テレビブースターとは
山間部や海辺などではテレビが映りにくいことがあります。そのような場合に放送電波を増幅して映りやすくするのがテレビブースターという機器です。
弱い電波を増幅するので、一般的に使ってもよりきれいな映像を楽しめるのがメリットです。ほとんどテレビが映らないぐらい電波が弱い場合は、アンテナ自体が原因かもしれません。
▼テレビブースターの種類・タイプ
テレビブースターには、屋外用と屋内用があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
▼屋外用:テレビがほとんど映らない環境向け
屋外用は、アンテナ直下に設置するタイプ。
直にアンテナの電波を増強するため、電波環境がより改善します。しかし、環境によっては、業者による工事が発生するため、導入にコストがかかってしまう場合もあります。
▼屋内用:映像が不安定な環境向け
屋内用は、一般家庭向けの、設置がかんたんでコンパクトなタイプ。
電波の弱さによりますが、家庭用のテレビの映りは、ほとんど本商品で解決できます。
テレビブースターの選び方
それでは、テレビブースターの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】性能
【2】入力レベルの範囲を調整できるか
【3】使用帯域
上記の3つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】性能をチェック
テレビブースターの性能を測るうえで重要なのは、受信した電波をどれだけ増幅できるかという「利得(ゲイン)」と、受信した電波がどの程度ノイズの影響を受けているかを示す「雑音指数(NF)」です。
具体的にどの程度の数値がすぐれているかを覚えておくのは困難なので、利得は数値が大きいものを、雑音指数は数値が小さいものを相対比較して選ぶといいでしょう。
▼ノイズの抑制には「雑音指数(NF)」が低いものを
雑音指数(NF)とは、アンテナで受信した電波がどの程度ノイズの影響を受けているかを数値化したものです。単位はデシベル(dB)であらわされ、数値が小さいほどノイズの影響を受けにくく、電波の質を落とさずにテレビまで届けることができます。
快適にテレビを視聴するために、雑音指数(NF)の数値が低いものを選びましょう。
▼電波受信状況が悪いなら「利得(ゲイン)」に注目
「利得(ゲイン)」とは、受信した電波をどのくらい増幅できるかを数値化したものです。単位は雑音指数(NF)と同じくデシベル(dB)であらわされ、数値が大きいほど電波を増幅する性能が高くなります。
とくに電波の受信状況が悪い場合には、「利得(ゲイン)」の数値に注目して、できるだけ高いものを選ぶといいでしょう。
▼なるべく「定格出力」が大きなものを
定格出力とは、安定した電波を送信できる出力範囲をあらわしたものです。出力レベルが定格出力の範囲内であれば、安定したきれいな映像が映し出されます。
しかし、出力レベルがその範囲をこえてしまうと、映像が乱れる、電波を受信できないといった問題が起こることも。さらに、関連機器の故障につながるおそれもあるため、できれば定格出力の大きいものがおすすめです。
【2】入力レベルの範囲を調整できるかチェック
電波を増幅しすぎるとかえって映りが悪くなることがあるため、入力レベルを調整できる機能がついていると便利です。利得の切り替えや調整ができる機能が搭載されていれば、必要に応じて定格出力範囲内の適切なレベルに合わせることができます。
安定したきれいな映像を楽しみたいなら、入力レベルの調整が可能なものを選びましょう。
【3】使用帯域をチェック
テレビブースターは、商品が使用する帯域によって受信できる周波数やチャンネルが異なります。おもにUHF電波帯のみを使用する「地デジ用」と、さらにBS・CSに対応した商品があります。
BSやCS放送をほとんど観ないという方は、コストも考えて地デジ用がおすすめですが、よくBSやCS放送も観るなら対応した商品を選ぶ必要があります。
▼エキスパートのアドバイス
なぜテレビの映りが悪いのか自己分析する
テレビの映りが悪い理由がどこにあるのか、まずは自分で分析をしておくようにしましょう。原因がわかったら、使用環境に応じたテレビブースターを選ぶようにしてください。
