硬式テニスボールの選び方 試合用か練習用かを考慮
テニスマイスター・杉浦直樹さんに取材のもと、硬式テニスボールの選び方を紹介します。購入前に、ポイントをチェックしておきましょう。
使用シーンにあわせてボールの種類を選ぶ プレッシャーボールとノンプレッシャーボールの違い

Photo by Josephine Gasser on Unsplash

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硬式テニスボールには、プレッシャーボールとノンプレッシャーボールがあります。それぞれの特徴を踏まえておきましょう。
試合・実践向けの「プレッシャーボール」
硬式テニスボールの内側には、コアとよばれるなかが空洞になっているゴムがあります。コアの部分に外の気圧よりも高いガスを封入してあるのが、「プレッシャーボール」です。プレッシャーライズドボールともよばれています。
ガスによる高い反発力と打球を打ち返すときの心地よさがあるのが特徴。ただし、打っていくごとになかのガスが少しずつ抜けていくので、反発力も損なわれていきます。試合用や試合を踏まえた実戦練習など、ここぞというときに使用するのがおすすめです。
ノンプレッシャーボールと比べてコストのかかるプレッシャーボールですが、なかにはリーズナブルなものも。練習用として使用するのにも向いています。
部活やスクール・練習向けの「ノンプレッシャーボール」
ノンプレッシャーボールはコアの部分にガスを封入していないタイプの硬式テニスボールです。ガスがない分反発力などはプレッシャーボールに劣りますが、その分耐久性の高いのが魅力。打つ機会の多い練習用として使用されます。
また、プレッシャーボールよりも一球あたりの価格が手ごろなので、ボールを大量に使う部活やスクールなどで活用したいときにも向いています。
キッズボールにも色別にレベルがある スポンジボール、レッドボール、オレンジボール、グリーンボールの違い
一般的な硬式テニスボールだと、子どもの身長や打球の力に合わないことがあります。子どもが硬式テニスをプレイするときには、子どもの身長や力に合った反発力になっている、キッズボールやスポンジボールを使いましょう。
レベルや年齢に応じたステージで色分けされていて、硬さや大きさ、ボールの飛びも違います。
スポンジボール
幼児や超初心者向け・スポンジでできたボール
【STAGE3】レッドボール
3~8歳程度が対象・飛び75%減
【STAGE2】オレンジボール
7~11歳程度が対象・飛び50%減
【STAGE1】グリーンボール
8歳以上が対象・飛び25%減
キッズボールは基本、子ども向けですが、テニススクールなどでは意図的に練習で使う場合もあります。うまく活用してください。
おすすめはリーズナブルなプレッシャーボール テニスマイスターがアドバイス
ふだんの練習にはプレッシャーとノンプレッシャー、どちらを選ぶべき? という質問を受けますが、基本的にプレッシャーボールをおすすめします。この2つは反発力が異なるため、「飛んでいく場所」が異なります。
そのため長年ノンプレッシャーで練習していて試合前にプレッシャーボールに戻しても、感覚の修正にはかなりの時間がかかります。安価なものを選べば、コストもそこまで気になりません。
硬式テニスボールのおすすめ4選【プレッシャーボール】 人気のウィルソンやダンロップなど!
ここからは、テニスマイスター・杉浦直樹さんと編集部で選ぶ、おすすめの硬式テニスボールをタイプ別にご紹介! 試合や練習など使用シーンや、個人のレベルに合ったテニスボールを選びましょう。

安定力の高いロングセラー商品
半世紀以上にわたって、国内のいろいろな公式試合で使用されているプレッシャーボールです。いつの時代でも安定した打ち心地と反発力をたもっているロングセラー商品。プレイヤーがいつでも同じ感覚でプレイできるサポートとなるでしょう。
1.8気圧の窒素ガスがコアに封入されているので、缶を開封していなくても少しずつガスが漏れています。購入後は早めに使用するようにしましょう。
高校生の実戦用にも
US OPEN大会で使用されているウィルソンのプレッシャーボールです。ハードコートでの使用を想定したプレミアムフェルトを採用しているのが特徴。
公式試合のための実戦を踏まえた練習や本番への仕上げ段階に使用するのに向いています。また、男女とも全国高体連インターハイと選抜大会の使用球でもあるので、高校生の全国大会用の実戦練習用としてもおすすめです。

