「防災ラジオ」のおすすめ商品の比較一覧表
防災ラジオとは? 必要性はある?
日ごろはスマホの災害アプリで、地震・津波・洪水などの情報をプッシュで得ている方も、インターネットが停止すると情報が得られなくなります。ラジオは放送局が非常用電源で生きていれば放送ができるため、最後まで役に立つ可能性が高いアイテムです。
なお、ラジオを購入したら、自宅の中で電源を入れてみて、電波が入る場所を探しておいてください。災害時に電波が入らない場合、それが災害のためなのか、もともと入らない場所なのかの区別がつかなくなるためです。
防災ラジオの選び方
備え・防災アドバイザーの高荷智也さんに、防災ラジオの選び方を教えてもらいました。ポイントは以下です。防災ラジオを探している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【1】電源のタイプ
【2】周波数の幅広さ
【3】操作性
【4】付属機能
【5】小型タイプ
【6】メーカー
それぞれ詳しくみていきましょう。
【1】電源のタイプから選ぶ
災害時に役立つラジオですが、ラジオ自体の電源はどうやって確保するのか。大きくわけて3とおりの方法があります。電源のタイプを理解して、自分が備えておきやすいものを選びましょう。
予備電池があれば心配なしの「乾電池タイプ」
ラジオは消費電力が小さいため、単四電池タイプでも連続24時間以上ラジオを聞くことができる商品が多いです。予備電池を何本か準備しておけば、停電期間中を乗り切るには十分な準備となります。予備の乾電池などとあわせてハードケースに入れるようにすれば、電池が切れたときも安心です。
手で回せば充電できる「手回し充電タイプ」
コンセントや乾電池のいらない手回しラジオは1分の充電で10分以上ラジオを聞くことができるため、電池が切れてしまった場合の備えとしては実用的です。ハンドル部分を手で回すだけ充電ができるので大人でも子どもでもいざというときに役に立ちます。
日光で充電できる「ソーラー発電タイプ」
日光に当てておくだけで充電できる、ソーラー発電タイプの防災ラジオもあります。雨やくもりの日が続くとあまり充電ができないデメリットがあるものの、乾電池を買い足す必要がなく便利です。天候を考慮すると、乾電池タイプの防災ラジオにソーラー発電機能がプラスされたものだと安心ですね。
また、お年寄りや体の不自由な方では、乾電池の交換や手回し充電が負担になってしまう場合があります。そんなときにソーラー発電タイプの防災ラジオがあると心強いことでしょう。
【2】FM・AM・ワイドFMなど、幅広い周波数で受信できるものを選ぶ
防災ラジオを選ぶ際には、FM・AM・ワイドFMが受信できる機種を選んでください。
広域災害時、広い範囲の災害情報は放送エリアの広いAM放送で入手しやすいのですが、AM電波は建物や地形によっては受信がしづらい弱点があります。そのため、FMの電波を用いた「ワイドFM」によるAM同時放送が行われており、これを受信することができれば、災害時にもAM放送を安定して受信可能です。
また、地域密着型の被害情報・支援情報・避難所情報などは、放送エリアの狭いFM放送で得ることができます。とくに地域密着型のコミュニティFM放送局がある場合は、これを使うことで役立つ情報収集が可能になるでしょう。
【3】簡単に操作ができるラジオを選ぶ
災害時は、「命を守る」ための避難先の確認と、「生活をする」ための支援情報の確認、2種類の情報収集をおこなう必要があります。このとき役立つのがスマートフォンですが、災害による停電が長期間続くと携帯電話の基地局がダウンしてしまうため、インターネットが使えなくなってしまいます。そこで一番大切な選び方はパニックの中でも簡単に操作できるラジオをぜひ準備してください。
2018年の北海道胆振東部地震による大規模停電では、地震発生直後は使えていたスマホが、半日~翌日になってつながらなくなるという事態が発生しました。この状況ではもちろんテレビも使えませんので、ラジオが唯一の情報源となります。
【4】付属機能がついていると便利で役立つ
災害時に持ち出せるもの、準備しておけるものには限りがあります。あったらいいなという機能がひとつのラジオにまとまっていれば、買い足す必要もなく、その分ほかの備えにまわすことができます。家族構成なども考慮して、必要な機能がついたものを選択してください。
