オリンパスのミラーレスカメラの特徴 小型で軽量コンパクト、「PEN」と「OM-D」の2系統
小型のミラーレスシステム、マイクロフォーサーズを普及させたオリンパス。最近は35mmフルサイズ(以下フルサイズ)のミラーレスカメラが注目を集めていますが、オリンパスの大きな魅力はフルサイズよりシステムが小型軽量なこと。以下に特徴を説明します。
マイクロフォーサーズ規格の採用で小型軽量化 交換レンズはパナソニックと同企画
写真家
現在のオリンパスのレンズ交換式システムは、すべてマイクロフォーサーズ規格です。フルサイズより撮像素子(イメージセンサー)が小さいのですが、A3サイズを超える大きなプリントにしても高い解像力の仕上がりが得られます。
さらにパナソニックLUMIX Gシステムもマイクロフォーサーズ規格を採用していて、レンズが共用できるのもメリット。幅広いレンズ選びが楽しめます。
ラインナップはPENとOM-Dの2シリーズ 初心者向けの機種からプロ仕様のハイスペック機まで
写真家
オリンパスには、スタイリッシュなPENシリーズと、一眼レフを思わせる本格派スタイルのOM-Dシリーズの2種類がラインナップ。初心者向けのライトな機種からプロ仕様のハイスペック機まで、好みに応じたモデルが選べます。
オリンパスのミラーレスカメラの選び方 写真家による解説
初心者向けから本格派向けまで多くの機種がそろっているオリンパスのミラーレスカメラ。ここでは、選び方のポイントしてモデルの特徴や注目すべき機能を説明します。
モデルで選ぶ
写真家
現在のオリンパスは、スタイリッシュなPENシリーズが2モデル、本格派スタイルのOM-Dシリーズが7モデル、ラインナップしています。どちらがいいかはお好み次第ですが、気軽に扱いたい人はPENシリーズ、本格的に写真を楽しむならOM-Dシリーズ、がおすすめです。
またOM-Dシリーズのなかにも初心者向けのモデルからプロ向けまであり、ご自分のレベルにあったモデルが選べます。
PENシリーズ オシャレなデザインでカメラ女子にも人気
写真家
かつてテレビCMでも話題になり、ミラーレスカメラの普及に貢献してきたPENシリーズ。スタイリッシュなデザインと上質感のある仕上がりで、女性ユーザーを一気に増やしました。
現行のE-PL9、E-PL10ともに女性にピッタリのデザイン。性能も高く、オリンパスおなじみのアートフィルター機能を使えば、アート感覚溢れる写真が手軽に楽しめます。オシャレにカメラを持ち歩きたい人におすすめ。
OM-Dシリーズ 小型軽量から本格派まで
写真家
フィルム一眼レフのOMシリーズを思わせる本格派のデザインを持つOM-Dシリーズ。大きく分けるとプロ向けのE-M1シリーズ、ハイアマチュア向けのE-M5シリーズ、エントリー向けのE-M10シリーズがあります。
とくにE-M1シリーズとE-M5シリーズは、高い防塵・防滴・耐低温性能を持つのも特徴。過酷な環境に対応するため、大自然のなかでも小型軽量システムを活かした撮影が楽しめます。
手振れ補正機能で選ぶ
写真家
オリンパスのミラーレスカメラには、すべてボディ内手ブレ補正機構が搭載されています。なかでも優秀なのがOM-Dシリーズ。現行モデルはすべて回転ブレやシフトブレにも対応した5軸手ブレ補正を搭載しています。しかも最上位機のE-M1XとE-M1 Mark IIIは、最大7.5段の補正効果を実現。1秒を超えるスローシャッターでも手持ち撮影が可能です。
またPENシリーズは3軸手ブレ補正を搭載。ふだん使いなら充分な補正効果を発揮し、夕方や屋内など薄暗い場所でも気軽に手持ち撮影ができます。
ビューファインダーやモニターで選ぶ
写真家
