカー、STAEDTLER(ステッドラー)のペンケースです。クリエイター向けに設計されているためか、さまざまな画材などを入れて使えるよう内部がポケットで仕切られています。
シンプルながらもロールタイプという珍しいデザインなので、他人と被らないペンケースを選びたい方には、是非おすすめしたい逸品です。

開けやすさとレトロ感を兼ね備えたがま口デザイン
Lライティングペーパーで有名な老舗文具メーカー・ライフの革ペンケース。横長のがま口デザインなので、入れ口が大きく開き、なかのものが見やすい形になっています。
ちょっとレトロな雰囲気もするかわいいフォルムですので、使うたびに楽しい気分になりそうですね。大きすぎないサイズ感なので、必要最低限の筆記具があればいいという方にぴったり。
ライフのノートとあわせて使えば、勉強へのモチベーションもアップするかもしれません。
憧れの本場・イタリアの革製品を普段使いに
レザーの本場・イタリアで生産された革ペンケースです。誰しもイタリア製の革製品を1つは持ってみたいものですが、ペンケースであれば身近に取り入れやすいのではないでしょうか。
シンプルながらも、手に取るだけで熟練の職人たちの技を感じることができます。父の日や敬老の日などのプレゼントとして、日頃お世話になっている方への贈り物としても最適です。
長く愛用する革ペンケースをお探しの方へ
日本製ブランド「ZARIO-GRANDEE- ザリオグランデ」の三角型ペンケースです。ボーノアニリンを使用しているため、鮮やかな発色が印象的です。
厚みのレザーで丈夫なので、長く愛用するペンケースとして最適です。また、小柄なので、バッグに入りやすいです。カラーも豊富で6色から選べますので、性別や年齢を問わずご使用いただけます。
老舗によるイタリア製合皮のペンケース
オレンジ色のノートで有名なロディアは、フランス第二の都市リヨンで、1932年に誕生した歴史あるブランド。
こちらはイタリア製の合皮に、ロディアのロゴを型押しされています。スリムなペンを12本ほど収納することができます。カラー展開は豊富なので、好みに合った色を選べますよ。ファスナーはブランドカラーのオレンジを採用。
イタリアンレザーの経年変化を楽しめる
オリジナルの革製品を製造・販売をおこなっているスリップオンのペンケース。経年変化を楽しめるイタリアンレザーが使われており、細いペンなら12~13本入るほど大容量タイプですが、スリムなのでデスクのうえに置いていても邪魔になりません。
カラーは全7色展開。シンプルなデザインなので入学祝いや進級祝いのギフトにも喜ばれるでしょう。
なくさない! 紛失を防ぐストラップつき
バトンのようなスリムな形状が特徴のペンケース。きめこまかくてやわらかな質感のキップレザーを使用しています。やわらかい革ですが耐久性は高いので、ペンケースとして長く使うことができるでしょう。
サイドにあるストラップはスナップボタンがついており、開閉が可能です。バッグの持ち手やキーリングに固定すれば、迷子にもなりにくくなります。
大切な2本を入れて持ち歩ける
パイロットのペンケースは、型押し加工が施された牛革を使用しているため、キズが目立ちにくいのが特徴。革製品の品質を左右するコバ処理は、職人によりひとつひとつていねいに塗り仕上げられています。
シンプルで型崩れしにくいしっかりとしたケースタイプで、明るめのステッチがアクセントに。カラーバリエーションも豊富で淡いピンクやライトブルー、ホワイトなども展開。贈りものにも喜ばれるペンケースです。
人気ブランドのペンケースはギフトにも最適
革ならではの色合いが引き立つキャメル・ブラウン・ブラック、そして、カジュアルファッションにも合うブルーやイエロー等、カラーバリエーションが豊富です。
幅広い方々から愛されるアーバンルイスブランドの製品ですから、お祝いギフトとして贈るにも最適です。また、ファスナーも滑らかに開くように製作されているので、一度手に取ってその使い心地を体感してください。
使い込むと味わいが増すヴィンテージ加工!
職人の手によりヴィンテージ加工が施されている味わい深いペンケースです。持ち運びやすい軽量かつスリムなデザインなのでビジネスシーンにもぴったりです。
この細さで、普通のペンが約15本も収まります。さまざまなペンを入れることができるので安心です。カラーは6色展開なので好きな色を選ぶといいでしょう。女性へのギフトとしても喜ばれるかもしれませんね。
▼おすすめ8選【5,000~1万円】
次は5,000円から1万円までのペンケースをご紹介します。質にこだわったものが豊富で、プレゼントにもピッタリですよ。
使いやすい細身の水牛革スリムペンケース
英国のビジネススタイルに憧れをこめて名づけられたノックスのペンケース。水牛革を植物性のタンニンでていねいになめして作られたペンケースは、経年でツヤがでて深みのある色へ変化していきます。
収容本数は約12本。消しゴムや定規などを入れると少し空間がせまくなりますが、ビジネスシーンはもちろん、学生さんにも使いやすいサイズです。
ファスナー・ロール・ホルダーすべてそろう
ファスナーつきペンケース2つにくわえて、1本差し機能を2本備えたペンケースです。毎日使うペン、カラーペン、大切なペンなど用途に合わせて収納できます。全部入れたらベルトでくるっとまとめられるので持ち運びにも便利です。
イタリアンオイルレザーにミーリング加工を施してあるため、やわらかく自然なシボ感を楽しめます。内側と表側、ファスナーの色をそれぞれ変えており、見た目にもおしゃれです。顔料仕上げできれいな発色を長く楽しめます。実用性を重視されている方も満足できるペンケースです。
お手入れしやすいオイルレザー
イタリアの伝統的な手法でなめされたオイルレザーを使用したペンケース。シボ感のあるやわらかな革の持ち味を活かして作られています。長く使えるように作られており、経年でツヤのある美しい風合いへと変化していく様子を楽しめます。
水気に弱いので、もし濡れてしまったときはすぐに乾拭きをして日陰で干してください。
自分だけの味わいに育ててみよう
ランドセルの製造からバッグなど高品質な革製品を手がける土屋鞄のペンケース。1枚のヌメ革をぐるりと巻かれたデザインで持ったときのなじみがよいのが特徴。マチがしっかりあるのでペン数本+消しゴムなど必要な文具もしっかりおさめることが可能です。
大きく開くL字ファスナーで取り出しやすく、使い勝手にもすぐれています。ヌメ革は使う人によって風合いが異なるため、育てる楽しみを味わうことが可能です。
華やかなカットワークが美しい
ゲンテンでも人気のカットワークシリーズのペンケース。革は天然オイルをたっぷりしみこませているため、使い込んでいくうちに自然なツヤが生まれ、味わい深く変化していきます。
内布はついていないため、なかに入れたものが見えます。厚みのある革を使用しているため、繊細なカットワークが切れてしまうことなく、長く愛用することが可能です。
滑らかなスエード素材が魅力
表面が起毛したスエードを使用しており、滑らかな質感が魅力的。また継ぎ目のない一枚革を使っています。
スリムな形状の本体には、15cm定規やペンを5本ほど入れることができます。使っていくうちにくたっとしてくるので、より手になじむようになりますよ。

