SIMフリースマホのメリットとデメリット
SIMフリースマホのメリットには、好きな通信会社のSIMカードを選ぶことで料金が抑えられたり、キャリアにない端末が利用できる点がある一方で、故障した際の修理費が自己負担になる、キャリアメールが使えないなどのデメリットも存在します。
このメリットとデメリットをよく吟味したうえで、自分に合う端末かどうかを検討しましょう。
好きな通信会社のSIMカードが選べて、料金も節約できる メリット1
ahamo | 楽天モバイル | UQモバイル | LINEMO | Y!mobile | BIGLOBE モバイル | mineo | IIJmio | OCNモバイル ONE | LIBMO | |
月額料金 |
2,970円 |
0円~ |
990円 |
990円 |
990円 |
550円 |
880円 |
440円 |
550円 |
528円 |
月間データ容量 |
20GB |
1GB~ |
3GB~ |
3GB~ |
3GB~ |
1GB~ |
1GB~ |
2GB~ |
500MB~ |
3GB~ |
使用回線 |
ドコモ |
楽天、ドコモ、au |
au |
ソフトバンク |
ソフトバンク |
ドコモ、au |
ドコモ、au、ソフトバンク |
ドコモ、au |
ドコモ |
NTTドコモ |
SIMフリースマホは端末にSIMロックがかかっていないため、ドコモ・au・ソフトバンクといった大手キャリアに限らず、どこの取扱店で契約したSIMカードを使うことができます。
そのため、自分が使いたい端末と必要な料金プランを自由に組み合わせることで、月々の料金を節約することも可能です。格安SIM各社の料金と使える月間データ容量などを表(2022年3月2日時点)にまとめました。ぜひ、参考にしてみてください。
豊富な端末から自由に選択できる メリット2
ドコモ・au・ソフトバンクといった大手キャリアで契約している場合、取り扱っている端末しか契約できませんが、SIMフリースマホなら、「どんな端末でも使える」ようになります。
つまり、スマホでゲームをすることが多いからゲーミングスマホにしたり、型落ちのiPhoneにしたりなど、個人に合ったスマホを選ぶことが可能になる、ということです。
海外でもSIMを入れ替えれば、そのまま使える メリット3
海外旅行に行く際、その地域で使える海外用のスマホや割と高いWi-Fiをレンタルした経験がある方もいると思います。しかし、SIMフリースマホなら、現地で売られている安いSIMカードに入れ替えるだけで、普段通りに使うことができます。
なお、海外でも使えるSIMカードを手に入れるには、WEBから申し込み、出発前に取り寄せるか出発当日に空港のサービスカウンターで受け取りましょう。そのほか、家電量販店や空港(国内・現地)でも申し込むことができます。
その際の注意点ですが、使っているSIMフリースマホが海外のバンド(周波数)に対応しているかです。これが合わないと手配したのに使えないので、申し込み前に確認しましょう。
キャリアメールやSuicaなど使えない機能がある デメリット1
SIMフリースマホにすると、ドコモ・au・ソフトバンクのキャリアメールが使えなくなります。なので、事前にフリーアドレスを取得しておきましょう。
また、電車に乗る際に使っていたSuicaや買い物時に便利なおサイフケータイといった便利な機能も、海外製の安い端末に乗り換えを検討しているなら、付いていない可能性があります。買ってから後悔しないよう、事前に確認しておいた方がいいでしょう。
初期設定、故障などは自分で対応する必要がある デメリット2
ドコモ・au・ソフトバンクで端末を購入した場合、データ移行といった初期設定は手厚くサポートしてくれますが、SIMフリースマホはそれらをすべて自分で行う必要があります。初期不良や故障時の対応も同じです。
なお、格安SIMのなかには、修理保証をオプションで付けられるものがあります。過去に画面を割ったり、水没させた経験がある方は、そのサービスを提供している格安SIM端末を購入したほうがいいでしょう。
SIMフリースマホの選び方
料金が抑えられ、キャリアにない端末が利用できる「SIMフリースマホ」。自分が使いたい端末と必要な料金プランを自由に組み合わせられるのは魅力的ですよね。
この記事では、SIMフリースマホの基本的な選び方をご紹介します。なんとなく同じ通信会社で契約している人、現在の携帯代に不満がある人は、ぜひ見てみてください。
ポイントは下記。
【1】スペック
【2】おサイフケータイの有無
【3】防塵・防水・耐衝撃性
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
スペックで選ぶ 使い勝手に影響
SIMフリースマホを購入する際、自分の使い方や目的に合ったスペックがあるかはとても重要です。
