爬虫類用ヒーターの選び方 ペットドクターに聞く!

Photo by Liza Hartman on Unsplash
爬虫類は変温動物。飼う場合には、ヒーターが欠かせません。
エキゾチックアニマルの専門医・霍野晋吉さんに、爬虫類用ヒーターを選ぶときのポイントを4つ教えてもらいました。
【1】温度勾配を作るときはケージの外にパネルヒーターを
【2】保温球は光のタイプ別に選ぶ
【3】長持ちさせたい場合はセラミックヒーターを
【4】水中ヒーターは安全装置がついているものを
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】温度勾配を作るときはケージの外にパネルヒーターを
エキゾチックアニマルの専門医~犬猫以外のペットドクター~
パネルヒーターは、薄い下敷きのシートのような形状になっており、軽くて扱いやすい製品。基本的にケージの外で使うので、コード穴や取りつけ場所を確保する必要がありませんし、爬虫類が直接触れてやけどをする心配もありません。
使い方としてはケージの外、ケージの下に敷いて使うほかに、側面や天井に取りつけて使うこともできます。また、ケージ底面の2分の1から3分の1ほどに敷くことで、温度勾配(こうばい)を作ることもできます。
温度調節は、PTC特性(寒いときには表面温度が上昇し、暖かいときには表面温度を下げる機能)による自動制御機能つきタイプと、好きな温度に設定できるタイプのふたつがあります。
【2】保温球は光のタイプ別に選ぶ
エキゾチックアニマルの専門医~犬猫以外のペットドクター~
保温球は爬虫類の熱源となる赤外線を照射する電球で、ソケットに取りつけて使います。昼夜を問わず、生活サイクルを妨げずにケージ内を暖めることができます。
保温球には、集光タイプとケージ全体を暖める散光タイプのふたつがあります。集光タイプは主に昼行性爬虫類のバスキング用、散光タイプはケージ全体の基本の温度を調節する目的で用いる場合が多いです。また、ワット数によっても保温力が異なるので、動物やケージの大きさで選んでください。
暖める力に関してはとてもすぐれている保温球ですが、表面が熱くなり、動物が接触するとやけどを負うため注意が必要。また、水がかかると割れてしまうため、取扱いには気をつけてください。また、保温球には寿命があるので、数カ月を目安に交換する必要があります。
【3】長持ちさせたい場合はセラミックヒーターを
エキゾチックアニマルの専門医~犬猫以外のペットドクター~
セラミックヒーターは、光を出さずに遠赤外線で暖めるタイプのヒーターで、ケージ内の空気や床材も一緒に暖めます。光が出ないため夜行性の爬虫類はもちろん、昼行性の爬虫類にとってもストレスになりません。
価格はやや高価ですが、保温球よりも長持ちするので頻繁に交換する必要がなく、多少水がかかっても割れることはありません。ただ、ヒーターの表面が熱くなるため、動物が接触した際のやけどには注意が必要です。
【4】水中ヒーターは安全装置がついているものを
エキゾチックアニマルの専門医~犬猫以外のペットドクター~
水中ヒーターは、水棲ガメに使用する水を温めるヒーターです。多くの商品は、ヒーターを水中に入れて、特別な操作も必要なくそのままコードをコンセントに差し込むだけで使えます。
現在取り扱いがある多くの水中ヒーターは安全装置つきで、万が一ヒーター本体が水から出た状態のときには、安全装置が起動し、自動でヒーターを止めてくれます。そのため、火事などの事故の心配はほとんどありません。
ほぼすべてのヒーターに、サーモ(サーモスタット)が内蔵されていますので、水温を一定に保ってくれ、とても便利です。
爬虫類用ヒーターのおすすめ10選 ペットドクターと編集部が選ぶ!
上で紹介した爬虫類用ヒーターの選び方のポイントをふまえて、実際にエキゾチックアニマルの専門医・霍野晋吉さんと編集部で選んだおすすめ商品を紹介します。







熱効率と耐久性の高さが魅力
熱効率を高める6層構造を採用した、爬虫類用のパネルヒーターです。パネル全体を均等に暖めることで、まるで太陽が暖めたかのような大地のぬくもりを再現しています。耐久性にすぐれているのも特徴のひとつです。
過剰な発熱や発火といった事故を防ぐために、異常電流遮断機能やトラッキング防止プラグを搭載しています。
温度調節が可能な国産パネルヒーター
ケージの下に置いて使用するパネルヒーターです。爬虫類のほかに、両生類、小動物、鳥類にも対応しています。
温度設定ツマミを回して、約25~45℃の範囲で温度調節が可能です。省電力で効率的な保温機能に加え、異常な通電や温度上昇時に事故を回避する機能も搭載しています。生体の飼育条件や体調、季節に合わせて温度調節できるので、1年を通して活躍してくれるでしょう。
ケージの上にかんたん設置!
ケージの上に設置して、ケージ内の空気をやさしく暖めるヒーターです。生体がヒーターに直接触れることがないため、ヤケドの心配が軽減されます。ケージ内のレイアウトも自由に楽しめます。
誤使用による発熱防止機能や、異常高温時に通電を遮断する機能も搭載。万が一の事故に配慮した設計となっています。
こちらの商品は、天面が金属製メッシュの爬虫類・両生類用ケージにのみ対応しているので、購入時に確認が必要です。
「爬虫類用ヒーター」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 爬虫類用ヒーターの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでの爬虫類用ヒーターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
そのほかの爬虫類関連の記事はこちら
ヒーターは爬虫類の温度管理の必需品です!
エキゾチックアニマルの専門医~犬猫以外のペットドクター~
爬虫類は変温動物のため、寒くなると動かなくなりますので、温度管理がとても重要になります。
爬虫類の温度管理はケージ内に温度勾配をつけて、爬虫類自身が移動して体温を調節しますが、ヒーターはその温度調節に欠かせないものです。取りつけ方ひとつで温度設定が変わるので、爬虫類の種類やケージの大きさなどをよく考えて選んでください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
皆さんはじめまして、私はエキゾチックアニマル専門獣医師の霍野(つるの)と言います。 えっ、エキゾチックアニマルって言葉知りませんか?ウサギやハムスター、インコやカメなどの犬猫以外のペットを指します。 23年前に日本初の専門病院である『エキゾチックペットクリニック』を開業しました。症例数は月に400件を超えているベテラン獣医師です。他にもエキゾチックアニマルのセミナーも企画し、沢山の医療や飼育の書籍を執筆しています。 もっとエキゾチックアニマルの情報を知りたい方は、【Dr.ツルのエキゾチックアニマル情報室】をご覧になってください。専門獣医師によるサイトですので、他にはない病気の記事も多く、とても役にたつこと間違いなしです。 ウサギの専門家による【一般社団法人日本コンパニオンラビット協会】の理事長としても、2020年10月から活動をします。こちらも、ウサギ好きな方は必見ですよ。ウサギの検定を受けてみませんか? エキゾチックアニマルに関することは勿論のこと、ご縁を感じた方がいましたら、いつでもお声かけてください。