編糸とは? どんな種類がある? ウール以外の種類も豊富!
「編糸(あみいと)」とは、編み物に使用する糸のこと。編み物といえばウールの毛糸を思い浮かべる方も多いでしょうが、実際にはウール以外にもナイロンやコットン、リネンなどさまざまな素材があります。太さも縫い糸のように細いレース糸があったり、しっかりした太さのある極太まで幅広いのが特徴です。
編糸を変えることにより仕上がりの印象が異なるため、季節や作品の用途にあわせて選ぶことが大切です。
毛糸・編糸の選び方
まずは毛糸・編糸の選び方をチェックしていきましょう。洋裁・和裁ライターのsakuranboさんのアドバイスも紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
素材の種類で選ぶ
毛糸・編糸はウールやナイロン、コットンなどさまざまな素材で作られています。代表的なものを紹介するので、特徴を押さえておきましょう。
ウール|自然な仕上がりとあたたかな手触りが特徴
一般的に編み物と聞くとウールの編糸を思い浮かべる方が多いでしょう。羊毛など動物の毛を使用して作られており、肌ざわりがよく保温性が高い特徴があります。マフラーや手袋、セーターなど身に着けるアイテムを編むのにピッタリな素材です。
吸湿性もあるので汗をかいても不快になりにくく、着心地のよさをたもてます。
ナイロン・アクリル|リーズナブルで耐久性にすぐれる
耐久性の高さが魅力なのがナイロンやアクリルなど化学繊維の編糸です。さまざまな用途に使いやすく、リーズナブルな価格で販売されています。初心者の方が練習用として使う編糸としてもぴったりです。
色展開も豊富なのでバリエーション豊かな作品作りを楽しめます。仕上がりにごわつきがあるため、身に着けるものよりもあみぐるみなどの小物作りに向いています。
綿(コットン)|水洗いしやすくオールシーズンで活躍
綿(コットン)の編糸は、さらりと肌ざわりのよい仕上がりが特徴です。季節問わずオールシーズンで使いやすく、水洗いしやすいのも魅力のひとつ。サマーニットなどの夏ものや子どもの洋服にうってつけの素材です。
細いレース糸でドイリーを編んだり、太めの糸でざっくりとしたセーターを編んだりなど、幅広いアイテムに使いやすくなっています。
麻(リネン)・レーヨン|涼しげ素材で夏にぴったり
綿と同様に夏にも使いやすい編糸が麻(リネン)やレーヨンです。麻はクラフト紙のようにナチュラルな風合いが特徴。バッグや小物入れを作るとおしゃれに仕上がります。
レーヨンは絹に似せて人工的に作られた繊維で、つるりとした手触りと独特の光沢感が特徴。かごバッグや麦わら帽子などの小物から夏用のカーディガンなどを作るのにぴったり。引っかかりにくく心地よく編めるのも魅力です。
絹(シルク)|なめらかな肌触りと光沢が魅力
あまり種類は多くありませんが、絹の編糸も市販されており、つるりとなめらかな手触りと光沢があり高級感ただよう仕上がりが魅力です。細い糸が多く、ある程度の技術がないとうまく編めないため、中級者以上の方に向いています。
レース編みの小物や透かし編みのショールなど、繊細な仕上がりが魅力的な作品作りにぴったりです。
初心者なら太めの毛糸・編糸を選ぼう
編み物といえば根気強くコツコツと編んで仕上げるのが特徴ですが、初心者の場合、途中で挫折してしまう方もいるでしょう。最後まで挫折せず作品を仕上げるために、初心者のうちは太めの毛糸・編糸を選ぶとよいです。
編糸が太くなるほど編み目が大きくなるためスピーディーに作品が仕上がるのが特徴。編み目も数えやすいため、初心者でも扱いやすくなっています。
変化がついた糸ならユニークな編み物を作れる
複雑な編み方ができなくてもユニークな作品に仕上がるのが変化のついた毛糸・編糸です。糸のなかに小さな節や粒が入っているネップヤーンは、編むだけでぽこぽことした変化が出るのでかんたんにユニークな作品が作れます。