OM-DとPENの大きな違いは、EVF(電子ビューファインダー)を搭載しているか否か。OM-DはすべてEVFを搭載し、現在のPENにはEVFがありません。
本格派向きのEVF
写真家
EVFがあるとカメラをしっかり構えられるため、望遠レンズや暗い場所で安定した撮影が可能。まさに本格派のスタイルです。
それに対しPENは背面モニターのみ。スマートフォンのカメラ機能に近い感覚なので、スマホからステップアップしたい人でもスムーズに扱えます。またファインダーを覗かないので、女性はお化粧がカメラに付かないのもメリットです。
いろんなアングル重視か自撮りを楽しむか
写真家
背面モニターはすべてタッチパネルで可動しますが、OM-D E-M10シリーズは上下方向のみ。E-M5とE-M1シリーズは本体横に開いて回転させるバリアングルタイプ。さまざまなアングルで快適な撮影ができます。
PENのモニターは上下方向のみですが、下方に180度回転できるのが特徴。ラクに自撮りができて、タッチ操作で手がレンズにかぶさることがありません。
付加機能で選ぶ
写真家
たとえば、すべての機種に静音モードを搭載しています。ドライブモードをハートマークにすると、電子音もシャッター音もしない無音撮影ができます。音楽ホールや寝ているお子さんを撮る場合など、音が気になるシーンで活躍します。
このほか、カスタマイズ機能、動画機能など多様な機能を搭載した機種があります。どのような機能が自分に必要か、見極めて選びましょう。
カスタマイズで使い勝手をよくする
写真家
OM-DシリーズもPENシリーズも、一部のボタンの機能をカスタマイズができます。とくにOM-Dシリーズの上位クラスになると、ボタン類だけでなくダイヤルの機能変更など豊富なカスタマイズができ、自分好みのカメラに仕上げられます。
使い勝手を求める人には見逃せないポイントです。
動画撮影にこだわる
写真家
写真だけでなく動画も撮りたいなら、動画機能もチェックしましょう。オリンパスのミラーレスカメラはすべて手ブレ補正機構があるため、手持ちでの動画撮影も得意です。
とくに高画質にこだわるなら4K対応がおすすめ。しかもOM-Dの上位クラスはデジタルシネマ対応のCinema 4Kで撮影できます。
画素数にはあまり差がない
写真家
フルサイズミラーレスは2000万画素クラスから6000万画素クラスまでさまざまな画素数がありますが、マイクロフォーサーズのオリンパスは1600万画素クラス、もしくは2000万画素クラスになります。
ハイエンドモデルでも2000万画素だと少ないイメージを持つかもしれませんが、実用上は1600万画素でも大きなプリントに耐えるほど高精細な仕上がりが得られます。また1600万画素も2000万画素も仕上がりに極端な差はないため、オリンパスのミラーレスカメラを選ぶ際は画素数を気にする必要はないと言えるでしょう。
レンズとセットの商品がお得で安い
写真家
OM-D E-M1Xを除くOM-DとPENは、ボディ本体のみ販売だけでなく、レンズとセットになったレンズキットを選ぶことができます。どれも標準ズームレンズがセットになっているので、これからオリンパスのシステムをそろえる人におすすめ。
E-M1シリーズとE--M5シリーズは、大口径で高い描写性能を誇るプロ仕様のM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROが選べます。
オリンパスのミラーレスカメラおすすめ9選 手ぶれ補正機能・付加機能もチェック!
ここではオリンパスのミラーレスカメラの現行機種を紹介します。初心者にも扱いやすいPENシリーズからプロ仕様もあるOM-Dシリーズまで、まとめて紹介します。

