縦型洗濯機の特徴
縦型洗濯機とドラム式洗濯機の違いはどこにあるのでしょうか。それぞれの特徴をくわしく見ていきましょう。
「もみ洗い」する縦型洗濯機
縦型洗濯機は、洗濯槽を左右に回転させて、たっぷりの水の中で衣類をこすり合わせ、もみ洗いする洗濯機です。汚れ落ちがよく、ドラム式にくらべて置き場所を取らないというメリットがあります。
最近の一部大型機種では、毛布やまくらなどの寝具を洗濯できるのもポイント。たっぷりの水の中で衣類同士をやさしくこすり合わせて洗っていますが、ドラム式にくらべて繊維が傷みやすい点には注意が必要です。
「たたき洗い」するドラム式洗濯機
ドラム式洗濯機は、洗濯槽を上下に回転させることよって衣類を上から下に落とし、たたき洗いする方式の洗濯機です。衣類を洗濯槽にたたきつけるため、衣類同士がこすれあわないので繊維が傷みにくいこと、また、少ない水で効率的に洗濯できる点がドラム式洗濯機のメリットです。
一方で、最近はコンパクトなものも登場してきましたが、縦型洗濯機にくらべてサイズが大型であることが多く、設置場所にはある程度のスペースが必要になります。
縦型洗濯機の選び方
それでは、縦型洗濯機の選び方をご紹介します。何人で使うか、頻度はどのくらいか、によって選ぶ洗濯機も変わってきますので、自分の生活スタイルに合ったモデルを選ぶ基準にしてください。
ポイントは下記。
【1】乾燥機能
【2】洗浄力
【3】洗濯容量
【4】インバーターの有無
【5】使いやすさやコスパ
【6】サイズ
【7】各機種の特徴
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】乾燥機能をチェック
縦型洗濯機は、乾燥機能の違いで「洗濯乾燥機」と「全自動洗濯機」に分けられます。
乾燥機能つきの「洗濯乾燥機」
洗濯乾燥機はヒーターを搭載し、本格的な乾燥を行なってくれるものです。温風をしっかりと洗濯物に当てて乾かすため、乾燥した状態で洗濯機から取り出すことができます。雨の日や夜の洗濯でも安心ですね。
しかし、縦型洗濯機はドラム式と違い洗濯槽(そう)は水平にしかまわりません。そのため、どうしても乾燥時の風の当たり方にムラが出てきやすく、場合によってはシワになってしまうことも。
乾燥なしの「全自動洗濯機」
乾燥機能が付いておらず、洗い・すすぎ・脱水までを自動で行なってくれるもの。乾燥機能つきのモデルに比べて価格が抑えられているものが多いです。
「風乾燥」機能が付いているものであれば、高速回転で洗濯物の水分を飛ばすことができます。洗濯物自体は干さなければならないですが、乾く時間を短くしたいという方におすすめです。
【2】洗浄力をチェック
洗濯物の汚れを落とす際、泥などの粒子の大きい汚れにはもみ洗いが効果的で、皮脂などの粒子のこまかい汚れには叩き洗いのほうが向いています。
また、繊維の奥まで洗いきるには水や洗剤が繊維のなかに浸透する必要があります。そのため、各メーカーとも洗浄力の向上には力を入れており、どんどん新しい洗浄方法が開発されています。
自宅の洗濯物にはどんな汚れが多いのかなどを考えたうえで洗浄方法に注目し、洗濯物をよりきれいに洗える洗濯機を選びたいですね。
【3】洗濯容量をチェック
多少前後はあれど、人ひとりの1日分の洗濯物の量はおよそ1.5kgといわれています。そのため、4人家族で毎日洗濯するなら1日分の洗濯量はおよそ6.0kgですが、少し余裕をもって7.0kgと考えましょう。
ですが、共働きで毎日洗濯できないという場合は、さらに容量が大きい洗濯機が必要になり、10kg以上の機種を選んでも大きすぎるということはありません。
洗濯機本体は、高さ以外ほとんどサイズは変わりません。よって、生活リズムと生活人数を考えて必要な大きさを選択するようにしましょう。
【4】インバーターの有無をチェック
インバーターとはかんたんにいうと「モーターの回転数を調整してくれる装置」のことです。洗濯機を回すのはもちろんモーターの力です。モーターは電力を与え続けると段々と回転が速くなるため、一定の回転数になると電力の供給を止めます。
そして、電気代が一番かかる瞬間というのが、電源をON/OFFする瞬間なのです。そのため、インバーターがないとON/OFFが頻繁に行なわれ電気代がかかってしまい、逆にインバーターありの場合は回転速度がゆるやかに上昇・下降するため、電気代が上がりにくいです。
