小学生におすすめの詩集11選 低学年から高学年向けまで
それでは、小学生に向けた詩集を11冊ご紹介していきます。
1〜6年生のそれぞれの年代で興味を持ってもらえるように、紹介する11冊それぞれの特徴を書いていくので、お子さんの好みに合ったものを探してみてください。
福音館書店『みみをすます』は、詩人として、現代詩を牽引する谷川俊太郎の傑作詩集のひとつ。ひらがなのみで書かれた言葉は、音とリズムが重視されていて、黙読していても、そこに音が聴こえリズムが感じられます。とてもよくできた詩集のベストセラーのひとつです。
ユーモアのあるもの、ちょっとふざけたもの、言葉遊びのあるもの、などのジャンルの詩は、日本より海外のものが得意なようです。とくに岩波書店『木はえらい』は、詩が持つ自由さ、散文にはない言葉の奔放な扱い方など、言葉やモノの見方そのものの面白さが詰まった詩集。大人も子どもも楽しんで読むことができます。
冨山房『しゃべる詩あそぶ詩きこえる詩』は、実際に音読した時に楽しい言葉、見て楽しい言葉など、言葉との触れあいを身体で感じられる詩集に仕上がっています。読む、というのはどういうことなのか、言葉の面白さ、言葉がいろいろな形で使える道具であることなどが、いつの間にか身に染みている。そんな、ほかにはなかなかない詩集です。

ひらがな多めで読み進めやすい
「詩」の入門編にぴったりの作品。和語のしなやかなリズムで理解しやすく、ひらがなが多いので漢字が苦手な子でもすらすら読むことができるでしょう。
感性豊かな子どもに育てたい・子どもにもっと想像力を身につけてほしい。そんな親御さんはぜひ選んでみましょう。子どもの成長によい影響をたくさん与えてくれますよ。

ボリューム感があり飽きにくい72作品
ユーモアにあふれた詩で気分転換にもぴったりの詩集。お子さんが悩みを抱えているときや親御さんが気持ちを落ち着かせるために読むのもよいかもしれません。
収録数が多く、たくさんの詩に触れることができます。好きな詩を選んで読めば、飽きっぽいお子さんでも読み進めやすいですよ。たくさんの作品のなかから、お気に入りを見つけてみましょう。

イラスト多めで読みやすいアンソロジー
アンソロジーでいろいろな人の詩を読むことができる作品集。きっとお気に入りの詩をみつけることができるはずです。さらに、イラストもありポップで読みやすいので、本が苦手という子でも大丈夫。
お子さんは言葉遊びのおもしろさを学び、加えて言葉遣いについても考えるきっかけとなるでしょう。お子さんの成長を手助けしてくれる作品です。
ストレートな表現が多い少年詩集
かろやかな言葉あそびで読んでいて楽しくなるような詩集。素直に表現されている詩が多いので、子どもたちもイメージしやすい作品ばかりです。
とくに6年生に読んでほしい詩集です。「卒業式」という作品がお子さんだけでなく親御さんにも好まれていて、読んだ人のなかには涙を流した人もいるほど。ぜひ、卒業をひかえた親子で読んでお互いの感じたことを話しあってみましょう。
楽しみながら読めるカラフルなイラスト
小学校の国語の授業で習う作品も収録されている詩集。自然をイメージさせる内容で、夏休みに読むのにぴったりです。カラフルなイラストで読みやすいので、「詩」について触れるきっかけになります。
昆虫などが題材になっているものも多く、「この虫は詩で書いてあるようなことを思っているのかも」なんて考えながら読むのも楽しいですね。
気分転換したいときにぴったりの心温まる構成
「詩」に興味を持ちはじめたお子さんや、これから本を好きになってほしいと考えている親御さんに読んでほしい1冊です。ひらがなが多いので、低学年の子でも読むことができます。
やさしい詩が多いながら、なかには鋭い言葉でドキッとさせられることも。和田誠さんのイラストで、心温まるやさしさで気分を落ち着かせたい時にぴったりです。
思春期の複雑な気持ちをあらわした詩集
思春期に差し掛かった子の心を動かすような複雑な気持ちを表現した詩集。自分の気持ちを表現したいけど一歩踏み出せない、というような悩みを抱えたお子さんたちの心にそっと手を差し伸べてくれます。