文具メーカーらしい実用性と美しさを兼ね備えた商品
万年筆などで有名なパイロットのロールタイプのペンケース。5本の筆記具が収納できるほか、ファスナーポケットもついていて定規や消しゴムなども入れられます。
高級牛革とされる生後6カ月から2年以内の牛の革(キップ)を使っていて、美しさと強度を兼ね備えています。実用性と素材の美しさ、両方を求める方におすすめです。

お手入れも楽で豊富なカラー展開も魅力
革製品の老舗クイーポによるブランド、gentenのペンケース。「環境に配慮すること」「限りある資源を大切にすること」「長く愛されるモノづくりを目指すこと」を基本理念としたブランドです。
この製品は、材料に美しいシボが特徴であるイタリア製のミネルバボックスという革を使っています。この革はオイルを多く含んでいるので、クリームを塗るなどといった、定期的なメンテナンスの手間がいりません。
カラー展開も豊富なので、きっとお気に入りのカラーが見つかるはずです。ただし、水に濡れたときは色移りをすることもあるので注意。
▼おすすめ3選【1万円~】
最後に1万円以上のペンケースをご紹介します。革や加工方法にこだわったアイテムが豊富。また、縫製も申し分なく、仕上がりが非常にいいですよ。
使い込むほど美しいツヤを楽しめる
オリジナルのイタリアンレザーを使用したイルビゾンテのペンケースです。経年でツヤが生まれて深い色へと風合いの変化を楽しめます。
底面が広いため、入れたものが確認しやすく、デスクのうえに置いていても倒れたりしません。シンプルなデザインに押されたイルビゾンテのロゴがポイント。おしゃれに敏感な人へのギフトにも喜ばれます。
高品質なブライドルレザーを使用
イギリスのレザー用品メーカー、ホワイトハウスコックスの革ペンケースです。染色とワックス加工を施した耐久性の高いブライドルレザーを使用。使っていくうちに使用者の手のあたたかさや摩擦により、革になじんでいき味わい深く変化していきます。
ワックスの白浮きが気になる方は、やわらかい布か専用ブラシで磨いてください。もちろん、そのままでも使用できます。変化する革の表情を楽しみたい方におすすめです。

ビジネスシーンでも使えるスタイリッシュなデザイン
国内生産を貫く鞄メーカー・吉田の人気ブランドPORTERの革ペンケース。表面が少しかために仕上げられていて、なめらかな質感ながらもシャープでスタイリッシュなデザインです。
サイドがじゃばらになっているので、収納口が大きく開き、なかのものが見やすく出し入れもラクチン。底が広めなので、自立してくれるのも魅力的。
ビジネスバッグを思わせるフォルムなので、仕事でも使いたい方にぴったりです。
「革ペンケース」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 革ペンケースの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での革ペンケースの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
革ペンケースのお手入れ方法
本革ペンケースは定期的なお手入れにより、長く愛用することが可能です。普段のお手入れは乾いた布で乾拭きするくらいで大丈夫。革にしみ込んだオイルが表面に浮き出てきて、表面を保護してくれます。見た目にもツヤがでるので習慣にしておくといいでしょう。
水に濡れたときはすぐに乾拭きをして陰干しが必須。早く乾かすためにドライヤーなど高温にさらしてはいけません。また、汚れ落としに薬品を使用するとシミになることもあります。市販の革用クリーナーも相性があるので、目立たない場所に試してから使うようにしてください。
その他のペンケースをチェック
お気に入りのペンケースを見つけよう!
革ペンケースは毎日使うことが多いアイテムだからこそ、こまめなお手入れが大切。少し面倒だなと思ってもしっかりお手入れをすれば美しい経年変化を楽しめます。使っていくうちに増えていくキズも愛おしくなってくることでしょう。
ともに成長を感じられるアイテムだからこそ、新生活をスタートする方への贈りものにも喜ばれるアイテムです。この記事でご紹介した革ペンケースの選び方やおすすめ商品も参考にして、お気に入りの革ペンケースを探してみてください。
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