アルコールチェックは必要?
アルコールは、少しの量でも脳の機能を麻痺させてしまうもの。脳が麻痺すると、運転の際に大事な注意力や判断力などが低下し、交通事故につながる危険性が高くなります。アルコールによって運転時に影響が出るのは、お酒に弱い人だけではありません。お酒に強い人でも、濃度が低いアルコールで運転操作に影響が出ることが、(*)研究によりわかっています。
お酒を飲んで一定時間経過したら、アルコールが抜けているだろうと安易に判断するのは、非常に危険です。飲酒運転をしないためにも、アルコールチェックをして事故を未然に防ぎましょう。
(*)以下、参考資料。警察庁HPみんなで守る「飲酒運転を絶対にしない、させない」より抜粋
▶「低濃度のアルコールが運転操作等に与える影響に関する調査研究」 (76KB)
科学警察研究所交通安全研究室
▶「アルコールが運転に与える影響の調査研究の概要」 (293KB)
公益財団法人交通事故総合分析センター
アルコールチェックは義務化された?
2011年の5月から、運輸業や物流業の事業所が使用する「緑ナンバー」の自動車を運転する前後は、アルコールチェックを実施することが義務化されています。また、2022年4月には道路交通法施行規則が改正され、「白ナンバー」を一定台数以上持つ事業者は、運転手に対して、運転前後のアルコールチェックが義務づけられることになりました。
さらに、2022年10月には、アルコールチェックの際に目視だけではなく、アルコール検知器を使用しての確認が義務づけられるとことになりました。しかし、この改正に関しては、半導体不足などによるアルコール検知器の品薄を理由に、2023年4月時点で無期限の延期となっている状況です。
とはいえ、義務化の決定を待ってなにもしないのでは危険運転のリスクは減らないため、準備できる場合は購入し、アルコールチェックができる状態にしておくと安心でしょう。
酒気帯び運転と酒酔い運転の違いとは?
どちらも飲酒運転になりますが、道路交通法上で酒気帯び運転と酒酔い運転は以下のような違いがあります。
酒気帯び運転
・呼気中のアルコール濃度が1リットル当たり0.15㎎以上での運転
(0.25㎎以上になると、さらに重い行政処分となる)
酒酔い運転
・呼気中のアルコール濃度に関係なく、まっすぐ歩けない、言動がおかしい(認知能力の低下)、視覚が不健全な働きをしているなど、酒に酔っていて、運転ができなそうな状態
飲酒運転の罰則は?
飲酒運転に対する罰則は、以下のように定められています。
【自動車などを運転した人】
・酒気帯び運転をした場合…3年以下の懲役または50万円以下の罰金
・酒酔い運転をした場合…5年以下の懲役または100万円以下の罰金
【自動車などを提供した人(事業所や管理者】
・運転者が酒気帯び運転をした場合…3年以下の懲役または50万円以下の罰金
・運転者が酒酔い運転をした場合…5年以下の懲役または100万円以下の罰金
【酒類を提供した人、もしくは同乗した人】
・運転者が酒気帯び運転をした場合…2年以下の懲役または30万円以下の罰金
・運転者が酒酔い運転をした場合…3年以下の懲役または50万円以下の罰金
飲酒をしてから運転をすると、普段よりも判断力が落ちるなど、運転に支障が出ます。自分を傷つけるだけならまだしも、人を巻き込む重大な事故を起こす原因になるので、飲酒後の運転は絶対に止めましょう!
アルコールチェッカーの選び方
アルコールチェッカーは、高機能なものや安価なものなど、さまざまな機器が販売されています。選ぶ際のポイントは以下のとおりです。
【1】シーンに合わせて種類を選ぶ
【2】データの保存方法から選ぶ
【3】センサーのタイプで選ぶ
【4】センサーの寿命を確認する
【5】便利な機能もチェック
これらのポイントをおさえて、適切なものを選びましょう。
【1】シーンに合わせてアルコールチェッカーの「種類」を選ぶ
アルコールチェッカーを利用するシーンとしては、事務所に設置する場合や自動車に1台ずつ設置する場合などがあります。どのように設置して利用するのかを事前によく検討し、必要な種類のアルコールチェッカーを選びましょう。
事業所や営業所に設置する据え置きタイプ
業務用として使われることが多い、据え置きタイプのメリットおよびデメリットは以下の点になります。
メリット
・携帯タイプよりも検査精度が高い
・管理者の目につく場所に置くことで、不正を防ぐことができる
デメリット
・検査制度が高い故、携帯用よりも高額になる
なお、デメリットにも記載しましたが、携帯タイプよりも高額なため、運転手が運転前後に事務所や各営業所でアルコールチェックを行う機会が多いなら、携帯タイプとの併用でコストダウンを検討してみましょう。
持ち運びできる携帯タイプ
携帯タイプのメリットおよびデメリットは以下の点になります。
メリット
・片手に収まるサイズ感で持ち運びしやすく、手軽に検査可能