懐中電灯代わりにもなる「ライト付き」
夜間の避難や停電時には明かりが必要です。ライト機能がついているラジオは持ち運びながら懐中電灯のかわりにしたり、据え置いてランタンとして使用したりできます。
できることならライトはLEDを選びましょう。ライトとしての寿命が長く、消費電力が少なくてすむので電源の確保に不安がある災害時には重宝するからです。
スマホの充電もできる「充電機能」
通信手段としてなくてはならないスマホも、災害時の電源確保に備えが必要です。ラジオを供給源として使えると予備バッテリーを温存でき、気持ちにも余裕が生まれます。
気をつけたいのはスマホと接続するケーブルがあるか、接続端子の種類が機種と製品に適合しているか。確認をしたら付属品もラジオと一緒に保管しておくことをおすすめします。
SOSとしての役割を果たす「サイレン機能」
自分では動けない状況になったときなど、助けを呼ぶ必要がありますが、人の声量には限界があります。また呼び続けることは非常に体力を消耗する行為でもあります。
そんなときに役立つのがサイレン機能です。体力を温存しながら気づいてもらう信号を出せますし、置いた状態でサイレンを鳴らせば手が自由になるので、ほかの誰かの救助にまわることも可能です。
「撥水、防水機能付き」なら濡れても安心
防災ラジオには、撥水(はっすい)、防水機能つきのものがあります。撥水とは、特殊なコーティングによって水をはじく機能のこと。防水とは、内側に水を通さない機能のことで、水を防ぐ力は防水の方が上です。
もしかしたら、災害時に雨が降っており、防災ラジオが水濡れしたり、水たまりに落としたりすることも起きるかもしれません。万が一に備えて、撥水や防水機能がついた防災ラジオを選ぶのもひとつの方法です。
【5】小型タイプだと持ち運びがしやすい
毎日の通勤通学時に持ち歩けるポケットラジオと、非常用持ち出し袋などに入れておく小型ラジオに分けられます。
普段から使っているラジオが乾電池で動くものであれば、それを災害時にも使うのがベストです。非常持ち出し袋などに入れておくラジオは、避難時に壊れないように、ポーチや小さな袋に入れておきましょう。そして、毎日持ち運ぶラジオは、そのままカバンに入れたりソフトケースに入れたりすると壊れやすいため、予備の電池などとあわせてハードケースに入れるようにしてください。
【6】信頼できるメーカーで選ぶ ソニー、パナソニックなど日本製が人気!
前もって防災ラジオを準備していても、いざというときにきちんと動いてくれなければ意味がありません。性能と耐久性に実績のあるメーカーの防災ラジオを選ぶのも、安心につながる選び方です。
たとえば、「SONY(ソニー)」「Panasonic(パナソニック)」などは、日本が誇る信頼のメーカーとして有名。どちらの防災ラジオも高い性能を兼ね備えており、SONY(ソニー)はクオリティの高い音質、Panasonic(パナソニック)は、わかりやすい操作性が特徴的です。
防災ラジオのおすすめ10選
ここまでに紹介した防災ラジオの選び方のポイントをふまえて、おすすめの商品をご紹介します。
Autsmal『大容量2000mAh防災ソーラーラジオ』

安価で長持ち、非常持ち出し袋向けラジオ
こちらも名刺よりひとまわり小さいサイズで軽さ80gと小型のラジオ。上記よりさらに薄い造りなので、より携帯しやすくなっています。スピーカーと巻き取り式のイヤホンが内蔵されているため、ひとりでも複数人でも使用可能。
特長はスタミナ性能、単四電池1本で最大100時間(イヤホン・AM受信時)とたいへん長持ちです。スピーカーによるFM受信時も27時間となっており、予備の電池を数本準備すれば停電期間中にはじゅうぶんでしょう。
防災専用に購入するのには高価格帯の商品ですが、ふだんからラジオを使う場合や、「一番いいやつ」で防災グッズをそろえたい場合にはおすすめのラジオです。

単三電池2本で100時間、防災リュックで便利
携帯用ではなく、非常持ち出し袋などに入れておきたいラジオです。厚みが43mmとややありますが、大きさはスマートフォンと同じくらいで電池込みの重さが210gと軽量なので、避難時に持ち出すアイテムとしてはじゅうぶん小さいラジオです。
