キャンプ用ケトルの選び方 形と素材に注目!
キャンプライターの中山一弘さんに、キャンプ用ケトルを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
ケトルのタイプから選ぶ
ケトルのタイプはやかんタイプ、縦長タイプ、寸胴タイプの3種類があります。それぞれの特徴を紹介します。
『やかんタイプ』はお湯を早く沸かしたい人へ
やかんタイプはイメージの通り底面が広いので火があたる面積が多いのが特徴。その分、お湯を早く沸かしたい人に向いている形です。キャンプ用の夜間ケトルは家庭用よりもサイズが小さいのでコロンとしていて可愛い形が人気です。
『縦長タイプ』は容量が多いので便利
コーヒーケトルのような縦長のデザインが特徴です。こちらのタイプは焚き火に対応していることが多く、容量もたっぷり入るので料理やコーヒーなどでたくさんお湯を使う機会があるときに向いています。
『寸胴タイプ』はラーメンも茹でられる
寸胴の形とお湯の注ぎ口が一体化したタイプです。キャンプで鍋などを持っていくのが億劫な人こそ向いています。クッカーのなかにはインスタント麺がすっぽり収まるタイプもあるので、調理にも使えます。
素材で選ぶ メリット・デメリットにも注目
『ステンレス』なら焚き火での使用OK
熱や衝撃にも強く、汚れても落としやすいとなればステンレスが最適です。
軽量なので、ハンガー(焚火の中にケトルなどを吊るすアイテム)への負担も小さく、取り回しもしやすいです。煤汚れを嫌う場合でも、スチールウールなどで洗えばすぐに落とせます。
『銅』は熱伝導率が高い! 焚き火での使用もOK
やや高価になりますが「銅」もステンレスと似たような性質をもっています。また、使いこむにつれて風合いが出てくるので愛着もわいてくるでしょう。
銅は熱伝導率が優れているので、他の素材と比べて温まるのが早いのでとても効率的です。ただし、銅はキズが付きやすいのでお手入れが少々大変かもしれません。
『アルミ』は軽量! ガスコンロでの使用OK
軽量で熱伝導率がいいアルミ素材。かさばるキャンプ道具の強い味方です。手頃な価格で手に入る商品も多いので、キャンプ初心者にもおすすめ。
ただし、ステンレスや銅に比べてキズがつきやすかったり、耐久性も弱いので直火や焚火にはむかない素材かもしれません。
『ホーロー』はアウトドアには不向き
ホーローは見た目がかわいいのでキャンプのときにあると映えます。直火はできますが焚火はできません。コンロなどでお湯を沸かしてコーヒーなどを飲むときにあると便利です。しかし、割れやすい素材で重いので、キャンプ道具を運んでいる最中に割れるのを防ぐ必要があるでしょう。足場の悪いキャンプ場では使い勝手が悪いかもしれません。
使用目的に合わせてサイズを選ぶ
キャンプ飯にお湯をよく使うのか? ソロキャンプが多いのか?などで必要なケトルの大きさは変わってきます。キャンプスタイルをよく考えることが大切です。
調理用なら1リットル以上の大きめサイズが便利
調理するときにお湯を使う機会は多いと思います。水場まで汲みに行くのもなかなかキャンプ場では大変です。容量が大きいケトルなら、そんな手間もかかりません。しかし容量が大きい分お湯が沸くのに時間がかかります。また人数によってサイズが大きいほうが便利なことがあります。何人でキャンプに行くことが多いのか? またキャンプ飯は何を作るのか? など事前に整理してから準備しましょう。
コーヒーの湯沸かし用なら1リットル以下の小型サイズで十分
1リットル以下のケトルはソロキャンプの時用に準備しておくととても便利です。1リットルといえども、コップ1杯200ミリ程度と考えると、5杯分も作れます。カップラーメンなどキャンプ飯にお湯を使う機会がないキャンパーにおすすめのサイズです。
キャンプケトル【やかんタイプ】おすすめ9選 キャンプ芸人ヒロシの愛用品も登場!
キャンプ用ケトルの選び方のポイントをふまえて、キャンプライターの中山一弘さんと編集部が選んだおすすめ商品をご紹介します。
ハードアルマイトで加工された本格的なヤカン
超硬皮膜ハードアルマイトで加工され、耐久性があり傷つきにくいヤカンで、自宅での普段使いからアウトドアまで幅広く使えます。単にお湯を沸かす以外にも熱燗を作る用途にもできます。
藤ツル風に加工されたハンドルと木製の取っ手のおかげで熱くなりにくい材質です。また、持ち運びに便利な収納袋が付いてきます。
焚き火の直火OK!キャンプで大活躍!
程よい大きさのやかんなので、コーヒーのお湯炊きにも、調理用としても十分使えます。また持ち手のラバーを外せば焚き火の直火でお湯を沸かすこともできるのでキャンプに役立つこと間違いなしです!
使いやすさとデザインを兼ねたフォルム
軽くて扱いやすく、熱伝導性の高いアルミ製のキャンプケトルです。アウトドアシーンでガスバーナーやアウトドアストーブなどの火元でも、すぐにお湯を沸かせます。
お湯を注ぐ口はアヒル口になっていて、注ぎやすさとかわいらしいフォルムを両立させています。ハンドルとふた部分には、すべりにくいラバー加工仕様になっています。
ほかのギアとそろえても使いやすい
ケトル表面にハードアノダイズド加工をほどこした、アルミ製のキャンプケトルです。熱伝導性が高いため、アウトドアシーンで使いやすくなっています。
別売りのクッキングセットやスーパーセットの内鍋部分に重ねて収納できるため、ほかのシリーズと一緒にそろえて使いたいときにも向いています。ハンドル部分は樹脂のため、火にかけるときには立てて使用するようにしましょう。
耐久性の高さと使い勝手の良さが魅力
ハードアルマイト加工をほどこしたアルミ製のキャンプケトルです。アルミのやわらかさをカバーすることで耐久性が増しています。また、鋼鉄製のような風合いも楽しめるのが魅力です。
フラット形状は安定性が高く使いやすいだけでなく、ノスタルジックな風合いも同時に楽しめます。アウトドアシーンはもちろん、囲炉裏や暖炉などにもよく合うデザインも魅力です。
軽くて注ぎやすいアルミ製のケトル
超軽量でコンパクトなやかん。熱効率がいいアルミニウムを採用しているため、あたたかい飲みものがほしいときにすぐにお湯を沸かすことが可能です。
キズがつきにくい加工が施されているのも特徴。また、最後まで傾けてもフタが外れない設計になっているので、ストレスなく飲みものを注げるでしょう。専用のメッシュポーチに入れてカンタンに持ち運ぶことができるのもうれしいポイント。軽くて持ち運びやすいのでソロキャンプでも使えそうです。

