メンズチャッカブーツとは カジュアルなファッションからフォーマルまで
チャッカブーツとは、くるぶしの丈まである外羽根式のブーツを指し、起源はポロ競技のアフターシューズだと言われています(細かい点は諸説ありますが、ポロ競技の周辺から誕生したのは間違いないようです)。
ポロ競技が由来のアイテムとしてはボタンダウンシャツが有名ですが、チャッカブーツが使用できる範囲もボタンダウンシャツに似ています。
カジュアルなファッションからビジネスに適したフォーマルまで、あらゆるスタイルにあう汎用性を持っており、アイレットの数は2対から3対が一般的です。
メンズチャッカブーツおすすめ8選 人気のオールデンやリーガルなど!防水機能も見逃せない
ファッションライターの平 格彦さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。
また、コーディネートにエレガントさを加えることができるチャッカブーツのなかでも上品な雰囲気のスムースレザーモデルなども紹介します。

ロングセラーの正統派チャッカブーツ
正統派のチャッカブーツとして最初におすすめしたいのが、クロケット&ジョーンズの「CHERTSEY(チャートシー)」。
定番モデルとして長く人気が継続しているモデルです。ロングセラーである証拠に、1960年代からラスト(木型)やデザインが変更されていません。
オーセンティックでずっと使えるチャッカブーツが欲しいなら、まず手に取るべき名作。クロケット&ジョーンズは「靴作りの聖地」と評されるイギリスのノーザンプトンに生まれた名門なので、クオリティーも折り紙つきです。

名門チャーチが生み出す定番モデル
チャーチもノーザンプトンを本拠地とする名門。その定番モデルのひとつがチャッカブーツの「RYDER(ライダー)」です。
映画『007 慰めの報酬』(2008年)でジェームズ・ボンドがブラウンのスエードタイプを着用したことでも知られるモデルなので、そんなストーリーが好きな人には確実におすすめできます。
見た目は上品ですが、ダイナイトソールなのでグリップ性能も優秀です。最近「RYDER(ライダー)」はラバー製のクレープソールが主流になりつつあるのですが、それだとチャッカブーツというよりデザートブーツになってしまいややカジュアルな印象に。
エレガントなレザーソールタイプを見つけたら早めに確保するのが賢明です。

コスパよしのチャッカブーツの正統派
インドネシアのブランドということで、品質は高いのに価格は低め。そんな理由で人気を高めているのが「ジャラン スリウァヤ」です。
アッパー、ウェルト、インソールをすくい縫いで固定するハンドウェルテッド・グッドイヤー製法を得意としていますが、定番のチャッカブーツもそんな手作業で仕上げられています。
手が込んでいるのに良心的な価格設定なので支持者が増えるのも納得です。正統的な仕様を取り入れているため、見た目はエレガント。ダイナイトソールを採用し、滑りづらいグリップ性能も備えています。
オーセンティックなチャッカブーツが欲しいけど価格は抑えたいという人にとって、有力な選択肢と言っても過言ではありません。
ソールの軽さが特徴のチャッカブーツ
とても軽い「ライトタンクソール」を採用しているチャッカブーツ。カジュアルなスタイルからきれいめのビジカジスタイルまで幅広く対応できます。
ボリュームがあるように見えるソールは、スニーカーのような軽い履き心地。スエード素材は撥水加工されているので、雨の日の利用も安心です。

アメリカ最高峰ブランドの定番モデル
既製靴を展開するアメリカの最高峰ブランドとして日本でも愛好家が多いオールデン。トラディショナルな面持ちと最高級の素材が大きな特徴ですが、チャッカブーツの定番『1340』もそんな魅力を備えています。
オールデンらしい少しボリュームのあるシルエットで、仕様はすべてオーセンティック。チャッカブーツの王道はスエード素材ですが、オールデンと言えばやはりコードバンを選ぶべきです。
名門タンナー、ホーウィン社のシェルコードバンは「革のダイヤモンド」と称される、コードバンのなかでも最高級の品質。ツヤや味感が増すエイジングを楽しむことができます。オールデンが欲しいけどヒネりも欲しいという人は、このチャッカブーツからぜひ!
