羊毛フェルトの魅力とは? 子どもから大人まで楽しめて大人気!
羊毛フェルトを使えば、ニードルでつついて繊維を絡めながら自分の作りたいマスコットをカンタンに作れます。かわいらしいアクセサリーにしてみたり、繊維をいかしてリアルな動物のマスコットにしてみたりする方が多いようです。
多少のコツはいりますが、針でつつくだけというシンプルな作業で、特殊な技術は不要なので初心者にも取り組みやすいのが魅力。ニードルがセットになっている手作りキットも多数販売されており、入手しやすいのもはじめる方が多い理由のひとつでしょう。
羊毛フェルトの選び方 ニードルつきのキットなら手軽に始められる!
現在、羊毛フェルトはニードルフェルトの材料として使われるものが大半です。なかには羊毛以外の毛で作られているものもあり、特徴もそれぞれです。
素材は作品に合わせて選ぶ メリノ・ロムニー・コリデールなど
ニードルでつつく、という作業は同じでも、素材が異なると仕上がりの特徴が変わってきます。動物の毛並みを再現しやすい種類もあれば、こまかなアクセサリーを作るのにぴったりのものも。
作りたい作品に合わせて、どのような素材を選べばいいのかをまとめてみました。
メリノ|繊細な毛並みが作れる! 猫や犬がリアルに!
メリノ種は、おもに羊毛用に育てられる羊の種類です。メリノ種の羊からとれる毛を使った羊毛フェルトをメリノと呼び、光沢があって発色のいい毛が特徴で、羊毛フェルトのなかでもポピュラーな素材。
毛質は細くやわらかいので繊細な毛並みを再現するのにぴったりですが、フェルト化に時間がかかり、初心者には少し扱いにくいかもしれません。
ロムニー|アクセサリーにぴったりな
ロムニー種はニュージーランドではメジャーな品種。ニュージーランドにおける全飼育頭数の約9割を占めるといわれています。ゴワゴワとした質感が特徴で、なめらかな毛並みを再現するメリノ種とは異なり、ボコボコとした作品を仕上げたいときにぴったり。
短時間でまとまりやすいという特徴もあるため、初心者には扱いやすい素材です。
コリデール|動物のリアルな質感を出したいなら
コリデール種はメリノ種の繊細さとロムニー種の芯の強さを合わせ持つ、ちょうど中間くらいの素材。羊毛用のメリノ種と、食肉用の長毛種のリンカン種などを交配することで生まれた毛肉兼用種です。気候の変化に対応しやすいことから、四季のある日本でも多く飼育されています。
リアルな質感を実現でき、ニードルの刺激にも耐えるタフさが特徴です。
「中詰め羊毛」も用意しておくと便利◎ マスコット作りに活躍する
マスコットなどある程度形の整ったアイテムを作るときに活躍するのが中詰め羊毛。通常の羊毛フェルトのように繊維が整っていないため、ニードルに繊維が絡まりやすく、形を整えやすくなっています。
染色加工や繊維を整えるという工程を省いているため、価格も比較的リーズナブル。マスコットなどの作品の芯として使う方が多いです。
まずは少量タイプがおすすめ 初心者にぴったり!
羊毛フェルトは30〜50gで販売されているものも多いですが、かんたんなものであればひとつの作品に使う羊毛フェルトはそんなに多くはありません。さまざまな色を組み合わせて使うことを考えると、染色された羊毛を単品でいくつも買うのはコストがかかってしまうことも。
そこで初心者に使いやすいのが少量タイプです。最近では初心者でもはじめやすいよう、豊富なカラーの羊毛フェルトを少しずつセットにしたものも販売されているので、活用してみるといいでしょう。
メーカーによっても質感が異なる!
