猫用ハーネスの必要性
一般的に、猫は室内で飼われることが多い動物です。ただ、室内飼育は事故や感染症などの心配がなくなる反面、猫の運動不足の原因にもなります。そのため、猫を外で散歩させることは運動不足を解消し、猫の健康を保つのに効果的です。
とはいえ、室内で飼われている猫にとって外は危険がいっぱいです。いきなり外に出て事故にあったり、迷子になったりしないようにするためには、ハーネスを付ける必要があります。
猫を外に出す際は、ハーネスを付けて安全に配慮しながら、運動不足を解消させてあげましょう!
猫用ハーネスの種類・タイプ
猫用ハーネスのタイプごとの特徴をみていきましょう。
▼おしゃれで脱げにくい「ベストタイプ」
洋服のように布地が大きく、ホールド力が高いのが「ベストタイプ」。バックルや面ファスナー(マジックテープ)などでとめて着用します。布の面積が大きいため、脱げにくいのが特徴。
また、おしゃれなデザインも多く、お出かけにもぴったりです。面ファスナー(マジックテープ)のタイプは、ベリベリという音が苦手な猫もいるので注意が必要です。
▼オーソドックスな「紐タイプ」
オーソドックスな「紐タイプ」は、猫の動きを制限する部分が少ないため動きやすいのが特徴。また、サイズの微調節もしやすいです。
ベストタイプなどの布面積が多いタイプを嫌がる猫には、紐タイプがおすすめ。ただし、サイズを誤ると抜けやすくなってしまうので、サイズチェックはしっかり行いましょう。
▼しっかり固定するなら「ダブルロックタイプ」
首と胴で固定するタイプのハーネスを「ダブルロックタイプ」といいます。2カ所で固定するため、しっかりとホールドし脱げにくいのが特徴。
たとえば胴部分が抜けてしまっても、首でも固定しているので脱げてしまうことがありません。脱走が心配な活発な猫でも安心して使用できます。
(★)どのタイプでも、サイズは必ず確認しましょう
サイズが合わない窮屈なハーネスだと、猫の脇に食い込んだり、動きが固まってしまうこともあります。
猫はもともと服を着る習慣がないので、服やハーネスを嫌がることもしばしばあります。たとえサイズが合っていても、素材がかたすぎたり、体が動かしにくかったり、締めつけられたりなど、着心地の悪いハーネスは猫に嫌われます。
購入するときは正しいサイズを測るだけでなく、着心地のよいものを選んでください。また、実際に着たあと、脇に食い込んでいないか、歩きにくそうではないかなどを必ずチェックしてください。
猫用ハーネスの選び方
それでは、猫用ハーネスの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】胴回りのサイズ
【2】着脱のしやすさ
【3】素材ごとの着心地の良さ
上記の3つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】胴回りのサイズをチェック
ハーネスは、胴回りにつけるものなので、愛猫の胴回りのサイズをチェックしましょう。よくあるのが、ゆるくて抜けてしまうこと。ふくふく動物病院院長の平松育子先生が教えるちょうどよいサイズの見極め方を参考に、ちょうどよいサイズのものを選びましょう。
猫は体がやわらかいので、ハーネスとの間に隙間やゆるみがあると、体をくねらせてハーネスが脱げてしまうことがあります。特に被毛の長い猫の場合、適正サイズが見た目より小さいこともよくあります。
ハーネスと体の隙間に指が2本程度入れば苦しくありません。この判断基準を参考に、ゆるすぎないジャストサイズのものを購入するのがよいでしょう。
【2】着脱のしやすさをチェック
外でのお散歩や、通院時の脱走対策など、猫用ハーネスはさまざまなシーンで活用できます。どのようなシーンでも、着脱に手間取っては飼い主も猫もいやになってしまいます。とくに、猫に嫌がられてしまうと、警戒してしまいその後のハーネスの使用が難しくなる可能性も。着脱がらくにできるハーネスを選ぶことも重要なポイントです。
着脱の簡易性は、留め金の位置や構造によって変わります。
猫の性格にもよりますが、着脱のたびに猫とたたかうのも大変です。猫も嫌なことは覚えるので、リードやハーネスを見ると逃げて隠れてしまうようになります。そのような事態を避けるためにも、着脱しやすい楽なものを選びましょう。
【3】素材ごとの着心地の良さをチェック
ハーネス着用時も猫が快適に過ごせるように、着心地のいいものを選ぶようにしましょう。サイズが合っていることに加えて、通気性のある素材や肌にやさしい素材を選ぶのもよいですね。また、肌触りがかたい素材は窮屈に感じがちなので、やわらかい素材を選ぶようにするといいですよ。
▼ナイロン
軽くて耐久力のあるナイロンは、猫用ハーネスでよく使われている素材です。猫が引っ張ったり噛んだりしても破れにくいため、長持ちします。
水洗いもできるため、お手入れが簡単で清潔に保つこともできますよ。ナイロン製のハーネスは種類やカラーが豊富なので、着用シーンに合わせて購入するのもおすすめです。
オーガニック素材
柔らかくてさわり心地の良いオーガニック素材は、低刺激なので肌の弱い猫におすすめです。吸水性や通気性も高いため、付けている部分が蒸れることも防げるでしょう。
ただ、縮みやすくシワになりやすいため、お手入れをする際はぬるま湯でやさしく洗うようにしてくださいね。
猫用ハーネスのおすすめ商品
本項で紹介しているおすすめ商品は、下記になります。
【ご紹介商品】
■ベストタイプ
▼QOOBE『スウェットハーネスセット』
▼猫の暮らし『ハンドルベスト』
▼RADICA(ラディカ)『キャットストロール ソフト ハーネス&リード』
▼56nyan(ゴロにゃん)『ゴロにゃん・オリジナルハーネス・ベストタイプ用 リード』
▼plusnao(プラスネオ)『猫用ハーネス リードセット』
▼Angelpet(エンジェルペット)『猫用ハーネス』
■紐タイプ
▼M企画『猫用ハーネス』
▼ターキー『ねこモテ 胴輪セット』
■ダブルロックタイプ
▼ゴロにゃん『猫用ハーネス ダブルブロックタイプ』
すぐに各商品の詳細が見たい方は、ぜひリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ6選|ベストタイプ
まずは、ベストタイプのおすすめ商品です。ぜひ参考にしてくださいね。