・価格が手ごろなため、個人利用(健康管理など)や複数台必要な事業所でも購入しやすい
デメリット
・どこでも気軽に検査できるため、不正が行われる可能性がある
なお、デメリットに関しては、スマホのアプリと連動するタイプを使用することで、不正を防ぐことができます。
【2】管理のしやすさを考えて「データの保存方法」から選ぶ
アルコールチェックの記録は1年間保存する必要があるため、事業所で使用する場合は、管理のしやすさを考えてデータの保存方法についてもチェックしておきましょう。
クラウド(ネットワーク上)で管理する
携帯型を利用する、離れた場所のデータも管理する場合におすすめ。アルコールチェック後すぐにデータを登録できるため、リアルタイムで確認することが可能です。
ただし、クラウドに保存するのに別途料金がかかる場合があるので注意しましょう。
PCで管理する
簡単にデータを管理したい場合におすすめ。その他のデータもPCで管理している場合や、アルコールチェック結果をPCで管理したい場合に適しています。
ただし、定期的にPCにデータを移行する手間がかかることと、別売りの管理ソフトが必要になる場合があるので注意しましょう。
紙媒体で管理する
業務日誌など、日々の記録を紙で管理している場合におすすめ。印字したデータを、業務日誌や点呼記録にそのまま張り付けるだけで管理することが可能です。
ただし、他のデータに比べて紛失しやすいのがデメリット。擦れや日焼けによって印字データが劣化することも考えられるので、長期管理したい場合は注意しましょう。
【3】精度に関わるセンサーの「タイプ」で選ぶ
アルコールチェッカーは、測定精度のよさも重要。測定精度に影響を与えるのが、感知センサーです。アルコールコールチェッカーのセンサーにはふたつの種類があるので、それぞれ特徴を見てみましょう。
燃料電池式(電気化学式)センサー
アルコール以外のガスに影響されにくいため、測定の制度が高い。ただし、測定時間が長く、高価な製品が多いため、メンテナンスなどにも費用がかかる場合が多い。
半導体式ガスセンサー
センサーが小さく、測定時間が短い。ただし、アルコール以外の物質にも反応し、測定結果に影響が出る可能性があります。
精度にこだわるなら「ストロー・マウスピースつき」も候補に
ストロー・マウスピースつきのアルコールチェッカーは、呼気を吹きかけるだけのタイプよりも周囲環境の影響を受けにくいため、より精度が高いのが特徴です。
ストロータイプは、市販のストローで代用できる製品もあるため、手軽かつ衛生的に使用できるというメリットもあります。
【4】どのくらい使う?「センサーの寿命」もチェック
アルコールチェッカーに使われているセンサーには、使用期限もあります。つねに正しく測定できることが重要なので、センサーの期限に応じて定期的なメンテナンスや買い替えが必要です。
決められている使用回数をオーバーすると使用できないため、購入時には、どのくらいの期間使用できるか、何回使用できるのかを確認しましょう。使用頻度が高い方は、できるだけセンサーの寿命が長いものを選んだり、センサーの部品交換が可能なモデルを選んだりするのもおすすめです。
【5】あると便利な「機能」もチェック
さまざまな機能がついた製品が販売されています。顔写真と一緒に保存できるタイプであれば、なりすまし検査の防止対策も可能。夜間などの暗い環境でも使用できるバックライト機能つきや、省エネでバッテリーが長持ちするタイプなどもあるので、必要な機能を備えた製品を選びましょう。
アルコールチェッカーのおすすめ商品
▼据え置き
20秒でカンタンにアルコールチェック!
◆3Dモデリング技術が搭載された顔認証機能つきで、なりすましや不正防止に役立つ
◆電気化学式センサーにより、正確にアルコールチェックできる
◆アルコール測定値や車両番号、体表面温度などを、20秒で自動記録できる
◆端末だけでなくクラウド上にも記録を保存できるので、複数拠点がある場合でもデータ管理がカンタンにできる
音声機能つきで誰にでもわかりやすい
◆据え置き用だけど持ち運びもカンタンにできる
◆ストローは市販のものを使用できるので、費用を抑えられて衛生的に使える
◆連続して検査できるので、忙しい朝の時間もタイムロスを軽減してくれる
◆センサーユニットのみ交換できるので、コスト削減にも役立つ
▼携帯用
気軽にお酒の残り具合を調べたい方に
◆息を吹きかけるだけで手軽にアルコール濃度を測定できる
◆センサーは交換可能なので、ずっと使えてコスパもいい
◆シンプルなデザインなので、お酒を飲む方へのプレゼントにもおすすめ
価格を抑えたアルコールチェッカーを探している方に
◆呼気中のアルコール濃度を0.00~0.50mg/Lまでの範囲で測定できる
◆コンパクトで携帯できるため、運転前だけでなく飲み会などのシーンでも活用できる
◆手ごろな価格なので、自分の健康チェックや事業所でたくさんそろえたい場合にもおすすめ
スマホでデータ管理をしたい方に!