幅広型の人気湯沸かしアイテム
独特の形状と注ぎやすい口が特徴のステンレスケトルです。世界中にファンがいて、年季の入ったこのケトルが写った画像や動画をあちこちで見ることができます。
開口部がとても広く、洗いやすいだけでなく、中にさまざまなものが収納できるので、荷物を少なくしたい方にも最適です。シンプルなだけに使い勝手がとてもよいアイテムといえるでしょう。

北欧のキャンプケトル、ソロキャンプに合う小型も
ノルウェーブランドが販売している焚火専用のケトルです。ケトルの下部が銅でコーティングされているので、熱伝導率がとても上がっています。二重になっているハンドルは安定度を高めるのに非常に役立っていて、吊るしても棒などにかけても使いやすいです。
一見、お湯だれしそうな注ぎ口ですが、その心配はなく、かえって細口で注ぎやすいのでコーヒーを淹れるのにも最適です。1.5L、4Lのタイプもあるのでキャンプスタイルに合わせた製品が選べます。
EAGLE Products(イーグルプロダクツ)『Campfire Kettle(キャンプファイヤーケトル)(ST200)』
キャンプケトル【縦長タイプ】おすすめ7選 人気アウトドアブランド多数!
焚火との相性のよいスタイリッシュなデザイン
耐久性の高いステンレスを素材に採用したキャンプケトルです。焚火などの強い直火にかけても耐えられるタフさが魅力になっています。形状が縦長、かつフタがついているため焚火の灰も中に入りにくくなっています。
ハンドル部分を吊るしても使用できます。クラシカルな風合いも楽しめるので、焚火と一緒に使いたくなるアイテムです。

焚火映えする美しいケトル
キャンプギアの定番ブランド、 snow peakのケトル。このクラシックケトルの特徴はその美しさです。すっきりした外観と機能性を感じさせてくれるパーツ類のバランスがとてもよく、眺めているだけで焚火がしたくなります。
注ぎ口は蓋のロックにもなるので、お湯が少なくなったときに注いでも、いきなり蓋が開いたりしません。美しいだけでなくよく考えられたデザインのケトルです。

早く沸く銅製のケトル
熱伝導率が高い銅を使ったケトルです。たっぷりのお湯が欲しいときに頼もしい3.4Lの大容量も魅力です。満水では5.4L入りますが、こぼさないように注がなくてはいけないので注意が必要。ですが、背面のハンドルを持ちながら操作すると、大容量でもきめ細かくコントロールできるのでゆっくりやれば安心。
風合いも見事ですが、使う方の気持ちを考えた作りが素敵な逸品です。適正容量2.3Lの(小)タイプもあります。

焚火用ケトルの代表、キャンプや登山でコーヒーを
縦長タイプの焚火に最適なデザインで、作りの良さから多くのファンがいる製品です。注ぎ口と蓋(ふた)のバランスが絶妙で挽いたコーヒーを淹れるのにも最適です。
このタイプのケトルは長年使い続けることで独特の枯れた質感になっていくのも魅力で、愛着の湧くアイテムとして良き友になってくれます。容量が約2.5Lのジャンボタイプもあります。
キャンプケトル【寸胴(クッカー)タイプ】おすすめ6選 インスタントラーメンがすっぽり入る!
「キャンプ用ケトル」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする キャンプ用ケトルの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのキャンプ用ケトルの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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パーツがすべて金属製なら直火による変形の心配なし キャンプライターからのアドバイス
汎用ケトルには取っ手や蓋のパーツにプラスチックが使われているものが多くあります。こうした製品を直火の中に置くと、火が回って直接焦がしてしまい、ドロドロに変形してしまうことがあります。
うまく熾火(おきび)などを利用すれば問題ありませんが、火の回りなどを気にせずワイルドに使いたいなら、パーツがすべて金属の製品を選ぶとよいです。
キャンプケトルはあると便利! 過ごし方で考えよう 編集部より
キャンプでの過ごし方はそれぞれだと思います。キャンプ場で調理をしてご飯を食べたいのか、コーヒーを飲みながら本などを読んでゆっくり過ごしたいのか、キャンプ場での過ごし方によってキャンプケトルの必要性は変わってきます。キャンプをするためにはたくさんのキャンプ道具の準備が必要ですので、その中での優先順位を決めて準備することをお勧めします。楽しいキャンプの思い出ができるといいですね!
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青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。 ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。 今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。 キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。