「バイオリン松脂」のおすすめ商品の比較一覧表
バイオリンの「松脂(松ヤニ)」の役割
松脂(松ヤニ)は松の木から採れる天然の樹液を固めたものです。バイオリンは弓で弦を擦って音を出しますが、この摩擦を起こし音を奏でるのに必要なアイテムになります。
バイオリンの弓の原料は馬の尾の毛が一般的ですが、新品のバイオリンでもそのまま演奏をしても音が出ません。十分に松脂を塗ることで、こまかなギザギザが弓の上に無数にでき、それが摩擦をおこしてきれいな音を響かせることができるのです。
松脂はバイオリン演奏にはなくてはならない相棒といっても過言ではないでしょう。
バイオリン松脂の選び方 必需品の選び方をプロが解説!
それではバイオリン松脂の選び方をチェックしていきましょう。元大手楽器メーカーに勤務されていた山野辺祥子さんのアドバイスもあわせてご紹介しています。
松脂のタイプから選ぶ ライト・ダークの違いで音色が変わる!
松脂には「ライト」と「ダーク」のふたつのタイプがあり、それぞれ特徴が異なります。演奏スタイルや気候などにより上手に使い分けることが選ぶポイントです。
粒子がこまかいライトタイプ
「ライト」は、滑らかな演奏をしたい人にぴったりな松脂です。透きとおったべっこうのような黄色もしくはオレンジ色で、粒子がこまかく、さらさらとした表面でひっかかりも適度にあるため、澄んだ音色でバイオリンを弾くことができます。
また、気温が高い夏でも溶けにくく、湿気の多いときの使用にも向いているという特徴があります。
粒子が粗いダークタイプ
茶色やオレンジの濃い色が特徴の「ダーク」は力強い音を出したい方にぴったりの松脂です。松脂に粘度を加えて柔らかくしており、粒子が粗く、塗りやすいのが特徴です。
初心者でも扱いやすいですが、高温の場所だと雑音が出やすくなったり弾き心地が変化してしまう、というデメリットもあります。夏の高温時は溶けやすいので注意して使用するようにしましょう。
音が出しやすいものを選ぶ
一般的には引っ掛かりの強いダークタイプの松脂は、音を出しやすいので、初心者に適しているといわれています。しかしながら引っ掛かりが強いとなんだか苦手という人や、滑らかな弓運びで演奏したいというときはライトタイプの松脂が適しています。
演奏者の技量や熟練度、個人個人によって音の出しやすさは違いますし、気温などでも変わってきますが複数持っておくのもいいでしょう。
価格から選ぶ
松脂の価格は、安くて500円以下のものから、高いものだと10,000円以上するものまでピンキリです。高ければよいというものではありませんが、もし選ぶときに迷ったら最低でも1,000円以上のものを目安に選ぶのがおすすめです。
はじめから1,000円以内の安いものを選んでしまうと、演奏するときに音を鳴らしにくいことがあります。とくに初心者は、1,000円以上のものを選んでみてください!
アレルギーが出てしまう人は代用商品もあります!
人によっては、松脂を使うことで、咳や肌荒れなどの症状が出てしまうこともあります。そんな松脂が苦手な人向けに、特殊な製法を用いて作られた松脂も発売されています。
人工素材を使った松脂の代替品などを使うことで、松脂が苦手な方がバイオリン演奏時に欠くことのできない松脂を代用することもできます。
おしゃれなデザインはプレゼントにもおすすめ
松脂をプレゼントとして探しているときは、デザインに注目してみてください。松脂の形自体がハート型になっているものもかわいいですし、松脂が入っているケースが凝ったデザインになっているものも。
バイオリンが趣味の方に松脂をプレゼントするなんて、なんだかとっても粋ですよね!
運弓がしやすい、塗りやすいと感じる松脂を 元大手楽器メーカー勤務がアドバイス
ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務
バイオリンは、きれいな音で弾けるようになると本当に楽しい楽器です。そんなバイオリンにとって松脂はなくてはならないアイテム。レッスン開始後間もない方はダークの松脂を使うと運弓しやすくなります。
あまり塗りすぎると楽器本体が汚れたり雑音がしたりしますので、はじめは講師の方や先輩にアドバイスを受けてください。いろいろな方向から使って、平らに減らしていきましょう。
バイオリン松脂のおすすめ9選 人気のロジン・ギヨームも!