あらかじめグラデーションカラーになっている編糸もあり、色合いの変化を楽しめるのが魅力。編糸の太さが均一なので初心者でも扱いやすくなっています。
同ロットのまとめ買いが可能かチェック
マフラーやセーターなど、編み物で作品を仕上げるためには何玉も毛糸・編糸が必要になります。編んでいる途中に次の編糸が手に入れられなくなってしまうと作品を最後まで仕上げられません。
同じカラーの編糸でもロット番号が変わると色合いに微妙な違いが出る場合があるため、あらかじめ同ロットでまとめ買いができる編糸を選ぶとよいでしょう。
迷ったら「作り方」で指定されている毛糸・編糸を選ぼう
毛糸・編糸にはさまざまな種類があるので、自分では迷って選べない場合もあるでしょう。その場合は作り方で指定されている編糸を選ぶとよいです。
編み物は編糸の種類や太さなどで仕上がりの印象や質感が変わってきます。あとから修正するのも難しいため、仕上がってからイメージと違ってがっかりしないためにも、作り方の指示にしたがって編糸を選ぶようにしましょう。
作りたい作品や道具のサイズを確認して選ぼう 洋裁・和裁ライターがアドバイス
編糸は素材や太さででき上がる作品がまったく異なります。太めの糸はひと編みで進める長さが大きいので、編むペースが上がります。時間がとれない人は太めの糸がぴったりです。一方、細めの糸は編むのに時間がかかりますが繊細な仕上がりが魅力。
作りたい作品に合わせるのはもちろん、持っている棒針やかぎ針のサイズも確認して作品を作りましょう。
毛糸・編糸のおすすめ11選 洋裁・和裁ライターと編集部が厳選!
ここからは、洋裁・和裁ライターのsakuranboと編集部が選ぶ、おすすめの毛糸・編糸のおすすめを紹介! お気に入りを見つけて、作品作りを楽しんでくださいね。
軽くて編みやすい極太タイプ
毛のちぢれが強いニュージーランドメリノウールをおもな原料としている極太タイプの編糸です。空気を多く含む特徴があるので、ボリューム感の見た目ですが軽いので編みやすくなっています。
肌ざわりがよいのでマフラーやベストなど身に着けるアイテムにぴったり。極太糸で早く編めるため、初心者の方でも使いやすくなっています。
にぎやかな配色が楽しめる
色鮮やかなカラーが混ざり合っているコットン100%の編糸です。どんな模様に仕上がるのか編んでいる時間も楽しみながら編み物を進められます。
編み方を工夫することでアーガイル模様を出すことも可能。かんたんな編み方でも凝った作品に仕上がるので、バッグやポーチなどオリジナルアイテムを作りたい方にぴったりです。
素材のよさを感じられるなめらかな毛糸
空気をまぜながら作られた糸なので軽いのが特徴。年間産出量の約1%しかとれない貴重なロイヤルベビーアルパカとメリノウールを合わせることで、ふっくらとなめらかな手触りが魅力です。
きなりやオートミールなどくすみがかったカラーを中心に全部で13色のカラーバリエーションがあるので、ニットウェアや小物などさまざまな作品に活用できます。
編み込みのような模様が現れる
いくつかの色が混ざり合っていることで編み込みのような模様を楽しめる毛糸です。毛糸を変えなくても色の変化が現れるので難しいテクニックを使わなくても自分だけのオリジナル作品を仕上げることができます。
1玉で300mほどと一般的な毛糸の玉より大きめなので、セーターなど毛糸をたっぷり使うアイテムでも使いやすいです。
ビビットなカラーリングがすてき
ネオンカラーが魅力的なアクリル100%の編糸です。ひとつ5gと使い切りサイズになっているので、アクセサリーなどの小さなアイテムを編んだり、刺しゅう糸としてステッチを楽しむことができます。
目の覚めるような発色の美しさは、インパクトのあるオリジナルアイテム作りに挑戦しようと思う方にうってつけの編糸です。
毛玉になりにくいアクリル毛糸
