「ドリルビット」のおすすめ商品の比較一覧表
ドリルビットの選び方
DIYアドバイザーの野口 僚さんへの取材をもとに、電動ドライバーの特徴を踏まえたドリルビットの選び方についてポイントを紹介します。
使うドライバーの種類とチャック形状で選ぶ
ドリルビットを取りつける電動のドライバーは、大きく分けて「ドリルドライバー」「インパクトドライバー」の2種類です。
DIYで使用するドリルビットには、一般的に丸軸と六角軸のものがあります。ドリルビットを装着する部分をチャックといい、「ドリルドライバー」と「インパクトドライバー」で構造が違います。
丸軸タイプ
チャックのうしろが丸くなっている「丸軸タイプ」は、ドリルドライバーに使用できます。手持ちの電動工具がドリルドライバーなら、ドリルビットを選ぶときは丸軸タイプです。
手持ちがインパクトドライバーの場合は、そのままでは丸軸タイプを使えません。アタッチメントを用意すれば取りつけが可能になります。間違って選ばないように事前にしっかり確かめてください。
六角軸タイプ
ドリルのうしろが六角形になっている「六角軸タイプ」はインパクトドライバーだけでなく、ドリルドライバーにも使用できます。もし選ぶときに迷ったり、事前の確認をしてなかったりの場合は、六角軸タイプにしておきましょう。
これからドリルビットをそろえるなら六角軸が適しています。六角軸タイプはしっかりとドリルビットを固定できるため、空まわりを防げるのがメリットです。
芸術大学教員/DIYアドバイザー
「インパクト使用可能」という記載があるか
「ドリルドライバー」のチャックは先端の三ツ爪(みつづめ)がドリルビットをはさんでしめつける形状です。そのため、丸軸と六角軸の両方を装着できます。一方、「インパクトドライバー」のチャックは6.35mmの六角軸でないと取りつけられない構造です。「インパクトドライバー」で穴開けをする予定の方は、必ず六角軸のドリルビットを選ぶようにしましょう。
「インパクトドライバー」はドリルビットを回転させるだけでなく、回転方向に打撃を加えることができる工具です。しかし、ドリルビットのなかには打撃による衝撃に弱いものもあります。「インパクトドライバー」に装着できるタイプのドリルビットでも、念のためパッケージや製品説明に「インパクト使用可能」という記載があるかどうか確認しておくと安心です。
加工材と加工内容(穴の大きさや深さ)で選ぶ
ドリルには金属用、木工用、コンクリート用などの種類があり、目的によって使い分ける必要があります。木工用は木材だけでなくプラスチックの穴あけに、金属用はステンレス用などがあるので素材によって使い分けてください。
金属用でも木材の穴あけに使用できますが、仕上がりが雑になりがち。コンクリート用は振動ドリル専用になるので注意してください。
芸術大学教員/DIYアドバイザー
加工材に適したドリルを選ぼう
ドリルビットは刃の形状によって切削するのに適した加工材が決まっています。不適切なドリルビットを使用すると加工ができないだけでなく、思わぬ事故につながる場合もあるので注意しましょう。
多用途タイプのドリルビットを使えば、さまざまな素材の穴開けができます。しかし、木材なら木工用、金属なら金工用などのように、加工材専用として販売されているドリルビットのほうが切削性が高く、キレイに仕上がるのが普通です。使いたい加工材が決まっているなら、できるだけ専用のドリルビットを選びましょう。
基本的には、パッケージや製品説明に加工可能な材質が記載されています。必ずよく確認してから購入するよう心がけましょう。
セット商品はサイズをみて選ぶ
はじめてドリルビットのセット商品を購入するときは、そろえるサイズに気をつけます。ネジの下穴をあけるのに使うことが多いので、一般的には1.5~6.5mmぐらいのサイズがそろっていればじゅうぶんです。
セット商品のなかにはサイズ別に十数本も入っているものもありますが、はじめてDIYをするには持て余すでしょう。ただし本格的な木工作業を目指すのならお買い得です。
正確性や安全性が考えられた設計のものを選ぶ
木工作業や金属加工をおこなうときは正確さだけでなく、安全性も求められます。選ぶときはこの2点にも注意を払ってください。
金属加工の場合は滑りやすいので、ドリルの先端にシンニングされているドリルビットを選びます。シンニング加工というのは、素材への食いつきがよくなる加工法で、金属面にかんたんに穴あけが可能です。
安全性の面でも滑りにくいドリルビットが向いています。
芸術大学教員/DIYアドバイザー
ドリルの先端形状に注目!
