ロボット掃除機の選び方
家電ライターの田中真紀子さんに取材をし、ロボット掃除機の選び方のポイントを教えてもらいました。
【1】掃除方法
【2】清掃能力
【3】ナビゲーション能力
【4】サイズや形
【5】お手入れのしやすさ
【6】静音性
【7】Wi-Fi搭載モデルかどうか
上記のポイントをおさえることで、より具体的に自分に合うロボット掃除機を選ぶことができます。一つひとつ解説していきます。ロボット掃除機を買おうか迷っている人はぜひ参考にしてください。
【1】掃除方法をチェック
ロボット掃除機には、「ゴミ吸引型」と「拭き取り型(水拭き兼用タイプ)」があります。
・ゴミ吸引型:吸引口からホコリやゴミを吸引。
・拭き取り型(水拭き兼用タイプ):布製または紙製のモップでちりやべとつきを拭き掃除。乾拭きのみと水拭きもできるタイプがあります。
また、ふたつを掛け合わせたハイブリット型もあります。ハイブリット型はお値段も高くなります。どんな掃除をしてほしいかでロボット掃除機を選ぶと、快適なお部屋につながります。
【2】清掃能力をチェック
ロボット掃除機の仕様によって、清掃能力に差が出ます。下記のポイントをチェックしましょう。
▼メインブラシ|カーペットに入り込んだホコリもかき出す
吸引口にメインブラシが付いているタイプは、フローリングの溝やじゅうたんの繊維の間に入り込んだごみをかき出すことができます。くまなくしっかり掃除したいからはメインブラシがあるものを選びましょう。
一方で、メインブラシ自体のお手入れが必要になることも多いので、手間がかかるのが面倒という方やフローリングのみ掃除したい方はメインブラシ非搭載のものでも問題ないでしょう。
▼吸引口の大きさ|大きな吸引口ならごみを一気に吸い取る
吸引口の形状や大きさをチェックしましょう。掃除機裏面の吸引口が大きいタイプは、ごみを一気に吸い取ることができるので効率的に掃除できます。
一方で、吸引口が小さいと一度に吸い込める量が少ないので、掃除に時間がかかったり、ごみを吸い取り切れなかったりします。
メインブラシが無いタイプは吸引口が小さめのものが多いので、購入前にチェックするようにしましょう。
【3】ナビゲーション能力をチェック
家中を安全に掃除するためのナビゲーション能力もチェックしましょう。「落下防止機能」や「乗り越え機能」があると便利です。
▼落下防止機能|階段や玄関の段差も安心
段差の多い設計の家や階段、玄関などで使う場合には、段差をセンサーで感知し避けることができるロボット掃除機を選びましょう。この落下防止機能が搭載されていれば、段差を認識すると自動で方向を変えてくれます。
自宅に帰ってきたら段差や階段から落ちて壊れてしまった……などもなく安心です。
▼乗り越え機能|カーペットの移動もラクラク
カーペットなどを敷いている場合、床から乗り越えてくれるかも大事なポイントです。カーペットに引っかかって止まってしまうようなら意味がありません。乗り越え機能が備わったモデルかどうかは大事なポイントになります。
【4】サイズや形をチェック
ご自宅の家具の隙間やいすの間を通れるか、ソファやベッドの下に入れるか、本体の直径と高さも確認しておきましょう。とくに一人暮らしのワンルームなどに済んでいる場合は、30cm未満のロボット掃除機がおすすめです。
また、形も丸形以外に三角形や四角形などがあるため、自分の部屋の家具との相性を見て決めましょう。
せっかく性能が高くても、掃除機本体が掃除したい場所に入らなかったら意味がありません。ご自宅の家具の隙間やいすの間を通れるか、ソファやベッドの下に入れるか、本体の直径と高さも確認しておきましょう。
一般的には直径32〜35cm程度、高さ9cm前後の機種が多いですが、それよりコンパクトかつ薄型な機種もあります。
