ハンドメイドで大活躍のレジン 雑貨やアクセサリー作りに
「レジン」とはカンタンにいえば樹脂のことで、以前から歯の治療や東南アジアの雑貨などでも目にすることがありました。当初は2液タイプの「エポキシレジン」で、時間をかけて硬化させるのが主流でした。
それが、ここ10年ほどで紫外線で数分で固まる「UVレジン」がハンドメイドの材料として開発されたことにより、レジンがぐんと身近になり、多くの人がレジンのハンドメイドを楽しむようになりました。また、最近ではLEDで固まるレジンも開発され、注目を浴びています。
ハンドメイドレジンは大きく2種類
ハンドメイドで用いるレジンは、硬化方法で2種類に分けられます。紫外線で硬化させる「UVレジン」と、2液を混ぜ化学反応によって硬化させる「エポキシレジン」。レジンを用いる際は、それぞれの特徴をふまえて選ぶことが大切です。
UVレジンは紫外線ですばやく硬化
「UVレジン」のUVは紫外線のこと。紫外線によって硬化させるものをUVレジンと呼びます。UVレジンは紫外線のある太陽の光でも硬化することができます。室内での作業や、天気に左右されないのが利点。多くの人は紫外線の照射できる「UVライト」を使って、UVレジン液を硬化させます。
また近年登場した「UV-LEDレジン」はLEDで硬化するもの。専用のLEDライトを使って固めますが、UVレジンより硬化時間が少なく、30秒前後であっという間に固まります。
エポキシレジンは透明度の高さが魅力
紫外線を当てて硬化させる「UVレジン」に対して、主剤と硬化剤の2液を混ぜ、化学反応で硬化させるのが「エポキシレジン」です。エポキシレジンは「エポキシ樹脂」または「2液性樹脂」と呼ばれることも。厚みのあるもの、大きなものの制作はエポキシレジンが向いています。
エポキシレジンの硬化には、おおむね24時間から48時間の時間が必要。UVレジンと比べると透明度が高いのですが、近年では技術の発達や新素材の開発により、UVレジンも透明度が高まっています。
ハンドメイドレジンの選び方
ハンドメイドレジンの選び方を紹介します。ポイントは下記の4つ。
【1】用途に合ったタイプ
【2】扱いやすさ
【3】経年で黄変していくことも
【4】制作量に合わせた容量と価格をチェック
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】用途に合ったタイプで作ろう ハードかソフト
ハンドメイドレジンは、硬化後のかたさでタイプも異なります。ここでは「ハードタイプ」と「ソフトタイプ」の違いと、それぞれどのように使うものなのかを確認しておきましょう。
アクセサリーに向くハードタイプ
UVレジンのハードタイプは通常のアクセサリー制作に向いています。台座にパーツを置き、レジンで固めるアクセサリーや、シリコンの型にレジンを流し込んで作るものなどです。多少の衝撃や摩擦にも耐えることができます。
カット加工もできるソフトタイプ
ソフトタイプはスーパーボールのように、かための弾力があります。ハードタイプに比べてやわらかいので、レジンで閉じ込めた素材をハサミで切り取って、イヤリングやピアスなどに仕立てることも可能です。また、ソフトタイプのレジンをドライフラワーなどに塗って、花そのものの形を楽しむアクセサリーにも用いられます。
なかにはソフトタイプよりさらにやわらかく、お菓子のグミのようなやわらかさのレジンも。その感触をそのままスイーツなどの再現に使ったりすることもできます。
【2】扱いやすさで選ぼう 粘度が高いと気泡もできる
ハンドメイドのレジン液は、メーカーや種類ごとに扱いやすさもさまざま。ここでは、それぞれどのようなポイントに注目すべきかまとめました。
作品にもよりますが、レジンの作品を作るうえで気になるのが「気泡」。レジンを台座にそそぐときなどに、どうしても空気が入ってしまいます。この気泡はレジンの粘度が高いと多く、消えづらくなるもの。そのため、気泡が気になる場合は粘度が高くないものを選ぶといいでしょう。ただし粘度が低いと、そのぶんレジン液も流れやすくなるので注意が必要です。
そのほかの空気をなくす方法には、静かにレジンをそそぐ、気泡を爪ようじなどで取り除く、ドライヤーや専用ヒーターを使うという方法があります。
【3】経年で黄変していくことも 変色も注意!
UVレジンもエポキシレジンも、硬化したレジンの経年性の変色、つまり黄色く変色することは避けられません。時間がたつと、どうしても色が変わってしまいます。
ただし最近では、メーカーもその問題を解決すべく研究を重ねています。黄変しづらいレジンなども販売されているので、気になる方はここもチェックしておくといいでしょう。
【4】制作量に合わせた容量と価格をチェック 最近はコスパがいいものも
レジン液はなかなか高価なものですが、最近は手ごろな量でコストパフォーマンスのいいものも見かけるようになってきました。容量の多いものほど割安ですが、たくさん買って余らせたり、長い間保存しておいて使えなくなってしまったら、それも無駄につながりますよね。
実際の作業のときに「これは、なんグラム使っているんだろう」とちょっと意識して量りながら作業しておくと、どれくらいが自分の必要量なのかわかって役立ちますよ。
UVレジンおすすめ10選 抜群の透明度、使い勝手がいいなど
まずは「UVレジン」のおすすめ商品をご紹介します。自分に合ったUVレジンを見つけてみてくださいね。

