「ニコンの広角レンズ」のおすすめ商品の比較一覧表
ニコンの広角レンズの選び方 カメラ評論家がおすすめする!
写真家の田中さんに、ニコン広角レンズを選ぶときのポイントを教えてもらいました。自分の撮りたい写真に必要なレンズを選ぶための重要なポイントです。
ニコンのカメラのマウントを知ろう
写真家、カメラ評論家
ニコンの広角レンズを選ぶときの注意点
写真家、カメラ評論家
ニコンの広角系レンズ(ズームレンズ、単焦点レンズ)には、同じ焦点距離(あるいはとても似た焦点距離)で開放F値の異なるレンズがいくつもラインナップされています。
一般的にですが、開放F値の大きいレンズ(明るいレンズ、大口径レンズ)のほうが、厳密に比較すれば「描写性能が良好」「高価」「大きくて重い」などの特性があります。とくに価格差が大きく、なかには3倍以上も価格の異なるものもあります。どちらのレンズをおすすめするのか、あらためて問われれば私としてはその答えに困ってしまいます。
F値の明るいレンズとF値の暗いレンズを比べて、明らかに暗いF値のレンズの描写が劣る、といったことはほとんどありません。通常の撮影をするぶんにはなんの支障もなくじゅうぶんな写りをします。
むろん、わずかでも写りのよいレンズがほしい、価格は気にしない、というのであれば躊躇することなく大口径レンズのほうをおすすめします。もしそうでなければF値の暗い(というとちょっと語弊がありますが)レンズのほうをおすすめしたいです。
手ぶれ補正内蔵のレンズがおすすめ
写真家、カメラ評論家
ニコンの広角系レンズには、手ぶれ補正(VR)の機能が搭載されているレンズと、VR機能が備わっていないレンズがあります。とくにニコン広角系レンズにはVRを搭載していないレンズが多くあります。広角レンズは望遠系レンズに比べてぶれにくい(ぶれが目立ちにくい)から、VRは必要ないだろう、と考える人もいるかもしれません。
しかし、ぶれの目立ちにくい広角レンズであっても、わずかなぶれ(これを「微ぶれ」ともいいます)が出てしまっては、せっかくのすぐれた描写性能を備えたレンズでもその実力をじゅうぶんに発揮することはできません。
ニコンのカメラは、最新型のミラーレスカメラのZシリーズ以外は、カメラボディ内に手ぶれ補正の機能が備わっていません。手ぶれ補正の機能は、必要なければOFFにして使うこともできますので、レンズ選びの際や、購入に迷ったときは手ぶれ補正のあり・なしをチェックすることをおすすめします。
ニコンの広角レンズおすすめ11選 単焦点や超広角など!
上で紹介したニコン広角レンズの選び方のポイントをふまえて、写真家の田中さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。画角(写真に映しこめる範囲)の広さや手ぶれ補正の有無、重量などを手がかりに、最適な一本を選んでください。

ニコン『AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR』
































出典:Amazon
イチ押しの広角ズームレンズ
フルサイズ判(FX)一眼レフ用広角ズームレンズです。ズーミングしてもF値が変化しないコンスタントF値ですから、マニュアル露出で撮影するときなどは便利。
また、手ぶれ補正(VR)の機能も備えています。同じシャッタースピードで撮影しても、広角系レンズは望遠系レンズに比べてぶれが目立ちにくい傾向はありますが、小さなぶれでも画質に大きく影響します。手ぶれ補正はそうしたわずかなぶれを補正してシャープで解像感のある画像にしてくれます。
12群17枚(EDレンズ2枚、非球面レンズ3枚、ナノクリスタルコート)のレンズ光学構成が採用されたレンズ。描写性能のよいレンズで、手ぶれ補正(VR)機能搭載の広角ズームレンズをお探しの方におすすめする一品。

ニコン『AF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G ED』
























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軽量・コンパクトでコスパのよい広角ズーム
安定した描写性能や小型軽量化を優先して設計された広角ズームレンズ。広角側の画角を無理に16mmにせず、ほどほどの18mmにおさえて、望遠側は35mmまでをカバーするズーム比を約1.9倍のレンズスペックにしたのは小型軽量化を優先したためです。
倍率色収差や画面周辺部のコマ収差などを補正するためにEDレンズ(特殊低分散レンズ:色にじみを自然に補正するレンズ)を2枚、非球面レンズを3枚使用し、AF駆動用アクチュエータには静かで高速な超音波モーター(SWM)を使用しています。価格のわりにはぜいたくな仕様と言えるでしょう。
お手ごろな価格帯でできるだけ性能のよいレンズをお探しの方におすすめです。