【5】お手入れのしやすさをチェック
掃除機はこまめにお手入れしないと性能が落ちてしまいますので、お手入れのしやすさも重要なポイントです。ダストボックスは引き出しやすいか、ゴミはかんたんに捨てられるか、ダストボックスやブラシは水洗いできるか、ブラシに髪の毛や糸くずが絡みにくいかなど、細かくチェックしましょう。
また、センサー部分にほこりが付着すると正しく働かなくなってしまうので、センサー掃除も忘れずに。
【6】静音性をチェック
集合住宅にお住みの方や夜間の掃除をする際は、運転音がうるさすぎないかどうかもチェックしましょう。実際に製品を見て運転音を聞くことができれば一番いいのですが、それができない場合、ロボット掃除機メーカーが作成した製品動画を見ることで、静音機能があるかどうかを確認し、運転音がうるさくないかなどをチェックすることができます。
【7】Wi-Fi搭載モデルかどうかをチェック
従来、ロボット掃除機の操作は本体またはリモコンでおこなっていましたが、近年はWi-Fi機能を搭載し、専用アプリをダウンロードしたスマートフォンで操作できるものも増加しています。
外出先からの操作もできるため、自宅に帰る前に稼働させて掃除を済ませておくことも可能。スケジュールの予約設定ができるものであれば、掃除のし忘れも防げます。
エキスパートのアドバイス
連続で何時間使えるかも重要
ロボット掃除機は充電式でコードレスのため、充電がなくなると掃除ができません。部屋が広めだったり、ゴミが多かったりするとそのぶん時間がかかりますので、連続稼働時間は長いほうが安心でしょう。
さらに自力で充電台に戻ってくれる自動充電機能があれば、どこかで行き倒れて居場所がわからなくなったり、充電し忘れたりする事態も防げます。それとあわせて、充電完了までにかかる時間も確認しておくといいでしょう。
ロボット掃除機のおすすめメーカー
ここでは、安くて高性能のコスパが良い商品が人気のメーカーをご紹介します。
■iRobot(アイロボット)|おなじみ「ルンバ」は価格帯もさまざま
ロボット掃除機の代表格ともいえる「ルンバ」を販売する家庭用ロボットメーカー、アイロボット。こどもたちの創造性を引き出すプログラミングロボットなども手掛けています。
高性能のルンバは価格が高い印象があるかもしれませんが、4万円以下で買えるものから10万円以上まで価格帯はさまざまです。複数の機能を重視しない場合や一人暮らしのワンルームのお掃除なら安いモデルでもじゅうぶん満足できるでしょう。
■アンカー|高性能なのにリーズナブル
中国に本社を置く「アンカー」はモバイルバッテリーやイヤホンが有名ですが、大容量のバッテリーを搭載したロボット掃除機も展開しています。インテリアに馴染むスタイリッシュな見た目が印象的です。
スマホでお掃除位置を指定できる「AIマッピング」機能を搭載するなど、性能に優れているのに加えて価格がリーズナブルなのも特徴。型落ち商品であれば2万円程度で買えるものもあるので、初めてロボット掃除機を買うという方にもぜひチェックしてほしいメーカーです。
安いロボット掃除機おすすめ14選
それでは、安いロボット掃除機のおすすめ商品をご紹介いたします。
▼おすすめ3選|1万円以下
▼おすすめ6選|1万円~2万円
▼おすすめ5選|2万円~4万円
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ3選|1万円以下
1万円以下!コスパ重視派のあなたにおすすめ
なんと一万円以下で買えるロボット掃除機。できるだけ予算を抑えたい一人暮らしの方にぴったりです。
らせん走行、壁沿い走行、ランダム走行の3プログラムを搭載しているので、部屋の状態に合わせて切り替えることができます。落下防止センサーもついているので、段差があるところでも安心。
