バイオリンチューナーの選び方
まずはバイオリンチューナーの選び方をチェックしていきましょう。ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務の山野辺祥子さんのアドバイスもご紹介しています。自分の使い方にぴったりのバイオリンチューナーを選ぶために参考にしてみてくださいね。
設置方法で選ぶ クリップ型・置き型

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バイオリンチューナーには設置の仕方が大きくふたつあります。
バイオリンチューナーはクリップでバイオリン自体につけるタイプと、据置するタイプとふたつあります。どちらもよし悪しがありますので、ご自身の使いやすいものを選びましょう。
クリップ型
クリップ型のバイオリンチューナーは、バイオリンにつけて使用することになります。もともとギターやベース奏者には人気の高いタイプですが、演奏中に音のズレを確認したい人には便利です。
角度を調節し自分の見やすい位置に設置することができるため視認性もよいでしょう。小型で軽量なものが多いのもうれしいポイントです。
置き型
置き型のチューナーは、ピアノやそのほかの弦楽器や管楽器などのチューニングに使われる一般的なタイプです。置き型については、チューニング機能だけでなく、メトロノーム機能や録音機能がついた多機能なモデルも発売されており、練習中にたいへん重宝するでしょう。
視認性はクリップ型より劣るかもしれませんが、演奏前にピッチを合わせる、といった使い方であれば問題ありません。
調律以外の機能に注目! キャリブレーション・メトロノーム・サウンドバック

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バイオリンチューナーは、調律以外の機能もあると便利です。
音の調律を行なう以外にも、チューナーにはさまざまな機能がついているものがあります。メトロノームや録音などの機能がついていると、練習のとき非常に便利です。
キャリブレーション機能
キャリブレーションとは基準範囲のことです。バイオリンの場合、調律のときに基準となる音はA(=442Hz)ですが、そのAの音の測定範囲が変更できるタイプだと、さまざまな場面に合わせて調律を変えることができます。
たとえばピアノでは440Hzに合わせることが多いので、それに合わせてバイオリンの基準音も微妙に調整したりします。
メトロノーム機能
バイオリンに限らず、楽器の練習のときにはメトロノームは必須です。正確なリズム感を得るためにメトロノームは頻繁に用いられますが、その意味ではメトロノーム付きのチューナーは非常に便利です。
通常のメトロノーム同様音が出るタイプもあれば、光で知らせてくれるものもあります。こういったタイプは場面ごとに切り替えて使うことができるので使い勝手もいいです。
サウンドバック機能
チューナーを用いた調律は、基本的には目で中央に目盛りが来ているか確認して行ないます。一方その音を耳でも確認しないと音感が育ちません。
チューナーにはサウンドバック機能といって、自分の演奏した音の音程に近いピッチの基準音を鳴らすことができるものもあります。実際に目で合わせながら耳で確認する、といった調律作業が可能となります。
便利なバックライト付き
演奏会の直前にちょっと音を修正したい、というときについていると便利な機能がバックライトです。バックステージは暗いところも多いので、バックライトがついているチューナーはたいへん重宝します。
ライトの明るさを調節できるものもあるので、そういったものであれば、好みの明るさに調整できます。バイオリンのピッチは狂いやすいので、いつでもどこでも調律できるようにしておくのがいいでしょう。
バイオリンチューナーは使用場所を考えて選ぼう ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務がアドバイス
バイオリンチューナーは、調弦の際に必要となるアクセサリーです。渦巻(スクロール)など楽器に直接はさめるタイプ、据え置きタイプと形もさまざまなので、使用する際どちらが便利かを考えて購入するのがおすすめです。デジタルでピッチを目視できるものもありますが、ピッチの微調整を覚えるためにはアナログ型が便利。音高を目で確認できるものを選びましょう。
バイオリンチューナーのおすすめ11選
ここでは、ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務の山野辺祥子さんと編集部が厳選した、バイオリンチューナーおすすめ11選を紹介します。ぜひ参考にしてみてください!
YAMAHA 『クロマチックチューナー TD-90』は、アナログ針で音高を目視しやすいので、調弦に早く慣れるというメリットがあります。
SEIKO『クリップオンチューナー&メトロノーム(STMX1)』は譜面台にもはさめるタイプで、使い勝手がいいでしょう。
D'Addario『NS Violin Tuner』はボディにつけられるバイオリニストにやさしい作り。演奏中もこまめに音高をチェックできます。