コートの状態が悪くても使用しやすい
撥水性に富んだウィルソンのプレッシャーボールです。土のコートも多い日本のテニスプレイシーンに合わせて開発された商品で、悪天候時の水はけの悪いコートでもボールが水を吸わず、重くなりません。
高性能のフェルトを採用、空気圧耐久性も高くなっています。マイルドな打ち心地のためいろいろな練習シーンに活用しやすくなっています。
ATP大会使用球で実戦練習にも
ATPツアーのために開発されたダンロップのプレッシャーボールです。ATPツアー大会のグランドスラムやファイナルズをふくめた大会で、もっとも多く採用されています。
国内外のATPツアーに採用される質の高さが魅力。ATPツアーの実戦を踏まえた本格的な練習に向いています。外側のフェルトは使うほど摩耗していくので、大切な試合のための練習球として使用するのがよいでしょう。
硬式テニスボールのおすすめ3選【ノンプレッシャーボール】 人気のヨネックスやダンロップなど!
バスケット入りで使いやすい
ブリヂストンから発売されている、ノンプレッシャータイプの硬式テニスボールです。ガス抜けの不安がないため、プラスチック製バスケットにまとめて収納できます。
たくさんボールを使うスクールやレッスン、練習に向いています。初心者でとにかくたくさん練習したいときにも使えるでしょう。12球入のほか、30球入もあるので使用する量に応じて選べます。
重みを軽減して使いやすい
ガスを封入していない分、重くなりがちなノンプレッシャーボールの重さを軽減したモデルがこちら。重量がないため打ちやすく、テニス初心者にも使いやすくなっています。
耐久性が高いため、日ごろの練習にぴったり。30球をまとめて入れて持ち運びできる、ハンドルつきのバッグが付属しています。手にしやすい価格も魅力です。
練習やレクリエーションでたくさん使える
ガスを封入していないので一定の反発性が維持できる、ウィルソンのノンプレッシャーボールです。プレッシャーボールよりも打ち返しのよさはないぶん、耐久性と安定した反発性があるので、練習にぴったり。
1バケツのなかに72球の大容量サイズ。部活やスクールなどで大量に使用するときや、レクリエーションで使いたいときにも向いています。
硬式テニスボールのおすすめ2選【キッズ・ジュニアボール】 小さなお子さんの練習に最適!
テニスラケットの大きさで選びやすい
プリンスからはテニスラケットの大きさによって選べるキッズ用の硬式テニスボールが発売されています。こちらはラケットサイズ21~23インチに対応した仕様です。
ステージごとに異なるツートンカラーを採用しています。ボールの回転がわかりやすいので子どものテニス上達につながります。また、カラーがはっきりとしているのでサイズの違うボールを誤って選んでしまうことも少ないです。
テニスラケットの大きさで選びやすい
ITF公認のボールスピードで、3歳~8歳を対象としたキッズ用のボールです。テニススクールなどでも広く利用されています。ラケットサイズの目安は21~23インチで、ボールの直径も7.1~8.0cmと大人用より1cm近く大きい仕様。その反面36.0gと軽量であるため子どもの練習に最適な公式テニスボールです。
「硬式テニスボール」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 硬式テニスボールの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での硬式テニスボールの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
硬式テニスボールは一定期間で買い替えるのが正解 内圧が低い中古ではなく新品を選ぼう
大量に使うテニスボールはコスト面が気になります。けれども、できるだけ安く購入するために中古を選ぶのはやめておきましょう。
とくにプレッシャーボールは一度開封すると、少しずつなかのガスが抜けていきます。新品よりも中古は反発力も打球の打ちやすさもないため、プレッシャーボールのメリットをいかせません。
ノンプレッシャーボールの場合は、数回程度の使用なら新品とほぼ変わらないことがあります。ただし、ネットで中古を購入するときには状態が確認しづらいため、思ったよりも状態が悪い場合もあります。納得できる使用感を得るために、新品を選ぶのがよいでしょう。
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テニスラケット用振動止め
テニスプレイヤーでは使用している人も多いテニスラケット用の振動止め。より快適にプレイできるので多くのプレイヤーが導入しています。この記事では、テニスラケット用振動止めの選び方とおすすめ商品をご紹介。
硬式テニスボール選びがテニスの上達や試合を決める まとめ
テニスマイスター・杉浦直樹さんと編集部で硬式テニスボールの選び方とおすすめ商品を紹介しました。
硬式テニスボールは、プレッシャーボールとノンプレッシャーボールがあります。使用するシーンや使用する人のレベルに応じたテニスボールを選びましょう。
はじめたばかりのときは大きめのボール、子どもならキッズボールを選ぶのも重要です。競技や趣味と目的に応じた硬式テニスボールを選べば、もっとテニスの上達につながります。
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