ベースの選び方
それでは、ベースの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の4つ。
【1】パッシブかアクティブか
【2】演奏スタイルやジャンル
【3】価格帯
【4】好きなアーティストと同じモデルか
上記の4つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】パッシブかアクティブか、チェック
ベースには、パッシブタイプとアクティブタイプの2種類があります。
ピックアップで拾った信号がそのまま出力されるのがパッシブタイプで、プレシジョンベースやジャズベースが代表例。
アクティブタイプはベース本体にプリアンプを内蔵し、出力を大きくすることで、力強い音色や自由な音作りを実現しています。MUSICMANのStingRayはアクティブタイプの代表例です。
どちらのタイプもメリット・デメリットがあるので、その特色をよくつかむことが必要。かんたんに言うなら、パッシブはナチュラルでふくよかな音色、アクティブはノイズに強くてはっきりと前に出る音色です。
【2】演奏スタイルやジャンルをチェック
エレクトリック・ベースといってもさまざまな機種があり、それぞれに音色の特徴や得手不得手があります。ベースごとの特色をよく知ることが、選択の際の重要なポイントです。
たとえば、ハードロックやオルタナティブ、パンクロックに向いてる機種として、GibsonのThunderbirdやMusicmanのStingRayがあります。
また、ピック弾きならプレシジョンベース、親指で弦を叩き、人差し指で弦を引っ張るスラップ奏法を多用するのであれば、ジャズベースやアクティブタイプがいいでしょう。
【3】価格帯をチェック
ベースは安ければ1万円以下から、高いと数百万円するものまであるので、どの価格帯のものを選べばいいのか迷うはず。
総予算が5万円だとして、はじめてベースを購入する方は、周辺機材も含めて考えないといけないので、ベース本体にかけられるのは2~3万円前後でしょう。
すでに楽器を持っていて2本目の購入などを考えている方なら、その限りではありません。
その場合は、シールドやエフェクターなど、周辺機材のアップグレードを同時に行うのがおすすめです。楽器のアップグレード以上の効果を得られます。
【4】好きなアーティストと同じモデルかチェック
みなさんそれぞれ好きなバンドやミュージシャンがいると思いますが、好きなアーティストと同じ機材を選ぶのも、選択肢としては有効。憧れやミーハー的な意味だけではなく、同じものを使えば出てくる音をイメージしやすいからです。
もちろん同じ機材を使ったところでまったく同じ音が出るわけではありませんが、少しでも近づくために努力することはいいことだと思います。
ベースおすすめ6選
前述してきたベースの選び方のポイントをふまえて、おすすめ商品をご紹介します。ぜひ参考にしてください。
初心者でも使いやすい5弦ベース!
5本弦となっているため、通常のベースとは形状が違っています。しかし、ヘッドデザインが、弦をまっすぐ張れるようにデザインされているため、扱いに慣れていない初心者でも、4本弦のものと同様に簡単に扱うことができます。
パッシブとアクティブの切り替えスイッチのおかげで、様々な楽曲に対応できる
のも、うれしいポイントです。
これぞまさにフェンダーベース!
ベース業界で王道となっている、フェンダーの「ジャズベース」。62年製のジャズベースがモデルとなっているため、しっかりと低音はおさえつつも、メリハリがあるサウンドを実現しています。これぞまさに、フェンダーベースという商品。少し高い商品ではありますが、長く使い続けられるベースなので、納得の値段となっています。
唯一無二のオールブラックのベース
ボディだけでなく、全てのパーツがブラックとなっている、おしゃれなデザインのベース。
コストパフォーマンスに優れたバッカス・ユニヴァース・シリーズから販売されている限定モデル。弾きやすさやサウンドは、もちろんクオリティは高く、デザイン製と両立させている商品。限定モデルのため、この機会をお見逃しのないように。