たとえば、ゲーム目的なのに価格を優先して安い端末を購入すると、処理速度が足りず快適なプレイは難しいでしょう。また、通話やSNSの投稿や閲覧、2台目などのサブとして使う場合、高性能の端末はもったいないかもしれません。
ここでは、スペックに影響するCPU・メモリ(RAM)・ストレージ(ROM)・バッテリー・カメラ性能・ディスプレイ性能・5G対応について解説していきます。
CPU:性能が高ければ処理速度が速い
人間でいう頭脳に当たる部分で、SIMフリースマホの使い勝手を大きく左右します。ゲームやアプリをサクサク快適に使いたいなら「ヘキサコア(6コア)」か「オクタコア(8コア)」のCPUが搭載されているものを選びましょう。
同時に、クロック周波数(GHz(ギガヘルツ)で表記)と呼ばれる数値もチェック。目安として、2.0GHz以上を選んでおけば、快適な動作が期待できます。
メモリ(RAM):最低でも4GB、余裕があるなら8GBが目安
メモリ(RAM)は、CPUが何かしらの作業を行う際に必要になる作業用メモリを指します。なので、メモリ(RAM)の容量が多ければ、たくさんのアプリなどを起動することが可能です。
CPU同様、スペック(性能)を大きく左右するので、一度に複数のアプリやゲームを起動するなら最低4GB、お金をかけられるなら8GBを目安に選びましょう。
ストレージ(ROM):動画や音楽、写真を保存するなら128GB以上を
写真や音楽、OS、システムデータなど、さまざまなデータを保存しておく場所をストレージ(ROM)と呼んでいます。メモリ同様、大きくなるほどたくさんのデータ保存が可能です。
アプリやゲームを楽しむなら最低でも64GB以上、それらに加えて旅行先や日常を映した写真や動画、好きな音楽などをたくさん保存したいなら128GB以上が目安になると考えましょう。
なお、本来ROMはCDやゲームソフトといった、書き込みができない(読み込み専用)のメモリを指します。しかし、日本のスマホ市場では、データの保存容量を示すストレージと同じ意味で扱われています。
バッテリー:大容量か急速充電に対応しているか
バッテリーの容量は、3,000~3,500mAHが一般的、4,000mAH以上だと高スペックと言われています。この数値が高くなるほど、1回の充電で長い時間スマホを使うことが可能です。
また、急速充電に対応している端末は、バッテリー残量が少なくなったときでも短時間で充電することができる点がメリットになります。
充電のできない環境でスマホを使うことが多い場合には、バッテリー容量の大きなものを、外出先のカフェやオフィスなどで短時間で充電をすることがあるなら、急速充電対応のものを選ぶと便利です。
カメラ:必要な機能を搭載しているか
カメラ性能は機種や価格帯によって大きく差が出ます。搭載されることが多い機能として、自動で明るさなどを調整してくれるAI補正、夜間でも撮影可能なナイトモード、動画がキレイに撮影できる手ブレ補正機能があります。
そのほか、写真のクォリティに影響する画素数(pixel)、デュアルカメラやトリプルカメラなどカメラ性能に関わる機能はさまざまなものがありますが、搭載されているものが多いほど価格が高くなる傾向です。メインとして使うのか、サブとして使うのかで必要な機能は異なってくるので、事前に決めておきましょう。
ディスプレイ:サイズとディスプレイ方式をチェック
ディスプレイ性能は、サイズとディスプレイ方式をチェックしましょう。YouTubeなどで動画を見たり、電子書籍を読んだりすることが多いなら、6.5インチ以上を目安にしましょう。その際、大型テレビにも使われることが多い有機ELディスプレイだと、より鮮明な映像を楽しむことができます。
ただ、SNSの投稿や閲覧程度で動画などを見ないなら、携帯性を重視して片手で操作できるもの、ポケットに収まる5インチ以下がサイズの目安にしましょう。
なお、FPSなどのゲーム用に使うなら、リフレッシュレートが90hz以上だと、サクサク動かすことができます。が、その分、電池の消費が早くなるので、使わないときは低いものに切り替えられるといいでしょう。
5G対応:動画やアプリがサクサク動く
SIMフリースマホを選ぶ際、通信速度にこだわるなら5G(第5世代移動通信システム)に対応しているかどうかも重要です。5Gには、高速かつ大容量・低遅延・同時多接続という3つの特徴があります。これにより、動画が途中で止まったり、アプリのダウンロードで待たされるといったことが軽減されるということです。
また、5Gに対応していると4Kや8Kライブ配信(視聴)、まるでその場にいたり現実かのようなVRやAR体験などが可能になります。
おサイフケータイの有無をチェック 中華モデルは事前に確認を
キャリアスマホでは当たり前の機能と言っても過言ではない、モバイルSuicaやPASMO、QUICPayといったキャッシュレス決済。これらを普段使いなれているなら、おサイフケータイに対応しているか否かを忘れずにチェックしましょう。冒頭でもお伝えした通り、海外製の安い端末だと対応していない機種があります。