マジックテープでかんたん着脱が魅力
前足をベストの穴に通して背中の布をあわせ、面ファスナー(マジックテープ)でとめるだけの着脱がかんたんなハーネスです。
背中にテープがあるので、プラスチック製のバックルをとめれば短めの持ち手としても利用できます。サイズはXS、S、M、Lの4つがあります。面ファスナー(マジックテープ)の幅が広いので、多少の体重増減には適応できます。
音に敏感な猫の場合、面ファスナー(マジックテープ)をはがす「ビリッ」という音に驚く可能性もあるので、注意してあげてください。
着け心地や機能にこだわり、通院や災害避難時も安心
いぬとねこの暮らしに、ペットグッズを扱うラディカルからネコちゃん用ハーネスが販売されました。ネコちゃんの体型に合わせて改良を重ね抜けにくい立体構造がポイント。
機能と使いやすさや着け心地にこだわり、デザインも6種類から選べるラインナップとなっています。裏側はやさしいソフトタッチの生地に中綿が入り。お散歩だけでなく通院や災害避難時などを考えて、一枚持っておくと便利です。
チェック柄のお洋服型で、オシャレさ抜群!
猫用品専門店ゴロにゃんの日本製ベスト型ハーネスは、おしゃれを兼ねて着れるデザイン。お洋服が平気な子におすすめの中級~上級者向けです。肌にあたる面はクッション性が高くとても柔らかく、リード接合部は2つの丸カンでつなぐ設計でしっかりサポート。
前方に力を入れると、スポっと抜けてしまうことがあるため、初心者の猫ちゃんには、ゴロにゃんのオリジナルダブルロックタイプをお選びください。
かわいい7種のデザインで、毎日の散歩が楽しい
蝶ネクタイやドット、デニムなど凝ったデザインが豊富で、7種類から選べるのがポイント。ネコちゃんとの毎日の散歩やお出かけが楽しくなりそうです!
前足を立たせている状態で、脇下の胴回りと首を測ってください。お洋服型のハーネスとリードがセットで付いたプチプラ価格で、いくつも揃えたくなるかわいさです。
3M超反射素材が付いた、通気性のいいメッシュ素材
愛猫の体をしっかり包み込むタイプで、体の弱い子や老猫にもぴったりなやさしい設計。内側はソフトタッチで肌をやさしく守り、通気性のいいメッシュ素材が暑い季節や長時間装着する場合も快適に過ごせるでしょう。
3M超反射素材が背中の縁どりに付いているため、夜のお散歩もライトが反射してくれます。頭を通さずにマジックテープで簡単に装着できるため、猫用ハーネス初心者のネコちゃんにもおすすめです。