やさしく励ましてくれるような、自分の心に影響を与えてくれるそんな言葉で書かれています。ページ数が少ないので飽きっぽい人にもぴったりです。
叙情豊かな絵とマッチ! ロングセラー詩集絵本
金子みすゞの詩15篇を絵本としてまとめたお子さん向け詩集。1985年発売以降売れ続けているロングセラーです。この絵本を読んで育った世代が親御さんになって、自分の子どもにも読んで欲しいと購入するケースも。
叙情豊かな絵とマッチして、大人にも楽しめる詩集絵本になっています。金子みすゞの世界に触れてみたい、触れさせたいという人に。
名作も多く収録し親しみやすい
ページ数が多く、エッセイなども収録されている小学生向け詩集。「ぞうさん」や「やぎさん ゆうびん」など童謡にもなっていて、音楽として聴いたことのある詩が載っています。自分の知っている作品なら親しみやすいので、「詩」を好きになるきっかけになるはずです。
「好きな言葉みつけた?」なんて聞いてみるといいですよ。
リズム感のある言葉ですらすら読める
リズム感のある言葉も多いので、繰り返し読むことで言葉の感性を磨くことができる作品です。音読が苦手というお子さんでも、すらすらと読みやすく、自発的に取り組むようになるかもしれませんよ。
可愛いイラストも多くて読み進めやすいのもポイント。活字に苦手意識のあるお子さんにもぴったりです。この詩集に触れたらきっと「詩」を好きになってくれるはずです。
持ち運びもかんたんな詩集
イメージしやすい詩も多くて、低学年からでも読み進めやすい詩集。小さいうちから感性を養ったり、想像力を育んだりするのにうってつけの1冊です。
サイズが小さく子どもでも持ち運びしやすいので、朝の読書のときなどにもぴったりですね。きっとお子さんから「詩」についての会話が増えるはず。ぜひ、親子で話しあってみてください。
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小学生におすすめの詩集の選び方
続いて、小学生におすすめの詩集の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】学年や年齢で選ぶ
【2】迷ったら好きな作者を選ぼう!
【3】いろいろな作者の詩が読める! アンソロジーも
【4】イラストなどで選ぶのも◎
【5】ページ数で選ぶ
上記の5つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】学年や年齢で選ぶ
作品の選びかたはお子さんの学年や年齢で変わります。
学年が上がるにつれ読める漢字や理解できる言葉が増えたり、年齢によって好みが分かれるので、それを考慮しながら選ぶのがポイント。お子さまの好奇心を刺激するすてきな作品に出会いましょう。
▼「低学年」のお子さんには興味が出るものや親しみやすもの
1〜2年生の低学年のお子さんははじめて漢字に触れたり、かんたんな漢字なら読み書きできるようになるころですよね。「勉強のために難しい漢字でも頑張って読めるようになってもらいたい」そんな親御さんも多いかと思います。でも、まずは詩集や本に興味を持ってもらうことを重視してみましょう。
平仮名が多めでお子さんに親しみやすいものを選んであげれば、本好きへのきっかけ作りは成功。もしお子さんが難しい漢字に興味を示してきたら、親御さんが読み聞かせてあげるといいかもしれませんよ。
▼「中学年」のお子さんには好奇心が出るものを
3〜4年生の中学年のお子さんは読める漢字が増えたり、詩の意味を考えられるようになってくると思います。加えて、「読みたい」「知りたい」という好奇心が増すころです。そのため、好奇心を刺激するような作品を選ぶようにしましょう。
お子さんに気にいった一節を聞いてみるのもおもしろいですよ。
▼「高学年」のお子さんには心に寄り添ってくれるもの
5〜6年生の高学年のお子さんには、その子に寄り添うようなものを選んであげましょう。高学年ともなると思春期を迎え、人間関係や学校生活で悩んでしまう時期でもあります。
そんなお子さんの心に寄り添い、自分の気持ちを代弁してくれる詩集はうってつけ。それで元気になったり励まされたり、よい影響を与えてくれます。
【2】迷ったら好きな作者を選ぼう!