1970年代のプレシジョンベースを再現した逸品
現在の形のエレクトリックベースの元祖が、Fenderのプレシジョンベース(通称プレベ)です。プリミティブでシンプルかつ、ストレートでパワフルなサウンドが魅力。
アンプで音を出すためのマイクであるピックアップがひとつなので、音作りの幅は広くありません。ピック弾きするときの独特の太いサウンドは、バンドのなかに埋もれることなく存在感を発揮します。
プレベの愛用ミュージシャンは、アメリカ発祥のモータウン・レコードにおいて1960年代~70年代にかけて数々のヒット曲で演奏したベーシストのジェームス・ジェマーソンや、イギリスのヘヴィメタルバンドIRON MAIDEN(アイアン・メイデン)のスティーブ・ハリス、シド・ヴィシャスが有名。日本ではロックバンドOKAMOTO'Sのハマ・オカモト氏などがいます。
この機種はプレベならではの荒々しさを活かしつつ、若干モダンにリファインされているので演奏しやすく、どなたにもおすすめできます。

ハードロックやパンクロックにぴったりの定番モデル
StingRayは1976年の発表から揺るぎない地位を確立しているMUSICMANのベースのなかでも、一番人気の大定番モデルです。
大きく特徴的なピックアップはブリッジ寄りに1基。アクティブタイプなのでノイズに強く、3バンドイコライザー搭載で、幅広い音作りが可能。強烈な個性を感じます。
アメリカのロックバンドRed Hot Chili Peppers(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)のベーシストであるフリーが使用していることでも有名。
しっかりとした低域がありながらもクリアでヌケのいい高域が特徴で、ハードロックからオルタナまで、またスラップを多用するベーシストにもおすすめです。

プレべとジャズベのよさを兼ね備えたモデル
こちらはFenderの弟的ブランドのSquierによる、AffinityシリーズのPRECISION BASS PJです。
PJタイプのピックアップレイアウトで、プレシジョンベースのパワフルなサウンドとジャズベースの音作りの自由度をあわせ持ったハイブリッドモデル。弾きやすく、お求めやすい価格の機種です。
あらゆるジャンルに対応し、幅広くおすすめできる一台です。プレベとジャズベのいいとこ取りのような機種なので、とくにビギナーの方には、初めて購入する一台に最適だと思います。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ベースの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのベースの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ベースに関するQ&A
ここでは、ベースに関するQ&Aをご紹介します。
そもそもベースとギターの違いって?

まず、ベースとギターは基本の弦の数が異なります。ベースは4本なのに対し、ギターは6本。ただし、ベースにもギターにも「多弦」といって基本の数より多くの弦を使っているモデルもあります。
ほかの違いとしては、音域や本体サイズ、バンド内での役割など。ベースよりもギターのほうが音域が高く、本体サイズはギターよりもベースのほうが少し大きめです。バンド内での役割としては、ベースはメロディラインを支えるのに対し、ギターはメロディラインなど華やかな部分を担当します。
ベースの弦交換はするべき?

ベースの弦は交換しない人もいますが、使用していくうちに弦がサビたり、音質が劣化したりというデメリットがあります。プロでも頻繁に取り換える人や全く交換しない人などさまざまなので、デメリットを理解したうえで判断するといいでしょう。
実際にベースの音色を聴いて判断しよう
ベース選択の決め手となるポイントを一部あげてきましたが、結局決め手となるのは各々の好みです。他人の意見よりも自分の感覚を信じたほうが後悔しないでしょう。
後悔しないベース選びのためには、自分のなかに基準となるものを持つことが大事。ネットや雑誌を利用した情報収集も大切ですが、ビギナーの方もまずは実際に楽器に触ってサウンドを確認してから選ぶのが一番いいと思います。
とはいえ、実際に楽器に触る機会のない方は写真や文章の情報だけではなく、動画サイトの楽器レビューなど、実際に音を出して演奏しているものを参考にしてみてください。
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1989年株式会社ゼロスタジオに入社。 アシスタントを経て、1992年チーフエンジニアに昇格。 その後、数々のレコーディングに携わる。 2001年ゼロスタジオを退社、フリーランスとなる。 以降、レコーディング・ミックスからプログラミングまで、またアイドルソングからプログレまでなんでもこなす便利な人として、活躍中。"