スウェット素材で着心地のよいベストタイプ
前足を穴に通して背中でとめるベストタイプです。表面にはスウェット生地、裏面にはメッシュ素材を使用しています。
サイズは全部で4種類。猫ちゃんにはXSかSが適したサイズです。(メインクーンなどの大型猫を除く)素材がやわらかく、フィット感にすぐれています。
おそろいのリードつきなので、リードを別購入する必要がありません。前胸には取り外し可能な飾りひもがついています。自分好みにカスタマイズもできるので、おしゃれ感を大切にする人にもおすすめです。
▼おすすめ2選|紐タイプ
続いては、紐タイプのおすすめ商品です。こちらも、ぜひ参考にしてくださいね。

M企画『猫用ハーネス』
ベストタイプが苦手な猫向きのシンプルハーネス
首と胴でとめるシンプルなハーネスです。首輪と胴体の2カ所でサイズ調節が可能で便利。ホールド力の強いがっちりしたものではありませんが、ハーネスに必要な条件は備えています。
首輪や服の着用を嫌う繊細なタイプの猫でも受け入れやすいと思います。しかし、ゆるめにつけると抜けてしまう可能性もあるのでしっかりサイズを守るようにしましょう。

「8の字胴輪」でしっかり装着できるハーネス
輪の部分のひもを首にとおし、胴体部分のひもの長さを調節してプラスチックのバックルでとめる「8の字胴輪」とよばれるタイプです。装着がかんたんで、しっかりサイズを合わせるとかんたんには脱げません。
逆にゆるすぎると前に引っ張ったときに首が抜けてしまうおそれがあります。体格が細い猫は、より抜けやすいので、引きひもをしっかり締めるなどの注意が必要です。
▼おすすめ1選|ダブルロックタイプ
最後は、ダブルロックタイプのおすすめ商品です。こちらも、ぜひ参考にしてくださいね。

前足と胴体をダブルブロックで抜けにくい構造
猫用のハーネスで最大の「抜ける」という問題を解決したハーネスです。
猫のハーネスは、しっかりと装着しているように見えても抜けてしまうことがあります。このハーネスは胴体部分をホールドするテープ状の布と、前足にかける部分をひもで締めることで、ダブルで脱げないようにとめるタイプです。
ハーネスが抜けてしまう事故は、前に引っ張ったときに起こりやすくなります。この商品は、たとえ前足にかける部分が抜けてしまっても、胴体部分をホールドしている布があるので、完全に抜けてしまうのを防げます。
▼おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 猫用ハーネスの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの猫用ハーネスの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】ハーネスと併せて認したい猫用グッズもちぇっく
さいごに|エキスパートのアドバイス
猫の負担を考えて、着脱がかんたんなものを
ハーネスは、猫を病院に連れていくときや、一緒に外出するときの飛び出し・逃走を防ぐことができるものです。しかし、なかには服や首輪を嫌い、身に着けると固まったように動かなくなる繊細な子たちもいます。
ハーネスはさまざまな種類がありますので、サイズが正しいものを選び、少しずつ慣らしていきましょう。急に装着すると怖がり拒絶する場合もあります。そのような状態になると、そのあとの着用が難しくなる場合もありますので注意してください。
また、猫の負担を考え、少しでも着脱のかんたんなものを選びましょう。また、ハーネスから抜けだしてしまうことを防ぐためにも、サイズがフィットするものを選ぶのも重要なポイントです。
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山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院を2006年に開業。得意分野は皮膚病です。2019年4月より皮膚科と内科中心の病院を目指していきます。飼い主さまのお話をしっかり伺い、飼い主さまと協力し合いながら治療を進めていくように心がけています。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。