必要最小限の機能に抑えた性能だからこそ、シンプルで使いやすいのも魅力です。
横幅は約25cm!小型でリーズナブルな掃除機
ベルギーの家電ブランドDOMO ELEKTRO製造の、コンパクトでおしゃれなロボット掃除機。直径が約25cmと、一般的なロボット掃除機より一回り小さく、軽量なのが特徴です。
ボタンを押すのが1~2回のかんたん操作で、お部屋の大きさに合わせて2つのモードが選択できます。クッションつき障害物バンパーで、家具が多い部屋でも大丈夫。紙パックのないダストボックス方式なのでメンテナンスもかんたんです。
マイクロファイバーのモップでダストをキャッチ
重量わずか約0.5kgのモップタイプロボットクリーナー。吸着式なので排気がなく、お料理中や小さなお子さまがいても気にせず掃除することができます。
モップ部分は吸着力がすぐれたマイクロファイバー製なので、フローリングに落ちた髪の毛、ペットの抜け毛、掃除機では吸引しにくく目に見えない花粉などもしっかりキャッチしてくれます。
汚れたカバーは水洗い可能で繰り返し使えるため、お財布にもやさしいのがうれしいポイントです。
▼おすすめ6選|1万円~2万円
あなたの手が届かないところへも
傷が付きにくい強化ガラスカバーを上面に採用し、本体の美しい外観と高い強度を兼ね備えた一台。3層構造の高機能フィルターと0.6Lの大容量ダスト容器を搭載し、なんと連続100分間稼働できるので、部屋中のゴミやほこりを一気に吸引することができます。
超薄型でありながら、最大1300Paの吸引力で家具の下など手の届きにくい場所でもあなたの代わりに掃除してくれます。
ダスト容量も大きく稼働時間も長いお手頃モデル
ロボット掃除機は「安かろう、悪かろう」な商品も多いですが、こちらは1~2万円代で販売されているにも関わらず、吸引力も高く最大運転可能時間も100分と長く機能性抜群のロボット掃除機です。
span class="text_mark text_strong">ダスト容量も大きく0.6L分のゴミを吸って溜めることができます。また、電子レンジの運転時と同じくらいの静かさなので、マンションや集合住宅にお住まいの方でも、時間帯を気にすることなく使えます。
今まで届かなかった場所もきれいに
トライアングル・トリニティシェイプ&パワーブラシで四隅のゴミまでしっかりお掃除。2cmまでの高さの障害は立ち往生することなく乗り越えが可能です。特定の場所への掃除機の侵入をブロックする機能も搭載。特大サイズのロールブラシで、一度の走行でより広い面積をきれいにします。
エネルギー効率が良く、静音性や耐久性にも優れているデジタルモーターを搭載しています。

最長120分も動いて隅々まできれいに!
リーズナブルな価格ながら高い性能を備えた、非常にコストパフォーマンスのいいモデルです。
「ECOVACS(エコバックス)」の『DEEBOT OZMO SLIM15』と同様に、2本のサイドブラシでゴミをかき集め、ブラシレスの吸引口からゴミを吸い込む構造のため、毛絡みが抑えられます。
また、低価格ながらAIも優秀で、壁の隅に沿って掃除したり、カーペットに乗り上げたりできるほか、充電がなくなれば自動で充電台に帰還します。
最長稼働時間も120分と非常に長く、リモコンで事前に予約設定することも可能です。
薄型Dシェイプで吸引&水ぶき
こちらもDシェイプデザインでお部屋のすみまで掃除できる、吸引&水ぶきの2WAYタイプです。60dBの静音設計となります。
リモコンがついていて、離れていても操作できるほか、障害物・段差の感知センサー、カーテンなどやわらかいものも感知してくれる高性能認識機能つき。高さも7.5cmの薄型なので、狭い家具の下にも入り込めるのもいいですね。
ベストセラーロボット掃除機の2022年モデル!