また、インバーターがあると段々と回転速度を上げていくため静音性にもすぐれており、運転音が静かなのも特徴です。多少価格は高くなりますが、ぜひとも搭載しておきたい機能です。どのくらいの静音性かもチェックしておきましょう。
【5】メーカー別の工夫をチェック
洗濯機は、洗浄および乾燥が基本的な機能ですが、日常的に使うものなので、各メーカーは使いやすさやコスパなどに注目していろいろな機能を盛り込んでいます。たとえば、
・「パネルの設置場所に工夫をして使いやすさを向上」
・「節水効果や低騒音性のアップ」
・「お手入れを楽にする機能」
・「インテリアにもなるおしゃれなデザイン」
などです。こうした各メーカーの工夫にも注目して機種選びをしてはいかがでしょうか。
【6】サイズをチェック
洗濯機を購入するさいには、自宅の置き場所に対して適切なサイズかどうか悩むことがあるでしょう。事前に自宅の洗濯機置き場の寸法を測っておくことで、購入がスムーズになります。
縦横のサイズや高さはもちろんですが、縦型の洗濯機は上にフタを開けて洗濯物の出し入れをおこなうことを考慮してサイズを測っておきましょう。フタが開けられる余裕を持たせ、洗剤などの収納場所、ランドリーラックを設置する可能性を考慮しておくといいですよ。
【7】便利機能をチェック
洗濯機の機能は機種ごとにさまざまな特徴があります。温水洗浄機能や自動投入機能、AI機能がついて遠隔でスマートフォン操作ができるものなど、豊富な機種が売られています。また、月々の費用を抑えたい方には、節水タイプや省エネ機能がついた縦型洗濯機などもあります。
ここでは、とくに人気のある機能を2つピックアップして紹介します!
「温水洗浄機能」で洗浄力がよりUP!
「温水洗浄機能」は、温めた洗剤と、温水を組み合わせて洗う機能です。洗剤に含まれる酵素の働きがもっとも高まる温度まで温めることで、繊維の奥まで入り込んだ頑固な汚れもしっかりと落とすことができます。白い衣類の黄ばみやニオイが気になる方は、温水洗浄機能つきの縦型洗濯機を選ぶといいでしょう。
温水洗浄機能を備える洗濯機は、パナソニック、日立、東芝などから発売されています。
適切な洗剤・柔軟剤の分量を計算してくれる「自動投入機能」
洗剤の「自動投入機能」は、衣類の量などに合わせて液体洗剤・柔軟剤の量を自動で計算し、投入してくれる機能です。
この機能があれば洗剤を入れ過ぎる心配がなく、計量する手間も省けます。洗剤・柔軟剤タンクにあらかじめ液剤を入れておけば、計量のたびに手が汚れる心配もなく、洗濯機周りに洗剤・柔軟剤のボトルを置いておく必要もありません。
誰でもかんたんにボタンひとつで洗濯できるようになる、液体洗剤自動投入機能がついた洗濯機は、シャープ、ハイアール、パナソニック、日立などから発売されています。
人気メーカー・ブランドの特徴
ここからは、縦型洗濯機を販売している有名メーカーをご紹介します。
Panasonic(パナソニック)
パナソニックの縦型洗濯機は「泡洗浄」が特徴。泡の力で素早く汚れを落とします。さらに温水専用ヒーターで洗剤を直接加熱し、気になるニオイや汚れもスッキリ洗浄できる温水泡洗浄に対応したモデルもあります。
そのほか、液体洗剤・柔軟剤の自動投入機能や、節電できる「エコナビ」を搭載したモデルも。
HITACHI(日立製作所)
日立の縦型洗濯機は、この記事でも紹介する「ビートウォッシュ」シリーズが人気です。液体洗剤や柔軟剤の自動投入機能や、AIお洗濯、温水やつけおきのナイアガラ洗浄など便利機能がさまざまなのも魅力。
「つけおきナイアガラビート洗浄」機能で、衣類の黄ばみをしっかり落としてくれます。
SHARP(シャープ)
シャープの縦型洗濯機は、洗濯槽に穴がない「穴なし槽」が特徴。穴がないことで黒カビを防いでくれて、洗濯槽を清潔に保つことができます。さらに節水効果も!
また内フタがないので、カーテンや毛布のような大きめの洗濯物などもスムーズに出し入れ可能です。
TOSHIBA(東芝)
東芝の縦型洗濯機は、洗浄効果の高い「ウルトラファインバブル洗浄W」を搭載したモデルや、振動や運転音を抑えた低騒音設計のモデルなどがあります。とにかく頑固な汚れを落としたい方や、夜に洗濯機を使うことが多い方などにおすすめです。
縦型洗濯機おすすめ4選
それでは縦型洗濯機のおすすめ商品をご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
ステンレス穴なし槽で黒カビの侵入を防ぐ!