抜群の透明度! 容量も選べる高品質レジン
UVでも、もちろん太陽光でも硬化する1液レジン液の進化形。硬化時間も速く、UV-LEDライト(6〜9W)では30〜90秒、UVライト(36W)では2〜4分、晴天時の太陽光でも30〜90秒で硬化が完了します。1液レジンの問題点であった硬化後の黄化も解決。透明感のある美しさを実現しています。
使いやすい25gタイプから100g、200g、500gと豊富なラインアップ。内容量が多いほどコストパフォーマンスも高くなります。

使い勝手がよく大活躍のUVレジン
紫外線によって硬化させる、UV用のレジン液のハードタイプです。かたくて強い仕上がりなので、一般的なレジンのアクセサリーを作るときや表面をコーティングして美しく仕上げたいときに。
25g、100g、200g、500gのほか、めずらしい5gのチューブタイプもあるので、少量だけ必要な場合や試しに使ってみたいときにおすすめです。UVライト(36W)で2〜10分で硬化します。

コーティングにも使えるやわらかソフトタイプ
UVライト、LEDライト、そして太陽光でも硬化する、透明ソフトタイプのレジン液です。UV-LEDライト(6W)では30〜90秒、UVライト(36W)では2〜4分、晴天の太陽光では30〜90秒で硬化します。スーパーボールのような張りのあるかたさで、薄いものはハサミで切ることも可能。硬化しても変色しにくく、表面のコーティングとしても使用可能です。
同シリーズとして、グミのようなやわらかさのグミータイプもあります。好みや用途に応じて使い分けるといいでしょう。

圧倒的な透明度! 黄変や収縮、反りも防げる
特徴は、やや青みのある透明感。比較的低粘度のため気泡の抜けもよく、なかに閉じ込めたものはより美しく輝きます。レジンで心配な硬化後の黄変もしづらく、いつまでもクリアな輝きをキープ。加工しやすく収縮や反りも少ないので、安心して作品作りができます。
硬化時間はUV-LEDライトで1〜3分。透明度にこだわる方に向いています。

においが気になる人にぴったり! 容量も選べる
安定のロングセラー商品。UV専用のクラフトレジン液です。「レジン液はにおいが気になるから苦手」という方は、控えめなにおいのこちらの商品を使ってみるといいかもしれません。
粘度が高いので、作品をぷっくりとボリュームのあるものに仕上げたいときや、コーティングをするのに向いています。硬化時間はUVライト(36W)なら3〜5分です。

コスパ抜群! たくさん作りたい人にもぴったり
驚きのコストパフォーマンス! ハンドメイドでレジン作品を楽しむ人にとって、悩みどころなのがレジン液の価格の高さ。この商品はたっぷり70gボトルでコストを気にせず、思いっきり大作が作れます。
着色剤との相性もよく、適度な粘度で盛りやすく、シリコン型との相性も抜群。しかもUVもLEDライトも対応と、至れり尽くせりのアイテムです。

大型モールドの大作にも使えるレジン液
「透明度や硬化速度よりもあえて完成度にこだわりすぎたレジン液」とはメーカーさんの言葉。同シリーズの「まさるの涙」がベーシックタイプなら、こちらは「大型モールドで作る作品のためのレジン液」といってもいいかもしれません。大型モールドでつきがちな表面のシワもなく、きれいに仕上がります。
UV、LEDライトのどちらでも硬化できるのも特徴。ただし透明度は落ち、若干薄い黄色みがかかっています。そのため、着色剤で色をつけてアレンジしたりするのもいいかもしれません。