なお、paypayなどのQRコード決済であれば、おサイフケータイが無くても問題なく使えます。
防塵・防水・耐衝撃性も忘れずに確認 万が一に備える
日常生活でよく携帯を落としたり、水の中に落とした経験がある人は、防水・防塵・耐衝撃性能を確認しましょう。防塵・防水性能はIP規格と呼ばれる指標で確認することができ、IP●●といった数値を見たことがある人もいると思います。
10の位は防塵性能、1の位を防水性能を示し、それぞれ数字が大きいほど(防塵は1~6、防水は0~8)それぞれの性能が高くなります。なお、IP56だと粉塵からスマホを保護し、規定の圧力・時間であれば、水中に落としても水が浸入しない、IP68は完全な防塵構造で、水面下でも使える性能を誇っているということになります。
なお、よくスマホの画面を割ってしまう場合は、画面に強化ガラスを採用したモデルや耐衝撃性にすぐれたモデルを選びましょう。
SIMフリースマホのメーカー・ブランド紹介
各メーカー・ブランドの特徴を紹介するので、購入時の参考にしてみてください。
XPERIA(SONY) 縦長の画面が特徴
21:9のシネマワイドディスプレイという縦長の画面が特徴で、ハイエンドモデルは4kの映像に対応したモデルも。なお、低価格でもハイレゾに対応していたり、映像技術のブラビアにより高精細な画面を楽しむことができます。
AQUOS(SHARP) 防塵・防水・おサイフケータイに対応
価格がミドル~ハイエンドまで幅広いのが特徴です。画面にシールを貼らなくても、のぞき込みを防いでくれる「のぞき込みブロック」を搭載しています。また、国産メーカーだけあり、防塵・防水やおサイフケータイにも対応しています。
ASUS 写真撮影とゲームどちらが主になるか選ぶ
日本国内では、簡単にプロ並みの写真撮影ができる「ZenFone」、超ハイスペックなゲーミング用の「ROG Phone」という2つのシリーズを展開する台湾メーカーです。どちらもハイエンドモデルなので、価格は高めですが、明確に特徴が異なるので、自分に合うシリーズを選びましょう。
OPPO カメラ機能が充実
中国に本社を構え、「Find X」「Reno」「A」という3つのシリーズを日本国内で展開しています。ハイエンドモデルには、超広角、広角、顕微鏡、望遠の4眼カメラが搭載されていて、シーンに合わせて使い分けることが可能です。
Xiaomi コアなファン多数
こちらも中国に本社があり、日本国内では「Mi」と「Redmi」の2つのシリーズを展開しています。高品質で低価格な機種が多く、日本でもコアなユーザーから人気を集めています。
SIMフリースマホおすすめ18選
SIMフリースマホの選び方のポイントをふまえて、ITライターの酒井麻里子さんと編集部が選んだおすすめ機種をまとめてご紹介します。SIMフリースマホは安心の日本製や人気メーカーなど、さまざまな端末がありますので参考にしてみてください。
購入後は元々使っていたキャリアメールアドレスや、通話機能は使えないので、希望の通信会社を選んで登録し、初期設定をするようにしましょう。
HUAWEI(ファーウェイ)『P40 Lite 5G』
「SIMフリースマホ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする SIMフリースマホの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのSIMフリースマホの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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エキスパートからのアドバイス
ITライター
写真をよく撮るならカメラ性能にも注目!
スマホは一度買うと長く使うものなので、購入時に迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?
迷ったときには、「今使っているスマホで物足りないと感じる部分はなにか?」を考え、その部分の性能を満たしているものを選ぶ方法がおすすめです。
また、日常的な使い勝手を左右するサイズや防水対応の可否、バッテリー容量などのポイントに加え、写真をよく撮る方ならカメラ性能にも注目したいところ。
最近はカメラそのものの画素数に加え、撮影機能にも高度な技術を取り入れた端末も増えているので、より高度な写真撮影を楽しめるはずです。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
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