単三電池2本で動くため、ほかのアイテムと電池を使い回ししやすい点もポイント。イヤホン・スピーカー両対応で、スピーカー利用時はAM110時間、FM100時間の利用が可能です。イヤホンジャックを使えば、避難時に音漏れを気にせずラジオを聞けます。
予備電池がなくとも1週間程度の停電に対応でき、比較的安価で購入できるため、非常持ち出し袋に入れておくラジオとして適しています。

防災ラジオの定番、手回し充電で電池切れなし
災害時用に定評のあるソニーの防災ラジオです。縦横サイズこそスマートフォン並ですが、厚さ58mm、電池含む重量376gと携帯するには大型であるため、非常持ち出し袋へ入れるアイテムといえます。単三電池2本で、スピーカー使用時AM100時間・FM80時間の利用ができるため必要じゅうぶんです。
特長は多機能性、まず前面を明るく照らすライトと周囲を優しく照らすランタンがついています。さらに手回し式の発電機を搭載しており、ラジオやLEDライトの連続使用、スマートフォンへの充電も可能です。スマホに対しては15分程度回して1%ほどの充電能力ですが、ライトとラジオの充電用にはじゅうぶん役立ちます。

非常用にぴったり!おしゃれなデザインも
上記同様、ライト・手回し充電がついた防災ラジオです。大きさも同程度ですが、外見がおしゃれなので、寝室の枕元などに設置しておいても違和感がありません(地震の揺れで見失わないよう固定必須)。サイレン機能もついているので、寝室に閉じ込められた場合などに役立ちます。
乾電池込みの重量が288gとより軽量で、非常持ち出し袋の重量を減らしたい場合にはこちらがおすすめです。ただし、電源が単四電池3本と他製品と比較して本数が多めであるため、予備の電池の準備が必要になります。
とはいえ、手回し充電を1分すればラジオを14分聞くことができるので、非常時の電源は手回しでおこなうと割り切ってもよいでしょう。
充実の機能&性能でどんな時も安心
確かな品質と実績で根強い人気を誇る、SONY(ソニー)の防災ラジオです。ワイドFMはもちろん、LEDスポットライトやスマートフォン充電機能、防滴機能もついており、充実の機能が魅力。さらに、持ち運びに便利なハンドストラップや非常用の笛なども付属しているので、日常使いから非常時まで役立つ機能が満載の防災ラジオとなっています。
給電方式は乾電池以外にも、手回し、ソーラー、USB AC充電の3つの方法を搭載。もし、乾電池が切れてしまった場合でも安心ですね。手回し充電がしやすいように、ハンドルの握りやすさや回しやすさにも配慮した造りになっているところもポイントです。
また、SONY(ソニー)製品の特徴である高性能&すぐれた音響技術が活かされており、電波の受信感度がいいことに加えて、スピーカーから聞き取りやすい音質で聞けるようになっています。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 防災ラジオの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの防災ラジオの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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防災ラジオを上手に選んで「もしも」に備えましょう
備え・防災アドバイザーである高荷智也さんの取材をもとに、防災ラジオの上手な選び方とおすすめ商品をご紹介しました。災害はいつ起こるか想定できないものなので、事前にきちんと備えておくことが大切です。
高荷智也さんのアドバイスを参考に、ワイドFMや便利な手回し充電がついているかなど、機能面をきちんとチェックしたうえで、安心できる防災ラジオを選びましょう。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
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「自分と家族が死なないための防災対策」のポイントをロジックで解説するフリーの専門家。 地震対策や感染症パンデミック対策などの自然災害から、銃火器を使わないゾンビ対策まで、堅い防災をやわらかく伝える分かりやすく実践的なアドバイスに定評があり、講演・執筆・コンサルティング・メディア出演など実績多数。1982年、静岡県生まれ。