また、今後ますます普及するであろう4K・8K衛星放送も、せっかくテレビやチューナーをそろえても映りが悪かったら台無しです。多チャンネル時代になるとテレビブースターの出番も増えるので、正しくベストな選択をするようにしましょう。
人気メーカー・ブランドの特徴
テレビブースターを製造・販売するメーカーをご紹介します。おもな3つのメーカーを取り上げますので、特徴などをチェックして選ぶときの参考にしてください。
▼日本アンテナ
「日本アンテナ株式会社」はテレビアンテナをはじめ、受信用電子機器などを製造・販売しているメーカーです。家庭向けテレビブースターのラインナップは豊富で、コンパクトな室内用から屋外用までそろっています。
また地デジ専用やBS・CS放送に対応しているモデルなどもそろっているので、用途に合ったものを選べるメーカーです。
▼DXアンテナ
「DXアンテナ株式会社」の特徴も家庭用テレビブースターのラインナップが豊富なこと。各種アンテナやテレビ受信関連機器などの製造・販売を手がけており、実績があるメーカーです。
4Kや8K放送などに対応した室内用のコンパクトなタイプをはじめ、地デジ専用の製品やBS、CS対応モデルなどいろいろな商品から選べます。複数台のテレビを設置している場合でも、共同受信用ブースターが用意してあり、ケーブルテレビ用のモデルも選択可能です。
▼マスプロ電工
「マスプロ電工株式会社」はテレビアンテナや受信機器を製造・販売しているメーカーですが、工事なども幅広く手がけています。
家庭向けブースターとしては地デジ専用、BSやCS放送に対応したモデルをはじめ、テレビやレコーダー向けの商品もそろっており、ラインナップは豊富です。
4Kおよび8K放送、スカパー!プレミアムなどに対応したモデルも選べます。
テレビブースターのおすすめ商品
それでは、おすすめのテレビブースターをご紹介いたします。
▼おすすめ6選|屋内用
▼おすすめ2選|屋外用
▼おすすめ2選|屋内・屋外兼用
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ6選|屋内用
上記でご紹介してきたテレビブースターの選び方のポイントをふまえて、おすすめのテレビブースターを紹介します。まずは、屋内用の商品です。ぜひ参考にしてください。
老舗メーカの高性能テレビブースター
1953年日本のテレビ放送開始と共に創立したアンテナ製造のパイオニア的存在であるマスプロ電工のテレビブースター。老舗ブランであるから作れる安定性で、分配時のブロックノイズなどを改善してくれる高性能な商品です。コンパクトに加えスタイリッシュなデザインなので部屋のちょっとしたスペースなどの隙間に配置可能。安心・安全に使えるテレビブースターです。

初心者でもかんたんに設置可能
既設されているアンテナ配線の間に、かんたんに取り付けできる室内用テレビブースターです。
地デジのみの対応ですが、画面にブロックノイズが出たり、特定のチャンネルのみ映りが悪かったりといった症状に悩んでいる方におすすめの商品です。
とくに室内で複数のテレビやレコーダーなどに分配して電波が減衰してしまった際に増幅するのに有効。利得はUHFで15~19dB、VHFは11~14dBです。
手のひらサイズのテレビブースター
CS・BSアンテナの電波が弱い場合に有効なブースターです。屋外の混合機と一緒に屋内の送電機とを繋げて使います。軽量でコンパクトなサイズで、4Kや8Kにも対応しているのでおすすめです。
メーカーの1年間保証もあるので、もし不具合が生じても期間内であれば、交換可能。安心して使うことができますよ。
横置きも縦置きもできるスッキリデザイン
ブルーレイレコーダーやテレビなどを増設した時のテレビ信号の低下を防いでくれるのがこのブースターです。機械が苦手な方も簡単にケーブルを繋げて設置できるので、初めての方にはこのブースターがオススメです。
横置きはもちろん、縦置きもできるのでどこでも設置可能です。すっきりとしたデザインで従来品と比べて小型化しているため、収納が楽になります。

2出力電通型でBS・CSにも対応
地デジ放送だけでなく、BSやCS放送の電波も増幅させることができる2出力電通型の屋内用卓上型テレビブースターです。