ここでは、元大手楽器メーカー勤務の山野辺祥子さんと編集部が厳選した、バイオリン松脂おすすめの9商品とプレゼントなどにピッタリなかわいいバイオリン松脂5商品をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください
ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務
BERNARDEL(ベルナルデル)『バイオリン用松脂』は持ち運びしやすい形状。湿気に強い特徴があるので、日本の気候でも使いやすいでしょう。
Larsen Strings(ラーセン ストリングス)『Larsen Rosins for Violin』は不純物を除去している松脂で、天然素材がうれしいポイント。
キョーリツコーポレーション『KC ROSIN(VR500)』は縦長でプラスチックの外箱という点から子どもでも扱いやすいかもしれません。



プレゼントや贈り物におすすめ|バイオリン松脂5選

通販サイトの最新人気ランキングを参考にする バイオリン松脂の売れ筋をチェック
Yahoo!ショッピングでのバイオリン松脂の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
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松脂の塗り方(使い方)を紹介! 初心者必見
新品の場合は表面を削ってから使うこと
松脂が新品の場合、表面がつるつるしていて、最初はなかなか上手に塗ることができず困ってしまうことがあります。
そんなときは、松脂の表面を紙やすりやカッターでキズをつけると、ひっかかりができて弓の毛に塗りやすくなります。なお、弓の毛に触ることは基本的にはNGですが、指で触ってベタつくまで塗るのがポイントです。
よくなじませること
松脂を実際に弓の毛に塗るときには、まず左手に松脂を乗せて、右手には弓を持ち、松脂を弓の毛に擦りつけるようにしてゆっくり動かしていきます。このとき、ある程度力を入れて擦りつけるのがポイントです。
なお、力を入れすぎても弓が折れてしまうことになるので注意しましょう。また、弓の毛替えや新品の弓に塗り込むときは、全体にしっかり行き渡るまでなじませるように数十回塗り込む必要があります。
演奏後はよく拭き取ること
演奏後は、バイオリン表板や弦、指板に残った松脂は、松脂用のクロスやガーゼを用意し拭き取ってください。残った松脂をそのままにしておくと、固まる原因に。こびりついて取り除きにくくなります。
とくにダークタイプの松脂については、粉もつきやすいので、しっかり手入れを行ないましょう。なお、弓については、弓毛をクロスで拭き取るのは厳禁なので、先端を指で弾いて余分な松脂を落とす程度にしておきましょう。
どのくらいの頻度で、どのくらいの量を塗ればいいの?
松脂を塗る頻度は、1週間に2~3回で十分とされています。練習の頻度によっても多少異なりますが、毎日塗るものではなく、「音が鳴りにくい」と感じたら塗るのが正しい頻度。目安として覚えておきましょう!
松脂の1回に使用する量についても、自分の弾き心地で調整しましょう。たとえば、演奏したときに、白い粉が舞うようであればつける量が多すぎるので調整が必要です。
また、弓の毛が必要以上に弦に引っかかっている感じがするときもつけすぎです。一方音が鳴らないということであれば松脂が少ない証拠なので、追加でつけるようにしましょう。
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演奏しやすいバイオリン松脂を選ぼう
バイオリン松脂について、元大手楽器メーカー勤務経験者の山野辺祥子さんと編集部で、その選び方とおすすめ12選を紹介しました。松脂は国内外のさまざまなメーカーから発売されています。
松脂はダークとライトで分類されるものの、1個でふたつをあわせ持ったような松脂もあります。また、2種類持っておいて、あわせて使うことでさまざまなコンディションに対応することもできるでしょう。バイオリンを弾くために欠かせない道具なのでぜひ、さまざま試してみて自分に合った松脂を見つけてみてください。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
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武蔵野音楽大学出身。卒業後某大手楽器メーカーの法人部に入社。 音楽教室の運営や講師指導のサポート、店舗接客、楽器セッティングなどを担当するイベントクルーとして全国を飛び回る。また、出版部に在勤中は楽譜校正、楽譜情報誌編集の経験も。 現在はピアノ講師のかたわらフリーランスライター、校正者として活動中。プライベートでは3児の母。