◆顔写真記録機能つきなので、なりすましや不正の防止にも役立つ
◆息を吹きかけるだけ! 非接触なので清潔に使用できる
◆専用のアプリを使えば測定データをカンタンに管理できる
充電式のアルコールチェッカーを探している方に
◆車やパソコンなどでも充電できる! 充電式なので、電池交換を気にする必要がない
◆-20℃~60℃の環境で使用できるため、気温などに左右されず測定できる
◆飲酒状態の場合は警告音が鳴るので気づきやすい
気軽に使えるので飲み過ぎ防止に役立てたい方にも
◆ストラップつきで落としにくい
◆バックライトがついているため、夜間の測定時にもしっかり確認できる
◆本体は抗菌仕様なので、いつでも清潔に使用できる
◆コンパクトで手に収まりやすい形
最短5秒4ステップで! 忙しい朝も時間を取らない
◆本体に99件まで記録できるため、測定結果を見逃したときにも便利
◆充電式なので、乾電池交換の心配をする必要がない
◆半導体ガスセンサーを使用し、高精度の測定が可能
◆使わないときはセンサー部分をカバーできるので清潔に使用できる
1回買ったら長期間使用したい方に
◆センサー寿命が2,500回と長いのでコスパがいい!
◆市販のストローを使用できるので、清潔に使用できる
◆オートオフ機能つきで電池の消耗を抑えられる
精度重視、不正も見逃したくない方に
◆一定の圧力にのみ反応するため、吹き込みの不正を防止できる
◆ストローで吹き込むので飛沫の心配もなし! 精度も抜群
◆警告音と赤ランプの点灯でアルコールの検出を知らせてくれる
超コンパクト! バッグに入れて持ち運びたい方に
◆USB充電可能! 1回の充電で約800回使える
◆口を直接当てないので衛生的に使用できる
◆電源を入れると余分な空気を自動で排除! 短時間で正確に測定できる
◆3色の液晶表示で検査結果も一目瞭然
日時も記録! カンタンかつ正確に記録したい方に
◆150回分の日時とアルコール濃度の測定結果を記録! パソコンにも接続して管理できる
◆コロンとしたデザインで、スタイリッシュに持ち運びができる
◆測定結果ごとに色が変わるバックライトつきだから暗い場所でも測定可能
◆センサーの寿命は使用回数5,000回でコスパもいい!
おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトの最新人気ランキング アルコールチェッカーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのアルコールチェッカーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
アルコールチェッカーに関するQ&A
アルコールチェッカーについてのQ&Aもチェックしておきましょう。
アルコールチェックの数値の基準は?どこからが酒気帯び運転?

酒気帯び運転として取り締まりの対象となるのは、呼気中のアルコール濃度が0.15mg/L以上の場合です。具体的には、0.15mg/L以上0.25mg/L未満の場合、90日間の免許停止処分、0.25mg/L以上の場合は免許取り消し処分になります。
また、アルコールが原因で正常な判断や動作ができない場合は、白線上を直進できるか、呂律に異常はないか、認知能力は機能しているか、などから総合的に評価され、酒酔い運転として酒気帯び運転よりも重い処分を受ける場合もあります。
なお、呼気中のアルコール濃度が基準値以下の場合でも、酒気を帯びた状態で運転し、危険な状態であることに変わりはありません。飲酒をした場合は運転をしない、を心がけましょう。
お酒を飲んでいなくてもアルコールチェッカーが反応する場合はある?

未飲酒でもアルコールチェッカーが反応する場合があります。その理由は、アルコールチェッカーが反応しやすい食べ物や飲み物を口にした場合、喫煙、口腔ケア用品を使用した場合など様々です。
▼アルコールチェッカーに反応しやすい食品・ドリンクの一例
・キムチやお味噌汁(発酵食品)
・あんぱん
・洋菓子、生菓子
・栄養ドリンク、エナジードリンク
・ノンアルコールビール
アルコールチェッカーを行う前には、上記を口にするのを控えたほうがよさそうです。
お酒を飲んでいないのにアルコールチェッカーが反応した時の対処法は?

前述の通り、未飲酒でも食べ物や口腔ケアによりアルコールチェッカーが反応する場合があります。そんな時には、以下の方法を試してみてください。
▼未飲酒でアルコールチェッカーが反応してしまう場合の対処法
・センサー部分を掃除する
・水でしっかりとうがいする
・30分程度時間を空けて再検査する
あくまで、未飲酒の場合の対処法になり、飲酒後に行ったとしても効果がありません。繰り返しになりますが、飲酒後の運転は絶対に止めましょう。
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アルコールチェッカーを備えておこう
お酒を飲んでも、少し寝れば飲酒運転にならないと思っている方もいるかもしれませんが、飲酒量や飲んだ時間によっては、体内にアルコールが残っている場合もあります。
アルコールチェッカーは、運転する人だけでなく周囲の人も事故から守ってくれる便利なアイテム。合うものを見つけて、常備しておいてはいかがでしょうか。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
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