バイオリンボディにしっかり固定可能なチューナー
バイオリンのボディに固定して使うクリップ型のチューナーです。ボディにしっかり固定できるようレバーロッククランプが採用されています。
ディスプレイはフルカラーで、縦横4方向に画面表示角度を切り替えることができるので、見やすい位置に取り付けることができます。キャリブレーション機能も搭載され、さまざまなシーンで便利に使えるでしょう。
シンプルでコンパクトなクリップ型チューナー
バイオリンのヘッドにはさんで使う、クリップ型のチューナーです。電源/モード切り替えとA4ピッチ設定のふたつのボタンしかないので、迷うことなく操作することができます。
サッとチューニングだけしたい場合は、多くの機能がついていないシンプルなチューナーのほうが重宝します。重さも25gしかなくコンパクトなので、持ち運びも便利で、バイオリンにつけていても違和感が少なくてすむでしょう。
練習で重宝する多機能チューナー
チューナーとしては3オクターブの基準音に沿ったチューニングができます。チューナーのほか、幅広いキャリブレーション機能やメトロノーム機能、サウンドバック機能もついた多機能チューナーです。
とくにメトロノームは15種類のリズムバリエーションやタップにより好みのテンポを設定できるなど、専用機さながらの高機能です。2段階のバックライトやオートパワーオフ機能搭載もうれしいポイントです。
長時間の駆動が可能なクリップ型チューナー
バイオリンに直接取り付けて調律できるクリップ型のチューナーです。単4型の乾電池1本で約100時間もの長時間駆動させることができます。また、カラーLCDで視認性も高く本体も軽量で、つけて弾いても違和感がありません。
通常のクロマチック・モードに加えて、純正5度でのチューニングも可能。音名の横に弦番号まで表示されるのでより正確なチューニングが可能です。
大画面にチューナーとメトロノームを同時に表示
大画面にチューナーとメトロノームを同時に表示させ、同時に使用することができます。練習のときなどは非常に重宝するチューナーです。液晶はバックライト付きで暗い場所でも視認性を確保できます。
測定範囲もC1からC8と非常に広く、さらにキャリブレーション機能もついているため、さまざまなコンサートやピッチに幅広く対応可能です。
「バイオリンチューナー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする バイオリンチューナーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのバイオリンチューナーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
チューニングのときに注意する点

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バイオリンをチューニングするときには注意する点があります。
ペグを緩める
ヘッドのペグ(糸巻き)については、調律をはじめる前に緩めてから行なうようにしましょう。ペグがかたいとつい力が入ってしまいますが、回しすぎると弦が切れてしまうことがあるので注意が必要です。
かたいと感じた場合は、ペグコンポジションを使うといいでしょう。また万が一切れた弦が顔に当たるとケガをする可能性があるので、調律しているときは必要以上に顔を近づけないようにしましょう。
駒の角度
バイオリンのチューニングをすると、駒が傾いたり位置が変わってしまったり、倒れてしまうこともあります。チューニングしているときも、駒の状態を確認しながら作業をしましょう。
もし傾いてしまった場合は、正しい位置に慎重に戻しましょう。また、位置がずれてしまった場合は、いったん弦を緩め、駒の中央部を持って位置を調整しましょう。
弓にもこだわる
バイオリンの音色は、チューニングはもちろん、本体の材質や弦、そして弓の質にも左右されます。
とくにバイオリンの弓は、スティックの部分で決まるともいわれており、フェルナンブコやカーボンなど、強く腰のある素材がよいとされています。バイオリンをより豊かな表現力を持って弾いてみたいという人は、ぜひ弓などもこだわって選んでみましょう。
バイオリンケースや初心者におすすめの教本もチェック!
正確なピッチで演奏して正確な感覚を身に着けよう
バイオリンのチューニングに必要なバイオリンチューナーの選び方とバイオリンのチューニング作業上の注意点、おすすめ商品12選をピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務の山野辺祥子さんとともにご紹介しました。
バイオリンのチューニングに使えるチューナーは、シンプルなもののほか、練習で役立ちそうなさまざまな機能がついたものがたくさんありました。見た目も単なるアナログ針が振れるだけでなく、ディスプレイで視認性高く確認できます。ぜひ、自分の使いやすいチューナーを選んでみてください。
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武蔵野音楽大学出身。卒業後某大手楽器メーカーの法人部に入社。 音楽教室の運営や講師指導のサポート、店舗接客、楽器セッティングなどを担当するイベントクルーとして全国を飛び回る。また、出版部に在勤中は楽譜校正、楽譜情報誌編集の経験も。 現在はピアノ講師のかたわらフリーランスライター、校正者として活動中。プライベートでは3児の母。