さまざまな色が混ざり合ったストレートヤーンです。スムーズに編み進められるので初心者でも作業しやすいのが特徴。難しい編み方はできないけれど仕上がりに変化がほしいときにぴったりです。
毛玉になりにくい加工がほどこされているので、小物やウェアなど幅広いアイテム作りに活躍してくれます。カラーバリエーションが豊富なのも魅力的です。
ナチュラルな質感を楽しめる
カゴやバッグを編むのにぴったりな麻の編糸です。ジュートと呼ばれる黄麻を使用していますが、独特の匂いを取り除く加工がほどこされているので使いやすくなっているのが特徴。
麻そのものの色を楽しめる無着色のものや、赤やピンクなど鮮やかに着色されたものなどバリエーションが豊富なので、幅広いアイテム作りを楽しめます。
オーロララメの光沢がアクセントに
リネンとレーヨン、コットンやラメが混ざり合った編糸です。さまざまな色や種類の糸が混ざり合うことで美しいグラデーションを楽しめます。
シャリっとしたリネンのさわやかな肌ざわりとなめらかなレーヨンの肌ざわりをあわせ持っているので、春夏用のウェアを編むのにぴったり! オーロララメの光沢がアクセントになっておしゃれな作品に仕上がります。
絹のような光沢感が魅力
アメリカ産のスーピマコットンを原料として国内で作られた編糸です。長繊維綿なのでシルクのような上品な光沢感と風合いが魅力。やわらかな手触りと風合いを生かして春から夏にかけて使う小物やウェアなどを編むのにぴったり。
カラーバリエーションも豊富にそろっているので、何色か組み合わせて作品を仕上げたい方にもうってつけです。
極太で手早く作品が仕上がる
アクリル100%なのでタワシ作りにも使える編糸です。極太サイズでタワシだと5~10分、少し大きめの円座でも2~3時間ほどで仕上がるので、編み物初心者でなかなかスピードが上がらない方でもさまざまな作品作りを楽しめます。
全部で32色と豊富なカラーバリエーションも魅力。好みの色を選んでオリジナルの小物作りができます。
美しい光沢と涼しげな質感が魅力
フランス産のリネンとシルクの混紡糸です。張り感のあるリネンと美しい光沢感のあるシルクによって高級感のある仕上がりを楽しめます。
ベストやストールなど、春夏のアイテムを作るのにぴったり。ペールからダークまで落ち着いたトーンのカラーがそろっているので、自分用のアイテムや贈りもの用のアイテム作成にも使いやすいです。
「編糸」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 毛糸・編糸の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの毛糸・編糸の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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編み物本についても知っておきたい方は、こちらの記事をどうぞ。
毛糸・編糸選びにもじっくり時間をかけてみて
編み物はコツコツとひと目ずつ編み上げていくので、ひとつの作品を仕上げるのに根気と時間が必要になります。自分だけのこだわりのアイテムを作るなら、毛糸・編糸選びからじっくり時間をかけてみるとよいでしょう。
同じデザインのアイテムでも編糸の色や素材選びひとつでアイテムの仕上がりが変わります。編糸にはさまざまな種類があるので、作りたい作品に合わせて自分好みの編糸選びからはじめてみましょう。
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三年間家政科専門学校にて基礎を学び、家政科被服検定 洋裁、和裁ともに1級を取得。子育てと両立して複数媒体でライター活動しています。 過去には成人式やブライダルのアイテムを受注制作。 初心者にも洋裁・和裁のおもしろさが伝わる記事を心がけています。 世界で一つの自分だけのオリジナルアイテムを作りたい方の参考になれば幸いです。