OLYMPUS(オリンパス)『PEN E-PL9』










出典:Amazon
本体サイズ | 117.1×68.0×39.0mm |
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本体重量 | 約332g |
モニター | 3.0型 可動式液晶、約104万ドット(3:2)、静電容量方式タッチパネル |
ファインダー | - |
本体手ぶれ補正 | 撮像センサーシフト式3軸手ぶれ補正 |
付加機能 | アートフィルター、アドバンストフォトモード、4K動画、Bluetooth、Wi-Fi |

OLYMPUS(オリンパス)『PEN E-PL10』












出典:Amazon
本体サイズ | 117.1×68×39mm |
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本体重量 | 約332g |
モニター | 3.0型 可動式液晶、約104万ドット(3:2)、静電容量方式タッチパネル |
ファインダー | - |
本体手ぶれ補正 | 撮像センサーシフト式3軸手ぶれ補正 |
付加機能 | アートフィルター、アドバンストフォトモード、4K動画、Bluetooth、Wi-Fi |

OLYMPUS(オリンパス)『OM-D E-M10 Mark II』






















出典:Amazon
本体サイズ | 119.5×83.1×46.7mm |
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本体重量 | 約351g |
モニター | 3.0型可動式液晶、約104万ドット(3:2)、静電容量方式タッチパネル |
ファインダー | アイレベル式OLEDビューファインダー、約236万ドット |
本体手ぶれ補正 | 撮像センサーシフト式5軸手ぶれ補正 |
付加機能 | アートフィルター、Wi-Fi、タイムラプスムービー、ハイスピードムービー |

OLYMPUS(オリンパス)『OM-D E-M10 Mark III』
















出典:Amazon
本体サイズ | 121.5×83.6×49.5mm |
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本体重量 | 約362g |
モニター | 3.0型 可動式液晶、約104万ドット(3:2)、静電容量方式タッチパネル |
ファインダー | アイレベル式OLEDビューファインダー、約236万ドット |
本体手ぶれ補正 | 撮像センサーシフト式5軸手ぶれ補正 |
付加機能 | アートフィルター、アドバンストフォトモード、4K動画、Wi-Fi、顔優先AF・瞳優先AF |

OLYMPUS(オリンパス)『OM-D E-M5 Mark II』


















出典:Amazon
本体サイズ | 134.1×90.9×68.9mm |
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本体重量 | 約498g |
モニター | 3.0型 2軸可動式液晶、約104万ドット(3:2)、静電容量方式タッチパネル |
ファインダー | アイレベル式液晶ビューファインダー、約236万ドット |
本体手ぶれ補正 | 撮像センサーシフト式5軸手ぶれ補正 |
付加機能 | 高速連写/高速AF、OM-Dムービー、静音モード |

OLYMPUS(オリンパス)『OM-D E-M5 Mark III』


















出典:Amazon
本体サイズ | 125.3×85.2×49.7mm |
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本体重量 | 約366g |
モニター | 3.0型 2軸可動式液晶、約104万ドット(3:2)、静電容量方式タッチパネル |
ファインダー | アイレベル式OLEDビューファインダー、約236万ドット |
本体手ぶれ補正 | 撮像センサーシフト式5軸手ぶれ補正 |
付加機能 | ライブコンポジット/ライブバルブ/ライブタイム、プロキャプチャーモード、OM-Dムービー |
像面位相差AF採用で動体に強い! しかも高機能
E-M5シリーズの最新モデル。E-M5 Mark IIのコンパクトなボディや5軸手ブレ補正は受け継ぎながら、最新の撮像素子と画像処理エンジンを搭載。より高画質になったとともに、AFもE-M5シリーズではじめて像面位相差AFを採用し、動体に強くなりました。
さらに1stレリーズで取り込みを開始し、2ndレリーズでさかのぼった14コマ分を記録することで決定的瞬間がとらえられるプロキャプチャーモードや、1回のレリーズでピント位置を少しずつ移動させながら撮影できるフォーカスブラケット、ピント位置が異なる8枚を合成して、近接撮影でも手前から奥までピントが合った写真が撮れる深度合成モードなど、上位機E-M1シリーズに迫る高機能も実現しています。

OLYMPUS(オリンパス)『 OM-D E-M1 Mark II』


















出典:Amazon
本体サイズ | 134.1×90.9×68.9mm |
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本体重量 | 約498g |
モニター | 3.0型 2軸可動式液晶、約104万ドット(3:2)、静電容量方式タッチパネル |
ファインダー | アイレベル式液晶ビューファインダー、約236万ドット |
本体手ぶれ補正 | 撮像センサーシフト式5軸手ぶれ補正 |
付加機能 | 高速連写/高速AF、防塵・防滴・-10℃耐低温性能、OM-Dムービー、静音モード |
SDカード2枚のダブルスロットで大量撮影も安心
プロ仕様のハイエンドクラスながら、OM-Dらしいコンパクトなボディ。オールクロス121点の像面位相差AFと、AF/AE追従で最高18コマ/秒の高速連写の組み合わせは瞬間に強い仕上がり。防塵・防滴・耐低温性能により悪条件でも確実な撮影が行なえます。もちろん5軸手ブレ補正機構も搭載。
そしてSDカードが2枚入るダブルスロットを採用し、大量の撮影やバックアップなど、プロの要求に応えられます。4K動画やCinema 4Kなど動画機能も充実。現行E-M1シリーズのなかでもっとも購入しやすい価格なので、E-M10やE-M5、PENシリーズユーザーがステップアップしやすいのもうれしいカメラです。