ヒーターによる温風で衣類を乾かす「ヒーターセンサー乾燥」を搭載。また、ハンガーにかけて衣類を乾かすことができる「ハンガー除菌・乾燥コース」を搭載し、シワを抑えてスピーディに乾燥させます。
通常の洗濯のときにも、ほぐし運転が搭載されていて、洗濯物をスルッと取り出せます。清潔な穴なし槽も魅力の洗濯機です。
幅×高さ×奥行 | 600×650×1,025mm |
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洗濯・脱水/乾燥容量 | 8kg / 4.5kg |
インバーターの有無 | 〇 |
カラーバリエーション | シルバー系 |
1回の消費電力量 | 67Wh(50/60Hz) |
タイプ | 洗濯乾燥機(乾燥機能つき) |
幅×高さ×奥行 | 600×650×1,025mm |
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洗濯・脱水/乾燥容量 | 8kg / 4.5kg |
インバーターの有無 | 〇 |
カラーバリエーション | シルバー系 |
1回の消費電力量 | 67Wh(50/60Hz) |
タイプ | 洗濯乾燥機(乾燥機能つき) |
時短が叶う洗濯機!
「仕事に家事、とにかくいつも忙しい!」という、家事にかかる時間を少しでも減らしたい方のための洗濯機といっても過言ではない洗濯機。最短洗濯時間は、なんと約9分です!
時間の節約になるのはもちろん、洗濯にかかる時間が短いので省エネも期待できます。出勤前や帰宅後などのスキマ時間を見つけて洗濯ができるのはうれしいですね。
幅×高さ×奥行 | 530×990×560mm |
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洗濯・脱水/乾燥容量 | 7.5kg/乾燥なし |
インバーターの有無 | 〇 |
カラーバリエーション | - |
1回の消費電力量 | 65Wh |
タイプ | 全自動洗濯機(乾燥なし) |
幅×高さ×奥行 | 530×990×560mm |
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洗濯・脱水/乾燥容量 | 7.5kg/乾燥なし |
インバーターの有無 | 〇 |
カラーバリエーション | - |
1回の消費電力量 | 65Wh |
タイプ | 全自動洗濯機(乾燥なし) |
お気に入りの洋服が傷んでほしくない人に
「3Dアクティブ洗浄」でお気に入りの洋服の傷みを抑えつつ、「高濃度クリーン洗浄」で衣類の汚れをしっかり落としてくれる縦型洗濯機です。
8種類の洗い方が選べて、おしゃれ着洗い機能も付いています。自分流・やさしくなど、ユニークな洗浄コースが特徴的です。
幅×高さ×奥行 | 560×540×980mm(排水ホース含む) |
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洗濯・脱水/乾燥容量 | 7kg |
インバーターの有無 | - |
カラーバリエーション | ホワイト |
1回の消費電力量 | 90Wh(50Hz)/110Wh(60Hz) |
タイプ | 全自動洗濯機 |
幅×高さ×奥行 | 560×540×980mm(排水ホース含む) |
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洗濯・脱水/乾燥容量 | 7kg |
インバーターの有無 | - |
カラーバリエーション | ホワイト |
1回の消費電力量 | 90Wh(50Hz)/110Wh(60Hz) |
タイプ | 全自動洗濯機 |
節電、時短ができるエコナビ機能搭載
3枚のビッグウイングと3個の突起をもつ「ビッグウイングパルセーター」で、水や衣類をしっかりかくはんし、汚れを落とします。立体水流で、水位が低いときでもしっかりもみ洗いします。
脱水後、自動でパルセーターが回転して洗濯槽に張りついた衣類をはがし、細かく動いて衣類のからみを緩和してくれるので、するりと軽い力で洗濯物が取り出せます。
幅×高さ×奥行 | 562×957×572mm |
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洗濯・脱水/乾燥容量 | 7kg/‐ |
インバーターの有無 | ‐ |
カラーバリエーション | ホワイト系 |
1回の消費電力量 | 112Wh/117Wh(50Hz/60Hz) |
タイプ | 全自動洗濯機(乾燥なし) |
幅×高さ×奥行 | 562×957×572mm |
---|---|
洗濯・脱水/乾燥容量 | 7kg/‐ |
インバーターの有無 | ‐ |
カラーバリエーション | ホワイト系 |
1回の消費電力量 | 112Wh/117Wh(50Hz/60Hz) |
タイプ | 全自動洗濯機(乾燥なし) |
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各通販サイトのランキングを見る 縦型洗濯機の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での縦型洗濯機の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
最後に|エキスパートからアドバイス
搬入経路もしっかり確認しておこう
「うちは家族も多くてまとめ洗いが多いから、少しでも大きいもの……」と考えている方もいらっしゃると思います。
縦型洗濯機だと現行のモデルでは大きいものだと容量が12kgの機種もありますので、これくらいあれば余裕をもった洗濯ができますね。
ただ、サイズが大きな洗濯機を選ぶ際には、設置スペースがあってもそこに至るまでの搬入経路で引っかかり、結果として設置場所に入らなかったり、壁や本体にキズをつけてしまう……といったケースも発生します。そうならないためにも購入の際は、搬入経路すべての幅やスペースを確認しておきましょう。
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