ニコン『AF-S NIKKOR 24mm f/1.8G ED』
































出典:Amazon
気軽に使えて実用的なF1.8がおすすめ
ニコンのフルサイズ判(FX)一眼レフ用の単焦点レンズです。ニコンの単焦点広角レンズには、開放F値が「F1.8」と「F1.4」のものが2種類ラインナップされているレンズが多くあります。この24mmもそうですし、28mm、35mmもそうです。
一般的にですが、同じ焦点距離のF1.4レンズとF1.8レンズとを描写性能で比べればF1.4レンズのほうに軍配が上がります。ではF1.8レンズの描写が劣るのだろうか、初心者向けレンズなのだろうかと言えば、決してそうとは言い切れません。F1.8レンズでも(ニコンの場合はとくにそうですが)十二分の描写性能があって実用に困ることなどありません。
F1.4とF1.8とでは絞り値で約2/3段ほどの違いしかありません。にもかかわらずF1.4レンズの価格は、F1.8レンズの2~3倍もします。レンズも大きくなるし重くなります。私が24mmF1.8レンズをおすすめする理由はそこです。24mmだけでなく28mmも35mmも、ニコンのレンズに限ってですが、F1.8レンズのほうをおすすめします。

ニコン『AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VR』














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シグマ『18-35mm F1.8 DC HSM』














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シグマ製大口径広角ズームレンズ
汎用レンズメーカー・シグマ製のAPS-C判一眼レフカメラ用大口径広角ズームレンズ。ズーム全域で開放F値がF1.8でズーミングしてもF値が変化しないというのがこのレンズの特長。18~35mmクラスの広角ズームで開放F値がF1.8のレンズは、このレンズが世界初です。
描写性能はF1.8開放絞り値だけあってたいへんに素晴らしく、広角ズームレンズでありながら単焦点レンズ並みのぼけ味を生かした撮影もできます。ほかではほとんど見かけない大口径広角ズームレンズなのに、価格が低く抑えられている点も魅力です。大口径広角ズームレンズをお手ごろな価格で探している方に!

ケンコー・トキナー『AT-X 107 DX Fisheye』








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180度近くの超広角をカバーする魚眼ズーム
異色の超広角ズームレンズで、APS-C判の一眼レフカメラ対応のレンズ。汎用交換レンズメーカーのトキナー製レンズです。焦点距離は10~17mmのズームレンズなのですが、通常の焦点距離の画角とは違って大幅に広く写ります。
たとえば10mmでの画角は(対角線画角ですが)180度の広い範囲まで写ります。実際の撮影画面で言えば両手を広げて、ほんの少し狭めた範囲ぐらいでしょうか。ただし画面周辺部では直線が大きく弓状に歪む魚眼レンズなので注意が必要です。歪曲収差をあえて残すことで、より広く写すことを目的に設計されたレンズです。
魚眼レンズのように歪んで写るといっても、風景撮影ではそれほど気にならずに写すこともできます。最短撮影距離がとても近いこと(レンズ先端から2.5センチ)、軽量でコンパクト(約350グラム)なレンズであるので、とにかく手軽に超々広角の写真を撮りたい、できればズームレンズが便利でいい、とそんな望みを持っている人には一番におすすめしたいレンズです。
ニコン『NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S 』
























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ニコン『NIKKOR Z 20mm f/1.8 S』
































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ニコン『AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G』
















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ニコン『NIKKOR Z 14-30mm f/4S』






























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ニコン『AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED』


















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ニコンの広角レンズ選びに迷ったら 単焦点かズームがおすすめ
写真家、カメラ評論家
腰をすえて撮る単焦点レンズか便利なズームレンズか
ニコンの広角系レンズには単焦点レンズとズームレンズがあります。単焦点レンズは画角が一定ですので、同じシーンで画角の異なる写真を撮ろうとするなら、カメラを持った自分自身が前後に移動しなければなりません。その点、ズームレンズなら指先で少しズーミングすれば容易に画角が変えられます。どちらのほうが便利か、といえば文句なしにズームレンズで、素早く構図を決めて撮影ができます。
しかし、固定した画角の単焦点レンズを努力しながら使いこなすことで、その画角のもつ表現力が少しずつわかってくるというメリットも。撮った写真にも愛着が出てきます。ズームレンズは便利なぶん、つい無精をして安易に撮影しがちで結果的に魅力のない写真に仕上がってしまう心配もあります。
ていねいに構図を選びながらじっくりと撮影がしたい、急いで撮影するつもりはない、電車や飛行機、クルマなど高速で移動するものは撮影しない、という方には単焦点レンズをおすすめします。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
ニコンのカメラには、「フルサイズ判一眼レフ」「APS-C判一眼レフカメラ」「フルサイズ判ミラーレスカメラ」の3モデルがラインナップされ、それぞれに対応した交換レンズがあります。一眼レフカメラとレンズは共通の「Fマウント」が採用されていて、いくつか使用上の制限はありますが、それぞれのものを取りつけて撮影することができます。
ただし、Zミラーレスカメラは新しく開発された「Zマウント」なので、一眼レフには使用することができませんが、専用のマウントアダプターを介することで一眼レフ用の交換レンズをZミラーレスカメラで使用することは可能。これらを踏まえて、お手持ちのカメラボディだけでなく、今後増やす予定のカメラボディのことまで考えてレンズを選ぶといいでしょう。