羊毛フェルトを販売しているメーカーは多数ありますが、海外と日本を比較しても質にはそれほど大きな違いはありません。海外のメーカーは、メリノやウールでできた羊毛フェルトが多い傾向にあり、カラーの種類が豊富。小物のアクセントにぴったりな華やかなものも多くなっています。
一方、日本のメーカーは、ユーザーの多いコリデールやロムニーなどが豊富なのが特徴。カールやラメ入りなど、個性的な羊毛フェルトもあります。カラーの種類としては少なめですが、動物のマスコットなどにいかせるナチュラルなカラーは、日本のメーカー独特なもので魅力といえるでしょう。
充実した材料でリアルな動物が作れるのが魅力 雑貨アーティストからのアドバイス
まるで本物の羊のように、触っただけでなごんでしまう羊毛フェルト。最近では充実した材料により、よりリアルな動物マスコットが作れると、ニードルフェルトファンも増えているようです。
羊毛フェルトは羊毛100%ですが、なかには羊毛フェルトの表示で、アクリル100%やナイロンが混合されているものもあるので、購入時には注意しましょう。
羊毛フェルトおすすめ10選 材料が充実したキットも紹介!
雑貨アーティストである上島佳代子さんと編集部で、とくにおすすめの羊毛フェルトを紹介していきます!
ブラウン系をちょこっとだけ使いたい方に
品質に信頼のおけるブランド、ハマナカのさまざまな素材感の羊毛が8種類、10gずつ(1種のみ5g)入ったパックです。
ウール100%の使いやすい量を同系色でまとめてセット。5gのみですが、自然なカールを特徴とするスカード・ウールの黒・白・茶ミックスも入っています。試しに使ってみたい方や、ちょっとだけ欲しいという方にもぴったりです。
より再現の幅が広がるアイテム
カールヘアーの動物を作るときに使用すると、より忠実に再現することができる、あらかじめ羊毛がカールされた商品です。
はじめにベースになる動物を作り、そこにニードルで植え込むようにカールヘアーを刺していきます。中級・上級者向けですが、初心者でもわかりやすい作り方の動画もありますので、参考にしながら挑戦してみてくださいね。
リアリティのある作品作りに
動物マスコットをよりリアルに、出来栄えをさらにアップさせたいなら欠かせない、ウール100%の植毛用アイテムです。
適度なコシとナチュラルなボリューム感があり、本体に刺して植え込むと整ったきれいなストレートの毛並みが表現できます。初心者の方は、まずは羊毛をニードルで刺して固めていく基本の方法を練習してから、ステップアップとして取り入れてみてください。作品の幅がグンと広がりますよ。
メリノウール100%! 信頼のハマナカブランド
やわらかな毛質が特徴のメリノウールを100%使用した羊毛フェルトです。ニードルも刺しやすく、なめらかな仕上がりを実現。どちらかといえばクリームがかった白色で、動物のマスコットなどに使えばナチュラルな仕上がりが期待できます。
日本のメーカーの羊毛フェルトは素材の安定感に定評があり、ナチュラルな色合いが魅力。羊毛フェルトを使う方の間で長く愛されています。
英国羊毛とのブレンドでナチュラルな質感
ソフトな質感を生み出すメリノと、しっかりとした厚みを作り出す英国羊毛をブレンド。英国羊毛とブレンドすることでメリノ特有のふわふわとした質感を少しおさえ、まとまりやすく扱いやすいタイプとなっています。
はじめて羊毛フェルトにチャレンジする方や、短時間で作りたいという方にぴったり。カラーもナチュラルなブラウンで、動物の造形や小物類など幅広い作品に活用できます。
羊毛刺繍やマスコット作りにぴったり
手芸用品を多数扱っているメーカーが販売している、豊富なカラーが魅力の羊毛フェルト。発色のいいメリノウールを100%使用し、暖色系から寒色系まで幅広いカラーがそろっています。手触りもよく艶のある素材で、作品のバリエーションもきっと広がるはず。
5gの少量タイプなので、マスコット作りにちょっと買い足したいときや刺繍のワンポイントに使うときに重宝します。
メリノの細く長い繊維をいかした原毛
メリノウールを100%使用した羊毛フェルトです。メリノ特有の細長い繊維が生み出す、丈夫で弾力のある作品作りが可能。アクセサリーなど外出に耐える作品に向いています。
発色がよく、ナチュラルなカラーから華やかなカラーまでそろっているので、アクセサリーや小物作りにぴったり。プレゼントにしても喜ばれるでしょう。
さまざまな色が楽しめるコリデール使用の少量タイプ