ハサミでカット可能なソフトタイプ
透明度が抜群のレジン液。硬化後はグミのようなやわらかさなので加工がしやすく、レジン液で押し花を閉じ込めて、まわりをハサミでカットしてパーツとして利用することもできます。
液体の粘度が低く、さらさらとしているのもポイント。モールドにも流し込みやすく、気泡もできにくいのが利点です。スイーツデコ作りでも活躍してくれそうなレジン液ですね。

バランスがよく初心者でも扱いやすい
ハードタイプのUV-LED対応レジン液。硬化時間が短く、硬化後も高い透明感を誇ります。着色剤とのなじみもよく、ベースの透明感によって着色しても鮮やかに発色。硬化してもベタつかず、ぷっくりとした盛りの作品もきれいに仕上がります。
気になる黄変もしにくいので、お気に入りの作品を長く楽しめるのもうれしいですね。バランスがいいので、初心者の方にも向いています。

細いノズルと透明度の高さが魅力的
透明度の高いレジン液。細いノズルつきのボトルは、ピアスなどのこまかいアクセサリーの制作にぴったりです。UVライト365nm(ナノメートル)の波長でも、目にやさしいLEDライト405nmの波長でも硬化します。
硬化時間は、UV-LEDライト(6W)で30秒〜、UVライト(36W)で2分〜、晴天時の太陽光で1分〜。透明シリコン型できれいに硬化させるには、表裏を硬化させながら厚さを重ねていくのがポイントです。
エポキシレジンおすすめ3選 必要なものが揃ったスタンダードキットなど
続いて、2液を混合させて硬化させる「エポキシレジン」もチェックしていきましょう。おすすめの4商品をご紹介します。

厚みのある立体物やクラフトにもぴったり
厚みのある立体物オブジェや標本の封入、オルゴナイトなどの制作におすすめなのがこの商品。なかに閉じ込めたオブジェを美しく映し出し、クリアな状態がいつまでも続きます。厚みのあるものに挑戦したい方は、一度試してみてもいいでしょう。
2液性エポキシ樹脂は正確な計量で2液を混ぜ合わせるのが成功のコツです。最小目盛り1g以下のデジタルはかりを使って正確に量りましょう。

変色しにくく高品質なクリスタルレジン
従来の「クリスタルレジン」からさらにパワーアップ。レジンの宿命とも思われた、経年で起こる黄変をほぼ解決したのが、この「クリスタルレジンNEO」です。低粘度で制作時にできてしまう気泡も自然になくなり、透明感もさらにアップ。ポリカップとかきまぜ棒も付属しています。
計量に使用するはかりは最低目盛り0.1gのものを推奨。正確に計量して混ぜ合わせ、美しい作品を作りましょう。

透明度の高い仕上がり! 気泡も入りにくい
エポキシ樹脂の混合液が入った容器は、口が細いノズル式になっています。使いやすく計量がしやすいうえ、気泡も入りにくく一石二鳥。透明度の高いレジンの作品が作れます。
計量は正確に行ない、しっかりと混ぜましょう。硬化には25〜30℃の温度下で約24〜48時間かかります。なお、ポリカップとマドラーは、レジン液に付属しています。
「ハンドメイドレジン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ハンドメイドレジンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのハンドメイドレジンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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まずは手軽な1液レジンから
いかがでしたか。一言でレジンといっても、用途や仕上がりの違うさまざまなレジンがあるのがわかりましたね。
スピードや気軽さを重視するなら1液で作れるUVやLEDレジン。時間はかかりますが、高い透明感や保存性を求めるなら2液性レジン。そう覚えておくとわかりやすいかもしれません。まずは手軽な1液レジンから始めてみませんか。
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雑貨アーティスト・暮らしのリネン研究家・コピーライター。そして時にカメラマンやスタイリスト、ライターとして、広告や雑誌、テレビやWebなど様々なメディアのニーズに応えるクリエイター。世界のリネンを巡る旅をライフワークに、リネンの歴史や現在のリネン産業についても造詣を深める。NHK『美の壷』のテーマ「麻」に出演。雑貨アーティストとして企業との商品開発や保育士・幼稚園教諭のための雑誌にも携わり、小学生の雑貨教室、母親のための雑貨教室、リネンの教室など、雑貨を通して暮らしを楽しむ活動も行っている。またワイヤーワークや木工、ソーイングなど様々な素材の作品をメディアやワークショップを通して発表するなど、多岐に渡って活動中。『アトリエ ペルメル』主宰。