詩集の数はとても多いので、どれを選ぶか迷ってしまうこともしばしば。そんなときはお子さんの好きな言葉が入っているものや、国語の授業で習った好きな作者の詩集から入ると読みやすいかもしれませんよ。
自分の好きなものなら、「もっと読みたい」という好奇心を刺激してくれるはずです。
【3】いろいろな作者の詩が読める! アンソロジーも
それでも迷ってしまうよ! という人は「アンソロジー」を選ぶのがよいでしょう。アンソロジーなら詩が集められたものとなっているので、多数の作品のなかからお子さんのお気に入りをみつけるのに大変有効です。
アンソロジーはテーマでまとめられていることも多いので、お子さんの好きなテーマで選ぶとみつかりやすいかもしれませんね!
【4】イラストなどで選ぶのも◎
小学校低学年のお子さんは活字に苦手意識を持つ子も多いもの。そんな子にはイラストで選んであげるのもいいですよ。
お子さんの興味を引くイラストが描かれたものを選んであげれば、それだけで詩を好きになってくれる可能性もあります。
【5】ページ数で選ぶ
詩集はページ数が多いものも少ないものもあります。集中力があるお子さんならページが多くてもいいですが、飽きっぽい性格だと本を読むこと自体が苦になってしまいます。
それぞれ読むお子さんの性格や好みによって、ページ数も選んでみましょう。
▼文章を読むのが好きならページ数が多いもの
本が好きだったり、長い文章を読むのが得意なお子さんにはページ数の多い詩集が合うでしょう。ページ数が多いということはその分、言葉がたくさん使われるということにもなります。
お子さんが読み終わったあとに、好きな言葉やどんなところがよかったかなどを親子で話し合う時間も楽しいですね。
▼飽き性ならページ数が少ないもの
もし選んであげるお子さんが飽きっぽい・長い文章は苦手という場合は、ページ数の少ないものを選びましょう。「詩」に触れて好きになってもらうことが重要なので、ページ数が多いものを選んで苦手意識を持ってしまうのは避けなければなりません。
読むお子さんの気持ちを考えながら選んであげましょう。
詩集でなければありえないような内容のものを 専門家よりのアドバイス
詩は面白いものです。言葉の可能性を極限まで考えるような形式なので、言葉遊びやリズムの面白さなどが物語性よりも優先されます。「言葉の面白さ」がとても理解しやすいジャンルなのです。そして、良くできた詩集なら、その面白さは子どもにも伝わりやすいものです。
小学生に読ませる詩集選びで重要なのは、なるべく楽しいもの、ふざけたようなもの、言葉遊びの要素が強いものなど、小説や童話、日記やエッセイなどとはなるべくかけ離れた、詩集でなければありえないような内容のものを選ぶとよいでしょう。
なるべく1編が短く、収録作品数が多いものがおすすめ。また、漢字が多くても総ルビであれば、むしろ漢字の勉強にもなるので、なるべく総ルビの本を選ぶのもよいですね。
子供にピッタリの詩集を選ぼう
小学生向け詩集11選をご紹介しました。
今回紹介した詩集は小学生だけでなく、社会人になっても悩んだときや気持ちを落ち着かせたいときに影響を与えてくれるようなものばかりです。
あなたやお子さんが「これだ!」と思えるような詩集を見つけ出してみてくださいね。
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