なめらかな質感でまとまりやすい羊毛フェルトがほしい方に適したコリデールの羊毛フェルト。メリノのやわらかさとロムニーのしっかりさの中間となる質感は、フェルトボールなどを作るのにぴったりです。初心者でも扱いやすく、羊毛フェルトの入門編として活用してみるといいでしょう。
季節の名を冠したナチュラルカラーはもちろん、あまり見かけないようなパステルカラーもあり、選択肢が豊富なのもうれしいポイント。
豊富なカラーを少量サイズで
ウール100%でふわふわとした質感が特徴の羊毛フェルトセット。少量タイプをセットにしているので、まずは少量からはじめてみたいという方にぴったりです。やわらかく手にやさしい素材なので、ブレスレットなどの肌に触れるアクセサリー作りに向いています。
カラーは驚異の85色。本格的に羊毛フェルトに取り組んでいる方の作品の幅を広げるのにも一役買うでしょう。
リアルな動物を羊毛フェルトで再現
より動物に近いナチュラルな色合いが特徴で、リアリティのある動物を羊毛フェルトで作成したい方にはうれしいアイテム。羊毛フェルトのふわふわとした質感で、愛らしい動物のマスコットを作成すれば子どもも大喜びしてくれますよ。
獣毛に近い色合いを表現するために、数種の羊毛フェルトを組み合わせているというこだわり具合。犬や猫を作るのに向いているので、飼っている犬や猫の友達として作ってみるのもいいかもしれませんね。
「羊毛フェルト」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 羊毛フェルトの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの羊毛フェルトの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
羊毛フェルト作りに必要な道具はコレ! フェルト以外にはコレを用意しておこう
【最低限必要なアイテム】
●フェルティングマット:厚さ2cmほどの発泡スチロールのようなマットで、このうえにフェルトを乗せてチクチクとニードルを刺していきます。
●カッティングマット:フェルティングマットの下に敷く保護マット。
●ハサミ:ハサミはハサミでも、こまかい部分を切れる刃が小さめのハサミがおすすめ。最後にこまかい部分をカットして仕上げをするハサミです。
●木工用ボンド:パーツを接着するときに使います。
【これもあるとおすすめ! さらに便利なアイテム】
●目うち:先が細いドライバーのような見た目をしています。動物の目や鼻のパーツをつけるときに使います。
●指サック:ニードルフェルト用の指サックも販売されています。針で誤って指をささないよう、保護してくれます。
●くし:動物のマスコットを作るときに、毛並みを整えてさらにリアルに仕上げることができるアイテム。
初心者は羊毛フェルトの本も一緒にチェック!
『羊毛フェルト基礎テクニックBOOK』:
ニードルフェルトと水を使ったハンドメイドフェルト両方の基本とコツが分かる! 初心者に見てほしい羊毛フェルトの基礎がギュッと詰まった本。かわいらしい作品の写真にも癒されます。
>> Amazonで詳細を見るそのほか編み物や刺繍のおすすめ商品もチェック
愛猫・愛犬もリアルに作っちゃおう!
羊毛フェルトのおすすめをご紹介しました。
作品の特徴に合わせて、なめらかな毛並みが表現できるメリノ素材、マスコットの芯を作るのにぴったりな中詰め羊毛、初心者でも扱いやすい少量タイプなど、目的や用途に合わせて選ぶといいでしょう。
作って楽しい、見て楽しい。羊毛フェルトに癒されましょう!
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雑貨アーティスト・暮らしのリネン研究家・コピーライター。そして時にカメラマンやスタイリスト、ライターとして、広告や雑誌、テレビやWebなど様々なメディアのニーズに応えるクリエイター。世界のリネンを巡る旅をライフワークに、リネンの歴史や現在のリネン産業についても造詣を深める。NHK『美の壷』のテーマ「麻」に出演。雑貨アーティストとして企業との商品開発や保育士・幼稚園教諭のための雑誌にも携わり、小学生の雑貨教室、母親のための雑貨教室、リネンの教室など、雑貨を通して暮らしを楽しむ活動も行っている。またワイヤーワークや木工、ソーイングなど様々な素材の作品をメディアやワークショップを通して発表するなど、多岐に渡って活動中。『アトリエ ペルメル』主宰。