ゴアテックスアッパーで悪天候時にも足元を上品に
本格派のアウトドアブーツにも採用される機能素材「ゴアテックス」をアッパーに採用。雨や雪の水分から守る防水耐久性と、汗による水蒸気を放出してくれる透湿性を実現しています。長時間履き続けるシーンや、悪天候のシーンでも、不快感をやわらげてくれるでしょう。
季節や天候に左右されないつくりで、外まわりや出張の多いビジネスシーンでも重宝しそうです。
グッドイヤーウェルト製法による重厚感が男らしい
元々はアメリカの郵便局員に履かれていたことがルーツとされている一足。光沢感のあるアッパーレザーが特徴です。
底づけには、本格革靴の定番仕様であるグッドイヤーウェルト製法を採用。履くごとに足になじみ、ほどよい重さが振り子のように足を前へ送り出してくれるのが魅力です。コバ(靴底の外周)が張り出して重厚感があるのも、グッドイヤーウェルト製法ならでは。
※グッドイヤーウェルト製法:アッパーと中底、コバを縫いつけたあと、別工程でアウトソールを縫いつける製法。多くの部品と手間がかかる分、丈夫で長持ちするのが特徴です。
JALAN SRIWIJAYA(ジャラン スリウァヤ)『98713』
職人のこだわりが垣間見えるチャッカブーツ
機械式で底づけするブランドが多いなか、手作業の工程が多いハンドソーンウェルテッド製法を採用。アッパーや中底、ウェルトを手作業で縫いつけるこの製法は、手間はかかりますが耐久性がいいのが魅力です。
フランス製カーフレザーによる美しい光沢は、スーツスタイルの足元にもハマるでしょう。また、グリップ力の高いダイナイトソールなので悪路で滑りにくいのもポイントです。
「メンズチャッカブーツ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする メンズチャッカブーツの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのメンズチャッカブーツの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
メンズチャッカブーツの選び方 フォーマルコーデやビジネスファッションに適した素材・色が重要
着こなし工学の提唱者である平 格彦さんに、メンズチャッカブーツを選ぶときのポイントを5つ教えてもらいました。
コーディネートや着こなしに合うデザインを選ぶ フォーマルからアメカジまで
チャッカブーツはフォーマルすぎず、カジュアルすぎないので、どんなスタイルでも合わせやすいことが特徴です。
また一見、暑い夏は蒸れるのでは、と思う方もいるかもしれませんが、チャッカブーツはブーツでもくるぶし丈です。そのため革靴に近い感じではけるので、蒸れることも少なく一年中履くことができます。
ビジネススーツに合わせるなら
甲の高いところに紐がついているため、スーツの裾で紐を隠すこともできるので、ビジネスブーツとしても重宝されるブーツです。
ビジネススーツに合わせるなら、スムースレザーを選択するとよりフォーマル感をUPさせることができます。
アメカジスタイルに合わせるなら
チャッカブーツは、アメカジスタイルにもよく合います。ブーツと比べるとフォーマルであり、革靴よりカジュアルなため、ジーンズやワークパンツにもよく合います。とくにスウェード素材とデニムの相性の良さは抜群で、その経年変化を共に楽しめる嬉しさもあります。
綺麗めカジュアルにも対応
綺麗めに着こなすなら、スキニーのデニムパンツやチノパンツにもよく合います。より綺麗にみせるのなら、定番のスムースレザータイプの茶系がおすすめ。
パンツの裾を折りたたむのも、お洒落にみえるコツですので、ぜひ試してみてください。
スムースレザーかスエードで悩んだら正統派を選ぶのが原則
チャッカブーツはシンプルで上品な面持ちが魅力。主な特徴は、アンクル丈、プレーントゥ、2対のアイレット(ハトメ)、薄めのレザーソールです。アッパーはもともとスエードでしたが、最近はスムースレザーなども増えていますので、多種多様と言えます。
よく似たブーツにデザートブーツがありますが、こちらは基本的にラバー製のクレープソールなので少しカジュアルな印象。