電源を入れればすぐに接続できるかんたんな設定と、縦置き、横置きどちらでも設置可能な利便性で人気の高い商品。利得は地デジで25~33dB、BS・CSで20~28dB、雑音指数は地デジで3以下、BS・CSで5以下となっています。
電波状況が悪く、デジタル放送のブロックノイズが気になるという方におすすめでしょう。
4K・8Kにも対応しているテレビブースター
この製品は、地デジとBS/CSに対応しているテレビブースターです。また、2K ・4K・8Kと全てに対応しているので、綺麗な映像を楽しめる点もおすすめです。
4K・8Kでさらに質の高い映像を見るには、この商品を使用することで、究極の繊細さとリアル感の映像を楽しむことができます。接続状態を知らせてくれる機能も付いており、とても便利ですよ。
▼おすすめ2選|屋外用
続いては、屋外用のテレビブースターを紹介します。こちらもぜひ参考にしてください。
本体に電源部を内蔵できる
ケーブルテレビ、BS・CS放送に対応している屋外用のテレビブースターですが、4Kと8Kの衛星放送にも対応しています。分配数の多い住宅にも使える製品です。
電源部を本体に内蔵できる新設計のケースを採用しており、屋外で電源が取れない場合は電源部を取り外して電源が取れる場所に設置できます。BS・110度CSアンテナ用DC15V給電機能付き。

1台で43dB形と33dB形の2役
この商品は「デュアルブースター」の採用により、43dB形と33dB形の2役をスイッチひとつで切り替えることができるテレビブースターです。
屋外に設置して使用するタイプのブースターで、軽量コンパクトのため垂直だけでなく水平方向のマストにも取り付けできます。利得は地デジで40~46dB、BS/CSで26~34dBと高い水準となっています。テレビの映りが悪いけれど、どのブースターを購入すればよいか受信環境がわからない方におすすめです。
▼おすすめ2選|屋内・屋外兼用
最後は、屋内と屋外で兼用できるテレビブースターをご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
利得の調整ができる
UHF向けのブースターで屋外と屋内のどちらでも使える兼用タイプ。ケーブルテレビには使えませんが、スカパー!対応(スカパー!プレミアムは非対応)です。地デジ放送の画質をよくしたい方に適しています。
利得切り替えスイッチで35dBと45dBの2つから選択可能。電波の弱い地域の方には便利です。また電波が強い地域でも利得を調整できるのはメリットでしょう。
垂直と水平のどちらのマストにも取りつけ可能
リーズナブルに地デジ放送の画質を改善できる屋外・屋内兼用のブースターです。テレビ信号が弱い場合や複数のテレビに信号を送りたい方に向いています。
入力レベルを3段階で調整できるスイッチがあり、33dBでも45dBとしても使えるタイプ。加工・設置するときに接続状態をLEDランプで確認できるので便利です。垂直マストだけでなく水平マストにも対応しているので取りつけやすくなっています。
おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトのランキングを見る テレビブースターの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのテレビブースターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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まとめ
日常生活になくてはならないのがテレビです。今では地上デジタルはあたりまえで、BS・CS放送やケーブルテレビなどいくつもの受信方法があります。
しかしテレビ電波をしっかり受信できないと映像が映らなかったり、乱れたりするエリアがあります。そのような地域にお住まいの方におすすめなのがご紹介したテレビブースターです。
屋内や屋外、また兼用で使えるおすすめ製品もご紹介しています。がまんして見ている方は選び方やメーカーの特徴を踏まえて、テレビブースターを設置してみてください。
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