ドリルビットの先端形状には各メーカーの多様な工夫が加えられており、さまざまなタイプのものがあります。木工用ドリルビットのうち先端が「らせん状」になっているタイプは、回転に合わせてドリルが切り進んでくれるので楽に穴開けができます。また、錐(きり)のように中心が出ているタイプは切り込みを始めるときのブレを抑えやすく、木材に安定して穴開けができるでしょう。
鉄工用ドリルビットは刃先を横から見たときに、形状が浅めの三角形になっているタイプを選ぶのが基本。穴の深さや大きさを調節しやすくなるためです。また、鉄工用のドリルビットが加工材の表面で滑って思わぬ事故につながることがあります。そのため、ドリルが滑りにくいシンニング(研磨)加工がされているタイプが特におすすめです。
ドリルビットのおすすめ13選
ここまでみてきた選び方のポイントをふまえながら、DIYアドバイザーの野口僚さんのおすすめ商品、編集部の選んだ商品を紹介します。



作業効率が格段にアップ!埋木仕上げもできるセット
スターエムから発売されている下穴皿取錐(さらとりきり)と埋木錐(うもれぎきり)がセットになった木工用のビットセット。下穴皿取錐には、木材に皿ネジ(頭に皿のような部分があるネジ)を打ち込んだときの割れを防止する効果があります。1度の加工で下穴と皿取り加工ができる便利な工具です。埋木錐とは、木材をつなぐ木栓(ダボ)を作る工具のこと。
下穴皿取錐を使えば、深く穴を開けて「ザグリ加工」(穴が段差になった加工)をすることが可能です。ここに埋木錐で作った木栓を入れることで、ネジが見えないプロのような仕上げができます。作業効率がアップし仕上げもキレイになるドリルセットです。





コンクリートの穴開け専用ドリルセット
家庭内でのDIYでも、コンクリートなどに穴を開ける必要性に迫られることも少なくありません。そんなときはコンクリート専用の「振動ドリル」を使用しましょう。
コンクリートにはネジが効きにくいので、DIYではネジの下穴としてコンクリート用の「アンカープラグ」を使うのが一般的です。コンクリートに適切な穴を開けて下穴代わりの「アンカープラグ」をセットし、ここにネジを打ち込む仕組みです。穴のサイズはねじの下穴径によって決まりますが、コンクリートに下穴径の穴が開けられるドリルを見つけるのは容易ではありません。
リリーフのコンクリートドリルセットは通常の穴開け加工で使うサイズに加えて、アンカープラグで使用することが多い下穴径にも対応しています。コンクリートの穴開けをするなら、このドリルビットセットが便利でしょう。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ドリルビットの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのドリルビットの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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最後に|エキスパートのアドバイス
芸術大学教員/DIYアドバイザー
穴開け加工ができるドリルビットは、DIYに必須ともいえる工具です。DIYにハマるといろいろな穴のサイズが必要になってくるため、今回はお得で便利なビットセットをメインにご紹介してきました。
ドリルビットを選ぶときのポイントを知り適切なビットを手に入れられれば、おどろくほど簡単にキレイな穴を開けられるようになります。快適かつ安全に穴開け加工を楽しむためにも、目的にあった形状や素材のドリルビットを選びましょう。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
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徳島県の家具メーカーにて木製家具の製造に携わり、機械加工、仕上げ、組み立て、塗装など木工全般と家具製造ノウハウを培いました。 その後東京では業界新業態の体験型DIYショップで店長として勤務。店頭ではお客様の相談に乗りつつ、一人一人にぴったりのDIY用品を提案してきました。 同時にDIYレッスンの企画と講師を行い、日本のDIY文化発展のために努めてきました。 現在は大学のデザイン学部の助手として大学内工房に在中し、 学生に対しデザインやモノづくりの手法などを主に教えています。