1万円台で買えるロボット掃除機。別売りの水タンクを購入することで水拭き機能を追加することもできるので、まずはシンプルな機能から試してみたいという初心者さんにおすすめです。
選べる3つのモードがあり、夜に使いたい方や隣の部屋への騒音を気にする人には「静音モード」がぴったりです。
アプリと連携すれば、外出先でも遠隔操作可能。いつでも、どこからでも好きな時間に掃除を設定できます。
▼おすすめ5選|2万円~4万円

日本でもっとも有名なロボット掃除機の廉価版
ルンバの上位モデル「ルンバ800」シリーズと同等の性能を備えていながら比較的リーズナブル。2本のゴム製ブラシによる高い吸引力に加え、エラーが非常に少ないのが特徴です。
コードが絡まりそうになったら自力で脱出し、カバーが垂れているベッドの下にも入り込んで掃除してくれるなど、とても判断力にすぐれています。
ブラシに毛がなく髪の毛や糸くずが絡まりにくいほか、本モデルからダストボックスが丸洗いできるようになったため、お手入れがしやすいのもメリットのひとつです。

低床や隙間の少ない家具の下にも潜り込める!
モバイルバッテリーや充電器などで有名な「Anker(アンカー)」ですが、ロボット掃除機もリーズナブルながら優秀。
大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載しているため、標準モードで最長100分の稼働時間を誇り、広めのお部屋でもスッキリ掃除ができます。
表面は強化ガラスで光沢があり、ブラウンがかったブラックカラーがインテリアになじみやすいのもポイント。
吸引と水拭きでピカピカに
生活用品から家電まで、生活に役立つ商品を数多く展開するアイリスオーヤマから誕生したロボット掃除機です。
サイドブラシと回転ブラシの2種のブラシで、スキマに入り込んだごみやほこりをかき出して吸引。さらに水拭きもできるので、フローリングもピカピカに清掃します。
毎日設定した時間に掃除するように予約できるので、掃除を忘れることも無く、いつでもきれいな状態をキープすることができます。
吸引掃除と水拭き掃除を同時に行うことができる高性能の掃除機。細かいちりやほこりも、張り付いた汚れも一緒に清掃することができます。
衝突防止センサーが付いてぶつかる心配もなし。カーペットも自動で認識して吸引力を調整するので部屋中しっかり清掃可能です。
アプリと連携させれば、いつでもどこでも掃除開始やモード設定が可能。うっかり掃除を設定し忘れても安心ですよ。
どんな床も徹底的に清掃!
大人気のルンバをリーズナブルな価格で購入できるモデル。床に密着するゴム製のブラシで、コーヒーの粉やシリアル、ペットの毛などあらゆるゴミをしっかりキャッチして取り除きます。
また、独自設定の角度で部屋の隅のごみやほこりもかき出してきれいに。ハウスダストまで吸引するパワフルな吸引力です。
連携アプリはシンプルで使いやすい設計。ライフスタイルにあわせてコントロールすることができます。
「高コスパ・ロボット掃除機」のおすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトのランキングを見る ロボット掃除機の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのロボット掃除機の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】ルンバや水拭きロボット掃除機のおすすめはこちら
最後に|エキスパートのアドバイス
優先したい機能が搭載されているかチェック!
かつてロボット掃除機は、安いものは吸引力が弱いというのが定説でした。しかしながら、ここ数年で廉価モデルの性能が上がり、安くても掃除性能が高いものも多く登場しています。またメインブラシを備えていない機種があるのも廉価クラスの特徴。
ゴミ除去力は落ちますが、ペットや人の毛、糸くずが巻きつかないことでお手入れしやすいメリットもありますので、優先したい機能を見極めたうえで選択してください。
ロボット掃除機はライフスタイルとの相性もありますので、気になっている方はまずこうした廉価モデルで試してみるのもいいでしょう。
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