ジョージブーツも酷似していて、原則ハトメが3対なぶん丈が少し長めです。ただし、チャッカブーツとジョージブーツはほとんど混同されています。いずれにしても、シンプルで上品なチャッカブーツの魅力が引き立つ、装飾のないデザインを選ぶのが前提です。
スタンダードな素材や黒・茶色のアッパーを選ぶ
ブーツの中でも印象を大きく左右するアッパーに関してはもっとも注意が必要です。派手なカラーや個性的な加工を選んでしまうと一気に使用できるコーディネートが限定されてしまうからです。
個性の演出はほかのシューズに譲って、チャッカブーツはやはり正統派のアッパーを選ぶのが正解です。素材は王道のスエードかスムースレザー。より上品なイメージなのはツヤ感のあるスムースレザーです。
カラーも定番の茶色や黒、ベージュなどを選んでおけば後悔しないでしょう。よりフォーマルなのは黒です。
スーツやジャケットとのコーデでビジネスシーンにあうかをチェック
ややカジュアルではあるものの、スーツやジャケットスタイルに合わせることも可能。ただし、ビジネスシーンで使用するためには定番的なデザインであることが条件です。その条件をクリアするためには、名門ブランドの定番品を選ぶのがベター。
具体的なおすすめ品は後ほど紹介しますが、クロケット&ジョーンズ、チャーチ、ジョンロブ、オールデンといった名門ブランドの定番モデルを選べば間違いありません。名門の定番品に手が届かなくても、それに近いスタンダードなタイプを選ぶのがおすすめ。正統派であればオンからオフまで使用でき、チャッカブーツの守備範囲は広がります。
自分の足に合うサイズやフォルムかどうかをチェックする
くるぶし程度の高さしかないアンクル丈とはいえ、チャッカブーツはれっきとしたブーツです。通常のドレスシューズよりも高さがあるため、自分の足に合うかどうかをいっそう慎重に選ぶ必要があります。足先のフォルムに加え、足首まわりの太さなどが合うかどうかも確認すべきだからです。
たとえサイズがぴったりだとしても、履き口のフチがくるぶしに当たって痛いこともあるので要チェック。WEBで注文する場合はサイズ交換や試着サービスが可能なショップで注文すれば確認ができます。
また、自分にとって適正の高さや筒部分のサイズなどを把握しておくと、数値で確認できる場合もあって便利です。
メンズチャッカブーツのお手入れ方法
オールシーズン履くことができるチャッカブーツ。毎回履くごとに手入れをする必要はありませんが、汚れが目立ったときには、ブラシやクリーナーでブラッシングしましょう。
とくにスエード素材においては、このちょっとしたブラッシングの作業が長く履き続けられるポイントになります。そのほか月に数回オイルやクリームで手入れをすると艶がでます。
また、防水スプレーも水をはじくだけでなく、汚れもつきにくくなります。ほかの靴にも使えますので1本もっておくと便利です。
メンズチャッカブーツ以外のシューズも要チェック おしゃれなファッションは足元から!
メンズチャッカブーツは正統派で高品質がおすすめ [着こなし工学]提唱者からのアドバイス
チャッカブーツはシンプルなデザインであるがゆえに、クオリティーが表に出やすいブーツです。また、定義が曖昧になっていて、本来はジョージブーツと呼ぶべきデザインやカジュアルなタイプがチャッカブーツとして多く出回っています。
だからこそ、周囲と差をつけるためにも正統派の高品質なチャッカブーツを手に入れてみませんか。トレンドに左右されず長く愛用できるのに加え、オンも含めた幅広いコーディネートに使えることを考えると、価格は高めでもコストパフォーマンスとしては悪くありません。ドレスシューズの一種としてそろえてみてください。
メンズチャッカブーツについて3つのポイントをおさらい まとめ
1)シンプルで上品な魅力を引き出すために、装飾のないデザインを選ぶ
2)有名ブランドの定番モデルであればジャケットスタイルにも合わせやすい
3)アッパーの素材や色も定番なものがベター
チャッカブーツはややカジュアルでありつつ、スーツやジャケットスタイルなどにも合わせられるのが魅力。幅広いシーンで利用できるように、ブラックやブラウンの定番色かつシンプルなアッパーのものを選ぶのがいいでしょう。
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