OLYMPUS(オリンパス)『OM-D E-M1 Mark III』














出典:Amazon
本体サイズ | 134.1×90.9×68.9mm |
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本体重量 | 約504g |
モニター | 3.0型 2軸可動式液晶、約104万ドット(3:2)、静電容量方式タッチパネル |
ファインダー | アイレベル式液晶ビューファインダー、約236万ドット |
本体手ぶれ補正 | 撮像センサーシフト式5軸手ぶれ補正 |
付加機能 | ライブND、防塵・防滴・耐低温性能、ボディー内フィッシュアイ補正 |
7.5段手振れ補正で機動力がさらにアップ
E-M1 Mark IIの後継モデル。画素数こそE-M1 Mark IIと同じ2000万画素ですが、最新の画像処理エンジンTruePic IXを搭載。16回撮影して合成することで5000万画素の高解像度が手持ちでできる手持ちハイレゾショットに対応しました。さらにE-M1Xで好評の、複数の画像を合成して疑似的に露光時間を延ばすライブNDも搭載し、表現力がいっそうアップ。
そして見逃せないのが手ブレ補正機構。なんと7.5段の効果が得られます。これにより1秒を超えるスローシャッターも手持ち撮影が可能。OM-Dが持つ高い機動力を存分に活かした撮影が楽しめます。
縦位置グリップ一体型のE-M1Xと異なり、オプションで脱着式なのも特徴。撮影スタイルや被写体に応じて縦位置グリップの有無を選べるのがポイントです。

OLYMPUS(オリンパス)『OM-D E-M1X』




















出典:Amazon
本体サイズ | 144.4×146.8×75.4mm |
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本体重量 | 約849g |
モニター | 3.0型 2軸可動式液晶、約104万ドット(3:2)、静電容量方式タッチパネル |
ファインダー | アイレベル式液晶ビューファインダー、約236万ドット |
本体手ぶれ補正 | 撮像センサーシフト式5軸手ぶれ補正 |
付加機能 | インテリジェント被写体認識AF、ハイレゾショット、OM-Dムービー、防塵・防滴・耐低温構造 |
縦位置グリップを一体化したプロ仕様モデル
オリンパスではじめて縦位置グリップを一体化したプロ仕様モデル。大柄にはなりますが、グリップがしっかり握れるため、望遠レンズでも安定して構えられます。また縦位置シャッターボタンも備え、縦位置でも横位置と同じ感覚で撮影ができるのもポイント。バッテリーが2個入り、大量の撮影や長時間の動画撮影にも対応します。
画像処理エンジンのTruePic VIIIを2基搭載。疑似的に露光時間を伸ばすライブNDのほか、ディープラーニング技術を活用したインテリジェント被写体認識AFを実現しました。これはモータースポーツのレーサーのヘルメット、飛行機のコックピット、鉄道の運転席を自動で検出してピントを合わせる機能。E-M1Xだけが持つ動体に強いAFです。
さらに7.5段の手ブレ補正機構も搭載し、夜景も手持ち撮影。本格的に望遠レンズでスポーツや乗りものを撮りたい人にもっともおすすめしたいカメラです。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする オリンパスミラーレスカメラの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのオリンパスミラーレスカメラの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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気軽に持ち運べてハイアマチュアのニーズにも応える 写真家からのアドバイス
写真家
オリンパスはOM-DシリーズもPENシリーズも、それぞれカメラらしいスタイルにこだわりながら、個性的な機種をラインナップしています。そしてフルサイズ機を圧倒する小型軽量システムが魅力。マイクロフォーサーズならではの高い機動力が楽しめます。
本格的にカメラをはじめたい、あるいは高性能のカメラシステムがほしい、だけど大きくて重いのは苦手、と思っている人は、ぜひオリンパスをチェックしてみてください。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/08 一部コンテンツ修正のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 横尾忠徳)
1968年東京生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科を卒業。96年に写真展を開催後、フリー写真家になる。 カメラ専門誌やWebでの撮影、執筆を中心に、各種撮影やセミナー講師などで活動。作品では国内や海外の街を撮影し、ライカカメラジャパンの公式インスタグラムにも作品が掲載される。 公益社団法人日本写真家協会(JPS)会員。デジタルカメラグランプリ選考委員。NHK文化センター講師。 【YouTubeチャンネル】 <a href="https://www.youtube.com/channel/UCz60-rAXMsFzsK42Ym_lcrw?" target="_blank">https://www.youtube.com/channel/UCz60-rAXMsFzsK42Ym_lcrw?</a>